日常生活における事故予防(一般負傷関係)
―救急搬送の事例から―

救急事故種別の棒グラフ1 日常生活における事故を防ぐために
 神戸市における平成22年中の救急搬送者数は60,424人で、主な事故種別は「急病」39,466人(65%)、「一般負傷」9,195人(15%)、「交通事故」5,536人(9%)となっています。
 このうち「一般負傷」は、「風呂場で滑って転倒」、「階段から転落」、「餅をのどに詰める」など、日常生活の様々な要因によって起こっていますが、少しの注意や身の回りのものを整理するだけで避けられるようなものが数多く見受けられます。
 そこで、「一般負傷」で救急搬送した9,195人の発生状況と事故事例を分析し、その予防策を紹介します。
 なお、消防局では、神戸市消防基本計画に掲げる将来像「家庭での安全・安心」の実現を目指して、日常生活において発生する病気や事故の防止対策についての知識の普及に努めています。

2 一般負傷の発生状況

一般負傷(要因別)の棒グラフ(1) 「事故の要因別」発生状況
 事故のきっかけは、「転倒」が6,071人(66%) と最も多く、次いで「転落等」が1,456人(16%)となっています。
 「事故の要因」の8割以上を、「転倒」と「転落等」で占めています。

一般負傷(年齢層別)の棒グラフ(2)「年齢層別」発生状況
 一般負傷で救急搬送された9,195人を「年齢層別」にみると、「65歳以上」が5,881人(64%)で6割以上を占めており、最も多いのは「75〜84歳」で2,518人(27%)、第2位は「65〜74歳」で1,603人(17%)、第3位は「85〜94歳」で1,549人(17%)となっています。又、高齢者以外では、乳幼児(「0〜4歳」)が、544人(6%)と多くなっています。
  一般負傷は、加齢とともにだんだん身体機能が低下してくる「高齢者」や身体機能がまだ十分に発達していない「乳幼児」に多くみられます。

一般負傷(発生場所別)の円グラフ(3)「場所別」発生状況
 次に、事故の発生状況を「場所別」にみると、「住宅(庭を含む)」が4,749人(52%)で最も多く、「道路」2,046人(22%)、「公衆の出入りする場所」1,832人(20%)となっています。意外にも、家族の憩いの場となるべき住宅において、過半数以上の事故が起きています。

3 住宅における高齢者や乳幼児に顕著な事故と予防策

おじいさんが階段で転倒しているイラスト一般負傷の発生場所は安全だと思われている住宅内に多く、又、年齢別では0歳〜4歳の乳幼児と65歳以上、特に75歳以上の高齢者に多数発生することがわかりました。これらのことから、主に住宅内での高齢者及び乳幼児に顕著な事故事例とその予防策を以下に示します。
(1) 高齢者に顕著な事故と予防策
【転倒事故】
 敷居や絨毯等の敷物の段差や床面の物品等につまずき転倒とか、階段や浴室等ですべり転倒するといった事故が多く発生しています。敷居などのつまずきやすい段差はできるだけ少なくし、居室内の整理整頓を心がけ、床や階段に物を置かないようにしましょう。また、滑り止めのついた靴下やスリッパを使用し、階段、廊下、玄関、浴室、トイレなどに手すりを設けましょう。

もちののど詰めのイラスト【窒息事故】(厚生労働省の人口動態統計をみると、食品による窒息で年間約4,000人の方が死亡されています。)
  餅、パンなどの食べ物をのどに詰めて窒息する事故が発生しています。餅などののど詰めをおこしやすい食べ物は、小さく切ってから食べましょう。また、食事の際は、お茶や水を飲んでのどを湿らせてから食べましょう。

乳幼児がやかんの熱湯でやけどをするイラスト(2) 乳幼児に顕著な事故と予防策
【やけど事故】
 子どもの手の届く範囲や不安定な物の上にポットや熱いものが入ったお椀を置かないようにしましょう。また、アイロン、ドライヤ、ストーブ等は、使用後十分に冷めるまで子どもが触れることのできる場所には置かないようにしましょう。

乳幼児が誤ってタバコを口に入れているイラスト【異物誤飲・窒息事故】
 子どもは何でも口の中に入れたがりますので、誤って飲み込みやすいもの(医薬品(頭痛薬、睡眠導入剤など)、おもちゃ、硬貨、ボタン電池、乾燥剤、たばこ、あめ玉等)は、子どもの手の届く所に置かないようにしましょう。

乳幼児が誤って階段から転落しているイラスト【転落事故】
 階段、椅子、ベランダ、窓等から誤って転落するといった事故が発生しています。転落事故を防止するために、ベランダや窓、階段の上がり口や降り口に柵を設けるようにしましょう。
 また、柵を乗り越えての転落事故を防ぐため、ベランダには踏み台になるような物を置かないようにしましょう。

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