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更新日:2020年10月29日
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一度、コード類の確認をしてみて下さい
神戸市消防局管内では、毎年80~100件の電気に関係する火災が発生しています。その中でも正しい知識があれば、防げるものも少なくありません。
次に紹介する火災も電気コード内の電線が発熱し出火した事例ですが、ちょっとした注意があれば防げたものです。
買い物から帰った家人から玄関ドアを開けると室内に煙が充満しているとの通報を受け、火災出動した消防隊がすぐさま消火した事例ですが、この火災により洗面所及び廊下が焼け、他の居住部分は全体にわたり煙で汚損してしまいました。室内で飼っていた小動物も残念ながら煙を吸って死んでいました。
火災調査を進めるため家人から事情を聞くと、洗濯物を電気乾燥機に入れ、プラグを洗面台のコンセントに差し込み、乾燥機を運転したまま外出したとのことでした。
焼けの状況は洗面台の上部がほとんど元の形をとどめておらず、洗面台から壁体のコンセントに延びるコード部にショートした跡が見つかり、この部位から出火したものと思われます。
みなさんのご家庭でも、電気式ホットプレートを使用しているときにコードを触ると熱くなっていた経験はありませんか。
今回の場合では、洗面台のコンセントは使用可能電力が1000ワットだったのですが、電気乾燥機の消費電力は1250ワットであることが判りました。この状態は専門用語では電線の過負荷状態といいます。
詳しく説明しますと、電気コード等の電線に許容電流以上の電流を流すと電線が異常に発熱します。この状態で使用を継続していますと、被覆のビニールが徐々に経年劣化し、ついにはショートし火災に至ることになります。
しかし、コードの許容能力を少しぐらい超えていても、コードが外気に触れている場合は放熱するため温度上昇が少なくなり、通常ではショートや火災まで至りにくいと考えられます。
今回の火災では、壁にあるコンセントに差し込まれた洗面台へ延びる電気コードが洗面台裏面と壁体に空間がなかったために熱がこもりやすい状態でした。
一般的に洗面台のコンセントはドライヤーや電気カミソリの充電など、短時間の使用や弱電製品の使用を目的に設置されており、1000ワット程度の許容能力しかありませんので注意が必要です。
以上のような電気コードの使い方は熱がこもりやすい状態になり、電線被覆が劣化し、火災に至る危険があります。
それ以外にも、電気コードを電気機器や家具の下敷きにしたり、足で踏みつけられやすい場所に通したりすると、電線被覆に傷がついて短絡したり、電線自体が切れて発熱する可能性があります。
今回の事例だけでなく、上記のように色々な形で過負荷とななる可能性がありますので、悲惨な事故に遭わないために一度ご家庭でも家中のコード類の確認をしてみて下さい。
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