神戸市-KOBE-


美容医療サービスに関するトラブルについて

記者資料提供(平成30年1月31日)
市民参画推進局参画推進部消費生活センター

美容医療サービスに関するトラブルについて

消費者被害情報(平成30年1月)

 神戸市消費生活センターには美容医療サービスに関連する苦情相談が多く寄せられています。
 特定商取引法施行令が改正され、平成29年12月1日から美容医療サービスの契約についてのルールが追加され、対象となる一部の医療サービスについてはクーリング・オフや中途解約が可能となりました。

1.美容医療サービスの相談件数

平成25年平成26年平成27年平成28年平成29年 
29件50件44件35件30件

2.相談事例から

1.(当事者)20代:女性
(内容)
 一週間前に街頭でマッサージ店に声をかけられ、無料マッサージを受けた。その際に、医療脱毛の体験ができる金券をもらったので、受ける旨を伝えたところ、医療機関の予約も取ってくれた。
 その日のうちに医療脱毛の体験に行き、その時に継続利用すると伝えた。
 昨日、医療機関に出向いて、75万円のクレジット契約をした。その後、母へ相談したところ「やめるように」と言われ、自分も学生なのに医療機関からフリーターと記入するよう指示されたこともあり、やめたいと思うようになった。無条件解約できるだろうか。
(消費生活センターの対応)
 センターから契約先の病院に確認したところ、「無条件解約に応じる、クレジットも本日付で取り消しを入れる」とのことでした。センターから病院へ解約の通知書を送ることを伝え、相談者には通知書の書き方について助言しました。後刻、申込金の返金の可否についてセンターから病院に対して確認したところ、領収書を持参すれば返金に応じるとのことになりました。

2.(相談者)50代:女性(当事者)20代:女性
(内容)
 ニキビ治療のための金券の配布を受けた娘が、その後に美容外科に行き8回の施術で30万円の契約をし、カードで一括払いした。書面には、やむを得ない状況でないと中途解約、返金はできないとある。
(消費生活センターの対応)
 美容外科は保険診療と自由診療があり、今回の場合は自由診療となることを伝えました。契約時に強引な勧誘があったかどうかは、契約者の娘に聞きとらないと判断ができませんが、施術を受けていない段階で、本人から解約を申し出ても、一切の返金をされないということであれば、消費者契約法違反であることを情報提供しました。センターから市(区)役所、及び司法書士の無料法律相談を案内しました。

3.(当事者)30代:女性
(内容)
 美容外科クリニックに二重まぶたにすることについて相談に行っただけなのに、迫られて手術の契約をしてしまった。その際、キャンセルは不可と言われた。また、仕事が休みの日を希望したにもかかわらず、「絶対腫れない」「仕事にも全く影響ない」と言われ手術した。しかし、実際には著しく腫れて、仕事に支障が生じた。二重のラインの仕上がりが不自然だったので何度か相談したが、「様子を見てください」としか言われなかった。1か月以上、左目がしみて涙が止まらず、体調不良にも見舞われた。返金またはカードのリボ払いの停止を求めたい。
(消費生活センターの対応)
 契約は言った言わないの水掛け論になりがちです。術後の状況について今後、美容クリニックと交渉する場合には、契約の経緯を明確にすることが大切であるため、以下について助言しました。
(1) 契約前に誰から説明を受けたのか。
(2) 手術跡の程度(出血・腫れ)や効果(効果の程度・個人差・限界)等の施術内容やリスクの説明がどのようになされたか。
(3) 勧誘に対して断ったか。どう説得されたのか。
(4) 契約の経緯を相談者自身が時系列にまとめ、事実関係を明確にする。
(5) 今後の交渉材料として施術部位の写真や、他の医療機関にかかっている場合には、その際に医師から受けた説明などの記録を残しておくことも大切。
(6) 事実関係を明確にしたうえで、勧誘時に不実の説明があったり、断わったのに退去を妨げられた等、勧誘方法に問題があれば、契約の取消しを主張できる場合があること。
 そして、カード会社にも事情を伝え、相談することを助言しました。
 契約を取消して返金を求めることについて、法的根拠があるかどうかについては法律の専門家に相談することを勧め、市民無料相談窓口を案内しました。
 施術内容に問題があるかどうかについては、美容医療に関する相談窓口で相談するよう伝えて、当該窓口を案内しました。また不明な点があれば、再度相談するように助言しました。

3.美容医療サービスについて

美容医療とは、医師がもっぱら美容の向上を目的とした医療サービスです。
具体的には、レーザー治療、注射、点滴、手術などの医療技術を使って、二重まぶた手術、リフトアップ、脂肪吸引、豊胸手術、レーザー脱毛、シミ治療など、医師等の資格を有する者でなければ行えない施術(医学的処置、手術及びその他の治療)のことです。
特定商取引法における特定継続的役務提供では、これまでエステティック、語学教室、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚紹介サービスの6役務が規制対象でしたが、このたび美容医療サービスの契約が7番目の規制対象として追加されました。

(主なルールについて)
(1) 1か月を超えて、且つ支払い総額が5万円を超えるものが対象。
(2) 事業者は消費者へ契約の締結前には概要書面、締結後には契約書面の交付の義務。
(3) 消費者は契約書を受け取った日から8日間はクーリング・オフが可能。
(4) 治療の対象
【脱毛】
光の照射又は針を通じて電気を流すことによる方法
【にきび、しみ、そばかす、ほくろ、入れ墨その他の皮膚に付着しているものの除去又は皮膚の活性化】
光若しくは音波の照射、薬剤の使用又は機器を用いた刺激による方法
【皮膚のしわ又はたるみの症状の軽減】
薬剤の使用又は糸の挿入による方法
【脂肪の減少】
光若しくは音波の照射、薬剤の使用又は機器を用いた刺激による方法
【歯牙の漂白】
歯牙の漂白剤の塗布による方法
(5) 決められた解約料を支払えば、中途解約が可能。
(6) すでに購入した関連商品(健康食品、化粧品、マウスピース(歯牙の漂白)、歯牙の漂白剤、美容目的の医薬品・医薬部外品)がある場合は、これらについてもクーリング・オフや中途解約することが可能。

4.神戸市消費生活センターからのアドバイス

・「今なら○○円でキャンペーン実施中!」「身体に負担はありません」などのうたい文句に惑わされたりしてはいけません。
・「今日中に施術しましょう」「おすすめのオプションがあります」こんな誘いがあっても、その施術が本当に自分に必要かどうか冷静に判断し、即日施術は止めましょう。
・施術内容によっては保険適用となる場合があります。リスク等も含めて複数の情報収集をしましょう。当センターでは専門機関等の窓口を案内できる場合があります。
・渡された書面には必ず目を通して契約内容や、解約条件等の確認をしましょう。
・副作用、施術の効果や程度などについて、医師から十分な説明を受けて、よく理解してから施術を受けましょう。
・このたびの改正の対象とならないものの例として、増毛、豊胸、包茎手術、歯科矯正等があります。

 不審な点や不安に思うことがありましたら、悪質商法や契約トラブルなどに関する窓口である神戸市消費生活センターにご相談ください。
 電話:188(消費者ホットライン)