建物

最終更新日
2017年4月1日

 建物はまちの顔とも言えるものです。歴史や伝統を感じさせる建物がある一方で超近代的な建物が威容を誇る姿が印象的。ハイカラ文化の気質は今なお生きて、新しい建物にも進取の気風が色濃くただよいます。みどりのなかにモダンな建物が息づくパノラマは阪神間特有のムードさえ感じさせてくれます。

王子陸上競技場(王子スタジアム)

王子陸上競技場(王子スタジアム) 昭和31年の第11回国民体育大会のメイン会場として誕生した競技場。第29回兵庫リレーカーニバル女子5,000メートルにおいて日本新記録で優勝した増田明美さん(翌年第30回リレーカーニバル女子10,000メートルにおいても日本新記録樹立)をはじめ多くの競技者に親しまれた感動の舞台であり、現在もサブグランドとともに灘区の貴重なスポーツ施設となっています。平成15年4月に人工芝のフィールドが整備され、アメリカンフットボールの拠点としても利用されています。

景山邸

景山邸 昭和12(1937)年竣工した景山邸は、花筵(はなむしろ)の対米輸出で材を成した長野出身の赤尾善次郎(1863〜1945)が、自ら構想し、棟梁の玉川儀久に指示して建設した和洋併置型住宅でした。現存する洋館部はスパニッシュスタイルで、塔屋を中央に立ち上げるなど垂水区塩屋の旧ジェームズ邸(昭和10年、早良俊夫)を想起させます。空襲で壁を残して焼け落ちましたが、戦後に数年がかりで修復されました(竹中工務店が修復施工)。(非公開)

関西電力灘変電所【現存せず】

関西電力灘変電所山麓の住宅地の中に、旧宇治川電気神戸第一変電所として大正12年に建設され、JR六甲道駅前周辺に電気を送電しています。開口部上部のアーチ、塔屋の形状がその当時の近代建築の粋を伝えています。平成15年11月老朽化により解体されました。

兵庫県立神戸高等学校

兵庫県立神戸高等学校 明治29(1896)年兵庫県神戸尋常中学校として開校された、創立120年の伝統校。
 昭和13(1938)年に現在地に移転、「質素剛健」「自重自治」の校訓にふさわしく南欧風の古城をイメージしたモダンゴシック調の建築様式で建てられました。平成14(2002)年に玄関部分の保存棟を残して新校舎に建て替えられ現在に至ります。校歌にもある眼下に見下ろす「茅渟の海」(大阪湾)の素晴らしい眺望が自慢の校舎です。

神戸文学館〔神戸市立王子市民ギャラリー〕

神戸文学館〔神戸市立王子市民ギャラリー〕 明治37年、当時の原田の森にあった関西学院大学のチャペルとして建設された赤煉瓦の建物。その後神戸市が買収し、平成元年4月まで、王子図書館として区民の方々が利用してきました。王子図書館の廃止に伴い、チャペルを建設当時の現状に復元し、平成5年より市民ギャラリーとして、絵画、写真展などを行っていました。
 平成18年10月1日に王子市民ギャラリーは閉館し、同年12月4日から新たに「神戸文学館」としてリニューアルオープンをしました。明治の洋風教会建築では、市内最古のもので、平成20年3月には国登録有形文化財に指定されています。

神戸市立自然の家

神戸市立自然の家 奥摩耶ドライブウェ−沿いにあるレクリエーション施設。恵まれた自然の中で、野外活動や宿泊体験などができます。フィ−ルドアスレチックができる冒険の里や植物観察ができる四季の里、きのこの里など盛りだくさんの楽しみがあり、アーチェリーを楽しむこともできます。また、近くの穂高湖ではカヌ−遊びもできます。

神戸大学

神戸大学 前身の神戸経済大学等を母体に昭和24年に設立された国立大学。建物は中央に車寄せ等を配置して左右対称を強調する構成ですが、車寄せや2階窓のアーチ、丸められた隅部の造形等により、おだやかな表情を見せている本館や丸窓の連なる講堂、ステンドグラスを通して光が降りそそぐ図書館の閲覧室など雰囲気を醸し出す建物群が点在しています。また、平成13年1月に俳人・山口誓子の旧宅を再現し、蔵書や遺品などを公開する「山口誓子記念館」が完成しました。

