神戸市-KOBE-


便利なはずが・・・あっという間に

最終更新日
2008年9月15日

はじめに

技術が日々発展し、私たちの暮らしを豊かにする便利な製品が、次々に開発されています。そんな便利な製品のうち、今回は火を使わずに調理できるIHクッキングヒーターについてお話したいと思います。

IHとは?

加熱の原理IHとは(Induction Heating)の略称で、日本語では「誘導加熱」といいます。IHクッキングヒーターの中には渦巻状のコイルが入っており、ここに高周波の電流を流すと、コイルの周辺に磁力線が発生し、磁力線が金属(鍋)を通るときに渦電流が発生します。この渦電流が流れる時、金属(鍋)の電気抵抗で熱が発生する原理を、加熱調理に利用したのがIHクッキングヒーターです。特徴としては、金属(鍋)のみが発熱するため、トッププレート表面は発熱せず、手で触れても熱くありません。また、熱効率がよく、高火力です。

安全装置

このようにIHは火を使わない画期的な調理器具ですが、当然、安全装置も取り付けられています。

代表的なものは、温度過熱防止装置(サーミスタ)です。これは、IHクッキングヒーターの中心付近に取り付けられており、一定の温度になると加熱を自動的に調整し過熱を防止します。

使用できる鍋について

IHクッキングヒーターでは、発熱の原理から使用できる鍋の材質は鉄、ホーロー、ステンレスに限られています。ただし、最近のオールメタルIHではアルミ、銅のものも使用できます。

また、鍋の形状にも注意が必要です。というのも、前述のとおり、ヒーターの中心付近にサーミスタがついているため、鍋底などに変形(くぼみなど)があると、うまくサーミスタが作動しないためです。購入の際は、メーカの推奨品や鍋底の平らなIH対応鍋を選んでください。

鍋のへこみと少量天ぷら油

とある日の夕刻、てんぷら油をIHクッキングヒーターで加熱中、2〜3分という短時間目を離したすきに油から炎があがり、IHクッキングヒーター本体のスイッチを切るなどして消火するに至りました。

原因は、使用していた片手鍋の鍋底中央に約2ミリメートルのくぼみがあったため、サーミスタが温度上昇を感知できず鍋が過熱され、発火したものでした。

また、健康志向の高まりからか、最近500cc以下の少量油による火災が多く発生しており、今回の場合も、取り扱い説明書には800グラム(0.9リットル)以上との記載があったにもかかわらず、少量油(200cc)であったうえに、IHの特色である高火力で熱されたため、発火までの時間が短くなったと考えられます。

火災から守るために

熱式と煙式の反応の違い消火器での消火がもっとも安全です。家庭に消火器を設置し、地域のコミュニティ訓練などへ積極的に参加して使い方を覚え、もしもの時のために備えましょう。

また、住宅用火災警報器(煙式)を設置していれば、てんぷら油が発火する前に出る煙で発報するので、早期発見でき非常に有効です。

終わりに

技術の進歩と火災という苦い経験を基に、私たちを取り巻く器具の安全装置も日々進歩しています。しかし、どれだけ安全装置が進歩しても、使う側の安全に対する意識の重要性は変わりません。安全装置だけに頼るのではなく、「自分たちの大事なものは自分たちで守る」という意識を大切にしましょう。