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平成29年度消費生活相談の概要について

記者資料提供(平成30年5月29日)
市民参画推進局参画推進部消費生活センター

平成29年度消費生活相談の概要について

消費者被害情報(平成30年5月)

 

1.概要

平成29年度に神戸市消費生活センターに寄せられた消費生活相談全件数は11,737件と前年度に引き続き減少している(対前年度-681件、-5.5%)。そのうち、問合わせ・要望を除いた苦情相談件数は11,041件である。60歳以上の高齢層からの苦情相談件数は依然として全体の30%を超えている。このうち70歳以上の高齢層が最も多く、全体の構成比も増加(19.2%→20.3%)している。
前年度に引き続き、「インターネット関連サービス」に関しての相談が最も多くなった。

2.苦情相談の傾向

(1)全相談件数のうち、苦情相談件数は11,041件。「インターネット関連サービス」の相談が最多。
・依然として架空請求に関する相談が多くを占める「デジタルコンテンツ」(652件、対前年度-67件)、この他、前年度に引き続き減少した「アダルト情報サイト」(264件、対前年度-358件)や、同じく減少傾向の「光ファイバー」(312件、対前年度-66件)に関する相談を含む「インターネット関連サービス」が最多(1,951件、対前年度-551件)。
・2番目に多かったのは、定期購入に関するトラブルが多い、「健康食品」の相談(396件、対前年度-6件)。
・次に「携帯電話」(394件、対前年度-23件)。他社への乗り換えや機種変更時のトラブルに伴う解約料に関する相談が多い。
・退去時の原状回復費用に関する相談が多い「賃貸アパート」が増加(384件、対前年度+53件)。
・水漏れやトイレのつまりなどの修理・修繕に関する相談の「修理サービス」が増加(341件、対前年度+33件)。

(2)高齢層(60歳以上)の苦情相談は3,670件(33.2%)。
・高齢層の相談は昨年度から減少(3,670件、対前年度-166件)。苦情相談件数に占める構成比33.2%、=前年度同)。70歳以上の相談が前年度に引き続き増加(2,245件、対前年度+22件)。
・「インターネット関連サービス」の相談が高齢層でも最多(687件、対前年度-171件)。
・「修理サービス」に関する相談が増加(130件、対前年度+21件)。

(3)無店舗販売に関する苦情相談が減少の5,622件(50.9%)。
・訪問購入(137件、前年度+29件)は増加。訪問販売(968件、前年度-81件)・通信販売(3,635件、前年度-384件)・電話勧誘販売(687件、前年度比-49件)は減少。

(4)上位5品目の推移

全体
商品・役務名平成28年度平成29年度
インターネット関連サービス2,502件1,951件
健康食品402件396件
携帯電話417件394件
賃貸アパート331件384件
修理サービス308件341件

若年層(30歳未満)
商品・役務名平成28年度平成29年度
インターネット関連サービス345件192件
エステティックサービス65件106件
健康食品44件62件
賃貸アパート59件58件
携帯電話44件25件

成年層(30歳代〜50歳代)
商品・役務名平成28年度平成29年度
インターネット関連サービス1,028件802件
賃貸アパート147件182件
携帯電話167件178件
健康食品167件177件
修理サービス116件122件

高齢層(60歳以上)
商品・役務名平成28年度平成29年度
インターネット関連サービス858件687件
工事・建築137件136件
修理サービス109件130件
携帯電話124件129件
健康食品144件110件

 

3.主な相談事例

(1)不当請求に関する相談

インターネット関連の中で最も多いのが不当請求に関する相談です。アダルト情報サイトに関する相談件数が減少し、これに伴いワンクリック請求に関する相談が大幅に減少しました。
その一方で、ショートメッセージサービス(SMS)を利用した架空請求に関する相談が増加しており、不当請求が“受け(ワンクリック)”から“攻め(SMSの送りつけ)”に転じている特徴が見られます。

アダルト情報サイトの件数
平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度
763件1,116件954件622件264件

不当請求の件数
 平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度
ワンクリック請求687件975件885件612件230件
架空請求359件559件554件732件804件


 

実在する企業名を騙った架空請求が依然として多く寄せられています。年初に急増傾向でしたが、年度別で見ると、急増した一昨年度と同水準となりました。送信元の企業名別に見た件数の変化から、あらゆる手段で消費者を騙そうとしています。

