兵庫区和田山通付近の鉄道車両などを製造する工場です。明治時代に開設され、現在も全国各地の電車や新幹線など、さまざまな車両をつくっています。ここで作られた車両は、工場に面する兵庫運河を利用して船で積み出されるものもあります。
兵庫港は奈良時代より大輪田の泊と呼ばれ、海外との貿易拠点として大変栄えました。また明治に入ると、造船所や紡績工場・マッチ工場など大規模工場が次々と設立されました。兵庫区西出町付近にも明治、大正に創業した工場も多く、この工場も80余年の歴史があります。
兵庫区東出町にある鋳造(ちゅうぞう)工場では、船舶用エンジン部品を1つ1つ手作業で作っています。かつてポンポン蒸気船が主流だったころ、この地域には鋳造工場が6軒ほどありましたが、今ではこの工場のみとなってしまいました。手作業で生み出される部品には、長年の経験や高度な技術が惜しみなく注ぎ込まれています。
兵庫区東出町付近は船舶用の部品を作る工場が集積していました。今でも機械器具を製造する工場をはじめ、数多くのまち工場が点在しています。どの工場の中にも、旋盤やプレス機など作業に必要な機械や部品・材料が所狭しと並んでいます。
兵庫区築地町の兵庫埠頭から北側を望むと目の前の兵庫港では、浮きドックで修理点検を受ける船や、忙しく作業する作業員の姿が見られます。またその背後には、大きくそびえる六甲山系の山々も望むことができます。
兵庫区明和通あたりは大小様々な工場や事務所が集まっており、まちなかを歩くと、部品を加工する音や作業を指示する声が聞こえるなど、「ものづくり」を感じることができます。また朝夕は、区南部へ延びるJR和田岬線を走る電車の音も響いてきます。
兵庫区東出町にあるこの工場では、主に船舶用エンジンのクランク軸などの重要部品を製作しています。1000度を越えるまで熱せられた真っ赤な鋼を、大きなプレス機でたたいて目的の形状に加工する鍛造(たんぞう)という手法で様々な部品を生み出しています。
兵庫区西出町・東出町の海沿いにある浮きドックでは、船を海から持ち上げ、船底についた貝殻を取ったり、塗装を塗り直したり、船体の修理・検査作業を行っています。浮きドック内に現れた大きな船体。他では見ることができない、この地区ならではの風景です。