神戸市-KOBE-


平成30年度消費生活相談の概要

記者資料提供(令和元年5月13日)
市民参画推進局消費生活センター

平成30年度消費生活相談の概要

消費者被害情報(令和元年5月)

 

1.概要

平成30年度に神戸市消費生活センターに寄せられた消費生活相談全件数は12,418件と前年度に比べて増加(対前年度+681件、+5.8パーセント)。そのうち、問合わせ・要望を除いた苦情相談件数は11,772件。
60歳以上の高齢層からの苦情相談件数が占める割合が最も多くなった(対前年度+691件、+18.8パーセント)。
前年度に引き続き、「インターネット関連サービス」に関しての相談が最も多くなった。

2.苦情相談の傾向

(1)全相談件数のうち、苦情相談件数は11,772件(対前年度+731件、+6.6パーセント)。
・最多は「インターネット関連サービス」(1,605件、対前年度-346件)。相談に含まれる主なものは、半減したものの依然として架空請求に関する相談が多くを占める「デジタルコンテンツ」(346件、対前年度-306件)や「アダルト情報サイト」(229件、対前年度-35件)など。また光回線の勧誘トラブルに関する相談が多い「光ファイバー」(237件、対前年度-75件)も含まれる。
・2番目に多かった「携帯電話」の相談は増加(417件、対前年度+23件)。他社への乗り換えや機種変更時のトラブルに伴う解約料に関する相談が多い。
・次いで定期購入に関するトラブルが多い「健康食品」の相談(399件、対前年度+3件)。
・このほか退去時の原状回復費用に関する相談などの「賃貸アパート」(387件、対前年度+3件)や、水漏れやトイレのつまりなどの修理・修繕に関する相談を含む「修理サービス」(358件、対前年度+17件)などが微増している。
・相談件数全体を押し上げた要因にもなった全国的にも多かった架空請求はがきに関する相談が889件(対前年度+789件)。最も多い月では約300件以上あったが、年度末には月に数件にまで減少。

(2)高齢層(60歳以上)の苦情相談は4,361件(37.0パーセント)。
・高齢層の相談が大幅に増加(4,361件、対前年度+691件)。苦情相談件数に占める構成比37.0%と年代別で占める割合が首位となった。「架空請求はがき」の苦情相談889件のうち649件(73%)が60歳以上の高齢者が占めた。
・「インターネット関連サービス」の相談が高齢層でも減少するも最多(529件、対前年度-158件)。
・「修理サービス」に関する相談は微増(132件、対前年度+2件)。

(3)上位5品目の推移

全体
商品・役務名平成29年度平成30年度
インターネット関連サービス1,951件1,605件
携帯電話394件417件
健康食品396件399件
賃貸アパート384件387件
修理サービス341件358件

若年層(30歳未満)
商品・役務名平成29年度平成30年度
インターネット関連サービス217件235件
エステティックサービス106件64件
賃貸アパート58件61件
健康食品62件42件
携帯電話25件30件

成年層(30歳代から50歳代)
商品・役務名平成29年度平成30年度
インターネット関連サービス802件659件
賃貸アパート182件197件
携帯電話178件179件
健康食品177件177件
修理サービス122件123件

高齢層(60歳以上)
商品・役務名平成29年度平成30年度
インターネット関連サービス687件529件
工事・建築136件152件
携帯電話129件150件
健康食品110件136件
修理サービス130件132件

3.主な相談事例

(1)「架空請求はがき」に関する相談

相談件数全体の増加要因ともなった「架空請求はがき」に関する相談は月別に見ると10月をピークにその後は減少。年代別では主に高齢者がターゲットとされ、とくに女性宛に送りつけられる特徴が見られました。

相談件数(月別)
 4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月
30年度201249751419431010832138

年代・性別の件数
年代別男性女性その他
不明等
(割合)
50歳代21170119(13%)
60歳代53780383(43%)
70歳代(不明)72051213(24%)
80歳以上053053(6%)
その他・不明等31135121(14%)
合計
(割合)
17
(1.9%)
866
(97.4%)
6
(0.7%)
889(100%)
※60歳以上では合計数(割合)が649件(73%)となった