インターネット関連サービスのうち、デジタルコンテンツの件数
平成27年度平成28年度平成29年度
470件
(295件)
719件
(545件)
652件
(534件)
( )カッコ内は架空請求の件数


実在する会社名を騙った架空請求の件数
 平成27年度平成28年度平成29年度
DMM、DMM相談窓口、
DMMカスタマーセンター等
0件263件37件
アマゾン相談係、アマゾンサポートセンター、
アマゾンカスタマーセンター等
0件16件170件
ヤフー、ヤフーサポートセンター、
ヤフーカスタマー窓口等
15件1件73件
グーグル、グーグルサポートセンター、
グーグルサポート窓口等
0件0件27件
(※実在する同一名称の会社、及び類似名称の会社とは関係ありません)
 

 

【相談事例】
30代:男性
スマホに大手の会社から「コンテンツ利用料が未納となっている。本日中に連絡しないと法的手続きになる。」とSMSが届いた。記載されていた番号に電話をかけ、住所と名前を伝えたところ、「38万円払うよう」言われたが、覚えが無いので電話を切った。

20代:男性
携帯電話に「有料動画料金が滞納。今日中に連絡がないと法的手続きになる。」とSMSが届いた。大手の会社名だったので信用して電話をかけたところ、相手から「昨年から登録になっている。24万8,000円の支払いが残っている。」と言われた。登録した覚えがないと伝えたところ、「登録はあるが利用履歴がないので一旦支払えば後日に返金する。」と言われた。その後コンビニで9万円分のプリペイドカードを購入し相手にカードのコード番号を伝えてしまった。

(神戸市消費生活センターからのアドバイス)
SMS(ショートメッセージサービス:電話番号宛に届くメール)には、「本日中に連絡(支払い)しなければ、法的手続きをとる」など、不安をあおる内容の文言で連絡をするように仕向けてきますが、相手に連絡をしてはいけません。無視して関わらないことが一番の対処法です。
何らかの情報源を元に消費者へ送りつけていますが、送りつけられた時点では相手には個人情報は伝わっていません。一旦連絡してしまうと、言葉巧みに個人情報を聞き出され、その後も別の手段で請求が続くことになる危険性があります。心配な方は消費生活センターへ相談ください

(2)架空請求はがきに関する相談

「総合消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」と表題が書かれた架空請求はがき関する相談が急増しました。この中でも高齢女性が狙われている特徴が見られます。

架空請求はがきの件数
平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度
14件7件8件2件101件

年齢別
 平成28年度平成29年度
30歳未満1件0件
30歳代〜50歳代1件11件
60歳以上0件73件
不明0件17件

男女別
 平成28年度平成29年度
男性1件8件
女性1件91件
不明0件2件

 

【相談事例】
80代:女性
高齢で認知症の母宛に「消費料金が未納で訴訟に移行する」という内容が保護シールで隠されたハガキが届いた。保護シールが貼られていたので役所からの通知かと思った。母は認知症なので何らかの契約はできないはず。取り下げ期日が書かれているが消印の日を見ると間際に送ってきていることから不自然。

(神戸市消費生活センターからのアドバイス)
公的機関のような名称のところから「この度、貴方の利用されておりました契約会社、もしくは運営会社側から契約不履行による民事訴訟として・・・」こんな文面で始まるハガキがある日、突然送られてきたら、契約した覚えがなくても不安になってしまいます。この中では「訴訟」「原告」「執行官」「差し押さえ」等々、日常の生活では馴染みの無い法律用語を羅列し、あえて具体的な契約内容は記載せず、曖昧な表現にすることで心理的「もしかしたら」と思わせるように追い込むのが相手の狙いです。
SMSでの架空請求の事例では電話番号宛に送られてきますが、ハガキの場合もなんらかの手段で入手した名簿を元に送付してきていると思われますが、絶対に連絡をしてはいけません。連絡をすると電話番号まで知られることになります。その後に請求の電話が架かってくるかもしれません。絶対に応じることなく、迷った場合は、「消費者ホットライン」188にご相談ください。
[参考]消費生活相談事例「情報保護シール付の架空請求はがきにご注意!(平成30年2月)」

http://www.city.kobe.lg.jp/life/livelihood/lifestyle/seikatujouohu/1-1.html


(3)賃貸アパートに関する相談

賃貸アパートに関する苦情件数のうちでも、原状回復費用や、修理代、保証金の精算に関すること等、退去時のトラブルに関する相談が例年半数近くを占めています。

賃貸アパートに関する相談件数
 平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度
相談件数360件345件377件331件384件
うち、退去時のトラブルに関する相談件数176件175件177件167件181件

