神戸市-KOBE-


土壌汚染対策法第14条第1項に基づく指定の申請による「形質変更時要届出区域」の指定

記者資料提供(平成30年5月7日)
環境局環境保全部環境保全指導課

土壌汚染対策法第14条第1項に基づく指定の申請による「形質変更時要届出区域」の指定

<灘区摩耶海岸通2丁目>

1.概要

灘区摩耶海岸通2丁目の土地において、土地所有者が実施した自主的な土壌汚染状況調査により、土地の一部でテトラクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン、鉛及びふっ素が土壌の指定基準を超過していたとして、土壌汚染対策法(以下「法」という。)第14条第1項の規定に基づく区域の指定の申請がありました。
審査の結果、当該調査は公正かつ法に基づく方法で行われていることが認められました。
当該土地は盛土がされており飛散等による土壌の直接摂取のおそれはないこと、周辺を含め地下水の飲用も確認されていないことから、人の健康に被害が生じるおそれはないと判断し、「形質変更時要届出区域」に指定しました。
今後、区域指定した土地の形質変更が行われる際には、周辺環境への影響が生じないよう指導していきます。

2.区域指定

(1)指定する区域

灘区摩耶海岸通2丁目2番1、2番2、2番3の一部  (別図のとおり)

(2)指定の区分

形質変更時要届出区域

(3)指定年月日

平成30年5月7日

(4)指定する特定有害物質

テトラクロロエチレン
シス-1,2-ジクロロエチレン
クロロエチレン
鉛及びその化合物
ふっ素及びその化合物

(5)指定の理由

土壌の一部が指定基準を超過したが、健康被害を生ずるおそれがないため「要措置区域」ではなく、法第11条第1項で規定されている「形質変更時要届出区域」に指定しました。

3.指定の申請の概要

(1)申請者(土地所有者)

神戸市

(2)申請者が行った自主的な土壌汚染状況調査結果の概要

・調査対象物質
 地歴調査により汚染のおそれがあると判断された下記の特定有害物質10物質
1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、クロロエチレン、ベンゼン、六価クロム化合物、シアン化合物、鉛及びその化合物、ふっ素及びその化合物
・土地の地歴調査結果
 調査対象地は大正4年から8年に埋立が完了し、以降、平成5年まで工場用地として使用されていた。現在は学校のグラウンドとして使用されている。小学校・特別支援学校建設に伴い土壌を掘削する必要が生じ、自主的に調査を行なった。
 調査対象地を含む工場敷地内において、特定有害物質を使用する研究所、電気めっき施設、廃ガス洗浄施設、ならびにこれら施設からの排水配管の埋設についての履歴が確認された。
・土壌の測定結果
 テトラクロロエチレンの溶出量で最大0.12mg/L(指定基準値0.01mg/Lの12倍)
 シス-1,2-ジクロロエチレンの溶出量で最大0.088mg/L(指定基準値0.04mg/Lの22倍)
 クロロエチレンの溶出量で最大0.022mg/L(指定基準値0.002mg/Lの11倍)
 鉛及びその化合物の含有量で最大1,600mg/kg(指定基準値150mg/kgの約11倍)
 ふっ素及びその化合物の溶出量で最大2.6mg/L(指定基準値0.8mg/Lの約3.3倍)
 その他の特定有害物質については全て指定基準適合
・土壌汚染の原因
 事業活動によるものと考えられる。

(3)指定の申請がされた土地の面積

土壌汚染状況調査の結果、指定基準に適合していないことが確認された1,900.7平方メートル。

4.周辺環境への影響について

(1)当該土地は盛土で覆われており飛散等のおそれはないことから、汚染土壌の直接摂取による健康影響のおそれはありません。
(2)当該土地周辺に飲用井戸が確認されないことから、地下水飲用による健康影響のおそれはありません。
(3)以上のことから、当該土地の土壌汚染による健康影響のおそれはありません。

