神戸市-KOBE-


モノの「燃焼」を知る

毎月、このコーナーでは身の回りに潜んでいる火災の危険性や予防対策をお伝えしていますが、今月と来月は火災を知るうえで最も基本的な「燃焼」と、「消火」について、お伝えしたいと思います。

燃焼とは

燃焼とは、「熱と光の発生を伴う酸化反応」のことで、この反応が「火」として我々の目に見えています。そして、この反応が起こるためには、絶対に欠かせない条件があり、これを燃焼の3要素と呼んでいます。

燃焼の3要素

1 可燃物
  ずばり、燃える物のことで、木材や紙、油等です。
2 酸素供給源(支燃物)
  空気中には約21パーセントの酸素が含まれており、普通の燃焼の場合、空気中の酸素が供給されます。他にも第5類危険物のように分子中に酸素を含有しているものも酸素の供給源になります。
3 熱源
  可燃物と酸素の反応を起こさせるエネルギーのことで、ライターの火や、電気火花、反応熱等があります。このエネルギーを外部から与えてやることによって燃焼が始まります。つまり、物が燃え出すのです。

実はもう一つ重要な要素が

燃焼が継続していくためには連続した酸化反応が必要となります。この酸化の連続反応のことを「燃焼の継続」と言い、燃焼の3要素と合せて燃焼の4要素と呼ぶこともあります。

燃焼の4要素

燃焼の種類

燃焼の種類
  ひと言で燃焼といっても、可燃物を気体、液体、固体の3つの状態に分けると、それぞれ燃焼の仕方が異なります。
1 気体の燃焼
  気体の燃焼は燃焼の管理のされ方によって更に2つに分類することができます。
(1)定常燃焼
炎の状態が一定しており制御できる燃焼の事で、例としては都市ガスやプロパンガスの燃焼、ライターによる燃焼が挙げられます。
(2)非定常燃焼
  密閉空間内で起こる爆発的な燃焼の事で、爆発燃焼ともいいます。例としては、ガソリンエンジンのシリンダー内での燃焼が挙げられます。
2 液体の燃焼
  液体の燃焼は液体そのものが燃焼しているのではなく、液面から蒸発した可燃性蒸気が燃焼しています。これを蒸発燃焼といい、例としては、アルコールランプの燃焼や火災事例では天ぷら油の燃焼が挙げられます。
3 固体の燃焼
  固体の燃焼は可燃物によって更に3つに分類することができます。
(1)蒸発燃焼
  液体の時と同じく、固体から蒸発によって生じた可燃性蒸気の燃焼現象で、例としてはろうそくが挙げられます。ろうそくはそれ自身が燃えているのではなく、溶けたロウが芯を伝わって上昇し、蒸発によって生じた可燃性蒸気が燃えているのです。
(2)分解燃焼
  可燃物の熱分解によって生じた可燃性蒸気の燃焼現象で、代表的な例として、木材の燃焼が挙げられます。
(3)表面燃焼
蒸発も熱分解も起こさず固体表面で生じる燃焼現象で、炎を上げないという特徴があるため、無炎燃焼ともいいます。例として、バーベキューの際の木炭の燃焼が挙げられます。

物が「燃える」とは

初めに燃焼について説明しましたが、物が燃えるというのは要するに受熱によって可燃物から発生した可燃性蒸気が酸素と結合する化学反応であることが分かります。そして、その熱分解等の過程で、木材の炭化などの状態変化が起こっているのです。

次回予告

来月は燃焼が起こる条件と火災現場で起こる現象、そして「消火」についてお伝えします。