神戸市環境保健研究所報(2020年)

最終更新日:2020年11月12日

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神戸市環境保健研究所報 第48巻 2020 神戸市環境保健研究所
Annual Report of Kobe I nstitute of Health X L V Ⅲ 2020

はじめに

 神戸市環境保健研究所報第48 巻ができあがりましたので、お届けいたします。
 今年は、新型コロナウイルスに終始する1 年になりそうです。ここまでの神戸市における新型コロ
ナウイルスに関する検査・研究の概要を紹介しておきます。令和2 年(2020 年)2 月中旬から新型
コロナウイルスの検査依頼があり、3 月2 日に最初の陽性例を検出しました。3 月16 日頃までに、
24 名の感染者が発生し、一旦落ち着きました(第1 波前期)。この時の流行株(系統)は、武漢から
日本に直接あるいはダイヤモンド・プリンセス号を介して持ち込まれたものと考えられます。
 3 月26 日にまた流行が起こり、5 月12 日までに192 名の感染者が発生しました(第1 波後期)。
これは、武漢から一旦ヨーロッパに持ち込まれ、そこで変異した後、ヨーロッパを旅行した日本人や
ヨーロッパ在住日本人の帰国などによって持ち込まれた株(系統)と考えられています。
 緊急事態宣言により、神戸市では完全に封じ込めに成功したかに見えたのですが、宣言が解除
されると徐々に患者が発生し、7 月14 日以降急激に感染者が増加し始め、9 月末現在、368 名の
感染者が発生しています(第2 波)。この流行は現在も続いていますが、多少減少傾向に入りまし
た。この第2 波は国内で密かに感染を繰り返していた株(系統)が流行の原因になったと考えられ
ています。
 このように、どのようにウイルスが伝播していったかは、われわれ地方衛生研究所と国立感染症
研究所のウイルスゲノムの解析という共同研究で進められています。なお、ここで用いた数字は、
当研究所に持ち込まれた検体に関する数字で、神戸市内の病院、民間、医師会等の検査を加え
ると、もっと大きな数字になります。
 新型コロナウイルス以外の、感染症・食中毒対応、危機管理対応、収去検査など、環境保健研
究所が取り組んできた昨年度一年間の活動をこの所報に記しています。関係部局の方々のご意
見やご助言をいただけますと幸いです。
 令和2 年(2020 年) 10 月
 神戸市環境保健研究所
 所長 飯島 義雄

2020年度研究所概要

組織・職員及び予算(PDF:712KB)

業務報告(2019年度)

調査研究テーマ(2020年度)

調査研究テーマ(2020年度)(PDF:371KB)

研究報告(2019年度)

原著

 

著書及び発表論文記録

著書及び発表論文記録(PDF:802KB)

学会発表記録

学会発表記録(PDF:635KB)

参考

参考(購入外国雑誌・沿革)(PDF:477KB)

お問い合わせ先

健康局保健所健康科学研究所