神戸市-KOBE-


川西 英・戦後の「神戸百景」すべての原画が発見されました

記者資料提供(平成29年9月21日)
教育委員会事務局 博物館 小磯記念美術館 
神戸ゆかりの美術館 菅本・金井
TEL:078-858-1520 FAX:078-858-1522
E-mail:yukari@office.city.kobe.lg.jp

川西 英・戦後の「神戸百景」すべての原画が発見されました

川西 英(かわにし ひで)が戦後に描き、50年以上も所在が不明だった水彩画による「神戸百景」の原画が、昨年5月に発見され、今年春に神戸市へ寄贈されました。今回寄贈された原画は、画集『神戸百景』(1962年刊行)に収録された100点すべてが揃っている、大変貴重な資料です。
このたび一部の作品に施していた修復作業が完了しましたので、「神戸ゆかりの美術館」で11月18日から開催する『神戸開港150年記念特別展 神戸港コレクション 〜よみがえった戦後風景〜』で一括公開します。

1 作品の概要

版画家・川西 英(1894〜1965)は、戦前に木版画で「神戸百景」(1933〜36)を制作し、神戸モダニズムの風景と風俗を網羅した代表作として、高い評価を得ました。戦後の「神戸百景」とは、戦災からの復興を遂げた神戸を視覚化するために、神港新聞社(後の兵庫新聞社)が川西英に依頼して、1952年から1953年にかけて描いて貰った作品群で、戦前作と区別するために「新神戸百景」と呼ばれることもあります。
当時58歳の川西 英にとって、木版画で制作するには体力的に厳しいため水彩で描かれましたが、やわらかい色調で捉えられた風景の数々は、まさによみがえった戦後風俗と言え、生き生きとした魅力にあふれています。しかし、これらの作品は諸事情から出版されず、1950年代はお蔵入りの状態でした。
1961年に川西 英は約三分の一を描きなおし、翌年に画集が刊行されました。作品が、その後人々の目に触れることはありませんでした。

2 寄贈の経緯

寄贈者・藏掛忠一(くらかけ・ただかず)氏の祖父・竹内重一(たけうち・しげかず)氏は画集の出版を手がけた神港新聞社の社長で、父・藏掛春忠(くらかけ・はるただ)氏は印刷会社(オール出版)を経営していました。平成27(2015)年6月に春忠氏が亡くなり、遺品整理の過程で、画集『神戸百景』と校正刷を神戸市の美術館に寄贈したい旨の連絡が、申出者から広報課にありました。神戸ゆかりの美術館が申出者に、探しているのは印刷ではなく原画である旨を説明したところ、後日に原画が見つかったとの連絡があり、100枚すべてが揃っていることを当館が確認しました(ただし、旧作の約三分の一は含まれていない)。1962年の画集『神戸百景』刊行後、刊行会の森本泰好(もりもと・やすよし)氏が竹内社長へ原画を返却、その後54年間ご家族が継承された様相を、平成28(2016)年5月の聞き取りにより初めて辿ることができました。申出者は適切な保管と、市民への公開、記録の作成を希望し、今年4月5日に市に寄付されました。

3 寄贈者のコメント

「作品が神戸市に戻り、一部に修復も行われ、展覧会で皆さまに見ていただけることを大変嬉しく思います。祖父の生誕110年の記念すべき年に、『神戸開港150年記念特別展』として展示していただけるご縁を、祖父もさぞ喜んでいることと思います。」

4 展覧会の会期・会場等

展覧会名:神戸開港150年記念特別展 神戸港コレクション〜よみがえった戦後風景〜
会期:平成29年11月18日(土曜)〜平成30年2月18日(日曜)
休館日:月曜(1月8日、2月12日は開館、翌日休館)、年末年始(12月29日〜1月3日)
主催:神戸ゆかりの美術館、神戸新聞社
会場:神戸ゆかりの美術館     
〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2丁目9−1
*六甲ライナー「アイランドセンター」駅下車南東すぐ    
入館料:一般800円(650円)、大学生600円(500円)、高校生450円(300円)、中学生・小学生300円(200円)  
*( )は20名以上の団体
*のびのびパスポート持参の方は無料
*神戸ファッション美術館、小磯記念美術館の入館券をお持ちの方は割引
*神戸市老人福祉手帳(すこやかカード)提示の方は一般当日の半額

5 特別内覧会

平成29年11月17日(金曜) 午後4時〜5時30分(受付は午後3時30分から)
*報道関係の方と、事前に案内状を送付した方のみ入館していただけます。

川西 英 「新神戸百景」より