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更新日:2020年10月29日
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ガスコンロ火災を未然に防ぐ目的で、平成20年10月以降に製造された家庭用ガステーブルコンロには、調理油過熱防止装置や立ち消え安全装置の設置義務が課せられており、コンロ火災は減少傾向にあります。
右の表からも、コンロ火災は平成初期(平成元年から11年〈7年を除く〉の10年間の平均値)と近年と比較しても大幅に減少し、特に天ぷら油火災でその傾向が顕著にみられます。
しかし、依然天ぷら油火災が発生している要因としては、安全装置のない古いガスコンロが使用されていたり、設置されていても天ぷら油が少量のため安全装置が作動する前に天ぷら油が発火温度(約370度)に達したため出火したもの、さらに、業務用ガスコンロを使用していたことによるものなどがあげられます。
その一方、天ぷら油以外の火災は、増加傾向にあることがわかります。
件数 | 放火 放火の疑い |
たばこ | 焼却火 | コンロ | 火遊び | 電気火災 | その他 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
合計 | 天ぷら | 天ぷら以外 | ||||||||
平成初期 | 794 | 242 | 109 | 46 | 86 | 60 | 25 | 60 | 18 | 233 |
平成元年から11年まで平均値(平成7年除く) | ||||||||||
平成23年 | 640 | 178 | 80 | 49 | 50 | 30 | 20 | 19 | 69 | 195 |
平成24年 | 571 | 163 | 76 | 25 | 71 | 31 | 40 | 14 | 57 | 165 |
平成25年 | 573 | 157 | 82 | 56 | 56 | 23 | 33 | 29 | 52 | 141 |
平成26年 | 514 | 150 | 74 | 30 | 54 | 24 | 30 | 17 | 59 | 130 |
平成27年 | 451 | 100 | 55 | 26 | 59 | 22 | 37 | 10 | 56 | 145 |
単身者や高齢夫婦世帯の増加など近年の社会情勢から、小型の一口ガスコンロやカセットコンロ(以下、簡易ガスコンロ)の使用による火災も目立つようになりました。
家庭用ガステーブルコンロには、各種安全装置の設置義務はありますが、簡易ガスコンロや業務用ガスコンロには過熱防止の安全装置の設置義務はありません。簡易ガスコンロは、ガステーブルに比べて、小型で軽量、値段も安く利便性に優れているのが特徴です。
簡易ガスコンロは、ガステーブルコンロよりも小型で、持ち運べるなど利便性がある反面、エネルギーはガステーブルコンロの標準的な火力と同等のものとなっているため使用環境に注意する必要があります。
ガステーブルコンロでは、コンロ上に物を置くことはありませんが、簡易ガスコンロは小型であるため、使用場所によっては周囲の可燃物との距離が近くなり、安全装置がないこともひとつの要因となって火災事例も多くなっています。小型で取り扱いやすい安心感から注意力が散漫になりがちです。
特に高齢者世帯については、今回ご紹介した事例を参考にしていただき、安全にガス機器を使用していただきたいものです。
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