神戸市-KOBE-


広報紙KOBE3月号特集記事
地震対策の未来をひらく

最終更新日
2018年2月21日

電車・バスが動かない 帰宅困難に対処しよう

 今後、30年以内に70〜80パーセントの確率で発生するといわれている南海トラフ地震。市内では震度5強〜6強のゆっくりとした大きな揺れが、3分程度続くと想定されています。


「地震への備え」というと、自宅の耐震化や食料品の備蓄など「家庭内」での対策が注目されがちです。しかし、地震が起きたとき、家族と離れ「外出中」だったら、あなたはどう行動しますか。

外出中に被災。電車やバスが動かないとどうなる?

平成23年3月11日の品川駅付近平成23年3月11日に発生した東日本大震災から7年がたとうとしています。揺れだけでなく、津波による被害は日本中に大きな衝撃を与えました。
震源地から遠く離れた首都圏では、建物の倒壊などの被害は少なかったものの、電車やバスなどの公共交通機関が運行を停止。自宅へ帰れなくなった「帰宅困難者」が徒歩で帰宅しようとしたため、道は大混雑し、各地で渋滞が発生しました。建物などの被害が大きければ、災害現場に向かう緊急車両の通行に影響が生じ、被災者の救助・救急といった災害応急活動が妨げられることになったかもしれません。

【画像】平成23年3月11日の品川駅付近(提供:東京都)

中央区では最大20万人が帰宅困難に

地震が発生し、公共交通機関が運行を停止した場合、中央区内では最大で20万人の帰宅困難者の発生が見込まれています。働いている人だけでなく、休日には市内外からの多くの買い物客・観光客でにぎわうため、帰宅困難者で街は混乱する恐れがあります。
そこで、帰宅困難となったときに、一人一人が取り組むべき行動について紹介します。

「むやみに移動しない」が大原則

 大きな揺れを感じたら、近くの安全な場所で身の安全を確保。その後、まずは自分がいる場所に津波が到達する恐れがないかなど、災害情報を正しく入手しましょう。

ポイント

災害時に役立つ防災情報や緊急時の避難情報などをお知らせする「KOBEそなえとう」(スマートフォンアプリ)を3月末に配信予定です。詳細はホームページで。

 公共交通機関が運行停止となり、復旧の見込みが立たない場合は、安全な場所からむやみに移動しないようにしましょう。
駅や道路に人が殺到すると、集団転倒に巻き込まれる恐れがあるだけでなく、被災者の救助・救急といった災害応急活動の妨げになることがあります。

ポイント

職場にいる場合は、建物の安全が確認できたら職場にとどまりましょう。商業施設などにいる場合は、施設管理者の誘導に従い、その場で待機してください。
屋外にいる場合は、周囲の火災や建物の倒壊から身を守るため、公園などの広い場所へ。

 むやみに移動しない、といっても家族の安否や自宅の状態が分からなければ急いで家に帰りたくなるものです。そこで、災害用伝言ダイヤル(171)などで家族の安否を確認するとともに、自身の無事を伝えましょう。

ポイント

災害発生直後は、固定電話や携帯電話はつながりにくくなる場合も。災害伝言ダイヤルは、毎月1日と15日に体験利用ができます。いざというときに「使い方が分からない」ということがないよう、事前に利用方法を家族で確認しておきましょう。

事前の備えがもしもに役立つ

被災したとき、いざ行動しようとしても「事前の備え」がなければ何をしていいか分からなくなってしまいます。屋外にいるときに被災したらどこに避難するか、職場に待機するときや徒歩で帰宅するときに必要なものは何か、さまざまな場合を想定し、必要な備えをしておきましょう。

帰宅困難への対策は中央区だけの課題ではありません。北・西区などから三宮駅周辺に買い物や食事、通勤などで来られている人も多いと思います。自宅までの距離が長い人ほど、特に事前の備えが役立ちます。
危機管理室  橋本 寛記

知っておくべきこと

一時滞在施設 

徒歩での帰宅が困難で夜を明かす必要がある場合、一時的に滞在できる場所が必要です。しかし、小・中学校などは地域の住民の避難所となっています。
そこで、多数の帰宅困難者の発生が見込まれている中央区内に、民間事業者の協力を得て、一時滞在施設を確保しています。
※開設情報は災害発生時に市ホームページなどでお知らせします

災害時帰宅支援ステーション

  災害時に道路情報やトイレ、水道水の提供を受けることができる「災害時帰宅支援ステーション」は市内に約800カ所。コンビニエンスストアやファミリーレストランなど、私たちの生活に身近なところにあります。

用意しておくもの

職場には懐中電灯、3日分の飲料水や食料、携帯電話の充電器などを置いておきましょう。
また、徒歩での帰宅に備えて、歩きやすい靴や自宅までの道が分かる地図も準備しましょう。スマートフォンでも地図を見ることができますが、バッテリーを消耗し、いざというときに通話ができなくなってしまうことがあるので、紙の地図がお薦めです。

試しておくこと

職場での待機スペースや外出先の周辺にある公園などの広い場所、徒歩で帰宅するときの通り道にある災害時帰宅支援ステーションの場所を確認しておくと、いざというときに役立ちます。
災害が起きたときに、どうやって帰宅するか、安全な道はどこかなど、事前に調べて歩いてみましょう。

話し合っておくこと

職場にいるとき、子どもが塾に行っているときなど、家族が離れた場所にいるときに災害が起きたら、どのように連絡を取り合うか、どこに避難するかをあらかじめ決めておきましょう。また、自宅の耐震化や家具などの転倒防止対策を行い、自宅の損壊や家族の被害の原因を事前に減らしておきましょう。

「家族で使える防災マニュアル」ダウンロードはこちらから

ホームページで配布中。家族の連絡先や安否確認の方法などを書き込めるので、ぜひ利用してください。家族で話し合った内容を書き込んで、各自持っておきましょう。また、ホームページでは災害の備えについてお知らせしています。

徒歩で帰宅できる? できない?

公共交通機関の運行再開のめどが立たない場合「徒歩で帰宅する」という選択をする人も多いはず。しかし、普段通行できている道も災害時には火災や建物の倒壊などで通行できないことが想定されます。
事態が収束し徒歩で帰宅する場合、帰宅が可能な距離は自宅まで10キロメートル以内とされています。10キロメートルを超えると1キロメートルごとに1割ずつ帰宅可能者が減り、20キロメートル以上の人は帰宅不可能となります。まずは、自宅へ徒歩で帰れるかどうか事前に把握しておく必要があります。

今、考えよう。あなたならどう行動する?

 災害に備え建物などを強くしたり、防災体制を整えたりと誰もが安心して暮らせるよう、市はさまざまな対策を進めています。しかし、大規模な災害が発生したときには、行政の力だけでなく、市民の皆さん一人一人が、自分や周りの人の命を守るためにどう行動するかが重要です。
いつ起こるか分からない災害。いざというときに備えるため、日頃から「もしも・・・」を想定した行動について考えておきましょう。

問い合わせ先

危機管理室(TEL322-6236、FAX322-6031)

一部のファイルをPDF形式で提供しています。PDFの閲覧にはAdobe System社の無償のソフトウェア「Adobe Reader」または「Adobe Acrobat Reader」 が必要です。下記のAdobe Readerダウンロードページなどから入手してください。