現在位置

ホーム > くらし・手続き > 住まい・水道・下水道 > 水道局 > 布引渓流 > NHK「ブラタモリ」で紹介されました > NHK「ブラタモリ」 出演者の声(番組で伝えたかったこと)

更新日:2019年11月1日

NHK「ブラタモリ」 出演者の声(番組で伝えたかったこと)

ここから本文です。

出演者の声(番組で伝えたかったこと)

布引貯水池の脇役たちにスポットが当たる

水道局経営企画部計画調整課
松下 眞

松下 眞の顔写真

今回のブラタモリでは、「赤道を越えても腐らない水」ということで、ダムより上流にある小さな施設(締切堰堤、分水堰堤、放水路トンネル)に光が当てられました。普通、布引貯水池というと、石造りの堰堤(ダム)や布引の滝を思い出します。映像的にも観光地となっている立派なダムや名勝の滝が注目されるのですが、タモリさんたちは、そこをすっ飛ばして一気に貯水池の最上流部にやってきました。
「腐らない水」に着目。まず水質についてCOD(化学的酸素要求量)とミネラル(硬度)を調べます。CODは有機物量を示す指標で、硬度はカルシウムとマグネシウムの含有量ですが、有機物が少なく、適度なミネラルを含む水こそ、その正体であることを明らかにします。次に、その水質を維持するための土木的な「しくみ」です。急峻な六甲山で、大量に流れてくる土砂をいかにして貯水池に引き込まないようにするか?ダムが完成した明治33年(1900年)からの課題でした。今のしくみができたのは明治41年(1908年)。実は、布引に続いて完成した烏原立が畑ダム(明治38年、1905年)において、土砂対策として上流部で貯水池に入れる・入れないを仕分ける、そして入れる水はろ過層を通して泥分を極力減らす、という工夫がされました。布引にできた分水堰堤・締切堰堤・放水路トンネルの3施設は、烏原での経験に基づいて、その後に設置されたものです。
「日本最古の重力式ダム」が主役であることに変わりありませんが、「腐らない水」を維持するためのこれら名脇役たちも、もちろん重要文化財です。これまでハイキング道の説明パネルを見なかった人も「ブラタモリ」のおかげで、「へぇ~。そうだったんだ!」と理解を深めていただけるでしょう。
この制作に参加して、布引貯水池の名脇役たちにスポット・ライトを当てられたこと、大変、光栄に思っている次第です。

悠久の時を経て

水道局水質試験所
清水 武俊

清水 武俊の顔写真

「赤道を越えても腐らない」その秘密は、流域に汚染源がほとんどなく、有機物が少ないことに由来します。実際に布引渓流水の有機物量は、あの四万十川や十和田湖、屈斜路湖並みなのです。また、ミネラルが少なく、まろやかな味わいも、六甲山の急峻さゆえに、水が山の表層を流れて、岩石と接触する時間が短いために生まれた結果と考えられます。そのまま飲んでもよし、お茶やコーヒーにするとおいしさが一層引き立ちます。神戸で紅茶やコーヒーが根付いたのも一理あるのかもしれません。
「なるべく手を加えることなく、水本来の味を生かす」私たち神戸市のコンセプトです。その点で、布引渓流の水は最高の水だと思います。なお、この布引の「変わらないおいしさ」は、上流から流入する土砂と闘った先人たちの「執念」と、これを100年以上連綿と受け継いできた先輩方の「熱い思い」の上に成り立っていることを知ったとき、ますます布引に対する思い入れが強くなりました。
かつて遠洋航海士であった叔父が「神戸の水は美味しくて、いつも寄航したときは船に積み込んだものだ」と懐かしげに語る姿が幼心に残っています。この赤道を越えても腐らない水とは、布引貯水池の水を浄水処理したものを指すのですが、今では数量限定で販売されている「幻の名水」です。3月からリニューアルされる「水の科学博物館」で入手できますので、ぜひご賞味ください。
実は、この布引の水には、非常に長い歴史があります。「杜は生田」かつて清少納言が愛でた鎮守の杜は、布引のせせらぎで潤っていました。その水は古来より「伊勢物語」をはじめ、数々の文学に登場し、時が変わった今も私たちを魅了し続け、環境省の「名水百選」にも選ばれています。私自身、締め切り堰堤の「エメラルドグリーンの泉」を初めて見たときの感動は忘れられません。まさに清澄水と河床の花崗岩が織り成す絶妙なハーモニーといったところでしょうか。
神戸の魅力は、街からすぐ近くにこのような自然が広がっていることにあります。布引貯水池や、さらに上流にある締切堰堤、分水堰堤などの名脇役には、新神戸駅から時間をかけることなくたどり着くことができます。その途中で、「雌滝」や「雄滝」などの景勝地を通ります。また、貯水池の周りでは、春は「萌木」、夏は「涼」、秋は「紅葉」、冬は「雪化粧」と、四季折々の風情を味わうことができます。今の季節なら「オシドリ」に出会えるかもしれません。
一度散策して、悠久の時に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

お問い合わせ先

市政、くらし、各種申請手続でわからないことは神戸市総合コールセンターにお電話ください

電話 078-333-3330 Fax 078-333-3314

このページの作成者

水道局経営企画課 

〒650-8570 神戸市中央区加納町6-5-1 神戸市役所4号館6階