資料(パブリックコメントの結果)

最終更新日
2010年8月12日

神戸版レッドデータブック作成検討委員会でとりまとめた「神戸版レッドリスト」(案)について、平成22年2月8日から2月28日まで、広く市民の皆さんの意見・情報を募集しました。
その結果、4団体・2個人からの54件の意見が提出されました。

全般的な事項に関するご意見

ご意見神戸市の考え方
前文今回、押戸版レッドリストが作成されますが、専門家だけではなく、一般の方にも公開されるものなので、専門性が高い用語や表現については、分かりやすく書くべきです。専門家だけでなく、一般市民の方々にも理解できるようにできるだけわかりやすく記述します。
分かりやすく書くことで、土地開発を行う際の事前調査の効率がよくなり、エ事の担当者に生物種の生息状況について説明する際の材料になり、工事の該当場所に生息する生物種を保護することができる。
兵庫県では、小学校3年生を対象とした環境体験事業を行っていることから、神戸版レッドリストを環境学習の資料として、活用することができるのではないかと思います。
また、神戸版レッドリストを平成20年に発行された『守りたい神戸のいきもの百選』と併用して使うことができればよいと思います。
カテゴリーカテゴリーとして、植物と表記してあるが、植物という概念には、維管束をもたないコケ植物や藻類(植物プランクトンを含む)も含まれるので、植物を「維管束をもつ植物」または「維管束植物」、植物のあとに()をつけて、植物(維管束植物)とすべきである。植物(シダ植物、種子植物)と表記します。
『今見られない』の説明にある『現在は見られなくなり、生息・生育の可能性がないと考えられる種』のうち、『生息・生育の可能性がないと考えられる種』の文章を削除すべきである。ランク付けの際には、ご意見にありました休眠種子・胞子で存在する可能性があること、神戸市内での確認記録、標本等を考慮し、総合的に判断しています。
これは、多くの維管束植物の場合、生育環境が悪化すると、種子植物ならぱ休眠種子状態で、シダ植物ならば、休眠胞子の状態で存在する可能性が十分考えられるからである。また、種子植物の場合、埋土種子の状態で土壌中に存在している可能性が十分考えられる。
 種子植物の例:ミヤコミズ(イラクサ料)、タチスズシロソウ(アブラナ科)
 シダ植物の例:コウザキシダ(チャセンシダ科)、タニヘゴ(オシダ料)
『今見られない』の説明の文章を以下のどちらか(AかB)に訂正すべきである。
A:『神戸市内での確認記録、標本があるなど、かつては生息・生育していたと考えられるが、現在は見られない種』
B:『神戸市内での確認記録、標本があるなど、かつては生息・生育していたと考えられる種。また、現在は見られないが、休眠種子、休眠胞子の状態で存在している可能性がある種』
『守りたい神戸の生きもの百選』には、カワヂシャ(ゴマノハグサ科)は、『神戸で見られなくなった生きもの』に含まれているが、この神戸市レッドリストではBランクに変更されている。『守りたい神戸の生きもの百選』作成後、今回のレッドリスト作成においてカワヂシャの分布情報を確認し、その生育状況からBランクとしました。
Cランクの説明は『神戸市内において存続基盤が脆弱な種』となっているが、もう少しわかりやすく表現すべきである。『存続基盤』につきましては生息・生育場所だけでなく、餌の有無、外来種の存在等、動物の哺乳類分野から植物分野まで多種多様で、現在知られていない未知の基盤要素もあることが考えられるため、これらを総合的にとらえて『存続基盤』としてまとめています。
例えば、以下のように書くと分かりやすい。
例1:『神戸市内において、生息場所を確保するのが難しくなってきている種』
例2:『神戸市内において、生息場所が減少している種』
Dランクの説明が『最近減少の著しい種、優れた自然環境の指標となる種などの貴重種に準ずる要注目種』となっているが、『最近減少が著しい種』の部分を『改訂・日本版レッドデータブック』に記載はないが、神戸市内において最近減少の著しい種』とすべきである。あるいは『神戸市内において最近減少の著しい種(改訂・日本版レッドデータブックに記載なし)とすべきである。このように文章を少し補うことで、Cランクとの違いが明確になる。『改訂・日本版レッドデータブック』のカテゴリーの定義から、関連性のあるA〜Cランクについてのみ併記しています。
選定理由選定理由の重要性の中に『特殊な生態』という項目があり、生育様式を大きく3つに分けているが、それぞれの生育様式の前に算用数字(1)から(3)をつける。とくに、特殊な生態の欄に○が記入されている種(例:ヤドリギ)については、(1)から(3)のどの生育様式に該当するかを明確にすることが必要である。できるだけわかりやすく記述します。 
負の影響について『生息・生育環境の悪化』という項目の説明を3つにわけて書くとより分かりやすくなる。
(ア)土地開発による
(イ)外来種の増加
(ウ)生息、生育環境の質の劣化
二次環境の放置という項目の説明に『里草地』という用語が出てくるが、この用語には次のような注釈が必要だと思われる。『里草地』は里周辺の草地とします。
例)里草地:農地の畦の草地
生息・生育場所必ず生育場所を示すことで、土地開発を行う際の事前調査の効率が良くなり、一般の方や専門家であっても、あまりなじみのない種については一見して生育場所がすぐわかる。生育場所が分かれば、工事の該当場所に生息・生育する生物種を工事の事前に確実に保護することができるだろう。『守りたい神戸の生きもの百選』と同じ分類で、主な生育場所を記載します。また、パンフレット『神戸版レッドデータ2010』では『守りたい神戸の生きもの百選』と同じマーク(記号)で表記します。
・生育場所の記載方法は、『守りたい神戸の生きもの百選』を参考にする。
・生育場所が分からない種については、空欄にする。
例)キョスミウツボ【森】
例)クロツバメシジミ【草原】
例)フナバラソウ【海辺】
・または、『神戸の守りたい生きもの百選』」のマーク(記号)を利用して表記する。
写真写真を掲載する種類については、種和名の横に、必ず写真を掲載しているページを書く。レッドデータ2010の詳細情報は、ホームページで公開します。選定結果のページに掲載した一覧表から、直接、写真や解説文を参照できるよう、工夫します。
例)キヨスミウツボの写真が10ページ目に掲載されている場合 キヨスミウツボ(p10)

