神戸市-KOBE-


浸水車両の危険性

台風21号が神戸に上陸

 平成30年9月4日、台風21号により、強風大雨だけでなく、近畿地方と四国地方を中心に高潮が発生し、気圧低下による吸い上げ効果と強い南風による吸い寄せ効果が大きかったことで、神戸では昭和36年9月16日の第2室戸台風(230cm)以来となる過去最高潮位(233cm)を記録し、57年ぶりの潮位更新(気象庁9月5日報道発表より)をするなどポートアイランドや六甲アイランドの人工島でも一部が浸水してしまうほど甚大な被害をもたらしました。

浸水の様子浸水の様子

浸水が原因で車両35台が焼損

 台風21号では神戸市内で、これまでの台風同様に強風大雨により多くの家屋等の被害をもたらしただけでなく、高潮により海水に浸水したことが原因で多数の火災も発生しました。浸水が原因で発生したと思われる18件の火災のうち、車両から出火した火災は13件と一番多く発生し、車両35台が焼損する被害が出ました。

円グラフ台風21号の出火箇所別件数
(平成30年10月現在)

火災原因調査の結果

 浸水車両から出火した事案13件すべての原因を調査すると、その多くが『車室内の電気系統に海水が浸水することでトラッキング現象が発生して出火した。』ことが分かりました。「トラッキング現象」とは、絶縁された電極間が水分を含んだ埃等により発熱してトラック(炭化電導路)が形成されて出火することですが、海水は雨水等に比べてイオンが多いため、電気を通しやすくトラッキング現象が発生する可能性が高くなります。また、調査結果から火災時にエンジンがかかっていない状態の車両からの出火が多く、パワーウィンドウ等のバッテリーから12Vの常時電圧がかかっている電気系統から出火していることが判明しました。さらに、台風当日から2週間後に出火した事案もあり、一度浸水すると、いつ発生するか分からない危険性も併せ持っています。

海水で浸水して出火した車両海水で浸水して出火した車両

浸水車両の火災を防ぐには

まずは「台風が近付く前に車両を高台に避難させ浸水させない」ことが最善の方法です。目安として、タイヤの半分まで浸水してしまえば、車室内床面付近にある多数の電気配線が海水に浸ることになり、火災の可能性が高くなり危険です。次にもし、浸水してしまったら、以下のように対処して下さい。
1 エンジンをかけずにバッテリーのマイナス側のターミナルを外し、テープを巻くなどして絶縁処理を行う。
2 ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)は、高電圧バッテリーを搭載しているので、むやみに触らない。
3 使用したい場合は、販売店もしくは最寄りの整備工場に相談する。

想定外を想定する

 今年は、記録的な猛暑や台風の動向などこれまで考えにくかったことが多々起こっています。今までの安全を当たり前と考えず、想定外の危険に常に備えていくことが必要です。
 下のQRコードか、「神戸市消防局 実験動画」と検索すれば、浸水車両の危険性について関連動画がありますので、ぜひご覧下さい。

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