神戸市-KOBE-


HAT神戸地域における小学校・特別支援学校建設予定地での土壌調査(追加調査)の結果並びにその対策

記者資料提供(平成29年12月15日)
教育委員会事務局総務部学校環境整備課(堀米、草壁)
TEL:078−322−6471 内線6296
E-mail:gakkouseibi@office.city.kobe.lg.jp
教育委員会事務局学校教育部特別支援教育課(庄田、藤崎)<特別支援学校について>
TEL:078−322−6656 内線6349

HAT神戸地域における小学校・特別支援学校建設予定地での土壌調査(追加調査)の結果並びにその対策

1 概要

 HAT神戸地域の小学校・特別支援学校建設予定地(以下「予定地」という。)において土壌調査を実施したところ、一部の区画から土壌汚染対策法(以下「法」という。)に定める土壌の指定基準または地下水基準を超える有害物質が検出されたものの、現状において周辺地域も含め健康被害が生じるおそれはない旨、平成29年4月14日に公表しました。
 その後、学校建設にあたって基準不適合土壌の深度等を把握する必要があることから追加調査を実施するとともに、これまでの調査結果も踏まえて対策の検討を行ってきました。
 今後、法に定める手続を進め、環境局の指導を受けながら汚染土壌の除去など必要な対策を行います。
 また、その結果、対策に時間を要することなどから、新設校の開校予定時期を1年延期し、平成33年4月に変更します。

≪平成29年4月14日公表概要≫
 予定地は過去に工場が立地していましたが、当時の地盤面から2.5m程度の盛土が施されているため汚染土壌の飛散等のおそれがないこと、飲用井戸がないため地下水の摂取経路がないこと、大気中の濃度は基準値以下であったこと、また、予定地の敷地境界及び周辺地域における地下水・海水・大気すべての測定値が環境基準または指針値以下であったことから、現状において周辺地域も含め健康被害が生じるおそれはありません。

※追加調査の結果を踏まえても、現状において健康被害が生じるおそれはありません。

2 追加調査の概要

調査期間  平成29年5月9日から11月30日
調査内容  基準不適合土壌の深さの把握(深度調査)及び地下水調査、対策工法の検討
調査結果  下記、6(2)土壌に関する調査、(3)地下水に関する調査のとおり

3 今後の対策

 対策工事にあたっては、環境局の指導を受けながら、法に定める基準を順守し、校舎や通路、駐車場等についてはコンクリートやアスファルトによる舗装、運動場については汚染土壌の除去など必要な対策を適切に行っていきます。

4 開校予定時期の変更

 平成32年4月の開校をめざして設計業務等を進めてきましたが、土壌調査の結果を踏まえ、改めて対策工法等について検討を行いました。その結果、児童生徒の安全安心を十分確保するためには、対策工事の設計・施工に時間を要することから、平成32年4月としていた開校予定時期を平成33年4月に変更します。

5 予定地

 神戸市灘区摩耶海岸通2丁目2 15,000.15平方メートル(別紙 調査対象地位置図 参照)

6 土壌調査結果まとめ(前回調査及び追加調査の結果を記載しています)

(1)土地の利用履歴に関する調査 [前回調査結果]

                         種別汚染のおそれがあるとされた特定有害物質
第一種特定有害物質(揮発性有機化合物)ベンゼン
第二種特定有害物質(重金属等)六価クロム化合物、鉛及びその化合物、
ふっ素及びその化合物、シアン化合物

(2)土壌に関する調査(別紙 指定基準不適合土壌の範囲 参照)
[前回調査結果及び追加調査結果(基準不適合深度)]

分析項目最小から最大検出濃度基準不適合深度(m)
含有量
(mg/kg)
指定基準
(mg/kg)
溶出量
(mg/L)
指定基準
(mg/L)

第一種特定有害物質
(揮発性有機化合物)
テトラクロロエチレン0.001から0.12
(12倍)
0.01以下3から9
トリクロロエチレン0.002から0.0230.03以下
1,1-ジクロロエチレン検出されず0.1以下
シス-1,2-ジクロロエチレン0.001から0.088
(2.2倍)
0.04以下6から8
クロロエチレン0.0004から0.022
(11倍)
0.002以下6から9
ベンゼン0.01以下

第二種特定有害物質(重金属等)
シアン化合物検出されず遊離シアン
50以下
検出されず検出されないこと
鉛及びその化合物13から1,600
(約10.7倍)
150以下検出されず0.01以下3から10
六価クロム化合物検出されず250以下0.02から0.040.05以下
ふっ素及びその化合物100から1,0004,000以下0.08から2.6
(約3.3倍)
0.8以下3から7

法に基づく調査方法
[第一種特定有害物質]土壌ガス採取・分析(地下1m)→土壌採取・分析(地下2.5から10m)
[第二種特定有害物質]土壌採取・分析(地下3から15m)
※土地の利用履歴に関する調査に基づき、予定地内を156区画(10m×10m)に分けて土壌ガス及び土壌の採取・分析を行いました。
※ベンゼンは土壌ガス調査で検出されなかったため土壌採取・分析は行っていません。
※土壌ガスを分析する過程でテトラクロロエチレンが検出されたため、その分解生成物(トリクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレン)も含め、分析を行いました。
※指定基準不適合の区画数については、前回調査で21区画としていましたが、追加調査を行い詳細に分析したところ20区画となりました。

(3)地下水に関する調査 [前回調査結果及び追加調査結果(分析項目 ふっ素)]

分析項目最小から最大検出濃度(mg/L)地下水基準(mg/L)
テトラクロロエチレン0.0006から0.41 (41倍)0.01以下
トリクロロエチレン検出されずから0.08 (約2.7倍)0.03以下
1,1-ジクロロエチレン検出されず0.1以下
シス-1,2-ジクロロエチレン0.013から0.53 (約13.3倍)0.04以下
クロロエチレン0.0048から0.023 (11.5倍)0.002以下
ふっ素0.40から2.8 (3.5倍)0.8以下

