ホーム > 安全・安心 > 消防 > 地域防災(消防団・防コミ) > 防災福祉コミュニティ > 防災福祉コミュニティの概要 > 防災福祉コミュニティの必要性
最終更新日:2023年7月3日
ここから本文です。
阪神・淡路大震災では、震災発生後約14分間で54件の火災が神戸市内で発生したと言われています。
それに対して、当日の神戸市内の各消防署の部隊編成は、合計80隊、292人の警備人員でした。
さらに、火災に加えて建物倒壊などによって救助を求める人たちが多数発生しました。
大規模災害では、非常招集の職員や他都市からの応援の消防隊が到着するまでには、どうしても時間がかかります。それまでの間、市民のみなさんによる初期対応が必要となってきます。
阪神・淡路大震災当時にも、このような市民の活動は大変大きな力となりました。
しかしながら、当時は救助や消火のための資器材が十分ではなく、また組織的に活動するためのリーダーが必要でした。さらには、普段から十分な訓練をつんでおかなければ、いざという時に力を発揮することは困難です。
大災害時の対応として、「自助」=自らの命は自らで守る、「共助」=自分たちのまちは自分たちで守るという精神がとても大切です。その目的達成のために、市民による「自主防災組織」すなわち防災福祉コミュニティは必要不可欠なものといえます。
各種防災訓練や応急手当など、いざという時に備えた活動を、また友愛訪問やふれあい給食会などの福祉的な活動を通じて、普段からご近所同士で顔の見える関係を構築し、いざという時にも助け合うことができるような取り組みが必要です。
また、防災講演会の開催や防災に関するチラシの配布など、防災知識の普及啓発、まち歩きなどによる危険箇所の把握など、普段から防災に関心を持ってもらえるような取り組みも必要です。
なお、防災訓練には、下記の2種類があります。
平常時の活動例
|
具体的な内容
|
---|---|
防災知識の普及啓発 | 防災講演会の開催、チラシ・リーフレットの作成など |
各種防災訓練の実施 | 消火訓練、救出救助訓練、応急手当(AED、ケガの手当)、避難訓練、給食給水訓練、水防訓練、その他地域活動と連携した防災活動、子ともたちへの防災教育支援など |
危険箇所などの把握 | まち歩き、安全マップの作成、図上訓練(DIG)など |
情報伝達網の構築 | 伝達網の構築、情報伝達訓練、ハンドマイク等の整備など |
防災資器材の整備・点検 | 地域・家庭での防災資器材チェック、取扱い訓練など |
防災リーダーの育成 | 防災リーダー研修の受講、リーダーによる訓練指導など |
いざ災害が発生したときには普段の訓練の成果を発揮し、消火や救助などに動力ポンプや布バケツ、ジャッキやバールなどさまざまな資機材を駆使して、災害の初期対応を行います。