神戸市-KOBE-


新型インフルエンザに関するQ&A

Q1 インフルエンザはどんな病気ですか?

 インフルエンザは、インフルエンザウイルスを病原体とするヒトの感染症で、主に発熱、咳、全身のだるさ、筋肉や節々の痛みなどの症状を引き起こします。これらの症状から他のかぜと見分けることは難しく、また、軽い症状のインフルエンザから、肺炎や脳症など重い症状になることもあります。
 ウイルスに感染してから、症状が出始めるのは1〜5日後ですが、全く無症状のヒトもあります。
 主な感染経路は、咳・クシャミ・唾等の飛沫感染と接触感染です。 また、感染して発病する前の段階のヒトや、感染しても発病しないヒトから感染する可能性もあります。

Q2 新型インフルエンザとはどんな病気ですか?

 新型インフルエンザとは新たにヒトからヒトに感染するようになったウイルスによる、インフルエンザのことを言います。 これまで毎年流行を繰り返しているインフルエンザウイルス(A/H1N1型,A/H3N2型)とはウイルスの型が異なり、免疫(抗体)を持たないヒトが殆どのため、大流行する恐れがあります。

Q3 鳥インフルエンザとはどんな病気ですか?

 インフルエンザウイルスは、本来カモ等の水鳥が自然に持っているウイルスで、他の野鳥に感染したり、鶏などの家禽に感染したりと畜産業の難題になっています。
 鶏などに感染したウイルスが、稀にヒトに感染し、ヒトに感染症(鳥インフルエンザ)を起こすことがありますが、感染した鶏の死骸やその内臓・排泄物等に濃厚に接触したときなどに限られています。 また、感染したヒト(鳥インフルエンザ患者)と長期間濃厚接触する家族内で、ごく稀にヒトからヒトへの感染が報告されています。
 現在、東南アジアを中心に中東、アフリカ等で、鳥インフルエンザA/H5N1に感染したヒトの報告が続いており、特にこの型のウイルスに感染・発病したときは、通常のインフルエンザの症状に止まらず、重症の肺炎や多臓器不全などを発症し、致死率も60%と高いことが知られています。
 鳥のインフルエンザウイルスには、H1〜16、N1〜9の組合せで144型があり、これらのウイルスがヒトからヒトへ効率よく感染する能力を持つように変異したもの(鳥等のウイルスからヒトのウイルスに変異したもの)を、新型インフルエンザと言い大流行することが心配されています。

Q4 新型インフルエンザA/H1N1は、もう新型ではないのですか?

 2009(平成21)年4月にメキシコで確認され世界で流行した、豚由来のH1N1型のウイルスを病原体とするインフルエンザは、新型インフルエンザとして世界各国で対策が取られました。 その後の流行で、多くのヒトがこのウイルスの免疫を持ったので、2011年3月には通常のインフルエンザ(季節性インフルエンザ)として扱うこととなり、その名称を「インフルエンザ(H1N1)2009」としました。2010年から2011年のシーズンは、それまで流行していたソ連型インフルエンザ(H1N1)に変わって流行しました。

Q5 新型インフルエンザの流行規模は予測されていますか?

 新型インフルエンザウイルスの病原性や感染力は、発生しなければ分りませんが、基本的には今流行しているインフルエンザと共通の特徴を持ち、熱や咳の初期症状、飛沫感染や接触感染が主な感染経路と推測されます。 H5N1等病原性の高いウイルスによる新型インフルエンザの場合は、重症患者や死亡者が多くなるなど健康被害の拡大が心配されます。
【国の想定では】
 過去に大流行したインフルエンザのデータを参考に1つの例として、人口の25%が感染し、致死率はアジアインフルエンザ並みの中等度の場合は0,53%、スペインインフルエンザ並みの重度の場合は2,0%との想定予測がされています。
・それによると、国内で2,500万人が医療機関を受診し、中等度で入院53万人・死亡17万人、重度で入院200万人・死亡64万人を、それぞれ上限として推計されています。
・流行が8週間続くと仮定すると、流行第5週目に最大の入院患者が発生し、中等度で1日当り10,1万人、重度で39,9万人と予測されています。
・流行で本人や家族が感染し、最大で40%の職員が欠勤をせざるを得なくなること等で、一部の業務の休止・物資の不足・物流の停滞などが予測されます。
・また、学校・保育所の臨時休業や集会の中止、外出の自粛など社会生活の縮小や食料品・生活必需品等生活関連物資の不足などが発生する恐れもあります。

Q6 新型インフルエンザ対策の目的や方針は決まっていますか?

