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更新日:2021年2月24日

「賃貸住宅」退去時の原状回復をめぐるトラブル

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記者資料提供(令和3年2月24日)

「賃貸住宅」退去時の原状回復をめぐるトラブル 消費生活相談情報(令和3年2月)

新生活をスタートされる学生・新社会人・はじめて賃貸住宅へ入居する方必見!

1.相談事例から

洗濯機が備付の賃貸マンションへ入居。入居後すぐに洗濯機が故障し修理をしてもらった。その時、洗濯機の振動によりパネル部分にヒビが入っており、修理業者からは初期設置が悪かったためとの説明があり管理会社には連絡済み。退去時に原状回復の費用として、洗濯機代が請求されているが、自分で壊したものではないので納得できない。他にクロスの全面張替え費用の一部、ハウスクリーニング代なども含めて約14万円の高額請求があった。高額すぎると思うが、どのように交渉すべきか。(30代、男性)

2.関連の相談状況

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賃貸住宅に関する相談は、2017年度以降年間で約400件の相談が寄せられています。なかでも退去時のトラブルについての相談が40%以上あります。
退去時の相談の多くは、事例のように
「原状回復費用請求が高額」
「入居前からの損傷に対する費用請求」
「立会での状況点検後の修繕費用請求」など原状回復をめぐるトラブルの内容となっています。
その他では、「入居中の設備の修理」「管理会社の対応」「賃貸契約書」「契約更新」「家賃の滞納に関する督促」など様々な相談が寄せられています。

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3.神戸市消費生活センターからのアドバイス


部屋を借りる入居者は、社会通念上要求される程度の注意を払って使用しなければなりません(善管注意義務)。入居者が不注意等で建物や設備に大きな損耗・損傷等を生じさせた場合は、入居者に修繕する義務があり、あわせて家主に通知する必要があります。
賃貸住宅では、エアコンや給湯器など付帯設備が故障した場合の対応は、物件の契約条件によって違いますので賃貸借契約書を必ず確認しましょう。
付帯設備として賃貸借契約書に記載されている場合は、基本的に家主が修理・交換費用を負担します。

①このような場合は、まず管理会社や家主に連絡を!
入居中に付帯設備の故障、水回りのトラブルなどが発生した場合、業者へ連絡する前に管理会社・家主へ連絡をしてください。1
修理業者への依頼や修理費用負担についても確認しておきましょう

②賃貸住宅を退去時の注意
〇退去時には、部屋を元に戻す必要があります。通常の使用や年数の経過による汚れやキズにあたる箇所を除いて、原状回復費用を入居者が負担することになります。

〇契約時に支払った敷金(保証金)は、退去時に原則として、全額返還されます(契約内容によって異なる場合もあります)が、清掃・修理代など原状回復費用が発生する場合は、敷金(保証金)から差し引かれます。(敷金を上回る場合は、追加で支払うことになります。)

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(平成10年3月公表、平成23年8月再改訂)
退去時の原状回復トラブル防止のため、国土交通省が、原状回復の費用負担のあり方等についての一般的な基準として示したものです。
「原状回復」について
ガイドラインでは、「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。

「通常の使用を超えるような使用」が原因による損耗等とは、

  • 不注意やペット飼育が原因による、フローリングや柱に付けた傷、シミ、カビ等
  • 落書きや、タバコ等のヤニや臭い
  • 石膏ボードの交換が必要な程度の釘穴やねじ穴等
  • 結露を放置したことにより拡大した、カビやシミ等
  • 手入れを怠ったことが原因による風呂、トイレ、洗面台の水垢、カビ等
     

「通常の使用の範囲」による損耗例
通常使用による自然的な劣化・損耗等については貸主が負担すべきとされています。

  • 家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡
  • 日照等自然現象が原因によるクロスや畳の変色、フローリングの色落ち等
  • 壁等の画鋲、ピンの穴(石膏ボードの交換が必要でないもの)
  • 次の入居者を確保するためのグレードアップの要素のある、畳の裏返し・替え、フローリングワックスがけ、網戸の張替え、専門業者によるハウスクリーニング
     

借主の通常の使用による経年劣化が原因の修繕費用は、賃料に含まれているものであり、修繕費用は貸主が負担すべきで、「原状回復」とは借主が入居した当時の状態に戻すことではありません。「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では経過年数による減価割合や毀損部分の補修に関する最低限度の単位等についても、負担する対象範囲の考え方が示されています。

ガイドラインでは一般的な考え方が示されていますが、賃貸住宅の契約は法令等に抵触しない限り、交わされた契約が有効となります。

【入居時】                                       2

  • キズや汚れがないかチェックし、気になる場所があれば、日付の入った写真を撮る。(間取り図などに、場所を記録しておく)
  • 「ハウスクリーニング代は入居者負担」など特約が付いている場合もあるため、契約をする前に契約書や重要事項説明書を必ず読んでおきましょう。

【入居中】

  • こまめに掃除をし、カビや油汚れに気をつける。
  • 「ペット不可」の部屋でペットを飼うなど、契約違反はしない。

【退去時】

  • 荷物をすべて出し、部屋をきれいに掃除しておく。
  • 家主や不動産業者と一緒に部屋の状況を確認する。
  • 修繕費用を請求された場合は、請求内容を確認し、納得できない点は、家主や不動産業者に説明を求める。
  • 入居時に受け取った賃貸借契約書や退去時点検リストは、念のためコピーを残しておきましょう。

 

 

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