主な相談事例とアドバイス
(当事者:70代女性)
消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせと書かれたはがきが届いた。「契約不履行による民事訴訟として訴状が出されたこと通知する」書かれていた。自身には何の商品のことなのか覚えがない。訴訟取り下げ最終期日が今日なのに、昨日に届いた。書かれていた番号へ固定電話から電話すると、男性から何か説明されたがその内容がよくわからなかった。詐欺だろうか。
(アドバイス)
連絡先には「地方裁判所管理局」「法務省管轄支局 国民訴訟お客様管理センター(通達センター)」など書かれています。そのような部署は実在しません。決して相手に連絡をしてはいけません。本事例では固定電話から電話をかけていることから、相手に相談者の電話番号が知られているので、今後、何らかの連絡があることも考えられることを伝え、留守番電話の機能の活用等についてアドバイスしました。

(2)「インターネット関連」に関する相談

SMS(ショートメッセージサービス)で「身に覚えのない請求」の相談が多く寄せられています。「有料サイトの利用料金が未納になっている」といったメッセージを消費者へ送りつける架空請求や、「荷物の不在通知」とした表題で運送会社を装いSMSを送信したうえで偽サイトへ誘導される事例もあります。また、画面をタップしたところいきなり契約完了となり「解約はこちらへ」との表示が出て解約料を請求される「アダルト情報サイト」に関する相談もまだまだ後を絶ちません。消費者に連絡をとらせて言葉巧みにコンビニでプリペイドカードの購入を誘導する手口に騙されてはいけません。

相談件数
 デジタルコンテンツ
うち不当請求(%)
アダルト情報サイト
うち不当請求(%)
平成29年度652
574(88.0)
264
241(91.3)
平成30年度346
228(65.9)
229
206(90.0)

主な相談事例とアドバイス
(当事者:50代女性)
「有料サイトの未納料金について」と書かれたSMSがきたので折り返し電話をかけた。相手は「通信事業者の債権取立てをしている。あなたは30万円の未納金がある。支払わなければ裁判所から通知が届く」と言われた。それならば、その通知を待ちますと返答したところ、「うるさい、黙れ」と暴言をはかれ、その後押し問答となった。その際に個人情報を聞かれて伝えてしまっている。
(アドバイス)
覚えが無ければ架空請求です。これ以上連絡せずに電話がかかってきても無視するように伝えました。また、脅されたりするようであれば警察にも相談するように助言しました。

(3)「携帯電話」に関する相談

携帯電話の契約に関するトラブルの中でも特に高齢者のトラブルが増加し続けています。これまで使っていたガラケーから最新のスマホに機種変更したところ、「使いこなせない」「以前使っていた携帯電話に戻してほしい」「解約月だと説明されたのに解約料を請求された」といった相談のほか、スマホの契約以外に事業者から勧められたSIMやタブレットをよく理解しないまま同時に契約してしまった、といった契約や解約に関する相談が多くを占めています。
ここ10年の相談件数を年代別で見ると60代(約2倍)、70代(約3倍)、80代では(約7倍)と増加している特徴が見られます。

高齢層の年代別相談件数
 H21H22H23H24H25H26H27H28H29H30
60歳代33483242465266635364
70歳代19181515222444434865
80歳代34337716182820

主な相談事例とアドバイス
(当事者:70代男性)
スマホが水没したが使用には問題なかった。ショップの店員さんから「発火する可能性がある。今ならキャンペーン中でスマホ2台とSIMを同時に契約すればお得ですよ」と勧められた。SIMは不要と伝えたが、「SIMは数ヵ月後に解約したらいい。その際の解約金は不要です」と言われたので契約。今月SIMを解約しようとショップに出向いたところ閉鎖されていた。他のショップに行くとカスタマーセンターの電話番号を案内され、ガイダンスに従うが、オペレーターに繋がらない。毎月の使用料を払っているので早く解約したい。
(アドバイス)
本事例ではセンターからキャリアに相談者の要望を伝え、代理店に確認してもらいましたが当時の詳しい状況が分らなかったとの事でした。その後キャリアから連絡があり、解約金は不要でSIMを解約することになり、相談者とも同意することができました。この他にも高齢者が「お得ですよ」と勧められて、携帯電話と一緒に複数のタブレットや光回線、ガス・電気、大容量のデータプランなど、これらのさまざまな「セットプラン」を勧められ、その支払う料金や契約期間・解約時の違約金などについて正しく理解しないまま契約をする、また、結果的にスマートフォンを使いこなせずに解約したいといった相談が多く寄せられています。