神戸大学六甲台後援会(ロイ・スミス館)

神戸大学六甲台後援会(ロイ・スミス館) 昭和10(1935)年に竣工した丸瓦葺寄棟屋根の和洋折衷型住宅。玄関上部の開口部は真壁造風に仕上げ、全体として当時阪神間で流行していたスパニッシュスタイルを取り入れています。戦前期の阪神間での外国人の生活ぶりを伝える数少ない住宅として、地域の歴史を物語っています。施主は、明治期に鉄砲百合の球根の貿易で財を成したJ・J・ジャーメンの末裔大谷氏で、設計者は御影公会堂なども手掛けた清水栄二です。(国有形登録文化財・非公開)

篠原の茅葺き屋根の家【現存せず】

篠原のヨシ葺きの家 篠原本町1丁目にあった区内で唯一の茅葺き屋根の民家。茅葺きは、お住まいになっていたご主人のこだわりであったとか。閑静な住宅街にそっとたたずむその家は、ここだけが昔の篠原にタイムスリップした雰囲気をかもし出していて、たまらない懐かしさを感じさせてくれました。都会で見つけた日本の原風景が忙しい現代人にほっとする安らぎと、郷愁を感じさせてくれましたが、平成15年4月に解体されました。

天理教兵庫教務支庁(旧勝田邸)

天理教兵庫教務支庁(旧勝田邸) 眼下に海を望む景勝の地・青谷に大正11年に完成したこの建物は、実業家・勝田銀次郎氏の邸宅でした。氏は海運業を営んで財を築きました。港を見おろす広大な敷地に建てる家の設計を京都帝国大学教授・武田五一博士に委ねました。完成・現存するのは全体計画の約半分ですが、裏山の緑と相まって格別の情緒を今に伝え、市内でも屈指の近代和風邸宅です。ことに秋の紅葉の美しさは筆舌に尽くしがたく、山全体が庭の一部であるかの如く感動を誘います。

登山研修所

登山研修所 王子公園の一角に昭和45年に作られました。登山の基礎訓練ができるほか、登山に関する相談や、夏山シーズンの前などには講習会も行っています。また、80度に近い傾斜の高さ約18メートルの人工岩場や、高さ15メートルのスポーツクライミングウォールも設置されていて、様々なクライミングの練習ができ、山を愛する人たちに喜ばれています。また、大・中・小の集会室もよく利用されています。

HAT神戸

HAT神戸 阪神・淡路大震災後に、中央区東部から灘区西部にかけて、大規模な工場跡地を含む約120ヘクタールの区域で21世紀への良好な市街地形成をめざした東部新都心(HAT神戸)計画として進められました。阪神高速道路以南の約75ヘクタールの臨海部では土地区画整理事業により、約7,000戸の住宅が建てられています。また、WHO神戸センターをはじめとする業務・研究・教育・文化機関などの都市機能施設が整備されています。

原田の森ギャラリー・横尾忠則現代美術館(正式名称:兵庫県立美術館王子分館) 〔兵庫県立近代美術館〕

原田の森ギャラリー・横尾忠則現代美術館 著名な建築家の村野藤吾氏が設計し、昭和45年に開館。本館1階の吹き抜けのピロティーはガラスの壁に仕切られ、室内にいながら戸外と交流できる空間となっていました。館内は6つの常設展示室から成り、小磯良平氏や金山平三氏など兵庫県ゆかりの美術家の作品を中心に、近代絵画など約3,000点を収蔵していました。HAT神戸に建設された新美術館「芸術の館」の開館に伴い、平成14年に貸ギャラリーを中心とした県立美術館王子分館(原田の森ギャラリー)として、平成24年に西館を横尾忠則現代美術館としてリニューアルオープンしました。

カトリック六甲教会〔六甲カトリック教会〕

カトリック六甲教会 半世紀をこえる歴史がありますが、現教会は新しく平成7年に完成。年中行事としてチャリティバザー・音楽コンサート・納涼の夕べなども行っています。近年は結婚式場として、信者以外の若い人たちにも人気。また平成12年には兵庫県の「人間サイズのまちづくり賞」の建築部門賞を受賞しました。再建に際しては、塔のデザインには昔のものを踏まえているほか、周辺の景観と調和した建物で、立派な庭園も注目です。