 新型インフルエンザの発生時期の正確な予知や、発生そのものを阻止することは不可能で、また、発生すれば我が国への侵入も避けられないと考えられています。
 病原性が高く感染力が強い新型が発生すると、健康被害は甚大となり、健康・医療の分野だけで無く社会全体に影響が及び、社会・経済の破綻も心配されます。
 その様な事態を防ぐため、国の行動計画においても国家の危機管理に関る重要課題と位置づけ、国・県・市が協力して、次の2点を主たる目的として対策を取ることとしています。
 (1)感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にする
  ・流行のピークをなるべく後へずらし、医療体制などを整える
  ・ピーク時の患者数等をなるべく少なくし、必要な患者全てに医療が提供できるようにする
  ・適切な医療の提供により、重症患者や死亡者数を減らす
 (2)社会・経済機能を破綻させない
  ・感染の拡大防止により、欠勤者の数を減らす
  ・事業者が事前に計画した事業継続計画により、市民生活に必要な社会・経済活動を維持する
 これを受け、神戸市新型インフルエンザ対策実施計画は、病原性が高い場合の対策を念頭において定め、実際に発生したインフルエンザの特性に応じ、病原性が低い場合など様々な状況に応じ、柔軟に対応するための「対策の選択肢」を示すものとしました。
 新型の病原性や感染力、地域の特性や状況、患者等の人権への配慮、対策の有効性や実行可能性、対策そのものが与える影響等を総合的に判断して、計画に定めるもののうちから実施すべき対策を選択実施していきます。

Q7 社会機能の維持に関る事業者はどんな事業ですか?

 医療関係者、公共サービス提供者、医薬品・食料品等の製造・販売事業者、運送業者、報道機関などの事業者です。 これらの事業は、新型インフルエンザ流行時でも最低限の市民生活の維持のため、事業継続実施の責任を果たしていただく必要がある事業者です。
 事業の維持継続のために必要な計画や職員の感染防止を図れるよう、充分な事前準備とその確実な実行が重要な社会的使命です。
 その他の事業者も同様に準備し、感染拡大防止のため一部事業の休止を行うとともに、重要業務に絞ってでも事業を継続していく必要があります。

Q8 市民の役割は有りますか?

 新型インフルエンザの流行の抑制には、全ての市民の皆様の協力が必要です。流行が始まったときに取るべき行動や、その対策に関する知識を得ておくことや、通常のインフルエンザ等においても、手洗い・うがい・マスク着用や咳エチケットなど、個人予防策を実践するよう努めましょう。
 また、発生時に備えて、日頃から食料品や生活必需品の最低限(2週間程度)の備蓄をしておきましょう。 発生時には、市や国・県の対策本部からの情報に注意し、指示・要請に従って行動するなど、ご協力をお願いします。

Q9 国や市の行動計画や実施計画は、どんな内容ですか?

 新型インフルエンザ対策の2つの大きな目的である「感染拡大を可能な限り抑制し健康被害を最小限に抑える」「社会・経済機能を破綻させない」ための戦略を実現する、具体的な対策を7項目に分けて設定しました。
   1実施体制    2情報収集・サーベイランス  3情報提供・共有
   4予防・蔓延防止  5医療   6ワクチン  7社会・経済機能の維持
の各項目毎に、患者発生の拡大の各段階に分けて、実施すべき対策を掲げたものです。 実施対策の細目には、重度の新型インフルエンザを想定したものを掲げておき、発生した新型インフルエンザの症状や感染性に応じて、適切な対策を選択実施して行こうとするものです。

Q10 どのような流行防止対策を実施するのですか?

 新型インフルエンザの感染拡大防止には、個人レベルの対策と地域・社会レベルの対策を組み合わせて行うことになります。 いずれにしても、個人の行動を制限する面や、対策そのものが社会・経済活動に影響を与える面もあることから、発生した新型インフルエンザの特性や各種の状況の変化に応じて、適正な対策を選択して実施します。
 海外で発生した場合には、入国者の検疫強化や帰国後の健康観察を要請します。
 国内で患者が発生した後は、個人レベルでの手洗いやうがい、マスク着用、咳エチケットなど基本的な感染拡大予防策の徹底などの協力を呼びかけます。
 患者が未だ少ない段階では、患者を隔離して治療し、新たな接触者を増やさないようにし、家族等の濃厚接触者には、外出の自粛やタミフルの予防内服などを要請します。
 患者が増加してくると患者隔離を中止し、通常のインフルエンザと同じように、重症患者のみ入院治療していただき、軽症患者は自宅で療養していただきます。
 学校や保育所は、施設内で集団感染すると、地域での流行のきっかけになる可能性があります。 そのため、早い時期から必要な場合には、一斉休業などを実施します。 さらに、外出自粛や集会の自粛等地域での対策、職場での感染予防対策の徹底や事業の一部自粛など要請することで、社会生活での接触機会を減らし流行の抑制を図っていきます。

Q11 インフルエンザの発生・流行状況(発生段階)によって対策が変わりますか?

