神戸市-KOBE-


 

定例会見 2018年(平成30年)12月20日

最終更新日
2018年12月26日

関連リンク

発表項目

全国初!タブレットを活用した神戸港水門・防潮鉄扉の遠隔操作・遠隔監視システムの導入へ

久元市長:
 よろしくお願いいたします。
 私から、今日お話し申し上げたい案件は3件です。

 1件目は、神戸港の水門・防潮鉄扉を遠隔操作させる、遠隔監視をするシステム、これを導入することにいたしましたので、概略をご説明申し上げます。

 南海トラフ巨大地震、また、高潮対策として、水門・防潮鉄扉の役割というのは大変重要です。現在は水門の開閉状態は現地で確認しているわけですけれども、これを開閉する作業をしている皆さんの安全を確保するということは大変大事です。また、できるだけ省力化もしていく必要があります。東日本大震災のときは、水門を閉めるために現場に駆けつけた消防団員の方がお亡くなりになるなどということもありました。

 これまで、水門・鉄扉を遠隔操作するということを行う課題といたしましては、24時間体制で制御基地を設置する、コストもかかるという問題がありました。そこで、神戸市ではタブレットによる遠隔操作のシステム、遠隔監視をするシステムを導入したいと考えております。そして、全国で初めてLPWA、これは消費電力を抑えて遠距離通信をする、そういう通信システムですけれども、これを導入いたしました閉鎖確認体制をとりたいと考えております。

 遠隔操作と遠隔監視システムがあるわけですが、まず、遠隔操作につきましては、タブレットによってこれを閉鎖させるということと、Jアラートと連携した自動閉鎖、これも行っていきたいと考えております。これによりまして、大規模災害時に職員が庁舎に移動できないような場合でも、タブレットから迅速かつ安全に閉鎖できるようにしていきたいと考えております。

 この遠隔操作につきましては、2019年度の末に三宮南地区で15基を整備したいと。それから、2024年度までに全地域でさらに59基、全部で74基の遠隔操作のシステムを完成させていきたいと考えております。

 それから、遠隔監視のほうは、先ほど申し上げましたLPWAを使いまして、通信によって遠隔地からタブレットを利用して、センサーを取り付けた鉄扉の開閉状態を確認するシステムを取り入れたいと思っております。

 このLPWAを使ったタブレットによる遠隔監視システムは、我が国では神戸が初めてということになります。2018年度末までに三宮地区で先行的に11基を整備いたしまして、2019年度には82基、2020年度にはさらに74基、全部で167基を遠隔監視のシステムにしていきたいと考えております。

平成30年神戸港へのクルーズ客船入港隻数 過去最多記録を達成!

久元市長:
 それでは、2件目に、神戸港へのクルーズ客船入港隻数が過去最多を記録する見込みとなりました。

 これまでは、過去最多は平成6年の130隻だったわけですが、今年は141隻になる見込みです。昨年は118隻でしたので、かなり増えるということになりました。

 この増えた背景といたしましては、「ダイヤモンド・プリンセス」などの大型外国籍船の発着クルーズが昨年よりも大幅に増加したということ、それから、アジア配船最大の「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」など大型外国籍船の寄港が増加したということが背景になっております。また、「飛鳥2」による3年ぶりの神戸発着の世界一周クルーズ、あるいはフライ&クルーズ、片道は飛行機で行く、こういうようないろいろなクルーズを実施したということで、過去最多の記録の達成につながったと考えております。

 神戸の客船クルーズの特徴なんですけれども、それは神戸発着のクルーズが多いということで、全体の82%となっております。もう1つは、ラグジュアリー、プレミアム、カジュアルと、クルーズはこの3つのランクに分けられるようでして、カジュアルは大体1泊100ドルぐらいまでのランク、プレミアムは大体400ドルぐらいまでのランク、ラグジュアリーがその上で400ドル以上のランクとなっているわけですが、神戸の場合にはラグジュアリーとプレミアムが73%ということで、ラグジュアリー、プレミアムクラスのクルーズの割合が高いということになっています。

