Suma Cafe 〜すまカフェ(vol.22)

  • [1月28日]棋士を目指した日々 を掲載しました

棋士を目指した日々

日本将棋連盟棋士会会長
谷川 浩司


 「神戸の須磨の出身です。」初対面の人に話をすると、「ほう。」という表情をされることが多い。
 まず、須磨という言葉の響きが良い。そして相手の方は、白砂青松(はくしゃせいしょう)の須磨海岸や、源平の一の谷の合戦場を思い浮かべられるのだろう。
 もっとも私自身は、同じ須磨でもいわゆる下町の生まれなのだが。
 30歳まで須磨で過ごした。父が住職を務めていた高松寺は、親戚の方に継いでいただいているので、実家に行くことは少なくなってしまったが、それでも、山陽電車の駅を降りると、何とも言えないのんびりした気分になるし、プロ棋士を目指して大阪へ通った小・中学生の日々を懐かしく思い出す。
 ただ一つ、少し残念なのは通っていた小学校のクラス数が減っていること。私のときは6クラスだった。
 子どもはその地域の財産である。須磨の地が、子どもたちの活気が溢(あふ)れる街になることを心から願っている。

山陽電鉄 東須磨駅

山陽電鉄 東須磨駅

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