生物種の選定、または選定された生物種のランクに関するご意見


ご意見神戸市の考え方
種和名レッドリスト案のランク提案するランクランク理由
両生類トノサマガエルランク外案以上に危惧ランク外近年減少が認められるが、現在でも田園地域を中心に広く生息しているため、案どおりランク外とします。
昆虫類ノシメトンボランク外D要調査減っているという証拠や保全に向けた知見情報が不足しているため、要調査とします。
植物マルミノヤマゴボウC案以上に危惧Bご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
ウスゲクロモジB案以下ランク外ご意見のとおり、修正します。
イシモチソウC案以上に危惧B湿地が減りつつあるため、ご意見のとおり修正します。
オオウラジロノキC案以下ランク外ご意見のとおり修正します。
ヒナノカンザシB案以上に危惧B湿地が減りつつありますが、他の湿地でも確認されているため、Bランクとします。
タマミズキC案以上に危惧C若い木も点在しているため、Cランクとします。
ミツバウツギC案以上に危惧C危険が増大しているとのご意見ですが、他の生物種と比較して、特に危険が増大しているとは言えないため、案どおりCランクとします。
ヒメミソハギBご意見のとおり修正します。
テイショウソウC案以下C本州での分布西限に当たり、兵庫県でもCランクとされていることなどから、案どおりCランクとします。
ヒロハトリゲモCBご意見のとおり修正します。
エビネC案以上に危惧C西区、北区では多く確認されているため、案どおりCランクとします。
ギンランC案以下C兵庫県でもCランクとされていることなどから、Cランクとします。
ウチョウラン案以下A採取の脅威があり、兵庫県版レッドリストでもAランクとされていることから、Aランクとします。
ナラガシワ、アオナラガシワランク外案以上に危惧Cご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
ツヅラフジランク外案以上に危惧Bご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
ヒトリシズカランク外案以上に危惧ランク外北区で多く確認されていることから、案どおりランク外とします。
ジロボウエンゴサクランク外案以上に危惧Bご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
マンサクランク外案以上に危惧ランク外まだレッドデータに入れるほどの減少が確認されていないため、案どおりランク外とします。
クロソヨゴランク外案以上に危惧Cご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
フウリンウメモドキランク外案以上に危惧Bご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
ヒナウチワカエデランク外案以上に危惧Cまだレッドデータに入れるほどの減少が確認されていないため、案どおりランク外とします。
ウリノキランク外案以上に危惧ランク外各地で確認されていることから、案どおりランク外とします。
イチヤクソウランク外案以上に危惧ランク外各地で確認されていることから、案どおりランク外とします。
オドリコソウランク外案以上に危惧ランク外まだレッドデータに入れるほどの減少が確認されていないため、案どおりランク外とします。
ジャコウソウランク外案以上に危惧ランク外まだレッドデータに入れるほどの減少が確認されていないため、案どおりランク外とします。
オオヒキヨモギランク外ランク外各地で確認されていることから、案どおりランク外とします。
ノタヌキモランク外Bご意見のとおり修正します。
ヒメタヌキモランク外Bご意見のとおり修正します。
ゴマギランク外案以上に危惧要調査神戸市内の標本がなく情報が不足していることから、要調査とします。
ナガバノコウヤボウキランク外案以上に危惧Cご意見のとおり修正します。
トチカガミランク外ご意見のとおり修正します。
コオニユリランク外案以上に危惧Bご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
フトイランク外Cご意見のとおり修正します。
アンペライランク外ご意見のとおり修正します。
サイハイランランク外案以上に危惧Cご意見のとおり、案以上に危惧されるため、修正します。
カキランランク外案以上に危惧ランク外北区、西区で多く確認されていることから、案どおりランク外とします。
マツグミランク外ランク外まだレッドデータに入れるほどの減少が確認されていないため、案どおりランク外とします。

植物群落に関するご意見


パブリックコメント神戸市の考え方
39の照葉樹林ヒメユズリハーヤマモモ群落の確認場所が須磨区千守町須磨寺となっていますが、須磨区千守町は宅地、学校のみです。大本山須磨寺(福祥寺)の裏山は須磨区須磨寺町、離宮西町、西須磨町あたりとなります。39の照葉樹林ヒメユズリハーヤマモモ群落の場所が須磨区須磨寺町、西須磨町であることを確認しましたので、修正します。
レッドデータ植物群落で湿原の具体的な地名を挙げているのは湿原植物の保全の上、極めて危険と考える。ここに貴重種があると公表しているのと同じ。できれば、公表を控えていただきたい。山野草マニアや一部の業者による盗掘・乱獲が考えられますが、土地開発等による植物群落全体の破壊を防ぐために場所を公表します。兵庫県版レッドリスト2010においても公表されています。なお、植物群落の説明内容では、貴重種の存在を明らかにしないよう配慮します。
湿地植物群落として5つの群落があげられていますが、湿地植物の多くは絶滅危惧種に選定されており、その絶滅危惧要因が山野草マニアや一部の業者による盗掘・乱獲であることは周知の事実です。つきましては、これらの群落については確認場所の記載内容を工夫して、公表の際には湿地のある場所が特定できないような配慮を希望します。