 ほかの港と比べてみましたときに、数からいいますと博多がかなり多いわけですが、寄港隻数が多い博多、長崎、それから那覇、こういうところは圧倒的にカジュアルが多いわけです。これに対しまして、神戸と横浜はラグジュアリー、プレミアムが多くなっていると。これが特徴となっています。今後ともこういうレベルのクルーズの誘致に努めていきたいというふうに考えていますし、また、せっかく神戸に寄港していただくわけですから、神戸市内の観光を楽しんでいただくという取り組みを行っていきたいというふうに考えております。

 例えば、このポートターミナルと元町の南京町に加えて、三宮を結ぶ無料シャトルバス、これも今年の4月から運行するというふうにいたしました。また、客船が停泊をしている期間中は、深夜の午前1時までターミナルと三宮間を結ぶナイトバスの運行も開始をしております。平成27年度からは、多国籍の通訳ガイド、多言語コンシェルジュをターミナルビルにも配置しておりまして、今後ともおもてなしを充実させまして、神戸に寄港していただいたクルーズの皆さんに神戸観光を楽しんでいただきたいというふうに考えております。

三宮〜ウォーターフロント間の分断感の緩和に向けて税関前歩道橋が生まれ変わります!設計競技(コンペ)最優秀作品の決定

久元市長:
 3件目は、税関前の歩道橋、この設計コンペを実施したわけですが、最優秀作品が決まりましたので、その状況をご説明申し上げたいというふうに思います。

 三宮の再開発をこれからずっと進めていき、また、ウォーターフロントの再開発も進めていくということになりますと、この国道2号線で分断されている感のある南北の人の流れというものをどういうふうにつくっていくのかということが大変重要です。特に、このフラワーロードをスムーズに移動していくための仕掛けということが重要です。そこで、税関前の歩道橋というものをぜひ整備したい、そのコンペを実施してきました。あの税関前の歩道橋は、国道2号線とフラワーロードが交差する、いわば交通の要衝ということになっているわけです。

 そこで、この今の現状をご覧いただきますと、まず、この税関前の歩道橋は、1つは通られた方もいらっしゃると思うんですけれども、スロープの幅が2.25メートルということで狭いと。それから、勾配が12%あるわけです。比較的急であるわけですね。それから、東遊園地からこのみなとのもり公園に向かっていく方がたくさんいらっしゃるわけですけれども、2回横断が必要になると。いったん東に渡ってから南に渡るという形になっています。それから、南側の階段は、阪神高速の桁の下を潜り込む形になりまして、圧迫感を感じられると、こういうような課題がありました。私もここをしょっちゅう歩いて通ることがありますが、やはり今のままではやや雰囲気的にも暗いし、施設も全体的に古くなっているということで、ぜひこれをリニューアルしたいというふうに考えてきました。9月からコンペを実施してきたわけです。

 コンペが終わりまして、最終的には9件の提案があり、1次審査で5件に絞り、2次審査で最終作品を決定いたしました。これがそのイメージです。これは、株式会社エイト日本技術開発を代表企業といたしまして、株式会社イー・エー・ユーを構成員とする共同企業体による作品です。この特徴は、この東遊園地側に一種のタワーのようなものを建てましてシンボル性を持たせるということです。後ろを走る高速道路が港との風景を遮っているわけですが、これはなくしてしまうわけにいかないわけですから、これで少しでもその遮られ感のある風景を和らげようということが狙いです。

 東遊園地側からみなとのもり公園側に斜めに走るこの1本の橋と国道を真っすぐに渡る2本の橋と合わせて3本の橋をつくります。この斜めに渡る橋と、それから南北に渡る橋、3本の橋、N字型になるんですが、こういう形でスムーズに移動できるようにしたいということですね。

 それから、東遊園地側からのアプローチですが、ここは幅員を、今2.25メートルですが、5メートルにいたしまして、勾配は4%ということで広くとりまして、また、緩やかなスロープということにいたします。そして、みなとのもり公園に向かう動線は滑らかな形になります。

 そのほかの作品いずれも魅力的な作品として提案をいただきました。

 さて、この最優秀作品については、こういうような特長があるわけですが、夜間につきましても、随分これまでとは違う形で、ライトアップも施しながら、新たな夜間景観も創出をしていきたいというふうに考えております。

