神戸市-KOBE-


今だからハマる!銭湯の魅力

最終更新日
2017年10月27日

広報紙の特集記事

公衆浴場の未来をひらく 今、銭湯がアツい!

 銭湯が、若者の間で再注目されつつあることを知っていますか。レトロブームもありますが、地域コミュニティーの希薄化が問題となっている今、直接的な人との関わりを求める若者が増えてきているようです。銭湯はただお風呂に入るところではなく、時代に即した役割や楽しみ方があります。今月は、そんな「銭湯」の役割と現状、そして魅力を紹介します。
 
銭湯といえば
・脚を伸ばせるほどの広い湯船
・ご近所さんや知らない人とのコミュニケーション
・昔懐かしの外観・内装
・裸と裸のお付き合い
・しょうぶ湯やゆず湯などの季節湯
・風呂上りの牛乳
とたくさんの魅力があります。あなたは体験したことがありますか?

家風呂の普及で減りゆく銭湯

現在、市内の銭湯は39軒。多く感じるかもしれませんが、阪神・淡路大震災前には約180軒、昭和40年代前半のピーク時にはなんと約400軒もありました。銭湯は元々、自宅に風呂が無い人のための施設。そのため、今も県内の銭湯の入浴料は上限420円と定められており、安い料金で入浴することができます。
 
しかし、家風呂が普及した今、その数は年3・4軒のペースで減っています。利用客が減っていることに加え、経営者の高齢化や後継者不足で営業を続けることが難しいのが現状です

ハマる人増加中。現代銭湯の役割

 ◇ほぼ毎日の井戸端会議とレジャーの後のさっぱり利用
銭湯は昔から井戸端会議の場になるなど、地域交流の場としても利用されてきました。今では、六甲山などの登山やランニング、サイクリングの後に汗を流したい人、自宅で風呂掃除が面倒な一人暮らしの高齢者や学生にも利用されています。また、銭湯のこじんまりとした造りなどから人との距離が縮まり、通っているうちに顔見知りができるなど、銭湯は地域の人が気軽に交流できる場所にもなっています。
  
◇災害時の銭湯の役割
銭湯は災害時には避難所になったり、避難が長期化したときには風呂を提供したりと大切な役割があります。昨年4月に起きた熊本地震のときに現地で行われた銭湯の無料開放は、被災者にとって衛生面や精神面で大きな助けとなったそうです。 神戸市も9月に市浴場組合連合会と災害時の対応を含めた協定を締結。災害時における、被災者などへの入浴機会の確保など、相互の協力・連携を行うようになりました

震災と銭湯 「立体駐車場で再開した銭湯」ときわ湯

阪神・淡路大震災で銭湯は全壊。店主自身、被災しながらも、『被災者の役に立ちたい』という思いから、少しでも早く銭湯を再開したいと思っていたそうです。そのとき思い付いたのが、鉄骨だけ残った3階建ての立体駐車場を利用するというものでした。 「工務店には『5年持てば良い方』と言われたのが、22年経った今も健在。当時を知らない人に立体駐車場だと伝えると驚かれるんですよ」と2 代目店主の鹿嶋さん。当時は長い行列ができ、被災者から『体もきれいになって、心も軽くなった』と喜ばれたそうです。

神戸銭湯トリビア 日本に4つしかない湯船。そのうち、3つが神戸にある

 「湯船といってもつかるのではなく、この周囲に座り、ここから湯を汲み出して体を洗うための専用槽のことですね。私が知る限り、日本には4つしかなくて、そのうちの3つが神戸にあります。そもそもは、カラン(蛇口)が満員のときに、より多くの人がこの槽を囲んで、体を洗えるように造られたといわれています。 カランを使うよりもあっという間に流せるんですよ」
銭湯愛好家 松本康治さん

編集後記

 神戸の魅力といえば、異国情緒漂う街並みや夜景、スイーツに酒などたくさんありますが、今回銭湯を巡ってみて、また新たな神戸の魅力に気付きました。神戸は港町。長い期間湯船につかれなかった船乗りも神戸の湯を愛したそうです。そう考えると、古くから銭湯も神戸の魅力の一つだったのかもしれません。 「仕事帰りにひとっ風呂」「休日の昼間から湯上りビール」。そんな楽しみに触れ、心の底から幸せを感じました。銭湯へは徒歩や自転車で行くことが多いので、銭湯周辺のまちを見て回ることができるのも魅力です。いつもの街並みを歩きながら、身も心も温まる神戸の銭湯を楽しんでみませんか。