神戸市では、中小規模の組織でも取り組みやすい環境マネジメントシステムとしてKEMS(神戸環境マネジメントシステム)を2004年より運用開始し、中小事業者が環境保全活動に自主的・継続的に取り組み、省エネ・省資源、コスト削減等を図れるよう普及拡大を目指しています。
環境保全活動の自主的・継続的な取り組みは、温室効果ガス(二酸化炭素)の排出削減にも繋がります。
KEMS(神戸環境マネジメントシステム)とは
地球環境問題や廃棄物問題など、今日の環境問題に適切に対処していくためには、「経済活動」と「環境保全」の両立を図り、日常の社会活動、経済活動を環境に配慮したものへと変えていかなければなりません。
そのためには、特定の事業者が法律や条例を遵守するにとどまらず、あらゆる事業者が環境に配慮した活動にとりくみ、活動に伴うエネルギーや資源の消費を自主的に、また継続的に節減していくことが重要です。
そのための手段の一つとして、環境マネジメントシステムがあります。
しかしながら、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の認証取得には、一定の労力的、経済的負担が必要です。
そこで、こうべ環境フォーラムでは、ISO14001の基本精神を継承し、より「具体的で取組み易く、かつその取組みによりコスト削減などのメリットにつながる」環境マネジメントシステムとして「神戸環境マネジメントシステム=KEMS(ケムズ)」の審査登録制度を創設しました。
1.ISO14001に比べて、取り組みやすく、取得に要するコストが安い
- マニュアルサンプルや手引書などが用意されており、事前調査や書類作成などの労力が低減
- 構築講座やコンサルティングなどこうべ環境フォーラムがシステム構築を支援
- 審査、コンサルティング費用及び維持管理費用が安価
2.組織の実態に応じて2つのステップがある
- STEP1とSTEP2を用意し、業種、規模、環境負荷の大きさ等によって、どちらのステップからも取組可能
3.相互認証制度がある
- 京都のKESなど、全国21箇所の審査登録機関と相互認証
1.環境負荷の低減とコストの低減が図れる
削減効果の一例(JPG:353KB)
2.資金調達等の優遇措置が受けられる
- 神戸市の工事請負契約に係る入札参加資格の認定に際して行う格付(土木一般、建築一般、電気一般、管一般、造園一般)において、市内事業所がKEMSまたはISO14001の認証取得している場合、加点制度の適用を受けます。
- 資金調達に関し、以下の金利優遇があります。
3.組織のイメージ向上と環境保全への社会的責任能力の評価に繋がる
- 認証は、その組織の環境マネジメントシステムが、計画に基づく取組が実施できており、かつ、取組結果を自ら点検し、必要に応じて計画や取組の見直しができている場合に行われます。認証取得は、環境保全への社会的責任能力の評価に繋がっていきます。
4.組織内の環境意識の向上が図れる
- KEMSは全員参加の活動であり、その活動を通じて、組織内の環境意識の向上が図れます。
こうべ環境フォーラムのホームページでご確認ください。
こうべ環境フォーラム ホームページ(外部リンク)
「こうべ環境フォーラム」は、KEMSの審査登録等の事務を行う運用機関です。神戸の地元企業や経済団体、神戸市、兵庫県から構成されています。
KEMS取得事業者に実施したアンケート結果
- 「KEMSを取得してよかったこと」として、6割以上の事業者が「環境負荷の低減により、光熱費などの経費が削減できた」、また5割以上の事業者が「環境に関する法令について知ることができた」と回答しています。
- 「KEMSの認証取得を継続する理由」としては、5割以上の方が、「環境負荷低減効果が持続できていると感じるため」と回答されています。