 今後は、この作品をもとに、提案者による設計業務を進めまして、2022年度の末に供用開始をしていきたいというふうに考えております。

 これからフラワーロードは大きく変わっていくことになります。東遊園地の芝生化を行いましたら、かなり来街者の方も増えましたし、ファーマーズマーケット、あるいはアーバンピクニックによる取り組みも行われまして、にぎわいがかなりできてきたというふうに思います。さらに、こういう施設を整備する。それから、その後は、この2号館の建て替え、その前には3号館に中央区の合同庁舎を整備するということで、このフラワーロードは大きく変わっていくということになり、それから、ウォーターフロントの開発も進むということになりますから、都心の再整備ということが着実に進んでいくということが見込まれます。そういう再整備の一環としてこの税関前の歩道橋のリニューアルを行うという位置づけになるということです。

質疑応答

全国初!タブレットを活用した神戸港水門・防潮鉄扉の遠隔操作・遠隔監視システムの導入へ(質疑応答)

記者:
 一番初めの全国初タブレットを活用した水門・鉄扉の遠隔操作、遠隔監視システムなんですが、まず、タブレットを使わない遠隔監視とか遠隔操作自体は多分、今のこれまでの技術でも可能だと思うんですが、今回、タブレットを使うことのメリット、利点、どんなことなのかなということと、また、どうしても地震が起こると、1つ停電というのも考えられると思うので、その対策がどうなっているのか。また、遠隔操作と遠隔監視というのが連携しているのか。例えば子供であったり、あるいは大災害でけがをした人とか障害のある方、逃げ遅れた方、そういった方が挟まれてしまうとか、あるいは防潮堤が閉まってしまったがために外に出られなくなってしまうおそれがないのか、対策はどうなっているのか、そういったところはいかがでしょうか。


久元市長:
 まず1つは、タブレットを使うメリットは、今のシステムでタブレットを使わなければ、庁舎に職員が出向いていかなければなりません。タブレットを使うと、どこからでも遠隔操作、遠隔監視ができるということです。

 2つ目が、開閉をする、特に閉鎖をするときに挟まってしまわないかということを監視をする側ができているのかどうかということですが、その水門なり、あるいは特に防潮鉄扉にはセンサーをつけておりますので、これはタブレットでその状況はわかるということになります。

 地震のときに停電をしたらどうなのかということですが、これは当然のことながら発電機を設置をいたしまして、停電の場合には発電機を作動させて開閉操作を行うということになります。発電機は24時間の給電対応ということになっております。

 それから、ネットワーク環境が停電によって影響されないかということですが、各機器の設置の拠点におきまして停電対応の設備で運用をしておりますので、停電が発生しても通信環境は確保されるということで、停電の場合にも確実に遠隔操作を行うということにしております。

 もちろんこれは初めての試みですから、やはりいろいろな実験などもしていかなければなりません。1月17日の午後ですね、新港第1突堤の基部の鉄扉につきまして、この遠隔操作システム、遠隔監視システムの動作確認のデモンストレーションを行うことにしておりますので、ぜひごらんをいただければというふうに思います。

 
記者:
 防潮鉄扉のことでお伺いしたいんですが、2024年度末に全域で整備完了となっていますが、この全域を指す意味というのはこの三宮南でしょうか、それとも神戸市内全域でしょうか。


久元市長:
 神戸市内で水門と防潮鉄扉が今もあるわけですが、これを不要なものは撤去していきたいと思っております。特に防潮鉄扉は置いておく意味がないようなもの、こういうものは撤去をしていくと。残ったものについては、これを全て遠隔監視する。その中で、例えば常時閉めているようなものはあけ閉めする必要がないので、遠隔操作をする必要にはないわけです。全部遠隔監視の対象にする。これは三宮南だけではなくて、この神戸市内、灘区の東からずっと兵庫区の南、三菱重工、川崎重工のエリアですね。ここまでが対象になりますから、三宮南地区だけではなくて、神戸市全域ということです。全域を全ての水門・防潮鉄扉について遠隔監視にするということです。


記者:
 167基、遠隔監視システムで導入されますね。遠隔操作が74基だと思うんですけど、この差になっている部分というのは全て、例えば閉まりっ放しであったりだとかいうとこなんですか。それとも、人為的に閉めに行かなければならないところがまだ残されるのかというあたりを教えてください。


