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更新日:2020年10月29日
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近年、Siセンサーコンロの普及などでコンロ火災は減少してきていますが、出火原因別では常に上位にランクインし、昨年は放火を除く火災原因でトップとなりました。
そこで今回はコンロ火災の中で最も多くの割合を占めている天ぷら油火災についてお話しします。
平成23年 | 平成24年 | 平成25年 | 平成26年 | 平成27年 | |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 放火(178) | 放火(163) | 放火(157) | 放火(150) | 放火(100) |
2位 | たばこ(80) | たばこ(76) | たばこ(82) | たばこ(74) | コンロ(59) |
3位 | 電気(69) | コンロ(71) | コンロ焼却火(56) | 電気(59) | 電気(56) |
4位 | コンロ(50) | 電気(57) | コンロ焼却火(56) | コンロ(54) | たばこ(55) |
通常市販されている天ぷら油は、温度が380度前後になれば、油そのものが発火温度に達し、燃焼を始めます。しかし再利用を繰り返して劣化した天ぷら油は380度より低い温度で発火し、発火までの時間が短くなることがあります。
天ぷら油火災発生の原因をみると、
といった人的要因が原因となるケースがほとんどです。
調理中にその場を離れるケースとしては、来客や電話、テレビや子どもの世話で失念するなどが挙げられます。
油を加熱していることを忘れるケースとしては、調理後にコンロの火を消し忘れたり、凝固剤を使用するために油を再加熱していることを忘れたりするケースが挙げられます。
住宅用火災警報器は、この「生活あんぜん情報」のコーナーでも何度か紹介し設置を勧めてきましたが、さまざまな火災の予防、被害の軽減に役立つ機器です。その効果は天ぷら油火災で特に効果を発揮しています。
下表を見ると、全火災において住宅用火災警報器が設置されている場合と設置されていない場合とを比較すると、火災1件当たりの焼損面積、損害額がそれぞれ約2分の1となっていることがわかります。天ぷら火災に絞ってみるとその効果は特に大きく、天ぷら油火災1件当たりの焼損面積は約18分の1、損害額は約15分の1となっています。
住警機の状況 | 火災 | 火災1件あたり | ||
---|---|---|---|---|
件数 | 損害額 | 焼損面積 | ||
23年から27年合計 | 設置有 | 566件 | 1,114千円 | 10平方メートル |
設置無 | 295件 | 2,377千円 | 21平方メートル |
住警機の状況 | 火災 | 火災1件あたり | ||
---|---|---|---|---|
件数 | 損害額 | 焼損面積 | ||
23年から27年合計 | 設置有 | 75件 | 115千円 | 0.5平方メートル |
設置無 | 19件 | 1,788千円 | 9平方メートル |
まず住宅用火災警報器を設置しましょう。天ぷら油火災に限らずさまざまな火災の防止、被害の軽減に役立ちます。
天ぷら油火災は前述したとおり、人的要因により発生するケースがほとんどです。基本的なことですが、
この2点を守るようにしましょう。
万が一、天ぷら油火災が発生してしまったら、住宅用消火器を使用して消火するようにしましょう。天ぷら油火災では初期消火中の負傷事案が相次いでいます。火が出ている鍋に水をかけたり、鍋を持ち運ぶ行為は絶対にやめてください。
現在、ホームセンター等でエアゾール式の簡易な消火器も販売されていますので設置を検討してみてください。
天ぷら油火災に水をかけるとどうなるのか、エアゾール式消火器を使った消火方法などを消防局が配信している実験動画でご紹介しています。右のQRコードを読み取ってご覧いただくか、「神戸市消防局 実験動画」で検索してご覧ください。
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