 

【相談事例】
30代:女性
ペット可の賃貸マンションで、部屋の中では犬を放し飼いにしていた。この度引越しすることになり、管理会社の人に家を見てもらったところ、「フローリング全面の張替えが必要」と言われ、高い原状回復費用を請求された。

(神戸市消費生活センターからのアドバイス)
国土交通省作成の、「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、「原状回復」の費用負担に関して一般的な考え方が示されています。
この中では、「原状回復」について「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義されています。
借主が通常の使用による経年劣化が原因の修理費用は、賃料に含まれているものであり、修繕費用は貸主が負担すべきで、「原状回復」とは借主が入居した当時の状態に戻すことではありません。
一方で、ガイドラインは「一般的な考え方」が示されているものであり、賃貸住宅の契約は法令等に抵触しない限り、交わされた契約が有効となります。借主の不注意等によって付いた傷や汚れは借主が「原状回復」しなければなりません。
修繕の必要性や費用負担の割合など、居住中に貸主へ連絡して適切な修繕をしておくことで退去時のトラブルに備えられるかもしれません。今一度、契約書の内容を確認しておくことも大切です。
[参考]消費生活相談事例「賃貸住宅の契約トラブルについて(平成30年3月)」

http://www.city.kobe.lg.jp/life/livelihood/lifestyle/seikatujouohu/1-1.html


(4)水回り修理に関するトラブル

水回りの修理や工事に関する相談が増加し続けています。これにあわせて、請求される修理代金も増加傾向となっています。

水回り修理に関する相談件数と契約・支払い金額について
 平成25年度平成26年度平成27年度平成28年度平成29年度
相談件数111件163件172件258件273件
契約(請求)金額2,650万円2,910万円2,900万円4,460万円5,200万円
支払い金額970万円650万円1,390万円1,690万円1,700万円

 

【相談事例】
90代:女性
台所の排水が詰まり、マグネット広告の業者に修理の依頼をした。当初は修理費が5万円と言われていたが、「これから先は長いホースが必要」と追加で3万円、さらに「ポンプを使わないといけない」「鏡付きホースで見ないといけない」と、次々と追加料金が発生。その際に「ここで作業を終わると水漏れが生じて、近隣へ迷惑がかかりもっと高額な修理費が必要になりますよ。」と言われたので、作業を続けてもらうことになり、最終的に修理費が17万円になった。

(神戸市消費生活センターからのアドバイス)
水回りのトラブルは誰でも慌ててしまうものです。そこで思いつくのがインターネットの検索で出てきた業者、冷蔵庫に張っておいたマグネット広告の業者への修理依頼です。
しかし、これら業者の広告に謳われていた安価な修理代金で直るはずと思っていたのに、次々と修理箇所を指摘されて、断りきれずに結果的に高額請求を受けたといった相談が多く寄せられています。
消費者が自ら来訪修理を依頼した場合は、不意打ち性が認められないため、特定商取引法の適用外となりクーリング・オフは適用されません。修理前に見積額を提示され承諾している場合は合意があったものとみなされます。
水回りの修理にかかわらず、その他の設備の修理関係においても、その原因や作業内容、費用について十分な説明を求めて、その見積もり額について冷静に判断することが大切です。高額な場合はすぐに契約はしないようにしましょう。
もしもの水漏れのときに慌てないためにも、日ごろから水道の元栓の閉め方の確認をしておくことも大切です。

神戸市では「水道修繕受付センター(0120-976-194)」において修理受付を行っております。


不審な点や不安に思うことがありましたら、悪質商法や契約トラブルなどに関する窓口である神戸市消費生活センターにご相談ください。

◇神戸市消費生活センター◇
消費生活に関する商品やサービスの契約トラブルなどについて、消費者からのご相談を消費生活相談員がお受けし、解決に向けた助言などを行っています。
クーリング・オフの手続きの説明や、専門機関の紹介をいたします。

場所:神戸市中央区橘通3-4-1 神戸市立総合福祉センター5階
電話:188(消費者ホットライン)
相談時間:月曜日から金曜日(12月29日から1月3日、祝日を除く)
午前8時45分から午後5時30分 (ただし、来訪相談の受付は午後5時まで)

http://www.city.kobe.lg.jp/life/livelihood/lifestyle/index.html