久元市長:
 基本的には、開閉操作をする必要性が極めて少ないものとご理解いただければと思います。


職員:
 それからあと、例えば三菱重工さんみたいに24時間ガードマンさんがいらっしゃって、開け閉めをされるところなどがあります。


記者:
 防潮鉄扉のことでなんですけども、Jアラートと連携した自動閉鎖も可能ということなんです。これはどういった情報を受けてということなんですか。そのあたりの説明をお願いします。


職員:
 Jアラートで地震の信号が出ましたら、30分たった後、自動的に閉まり始めるということが可能になるようにしようと考えております。


記者:
 それは津波警報を伴わずともですか。


職員:
大津波警報というか、南海トラフによる大津波警報が出たときです。


記者:
 防潮鉄扉の件で少し違う角度からご質問させていただきたいんですが、今回、タブレットを使われるということですけども、タブレットといえば、本会議でたくさんファイルを持ってこられていたのをタブレットに変えられたり、あるいは、LINEを使った防災の取り組みとか、町のふぐあいを携帯でお伝えになるとか、AIとかIoTみたいなのを活用された取り組みを進めていらっしゃるのはすごく印象的に感じるんですが、市長からごらんになって特にどういう面に活用の可能性を感じていらっしゃるのか、この件に限らず、そういったAI、IoTを使った行政のあり方、教えていただきますでしょうか。


久元市長:
 おっしゃっている意味は、IoTとかそれ以外の非常に幅広いテクノロジーというよりも、タブレットとかスマホだろうと思うんですけれども、やはり特にスマホは非常に多機能の情報が入っていますから、情報の収集ですよね。特に災害時におけるこのスマホによるさまざまな情報の収集というのは非常に意味がありますし、災害時における対応ということ、これが非常に大きいと思います。災害時に限らず、「KOBEぽすと」を来年度から本格的に導入いたしますけれども、市民の皆さんが、不具合があるような場所を中心にスマホで撮影をしていただいて、行政にこれを届けると、迅速に神戸市内の地域で何が起きているのかということの情報を収集して、我々がそれに対して優先順位をつけて対応できるようにすると。行政サービスの展開の高度化、そして迅速化ということ、これが大きな意義があると思います。

 それ以外にも、このタブレット、スマホの活用方法ということは、いろいろと考えれば、まだまだ工夫ができるのではないかと思いますし、大事なことは、行政サービスを高度化させていくということ、これが自治体の役割としては意味があるのではないかと思います。


記者:
 一方で、ネットワークというのにつながるので、人と人がつながるというツールとしてもよく使われることが多いと思うんですけれども、市役所というのはやはりたくさんの人を相手にされるサービスが多いと思うんですが、その点ではいかがでしょうか。


久元市長:
 スマホ、あるいはタブレットもそうですけれども、これはコミュニケーションの手段として、ネットワークとしてつながっているわけですから、つながるツールというものをより有効に活用することによって、人と人とがつながる、組織と組織がつながるというような意味ももちろんあると思います。

 来年度、つなぐ課というのをつくりたいと思っておりまして、10人ぐらいの職員で編成をしたいと思っておりますが、当然のことながら、スマホあるいはタブレットを十二分に活用してもらって、組織と組織、そして市民と市民、市民と行政、これを上手につなげていくということ、これをぜひ実現をして縦割り行政の弊害というものを極小化させていく、そういう取り組みを行っていきたいと思います。

平成30年神戸港へのクルーズ客船入港隻数 過去最多記録を達成!(質疑応答)

記者:
 クルーズ船に関してなんですけれども、入港隻数が増えるというのは何となくいいことかなと思うんですけれども、改めてこの意義、増えるということは地域にどういうふうな意味を持っているのかというところを解説いただきたいということと、今回の現状ですね、特に外国船籍、外国籍の客船が増えているんですけれども、これが増えた決め手ですね。世界的に増えているのか、何か神戸特有の事情があったのか、そこら辺がもしわかればと思います。