法に基づく調査方法・・・採水・分析(地下約7m地点の帯水層)
※土壌に関する調査結果を踏まえ、テトラクロロエチレンが検出された区画(分解生成物であるトリクロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、クロロエチレンを含む)とふっ素が検出された区画において分析を行いました。

(4)大気に関する調査 [前回調査結果]

分析項目検出濃度(μg/m3環境基準
テトラクロロエチレン0.073一年平均値200μg/m3以下
であること
トリクロロエチレン検出されず

※土壌ガス調査で検出されたテトラクロロエチレン、トリクロロエチレンについて、検出された区画の地表において、大気中の濃度を測定しました。

◆用語説明◆

【土壌汚染対策法】
土壌汚染による人の健康への影響の懸念や対策の確立への社会的要請が強まったことを受け、土壌汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康被害の防止に関する措置を定めた法律。(平成14年法律第53号 平成22年4月1日改正法施行)
 特定有害物質を使用する特定施設の廃止時の調査、3,000平方メートル以上の土地の形質変更時の届出及び調査命令、土壌汚染が判明した場合の措置等を定めている。

【含有量基準】
特定有害物質が含まれる汚染土壌を直接摂取することによる健康リスクに関し基準値を設定。
一生涯(70年)汚染土壌にある土地に居住した場合を想定(1日当たりの摂食量 大人100mg)

【溶出量基準】
特定有害物質が含まれる地下水を飲用することによる健康リスクに関し基準値を設定。
一生涯(70年)1日2Lの地下水を飲用しても健康に対する有害な影響がない値を定めている。

【1,1-ジクロロエチレン】
無色透明の液体(常温)で揮発性の物質である。主な用途は、ラップフィルムや人工芝に使用される塩化ビニリデン樹脂の原料のほか、食品・医薬品包装用プラスチックフィルムのコーティング剤の原料などである。

【クロロエチレン】
別名:塩化ビニル、または塩化ビニルモノマー
無色の気体(常温)で揮発性の物質である。主に合成樹脂の原料として使用される。高濃度では麻酔作用があり、長時間にわたる摂取により、肝臓・脾臓への障害、指端骨溶解、強皮症様皮膚病変などが報告されている。国際ガン研究機関により、人に対し発がん性があると分類されている。

【シアン】
シアンは主な用途として鋼の焼き入れ、金属の精錬、金属メッキ、メタクリル樹脂の製造時などで使用される。天然にはほとんど存在せず、一般に人工的に合成され、鉱山廃水、工場廃水等により排出される。シアン化合物は非常に強い毒性をもっており、高濃度のシアン化合物を取り込んだ場合は短時間で死に至り、低濃度のシアン化合物を取り込み続けても、頭痛、めまいなどを起こすとの報告がある。

【シス-1,2-ジクロロエチレン】
無色透明の液体(常温)で揮発性の物質である。1,1-ジクロロエチレンあるいはクロロエチレン製造時の副生成物として生成されるほか、土壌中や地下水中でトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンが微生物により分解されることで生成されることがある。

【テトラクロロエチレン】
無色透明の液体(常温)で揮発性の物質である。引火性が低く容易に油を溶かすという性質のため、ドライクリーニングの溶剤や金属の洗浄に使用されており、近年は代替フロンの原料としての用途が多くなっている。高濃度のテトラクロロエチレンを長期間取り込み続けると、肝臓や腎臓への障害を認められることがあり、比較的低濃度では頭痛、めまい、眠気などの神経系への影響が現れることがある。

【トリクロロエチレン】
無色透明の液体(常温)で揮発性の物質である。金属の洗浄、代替フロンの原料のほか、羊毛や皮革から余分な油分を取り除くためや各種溶剤として使用されている。高濃度のトリクロロエチレンを長期間取り込み続けると、肝臓や腎臓への障害が認められ、比較的低濃度のトリクロロエチレンでは頭痛、めまい、眠気などの神経系への影響が認められている。

【鉛】
蒼白色の柔らかい金属。錆びにくく加工がしやすいことから、蓄電池、はんだ、顔料、塗料等に用いられる。長期間の暴露により、食欲不振、頭痛、貧血、関節痛などの中毒症状を呈する。

【ふっ素】
淡黄色の気体で反応性が高いため、天然には単体として存在せず、種々の元素と結合して広く存在する。主な用途は、ふっ素系樹脂原料、浸食作用を利用したガラスのつや消しなどがある。眼、皮膚、気道に対し腐食性があり、蒸気やヒュームを吸引すると肺気腫を起こすことがある。また低カルシウム血症を起こし、心不全、腎不全を生じることがある。ふっ素を継続的に飲み水によって体内に取り込むと、人に軽度の斑状歯が発生することがあるとされている。

【ベンゼン】
特徴的な臭いをもつ無色透明の液体(常温)で揮発性の物質である。基礎化学原料として、合繊樹脂原料など多方面の分野で使われている。ガソリン中にも含まれるが、低ベンゼン化が進められている。国際がん研究機関により、人に対し発がん性があると分類されている。

【六価クロム】
六価クロムは強い酸化剤で金属メッキ、皮なめし、顔料などで広く用いられてきた。主に職業性の経気道暴露により、人にクロム潰瘍、鼻中隔穿孔などを引き起こすことが知られている。

◆関連資料

一部のファイルをPDF形式で提供しています。PDFの閲覧にはAdobe System社の無償のソフトウェア「Adobe Reader」または「Adobe Acrobat Reader」 が必要です。下記のAdobe Readerダウンロードページなどから入手してください。