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更新日:2020年10月29日
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9月に入り、朝晩がようやく涼しくなってきましたが、まだまだ日中は厳しい残暑が続きます。秋の気配を感じるまでにはもうしばらくかかることでしょう。
また、今年の夏は電気を使うことを考えさせられた夏でもありました。これは今年3月に発生した東日本大震災の影響により、全国的に電気が不足して、停電する恐れがあったためです。そのため誰もが、いつも以上に節電を心がけ、電気について考えさせられたのではないでしょうか。
時に電気は、火災の原因となることがあります。割合でみると、昨年神戸市内で発生した火災631件のうち、58件(9%)が電気による火災でした。
この件数は、放火(171件)、コンロ(79件)、たばこ(77件)に続く4番目に多い火災です。過去にさかのぼってみても、毎年発生件数が多い火災のひとつとなっています。
今回ご紹介するのは、電気が原因となった火災の中でも、意外なところから出火した事例です。
今年の初め、家庭用ブレーカーによる火災が発生しました。家の方は、焦げ臭いにおいがどこからともなく漂ってきたので、においの元を家中探しましたが、結局発見することができませんでした。その後、近所の電気屋さんに見てもらい、ブレーカーの裏が焦げていることがわかったため、消防に通報しました。幸い火災はぼや程度で済んだため、大事にはいたりませんでした。
火災原因調査の結果、出火原因は、電気配線とブレーカーの端子部分が接触抵抗の増加により発熱し、火災に至ったことが判明しました。家の方にお話をお聞きすると、昭和30年代後半に建てた家で、ブレーカーは新築当時からこの家に設置していたそうです。設置してからまもなく50年が経過することや、数週間前に、同時期に建てられた付近の家でも同じような異臭があったことから、火災にいたった背景に「老朽化」という要因があったと考えられます。
コンセントから突然煙が出てきた事例もありました。コンセントの差込み口内部と、コンセントプラグの刃が接触不良を起こして発熱し、短絡したことが原因でした。この火災についても、火災にいたった背景に「老朽化」という要因があったとことがわかっています。
家は年数が経つにつれて、塗装が薄くなったり、外壁にヒビが入るなど、色々と不具合が出てきます。電気配線も同じように、異常な発熱などの不具合が発生します。現在では技術の進歩により、塗装や電気配線・機器、老朽化しにくい状態に手入れすることができるようになっています。ご自宅のリフォームやメンテナンスをする際には、あわせて、普段目の届きにくい縁の下の力持ちである家庭用ブレーカーや、電気配線などの点検を相談をしてみてはいかがでしょうか。
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