神戸市-KOBE-


【事例6】認定NPO法人になろう!基礎&トークカフェ

「寄付を集めたい」「団体のファンを増やしたい」とお考えのみなさまを対象に、認定NPO法人について基礎から学ぶ講座を開催しています。認定取得のためには、要件の1つである「広く市民から支援を受けているか(パブリックサポートテスト基準)」が大きなポイントになります。そこで、今回は、クラウドファンディングなどの寄付集めでも大きな実績を上げている認定NPO法人をゲストにお迎えし、お話をお伺いしました。

開催概要

日時:平成30年2月6日(火曜)
場所:神戸市勤労会館
ゲスト:特定非営利活動法人Future Code 水沼 里恵 氏

お話の内容

法人・活動について

活動の様子 2010年にハイチで起きた、31万人が亡くなられた地震を機に、途上国での医療支援を行うため、代表理事(大類隼人さん)を中心に、2012年に設立しました。
 主な活動としては、ハイチで結核検診・孤児院支援・歯科検診、バングラディッシュでは現地看護師育成・孤児院での健診、ブルキナファソの活動地サポネでは10人に1人が5歳まで生きることのできない現実があり、また現地病院のほぼ50%の疾患がマラリアによるもので、ドアtoドアという手法を使い、各家をまわって蚊帳が正しく使われているかなどの啓蒙活動、トイレの建設など衛生面でもサポートしています。

Future Codeの特徴

神戸を本拠地にしている

 本部が東京にあるNGOも多いですが、「地域色」を大切にしたいという思いから、神戸で活動しています。「神戸にこんな団体がある」ということで、神戸出身者、神戸にゆかりがある方、神戸で知り合った方などのサポーターを増やし、私たちと同じ方向を向き支援してほしいと思っています。

Future Codeのマーク・色

Future Code マーク パンジアやパンゲアと呼ばれる、地球が今の形になる前、大陸が1つであったときの地形がマークとなっています。“国境も宗教も関係なく、国を超えて1つになろう”という思いからこのマークになりました。また、団体の色も決めており、青・水色に近いけど、他ではあまり見ない珍しい色にしました(ピーコックグリーンという色)。この色でTシャツ・チラシなども作成しており、色を見ればすぐFuture Codeであると分かってもらえるようにという意図があります。

学生部BYCS

学生部BYCS 活動の様子 学生さん主体でものごとを動かしていくという事を大切にしたいという想いから、独立した部門をつくりました。BYCS とはBridge Youth Challenge Smileの頭文字をとっています。若い力でいろんなことに挑戦し途上国との架け橋になって、現地の人の笑顔がずっと続きますようにと願いを込めています。発案から寄付集めまで行い、実際に現地に赴くこともあります。

支援者・寄附集めについて

 本来NGOの活動とは市民活動から派生したものを意味します。私たちは市民の皆様と1つのチームとして目標に向かっていきたいと考えています。例えば地域に根ざしたサッカーチームがイメージです。選手がいて監督がいる、マネージャー、トレーナー、スポンサー、そして応援してくれているサポーターがいて初めて目標に向かうことができます。寄付や啓蒙活動を通して活動を知ってもらい、このチームをどんどんと大きくさせたいと思っています。

なぜ寄付を集めるのか

 ODAなどの政府資金援助もありますが、使途が限られており、現地で臨機応変に計画を変えることができないので、確実に実行されるプロジェクト等にしか使えません。それ以外の、幅広く使用できる資金が現地の支援には必要であるからです。

クラウドファンディングについて

 認定取得の2〜3か月後に、サイトを使用し、クラウドファンディングを実施しました。私たちは1か月半ほどの期間で実施しましたが、新聞に掲載してもらい、ネットのニュースにもなったことで、目標額をこえる多くの寄付が集まりました。大口の寄付もありましたが、1人5,000円の寄付が最も多かったです。イベントを開催、PRし、その場で寄付していただけるようにQRコードを提示するなどの工夫をしました。
 クラウドファンディングのサイトを使用すると、手数料(20%程度)が取られるので、目標額を高めに設定しておかなければなりません。手数料はかかりますが、有名なサイトで実施することにより、1つの広報になるので、必要経費なのかなと思っています。目標額に達しない場合、契約によっては全額返金となってしまうので、Facebook等SNSでほぼ毎日発信し、PRを続けました。イベントの開催・SNSでの発信内容準備など、クラウドファンディングでは事前準備が成功の鍵を握っていると思います。