5.今後の対応

土地の形質変更が行われる際には、周辺環境への影響が生じないよう法に基づき適正に措置するよう指導します。

<資料>1.用語解説

土壌汚染対策法

土壌汚染による人の健康への影響の懸念や対策の確立への社会的要請が強まったことを受け、土壌汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康被害の防止に関する措置を定めた法律。(平成14年法律第53号 平成22年4月1日改正法施行)
特定有害物質を使用する特定施設の廃止時の調査、3000平方メートル以上の土地の形質変更時の届出及び調査命令、土壌汚染が判明した場合の措置等を定めている。

土壌汚染対策法第14条第1項の指定の申請

法の調査義務のない土地において行なわれた自主調査結果により、当該土地の土壌が指定基準値を超過していることが思料される場合、土地所有者は当該土地について法に基づく区域の指定を市長に申請することができる。
市長は、自主調査が公正に、かつ法に準じた方法で行なわれたものであると認められる場合、土壌が指定基準値を超過していることが思料される土地を要措置区域又は形質変更時要届出区域に指定することができる。

形質変更時要届出区域

法に基づく調査結果が指定基準値を超過しており、かつ土壌汚染による人の健康被害が生じるおそれがない場合、市長は指定基準値を超過した区域を形質変更時要届出区域として公示することが定められている。形質変更時要届出区域では、届出なく土地の形質変更をすることが制限される。土壌汚染の除去が確認されれば、形質変更時要届出区域の指定を解除される。

要措置区域

法に基づく調査結果が指定基準を超過しており、かつ土壌汚染の摂取経路があり、健康被害が生じるおそれがあるため、汚染の除去等の措置が必要として市長が指定、公示する区域。市長は汚染の除去等の措置を土地所有者に指示し、指定された区域での土地の形質変更が原則禁止される。

第二溶出量基準

溶出量基準には、区域指定の判断基準となる指定基準のほか、指定基準の10倍から30倍の値が定められた第二溶出量基準がある。第二溶出量基準に不適合である場合は、原位置封じ込め等の措置を行う際は、第二溶出量基準に適合させたうえで実施しなくてはならない等の制約を受けることになる。

テトラクロロエチレン

無色透明の液体(常温)で、揮発性の物質である。引火性が低く容易に油を溶かすという性質のため、ドライクリーニングの溶剤や金属の洗浄に使用されており、近年は代替フロンの原料としての用途が多くなっている。
高濃度のテトラクロロエチレンを長期間取り込み続けると、肝臓や腎臓への障害を認められることがあり、比較的低濃度では頭痛、めまい、眠気などの神経系への影響が現れることがある。

シス-1,2-ジクロロエチレン

無色透明の液体(常温)で、揮発性の物質である。1,1-ジクロロエチレンあるいはクロロエチレン製造時の副生成物として生成されるほか、土壌中や地下水中でトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンが微生物により分解されることにより生成されることがある。

クロロエチレン(別名:塩化ビニル、又は塩化ビニルモノマー)

無色の気体(常温)で、揮発性の物質であり、特異的な臭いがある。引火性が高い。ほぼ全量が合成樹脂の原料として使用される。国際ガン研究機関により、人に対し発がん性があると分類されている。

蒼白色のやわらかい金属。加工がしやすいことから、古くから多方面で使用され、主に蓄電池、はんだ等に用いられている。
長期間の暴露により、造血系、神経系、腎臓などに障害を起こすことが知られている。

ふっ素

淡黄色の気体で反応性が高いため天然には単体として存在せず、種々の元素と結合して広く存在する。主な用途はふっ素系樹脂原料、浸食作用を利用したガラスのつや消しなどがある。
継続的に飲み水によって体内に取り込むと、斑状歯が発生すると報告されている。

市内の現在の指定区域

要措置区域:0件  形質変更時要届出区域:23件   (別表のとおり)

◆関連資料

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