新神戸駅から新幹線の高架下をくぐって北へ。砂子橋(いさごばし)を渡り、石段を上り詰めたあたりから、布引渓谷が始まります。布引の滝〜布引貯水池〜市ケ原へは登山道が整備されていて、古くからハイキングコースとして人気。布引渓流は「全国名水百選」にも選ばれた清流です。
生田川の中流に位置する「布引の滝」は4つの滝の総称で、北から順に雄滝(おんたき)・夫婦滝(めおとだき)・鼓ケ滝(つつみがだき)・雌滝(めんたき)と続きます。最も大きい雄滝は、高さ43m、滝つぼの深さ6.6mで、岩肌を勇壮に流れ落ちます。一方、雌滝は高さ19mで、細長く白糸を引いたような優雅な美しさです。
布引貯水池は、1900年(明治33年)の神戸水道創設時の水道施設として誕生。六甲山系を源とする布引の水は「赤道を越えても腐らない、良質でおいしいコウベウォーター」と、神戸港に立ち寄る外国航路の船員たちに愛飲されていました。布引ダムは、日本最古の重力式コンクリートダムとして国の重要文化財に指定されています。
布引貯水池からさらに上流をめざすと、市ケ原の清涼感あふれる渓流美が広がります。市ケ原から山の中腹まで続く登山道は、通称「トゥエンティクロス」。渓流沿いの道で、谷川を何度も渡ることから「二十渉」と書かれていた名前を、明治初期の外国人が英訳して呼び始め、通称が定着したと言われています。