 一旦発生した新型インフルエンザの流行を、阻止することは不可能と考えられており、患者発生の初期や流行・まん延期など患者の発生段階で、取るべき対策が変わっていきます。 そこで、あらかじめ患者の発生・流行状況に応じて発生段階を設け、各段階での想定状況に応じた対応方針を定めておきます。
 未発生期から海外での発生期、国内での発生早期、感染期、そして小康期に至るまで、国内での発生状況の変化に応じた5つの段階に分類しています。
 国全体の発生段階の移行は、WHOのフェーズ分類を基に設定され、一方、地域毎に発生・流行状況は様々となりますので、地域の発生段階を定め、地域の状況に応じたきめ細やかな対策を進める方針です。

Q12 新型インフルエンザの発生に備えてどんな準備をしたらよいのですか?

 新型インフルエンザは、誰もが感染する可能性があるため、出来るだけ感染しないように、また感染した時には出来るだけ周りのヒトに感染させない様にすることで、流行のスピードを遅らせ全体の流行を抑制することにつながります。 
 そこで、
・情報の確保や発生時の取るべき行動などの対策の知識の習得
・ふだんからの、手洗い・うがい・マスク着用・咳エチケット励行
・子供など家族に合せたマスクや衛生用品などの備蓄
・人込みへの外出を最小限にするため、食料品など生活必需品の備蓄
など、家族を含め、感染したときに外出を自粛できるだけの十分な数量を備蓄しておきましょう。

Q13 新型インフルエンザが発生した時、一般的な情報はどこに聞けば分りますか?

 海外で新型インフルエンザが発生した段階で、神戸市では「コールセンター」を設置し、インフルエンザの発生状況等を含む、一般的な情報提供などの相談体制を作ります。 また兵庫県や国においてもコールセンター等を設置し電話相談に対応する予定です。
 国・県・市などが提供する情報に注意し、噂やデマ情報に注意して下さい。

Q14 新型インフルエンザに罹ったかもしれない時、どこに相談したらよいのですか?

 海外で新型インフルエンザが発生すると、発生国からの帰国者など検疫が強化されます。 帰国時(検疫時)にはインフルエンザの症状が無かったヒトで、帰国後に発病してしまうヒトも有ります。
 そこで、神戸市では「帰国者・接触者相談センター」を設置し、発生国からの帰国者やインフルエンザ患者への接触者で、発熱・呼吸器症状等の症状が出た方への相談に応じる体制を作ります。 必ず電話で相談の上、その指示に従ってマスクを着用するなどして、指定された新型インフルエンザの診療機関の「帰国者・接触者外来」を受診していただきます。
 患者が増えてくると、一般の医療機関で普通のインフルエンザと同じように受診していただくことに変更されます。 受診に際しては、受診医療機関の指示に従って、マスクを着用するなど、周りのヒトに感染させないよう注意しましょう。
 なお、発生の初期には、患者は指定医療機関に全員入院し、周りのヒトとの接触を避けて治療していただき、流行が始まると隔離治療は中止し、重症者など必要な方のみ入院治療し、一般的には自宅療養していただくことになります。

Q15 新型インフルエンザのワクチンはあるのですか?

 ワクチンを接種しておくと、発病や重症化を防ぐ効果が期待されます。 その結果受診患者数を減少させ、入院患者数や重症患者数を抑制し、必要な医療が提供できることから、死亡者等健康被害を抑制し、さらには社会・経済機能を維持できることにつながることが期待されています。
 ≪パンデミックワクチン≫
 ワクチンは、発生した新型インフルエンザのウイルスで製造する必要があり、現状では製造に半年以上かかります。 従って、新型発生時にはワクチンは有りません。 そこで、世界各国で協力して新型発生を早期に探知し、可能な限り流行を抑え、その間に出来るだけ早くワクチンを製造することが目指されています。
 また、全ての国民へ接種出来るよう、迅速製造技術や大量生産体制の整備が研究・検討されています。
 ≪プレパンデミックワクチン≫
 東南アジア等で鶏などの家禽でも流行し、それらから稀にヒトへの感染が報じられている鳥インフルエンザH5N1型が、ヒト型のインフルエンザに変異しヒトの間で流行すると“特に甚大な健康被害が発生する恐れがある”ことから、ヒトに感染した鳥ウイルスH5N1からワクチンを製造して国で備蓄しています。
 従って、今のところプレパンデミックワクチンの製造・備蓄は、H5N1型のみであることと、鳥のウイルスで製造したワクチンのため、ヒトでの免疫効果は不確かであるとされています。 そこで、H5N1型の新型インフルエンザが発生した時の緊急時に、医療など国民生活の機能維持に関る業務従事者を対象に、その希望者への接種を想定したワクチンとされています。


 以上は、2011(平成23)年9月に策定公表された、国の「新型インフルエンザ対策行動計画(改定版)」を基に2012(平成24)年2月改定した「神戸市新型インフルエンザ対策実施計画」の新型インフルエンザ対策に関する情報の概要です。
 今後も引き続き、国や兵庫県において、新たな情報や検討・研究結果などに基づき、必要な変更・修正が実施されることとされており、当市の計画も適宣改定を加えていく予定です。