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灯油が媒体となった上階への延焼火災 マンションなどではバルコニーの整理整頓を

最終更新日
2005年4月1日

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延焼の媒体はバルコニーの灯油

毎冬、神戸市内では、共同住宅での火災が相次いで発生しています。
その中でも特に火元の住戸にとどまらず、上階の住戸へと延焼し被害を拡大た火災事例もあります。
本来、マンションなどの共同住宅は、火災に対しては各住戸間の影響を極力抑えるように建てられています。
例えば、延焼経路となりやすい窓や出入り口などの開口部は、炎の噴き出しにも互いに影響を受けないょうに、バルコニーの張り出し等により一定の距離をとる、あるいは庇(耐火性能を有する材質による)等により遮るなど、上下への延焼に対する対策が講じられています。

しかしながら、ここに紹介する事例では、それら延焼阻止のための基準を満たしていた共同住宅でしたが、上階に延焼するという火災が起こりました。

それらに共通していること。それは「延焼媒体に灯油が介在している」ということです。

3階の火災が階を経て5階へ

5階住居の火勢が増している様子3階で発生した火災が、バルコニー側の窓を炎が伝い、4階を経て5階住戸内にまで達した例を紹介します。
火元である3階には、バルコニーに設置してあった給湯器の燃料タンクに灯油が入っており、また、5階のバルコニーには、石油ストーブヘ給油するための灯油がポリタンクに入った状態で置かれていました。
消防隊による消火活動中、いずれのバルコニーからも黒煙混じりの炎が勢いよく上がっているのが確認されており、バルコニーの熱により溶融した塩化ビニール製雨樋部分から灯油が階下へ流れ落ちるという、まさに「火に油をそそぐ」こととなりました。

炎を防ぐはずのバルコニーが・・・

白煙が上がる様子このたびの延焼火災では、バルコニーに置いてあった物品が「燃えくさ」となったことが被害拡大の要因でした。しかも、その燃えくさが灯油だったということになれば、その燃焼形態を考慮すると上下階の仕切りとしてのバルコニーや庇の役割にも限界があったものと考えられます。
火災発生時、バルコニーは玄関からの避難が困難な場合の二方向避難経路のひとつであり、また、上階への延焼を防ぐという観点からも、日ごろからバルコニーには物品を置かないという心掛けをお願いします。

灯油は暖房器具と一緒に片づけを!

暖房器具を使う季節は過ぎましたら冬の間に使い切れず余ってしまった灯油は廃棄処分することをおすすめします。
それは、火災の延焼危険があるというだけではなく、灯油は、ひと夏持ち越すなどした場合、その保管状態によっては変質することがあり、この変質灯油を石油ストーブなどに使用すると、「異常燃焼」や「赤熱不良」の原因となることもあるからです。
なお、灯油の廃棄については、その灯油を購入した販売店へ連絡し、引き取り可能かどうかを確認したうえで処分を依頼してください。

おわりに

共同住宅は個人住宅の集合体であり、多数の方が生活されています。火災発生時には、延焼を受けたり、消火水による損害も発生しています。各住戸が常に運命共同体であることから、「火災は起こさない」ことが大切です。しかし、起きてしまった火災をそれ以上広げないためにも、「バルコニーの整理整頓」を普段から注意して行ってください。