団体を知ってもらうための工夫

チラシ

 インパクトを重視し、まず手に取ったとき、興味を持ってくれるように工夫しました。「この人がこんな活動をしているんだ」というのが、団体を知るきっかけとして大事だと思ったので、代表理事を大々的に推した内容になっています。また「ブルキナファソでは約5,000円で薬12名分」など具体的な金額を提示することによって寄付をしやすくできるよう心がけました。

メディア

 メディアへはすべての新聞社へアプローチします。また付き合いのある記者さんへはコミュニケーションをとって現状報告などかかさないようにしています。

募金箱

 寄付を簡単にしやすく、身近なものに感じてもらいたいと思っています。また、それも大切な支援ですが、広報としての意味も大きいと思っており、飲食店等人目に触れるところに置いて、神戸にこんな団体があるということを知ってもらえるようなきっかけにしたいと思っています。

認定を目指したきっかけ

 本来のNGOの活動をするためにはたくさんの方に応援・支援してもらうことが必要だと感じ、より人々が寄付をしやすいよう、また信用性を高めるために認定取得を目指しました。
 2016年に認定を取得しましたが、前年より約6倍の寄付金額となり、寄付者も、前年が約50名でしたが、170名へと増加しました。新たな寄付者はもちろん、企業からの寄付や、今までの支援者の方の寄付金額が増えました。

参加者からの質疑応答

Future Code 水沼さんQ.チラシに「日本人としてのアイデンティティ」ということが書かれていますが、どういうものだと考えていますか。
A.海外での日本の印象は、「責任感が強い」「きめこまやか」「まじめ」といったものであり、それを裏切らないように活動しています。現場ではあくまで日本人の立場を忘れず、自分が何者なのかを理解し、個人個人しっかり自分の立場というものを考えて活動するということを大切にしています。

Q.今後のブランディング戦略はありますか。
A.法人の顔として、代表を推していくというのは続けようと思っています。大口の寄付者の方には、代表が自ら挨拶などに伺うようにしています。また、もっと学生を増やし、若い力をつかっていきたいと思っています。

Q.記者に思い通りの意図を伝えるにはどうすればいいですか。
A.何度もやり取りをし、記者を団体のファンにする、この記事を書いて絶対後悔させないという気持ちで伝えています。仲の良い、ずっとおつきあいできる記者をつくり、良い記事を書いてもらったら、手紙やメールなどでコミュニケーションをとり次回へとつなげられるよう心がけています。

Q.クラウドファンディングをどのように学んでいますか。
A.以前クラウドファンディングに参加した団体さんたちのグループがあり、そこで勉強会や情報共有などをしています。東京に行き、東京の流行を学ぶこともありますが、それが神戸でそのままうまくいくとは限らないので、自分たちなりに考えてアレンジしています。

Q.具体的にどういう方法で支援者を増やしていますか。
A.たとえば飲食店で、お酒1杯700円のうち200円が寄付になるといった協力をお願いする場合、断られたとしても、何度もそのお店にお客として通うようにするなど、とにかく足で稼いで支援者を増やしています。全く取り合ってくれない場合もありますが、最初から興味のフィルターをかけず、とりあえず話してみる・思いを伝えるといった行動を起こすようにしています。
 このような飲食店での寄附支援などは、まず活動を知ってもらい、そこから団体のファンになってくれた方にお願いしています。まず人と人とのつながりが大切なのでいきなりこのような支援の仕方は頼むことはしていませんが、コアなファンを増やすことがさらにファンを増えるのではないかと思っています。

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