・高齢の方が高額な通信料を支払っていながら、使っていないような複数の端末を持っていないか、周囲で気付いた方は声をかけてあげましょう。
・契約時にはショップでは手続きに何時間もかかる場合があることを理解しておきましょう。最後に契約書にサインする前に、発生する料金や解約料などを改めて確認し、理解や納得できなければ断る意思を持つことが大切です。
・スマートフォンの操作方法が分らない場合は、周りでスマートフォンを持っている知人や家族などに画面を一緒に見てもらいながら操作方法を教えてもらいましょう。またスマートフォンの使い方の教室や無料の講座などを利用してみましょう。

(4)「健康食品」に関する相談

健康食品の購入トラブルの中でも多く寄せられる相談が「定期購入」に関するもので、全体では約半数(45パーセント)を占めており、年代別では40代が最多(62パーセント)となっています。有名な芸能人が起用される広告の中で「健康に良い」「ダイエット効果あり」とうたわれる一方で、「ただし4回の購入が条件です」と書かれた文字は見落とされ、お試しのつもりが定期購入になっていたという相談が多く寄せられています。このほか「体調を崩した」「アレルギーが出た」といった健康被害を理由に事業者に解約を申し出るも、電話がなかなかつながらないといった相談もよせられています。

健康食品の年代別相談件数
 10代20代30代40代50代60代70代80代以上不明合計
健康
食品
192323718360344244399
うち定期購入1181344452510619181
(割合)(58%)(35%)(57%)(62%)(54%)(42%)(29%)(13%)(43%)(45%)

主な相談事例とアドバイス
(当事者:50代女性)
通信販売でダイエットの酵素食品が安かったので注文した。しかし商品にアレルギーがある成分が含まれていたので身体に合わなかったところ2個目が届いたので「注文していません」と言って受け取り拒否して宅配業者に持ち帰ってもらった。その後送料を含めた高額な請求書が届いた。解約の電話をするもなかなかつながらない。
(アドバイス)
本事例では相談者へ同様の事例が多く寄せられていることを伝え、平日の午後等、繋がりやすい時間帯もあるので電話をしてみるように助言しました。その後、事業者に電話が繋がり解約を申し出たところ、2回目までの定期購入代金を支払ってもらえば解約に応じてもらえることとなりました(※ほとんどのケースでは初回分からの通常価格を請求されます)。
通信販売では、クーリング・オフ制度はありません。定期購入が契約の条件となっていないか画面をよく確認しましょう。また、無用なトラブルを避けるためにも一方的に商品を返品する事は控えましょう。

(5)その他の相談(前年度比3倍以上の相談)

・航空サービス(平成29年度14件、平成30年度46件 ※約3.3倍)
LCC等、格安航空の利用でチケットのキャンセルしたところ「キャンセル不可だった」「キャンセル料を請求された」、「キャンセル料が返金されない」といった「航空サービス」の相談。このうち、多くの被害をもたらした平成30年9月4日の台風21号で空港が閉鎖となり多くの便が欠航になった影響で「航空会社に連絡がとれない」といった、台風関連の相談が12件ありました。

・都市ガス(平成29年度9件、平成30年度29件 ※約3.2倍)
平成29年4月1日から始まったガスの小売自由化。「電気とガスをセットにすると安くなると言われたが思うほど安くならなかった」といった相談が2年目に入って増加しています。販売購入形態別で見ると、「訪問販売」が29年度に0件だったのが、30年度には13件と大幅に増加しているのが特徴でした。


◇神戸市消費生活センター◇
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場所:神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市立総合福祉センター5階
電話:188(消費者ホットライン)
相談時間:月曜日から金曜日(12月29日から1月3日、祝日を除く)
午前9時から午後5時 (ただし、来訪相談の受付は午後4時30分まで)