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更新日:2020年10月29日
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腸管出血性大腸菌O157をはじめとする食中毒菌は、健康な家畜の腸管内にも存在しています。
当所では、食肉の処理過程において、不適切な取り扱いにより、家畜の体表に付着した糞便及び消化管内容物による汚染を極力抑えるために、と畜場の管理者に対して衛生的な施設への改善指導、と畜作業従事者に対する衛生指導、枝肉等の衛生的な取り扱いや保管の監視指導を行い食肉の安全性の確保に努めています。
多くの食中毒菌は、10万~100万個以上の細菌を摂取しなければ発症しませんが腸管出血性大腸菌O157の場合はわずか数十個程度の非常に少ない菌数で発症します。
一般的な食中毒菌であるサルモネラの潜伏期間は5~72時間、腸炎ビブリオの潜伏期間は10~24時間なのに対し、腸管出血性大腸菌O157の潜伏期間は2~14日と非常に長く、このため、原因食品・感染源の特定が大変難しくなっています。
通常の食中毒菌は、人から人へ感染することはほとんどありませんが、腸管出血性大腸菌O157は非常に少ない菌数で感染するため感染力が強く、便などを介して人から人へ感染する可能性があり、十分な注意が必要です。
主な症状は腹痛と下痢(水様性)で、続いて約30%の患者には血便が現れます。特に若齢者、高齢者、抵抗力が弱い者は重症化しやすく、「溶血性尿毒症症候群(HUS)」や「脳症」などの合併症を引き起こし、死に至ることもあります。
腸管出血性大腸菌O157は、他の食中毒菌と同様熱に弱く、逆性石けんやアルコールなどの市販の消毒剤でも容易に死滅します。
テンダライズ処理(針状の刃を刺して、硬い筋・繊維を切断する)、タンブリング処理(調味液を機械的にしみこませる)した食肉及び結着させたステーキ肉等については、中心部まで十分な加熱調理が必要であるので、「処理した旨」及び「飲食に供する際にその全体について中心部まで十分な加熱を要する旨」の表示が必要です。
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