ホーム > 市政情報 > 記者発表資料 > 記者発表2023年3月 > 神戸市第2回後遺症実態調査の集計結果【詳細版】について
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記者資料提供(2023年3月20日)
健康局健康企画課
神戸市における新型コロナウイルス感染症に関する後遺症実態調査について、神戸大学とともに分析を行い、集計結果をまとめましたので公表します。本調査では、速報版(令和4年12月23日公表)では紹介していなかったワクチンとの関係や経済的視点等についてまとめています。
後遺症に関する経済的視点(アブセンティーイズム)の分析は全国初の試みとなります。
※アブセンティーイズムとは、仕事を休業している状態のこと。
健康問題によるアブセンティーイズムは、健康状態と労働生産性の関連を評価する指標として用いられる。
*1:第6波期間(令和4年1月1日~4月25日)のうち1~2月中の感染者
*2:第4波期間(令和3年3月1日~6月30日)のうち4月中の感染者
⇒・療養終了時症状について、前回調査(令和3年3月)の48.2%から有意に減少。
・後遺症がある場合、その持続期間は3か月(90日)を超える場合が多い。
⇒上記の症状は、後遺症として現れると平均でも3か月以上続くものが多い。
⇒・症状ありの割合は30歳以上が高い。
・終了時症状は、10歳以上で高く、30-59歳で最も高い。後遺症は、80歳以上が高い。
⇒・重症化リスクを有すると、後遺症の出現率オッズが1.4倍に増加。
・ワクチン接種により、後遺症の出現率オッズが0.8倍に減少。
※ワクチン接種:ワクチン接種回数が1回多い集団は、少ない集団に比べて後遺症出現率オッズが0.8倍(リスク比換算 0.86~ 0.89)であることを示している。
⇒・ワクチン接種により、重症化オッズが0.5倍に減少
※ワクチン接種:ワクチン接種回数が1回多い集団は、少ない集団に比べて後遺症出現率オッズが0.5倍(リスク比換算 0.52~0.59)であることを示している
・接種回数ではなく、定期的なワクチン接種によりワクチンの効果を持続できたことが重症化予防に寄与したと考えられる。
・ワクチン接種は、コロナの重症化だけでなく、後遺症についても出現率を軽減。
⇒ワクチン接種による後遺症の低減効果について市民に分かりやすく周知し、ワクチン接種の促進を図る。
・2ヶ月以上症状が続く「後遺症」は長期化しやすく周囲から分かりにくい事が多い。
⇒職場等での理解を深めるため、事業所等へ調査結果の周知に努める。
「後遺症相談ダイヤル」や「こころの相談ダイヤル」を、引き続き周知する。
・療養終了後症状による欠勤のため、経済的な影響がある。
⇒国へ本調査結果を報告し、科学的根拠に基づく対策等について要望を行った。
・現在行っている神戸市の後遺症対策:「新型コロナウイルス感染症罹患後も続く症状について」
・令和4年12月23日【速報版】の公表内容