神戸市-KOBE-


神戸市防災教育支援ガイドブック(BOKOMIスクールガイド)の策定について

最終更新日
2011年11月1日

ガイドブックの表紙の写真神戸市では、阪神・淡路大震災の教訓を後世に伝える取組みの一環として、小学校での防災教育を支援するためのガイドブック冊子、「BOKOMIスクールガイド(防災教育支援ガイドブック)」を2009年9月に策定しました。
 
ここではその取組みと、ガイドブック冊子の内容についてご紹介いたします。

ガイドブック策定の経緯

阪神・淡路大震災を通じて、地域における課題を解決していくためには、人と人がつながり、知恵と力を合わせていくことが大切であることを体験しました。
また、人を傷つけたり、自ら命を落とす事件が後を断たない今、こどもに“いのちの大切さ”を伝え、“生きていることの素晴らしさ”を実感できる取り組みを進める必要があります。
 
阪神・淡路大震災を経験した神戸だからこそ、小学校での一貫した防災教育を行い、学校から家庭へ、家庭から地域へ、地域から学校へつなげる取り組みを、いのちの最前線で活動する消防がコーディネイトすることで、“いのちの大切さ”を育むとともに学校・家庭・地域の相乗効果による地域(防災)力の向上を目指し、2007年度から神戸市教育委員会、神戸市消防局、NPO法人、(財)神戸市防災安全公社とプロジェクトチームを立ち上げ議論してきました。

BOKOMIスクールガイド策定までの経緯
2007年度〜防災教育支援のあり方についてプロジェクトチームにて議論
2007年度中モデル小学校(3校)にてモデル防災教育を実施
2007年度末プロトタイプの冊子「神戸市防災教育支援プログラム」の完成(第1版)
2008年度中上記冊子を使い、モデル小学校(12校)にてモデル防災教育を実施
2008年度末上記モデル授業などを受け、冊子の改訂(第2版策定)作業を実施

ガイドブックの特色/内容紹介

「BOKOMIスクールガイド」の「BOKOMI」とは、神戸市の自主防災組織「神戸市防災福祉コミュニティ」の略称「防コミ/BOKOMI」の意味と、「防災/BOSAI」、「神戸/KOBE」、「未来/MIRAI」の頭文字を取ったものから名づけました。
 
このガイドブックには、震災の「教訓」、「知識」、「技」を伝える41の防災教育メニューが掲載されています。また、メニューの紹介と共に、メニューの解説集、ワークシートなど必要な資料集、その他防災資機材の紹介や防災Q&Aなども合わせて掲載されています。
 
小学校単独で防災教育を実施する時はもちろん、地域の防コミと一緒に実施できるよう、すべての防災教育メニューに「防災福祉コミュニティの関わり方」を記述し、地域の方々と連携しやすいよう工夫されています。
冊子では既存の防災訓練だけではなく、子ども達が楽しみながら考え学ぶことのできる新しいメニュー、例えば防災すごろくや防災カードゲーム、防災ジェスチャーゲーム、防災体操なども紹介しています。また、防災訓練についても、子ども達が興味をもって実施できるよう、消火器の的(まと)を工夫したり、ゲーム形式で実施する方法などを紹介しています。
このようなメニューの多くは、防災に取り組んでいるNPO法人が開発し、地域のイベントなどで実践されているメニューから採用しました。
冊子のデザイン自体も、見やすさ、使いやすさを考え、絵文字(ピクトグラム)を多用するなど、視覚的なデザインにも配慮しています。

防災教育メニューの一部紹介

冊子内で紹介している防災教育メニューの中から、その一部を紹介します。
冊子内で紹介している各種防災ゲームやDVDなどの教材は、神戸市内の各消防署で貸し出しを行っていますので、地域や学校で実施したい場合にはお気軽に消防署までお問い合わせください。(注:神戸市内に限ります。また貸出状況によっては希望日にお貸しできない場合があります。)

ジェスチャーゲーム「ぼうさいダック」

ぼうさいダック写真【対象】小学校低学年〜
このメニューは、「地震」や「火事」、「大雨」、「水害」といった危険が迫った時に対処するための初動の動作を学ぶジェスチャーカードゲームです。
それぞれ表に「地震」などの絵、裏に行動すべき動作の動物の絵が描かれており、例えば地震の場合には頭を守って低い姿勢のダックの絵があり、子ども達は絵を見てその動作を学びます。現在全国各地で実践されている防災教育メニューです。
※このメニューは「(社)日本損害保険協会」で制作・販売しています。

防災すごろく「GURAGURA TOWN」

ぐらぐらタウン写真【対象】小学校中学年〜
おつかいの買い物をしながら、途中で起こる地震イベントでクイズに答え、手持ちのカードから役立ちそうなものを選びつつ、最初にゴールを目指すすごろくゲームです。
お店や家にあるような道具が、地震などの非常には大変役に立つということを学んでもらいます。例えばタオルやラップが止血に使えたり、毛布を担架代わりに使ったりと、震災時に実際に役立った防災グッズの教訓が学べます。
 

神戸防災体操

神戸防災体操写真【対象】小学校全学年
地震や津波、バケツリレーや毛布担架搬送など、災害時に取るべき初動の動作や、災害対応などを体操の動きに取り入れたものです。
一般の体操と同じく音楽に合わせて「いちっ、にっ、さんっ、しっ」と元気よく体を動かしながら、さまざまな動作を学ぶことができます。
全校生徒でも実施できるので、最初のウォーミングアップメニューとしても活用できます。
  

DVDアニメ「ORANGE(オレンジ)」

DVD「オレンジ」写真【対象】小学校中学年〜
このDVDは、阪神・淡路大震災の現場での救助隊員(題名は救助隊員のオレンジ色の作業服から)の苦悩と、公的機関の救助の限界を知り、自助の重要性を学ぶアニメ作品です。
阪神・淡路大震災当時、懸命に救助活動を実施した消防士達ですが、被救助者すべてを救助することはできませんでした。このDVDでは「消防力の限界」を知り、共に助けあうことの重要性、命の大切さなどを学びます。
 

DVDアニメ「お助け犬ポチ」

DVD「お助け犬ポチ」写真【対象】小学校低・中学年
このDVDは、阪神・淡路大震災当時には人だけでなく動物もいろいろな被害を受けたことを知り、命の大切さなどを学ぶことができるクレイアニメです。
ポチという名のペットの犬を通して、災害の悲惨さや避難生活の苦労、日頃なにげなく過ごしている日常の大切さなどを学びます。
アニメの後は、震災時のペットの状況などを詳しく解説しています。

水消火器で的あてゲーム

水消火器で的あてゲーム写真【対象】小学校中学年〜
このメニューは、訓練用水消火器を使って消火の技を学ぶメニューです。
子どもたちが集中して取り組めるよう様々な的(まと)を用意し、タイムを競うなどゲーム形式で行うやり方などを解説しています。
ここではくるくる回るカエルの的や、ペットボトルの的を取り入れたり、順番待ちの子ども達を飽きさせないような工夫などを紹介しています。地域の防災訓練でも実施できるメニューです。

毛布を使った搬送体験

毛布を使った搬送体験写真【対象】小学校中学年〜
阪神・淡路大震災では負傷者を運ぶ担架が足りず、布団や毛布、戸板や畳など身近で利用できるものを活用して搬送しました。
ここでは、毛布や竹ざお(竹馬)、服などでできる応急担架の作り方・搬送法を学び、工夫すれば身近な道具が役立つこと、助け合いや協力する重要性などを学びます。運ばれ役のカエル人形も消防署に用意しています。
大人でもためになる訓練メニューです。