神戸市-KOBE-


簡易ガスコンロからの出火事例

 ガスコンロ火災を未然に防ぐ目的で、平成20年10月以降に製造された家庭用ガステーブルコンロには、調理油過熱防止装置や立ち消え安全装置の設置義務が課せられており、コンロ火災は減少傾向にあります。

主な出火原因の推移

 右の表からも、コンロ火災は平成初期(平成元年から11年〈7年を除く〉の10年間の平均値)と近年と比較しても大幅に減少し、特に天ぷら油火災でその傾向が顕著にみられます。
 しかし、依然天ぷら油火災が発生している要因としては、安全装置のない古いガスコンロが使用されていたり、設置されていても天ぷら油が少量のため安全装置が作動する前に天ぷら油が発火温度(約370度)に達したため出火したもの、さらに、業務用ガスコンロを使用していたことによるものなどがあげられます。
 その一方、天ぷら油以外の火災は、増加傾向にあることがわかります。

 件数放火
放火の疑い
たばこ焼却火コンロ火遊び電気火災その他
合計天ぷら天ぷら以外
平成初期794242109468660256018233
平成元年から11年まで平均値(平成7年除く)
平成23年64017880495030201969195
平成24年57116376257131401457165
平成25年57315782565623332952141
平成26年51415074305424301759130
平成27年45110055265922371056145

天ぷら油以外のコンロ火災事例とその対策

・大きな鍋で調理していたところ、鍋と壁が接していたため壁の内部に熱が伝わり煙が上がり出火した。 
 壁とコンロは適正な距離を保ちましょう。
 
・使用済みのカセットボンベに穴をあけ、ガス抜き作業をおこなっていたところ、使用中のガスコンロの炎に引火し出火した。 
 ガス抜きは屋外の風通しの良い安全な所でおこないましょう。
 
・袖の長い衣類を着込んだまま調理をしていたところ、コンロの炎が袖に着火した。
 火気取り扱い時は、防炎製のエプロンなど着衣着火しない衣類を着用しましょう。
 
・お湯を沸かしていたところ、やかんが空焚き状態となり、輻射熱により周囲の可燃物から出火した。
 火気取り扱い時はその場を離れないようにしましょう。

出火事例を検証してみると

 単身者や高齢夫婦世帯の増加など近年の社会情勢から、小型の一口ガスコンロやカセットコンロ(以下、簡易ガスコンロ)の使用による火災も目立つようになりました。
 家庭用ガステーブルコンロには、各種安全装置の設置義務はありますが、簡易ガスコンロや業務用ガスコンロには過熱防止の安全装置の設置義務はありません。簡易ガスコンロは、ガステーブルに比べて、小型で軽量、値段も安く利便性に優れているのが特徴です。

簡易ガスコンロの火災事例

・高齢夫婦2人暮らしであったが、妻が病気で入院中、家事に不慣れな夫が簡易ガスコンロでお湯を沸かしていたところ、消すのを忘れてしまい、やかんが空焚き状態となり、周囲の可燃物が輻射熱により発火したもの。
 
・妻の外出中、高齢の夫が簡易ガスコンロでインスタントラーメンを作ろうと片手鍋にお湯を入れ沸かしていたところ、コンロ台の上に置かれていた可燃物にコンロの炎が接炎し出火したもの。
 
・高齢の主婦がコンロ奥に落としたしゃもじを拾おうとしたところ、服の袖がコンロの炎に接し着火したもの。

使用上の注意

 簡易ガスコンロは、ガステーブルコンロよりも小型で、持ち運べるなど利便性がある反面、エネルギーはガステーブルコンロの標準的な火力と同等のものとなっているため使用環境に注意する必要があります。
 ガステーブルコンロでは、コンロ上に物を置くことはありませんが、簡易ガスコンロは小型であるため、使用場所によっては周囲の可燃物との距離が近くなり、安全装置がないこともひとつの要因となって火災事例も多くなっています。小型で取り扱いやすい安心感から注意力が散漫になりがちです。
 特に高齢者世帯については、今回ご紹介した事例を参考にしていただき、安全にガス機器を使用していただきたいものです。