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更新日:2020年10月29日
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昨年末から今年にかけて、長田消防署管内では、室内犬が電気機器を噛むことにより火災に至った事案が2件発生しました。これらの原因・予防方法を理解し、火災が発生しないように注意しましょう。
この火災は、留守宅から出火したもので、ドライヤーと周囲の家財が若干焼損しました。原因は、家の人が外出中に、犬がドライヤーのコードを噛んだことにより電源線がショートしたためで、そこから火花が周囲のコタツ布団に引火しました。
発見が早く家財が若干焼損しただけでしたが、残念なことにこの犬はコードを噛んだ状態で亡くなっていました。コードを噛んだ瞬間に電流が体内を流れたことが原因だと思われます。
この火災は、寝室から出火したもので、電池パックと周囲の布団が若干焼損しました。原因は電池パックを室内犬が噛んだことにより内部でショートが発生し高温となったためで、周囲の布団が燻焼しました。出火当時は家の中に人がいたので、焦げ臭いにおいで気付き、早期に消火されましたが、留守で発見が遅れていたら、家が全焼していたかも分かりません。また、電池パックからの出火と聞くと、充電中だと想像するかもしれませんが、充電中ではなく、携帯電話の本体からはずした状態から出火したものでした。
どちらの事案も犬には噛み癖があり、そのことは飼い主も知っていましたが、それが原因で火災が発生するとは想像もしておらず、何の対策もしていませんでした。
電気製品は、外部から力が加わり変形すると、本来電気が流れない場所で電流が流れることにより、発熱・発火することがあります。事例1の場合は、電気コードを噛むことにより、本来銅線同士が接触しないように周囲を覆っている絶縁被覆が損傷し、銅線同士が接触することにより電流が流れました。事例2の場合は、電池パックを噛むことによって、内部の正極板と負極板が接触し、電流が流れました。また、どちらの事例も、周囲に布団類等があったため、引火し、火災にまで発展しました。
犬以外にも、ネズミやハムスターが電気コードを噛んで出火する場合があります。また、ペットの尿が電気製品にかかり、尿を通じて電気が流れ、出火する場合もあります。
このような火災を防ぐには、しっかりとした。防止策が必要です。
犬にとって口や歯は、人間の手と同じです。火事を起こしてしまわないように、また、愛犬自身のためにも、噛んでいいものといけないものの区別をしっかりと教えなければなりません。とくに電気製品は愛犬の生命を危険にさらすことがあります。家族の命・財産・そして愛犬の命を守るためにも、愛犬家の皆さんは火災を発生させないように十分注意しましょう。
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