神戸市-KOBE-


便利さが招く人の油断

自動で調理ができる時代

新型のコンロSIセンサーコンロ毎日の生活に欠かせない調理器具ですが、過去の火災事例から様々な安全対策が進んでいます。例えば、現在販売されているガスコンロは火災の発生を未然に防ぐための安全機能の搭載が義務づけられており、全てSiセンサーコンロとなっています。さらに、最近は使用者が楽に料理を行えるように便利な機能が備え付けられたコンロも販売されています。その機能の一つとして、オートグリルがあります。

オートグリルとは

オートグリルとは簡単に言うと魚を自動で焼いてくれる機能です。
調理したい魚の種類を「姿身」「切り身」「干物」などから選択し、次に焼き加減を「強め」「標準」「弱め」から選ぶだけで、グリルが焼き時間と火力を自動でコントロールして魚を焼き上げます。
温度センサーでグリル庫内の温度を監視しており、庫内がメニューに応じた温度に達すると焼きあがったと判断して自動消火し、焼き上がりを音で知らせてくれる仕組みになっています。

便利さの裏に潜む危険

使用する機器が便利になれば当然、人の負担は減ります。オートグリルであれば、設定さえすれば焼き加減を気にする必要がなく、さらに焼ければ音で知らせて自動で消火までしてくれるので、グリルから目を離してしまう可能性があります。また、場合によっては、任せっきりでも大丈夫という油断から、魚を焼いている事すら忘れてしまう可能性もあります。

火災事例

グリルの中の魚から炎があがるここで、安全装置があるから大丈夫という油断が招いた火災事例を紹介します。
オートグリル機能を使用して鮭のハラスを調理中、少しの間グリルから目を離していたところ、鮭のハラスが燃えました。幸いなことに、家人が早期に発見して初期消火に成功したため、被害はボヤ程度に収まりました。

なぜ火災が発生したのか

安全装置があるにも関わらず、火災が発生した原因を調べたところ、鮭のハラスという脂分の多い魚を焼いたため、グリル庫内の温度がオートグリル制御による消火温度に達する前に、バーナー部に近い位置のハラスの油が発火温度に達してしまったことが原因であることが分かりました。

火は人の油断を見ています

小さな油断すら火は見逃しません機器の進歩が進み、様々な安全対策がなされることによって火災の発生を未然に防ぐことができ、コンロ火災の件数は減少傾向にあります。しかし、ヒューマンエラーがある限りコンロ火災はゼロにはなりません。「自動で消火してくれるから大丈夫」、「安全装置が付いているから大丈夫」と機器を過信せずに、「調理中はその場を離れない」という、昔からの基本的な注意事項は忘れないようにしてください。
平成十九年度の全国統一防災用語に「火は見てる あなたが離れる そのときを」というものがありましたが、多くの火災は私たちの小さな油断から発生します。私たちの小さな油断すら見逃さないそんな火から、絶対に目を離さないようにしてください。