久元市長:
 客船クルーズの意義ですけれども、当然のことながら神戸に来られる方が増えて、そして、神戸の町を訪れていただく、三宮、元町、南京町も含めて町歩きを楽しんでいただいて、ショッピングやグルメを楽しんでいただく。お金を落としていただくということが大きな意味があるというふうに思います。

 ただ、これはやや私の個人的な受けとめ方になるかもしれませんが、全体の観光客からいうとそんなに大きな割合を占めているわけでもないというふうに思うんですね。やはり神戸に豪華な客船が着くということ、これがやはり1つは絵になる風景を現出させるということになって、町の雰囲気やたたずまいが華やぐような気がいたします。これはちょっと昔、子供のときの風景なども思い起こすんですけど、港に大きな船が着くと何となく気持ちがわくわくしたように思います。ただ、昔に比べると港の位置がちょっと遠くになりました。ただ、ポートターミナルがまだそんなに離れていませんから、ここからでもおそらく船が着いたら見えるわけですね。やはり絵になる風景というものをつくっていると、それが神戸の1つの典型的な町の風景になっているのではないかなと、そういう貨幣価値では換算できないようなメリットというのもあるのではないかなと思います。


職員:
 外国客船につきましては、やはり日本への配船というものが年々増えてきておる傾向にございます。ですので、日本船は3隻が、ほぼ毎年同じ船が回っておりますので大きく増えることはないんですけれども、やはりこの増加の傾向としましては、外国からの日本に来ている船のうち、神戸に寄港していただく船が増加しているというふうな要素が大きくなっています。


久元市長:
 なお、つけ加えれば、全体から見たらその経済効果というのはそれほど大きくはないかもしれないんですけれども、やはりラグジュアリーとかプレミアムとかグレードの高い客船が入港することは、おそらくスタンダードのレベルの客船よりもお金持ちの方が町歩きを楽しんでいただくということですから、相対的には経済的メリットは大きいのではないかという、見かけ上の入港隻数よりも経済的効果というものは大きいのではないかと思います。


記者:
 先ほど意義の話になりましたけども、ちょっと今、下の入港隻数の推移を見ますと、阪神大震災前の平成6年の130という数字を初めて超えて今回141隻入るという、これも1つその意義の中にカウントできるものなのではないかなと思うんですが、さっき子供のころの絵になる風景の話もありましたけれども、港の風景が大型客船が入っていると絵になるというのもあると思うんですけど、この数字を上回っているということに関してはどのように考えていらっしゃいますか。


久元市長:
 意義をご指摘いただきましてありがとうございました。そうなんですね。要するに過去最高になったということはもちろん当然のこととして意義がありますし、平成6年というのは震災前ですから、震災前からこれ、大きく落ち込んだわけですね、改めて見ますと。130隻から14隻に落ち込んだ。それが多少の上がり下がりはありますが回復をしてきて、特にここ4年続けてかなり大幅に伸びたということだと思います。

 これはやはり関係者の皆さんの努力が結実をしたということだと思いますし、先ほど説明があったように、インバウンド観光客も増えるという傾向は、我が国に対する関心が高まっていて、それがクルーズの寄港が全体的に増えて、そういう中で神戸はグレードの高いクルーズ船を集めることができているということ、その辺が今日ご説明をした内容の意義、ポイントではないかなと思います。

その他の質疑応答

関西3空港懇談会(質疑応答)

記者:
 今週末、三連休の最終日、24日に大阪で関西3空港懇談会、開かれますが、改めて今、いろんな自治体からこうしたい、ああしたいという声が上がっていますが、神戸市としてどう取り組むか、どういう内容を提唱していくのか、何を求めるのか、その点お願いします。


久元市長:
 私は、この神戸空港の利活用を進めたいということは当然でして、神戸空港に課せられている運航時間、発着枠、あるいは国際線を飛ばさないというような制約、これを撤廃、あるいは緩和をしていくということ、これは大きな方向性です。しかしこれは、やはり関係者の理解ということが非常に大事で、どのようにすれば、この神戸空港が関西全体の航空需要の拡大に寄与することができるのか、ひいては関西経済全体の発展に貢献することができるのかということの共通理解というものが、これらの制約を変えていく前提になると思います。ですから、そういう共通理解が進むというような、そういう基本的な立場に立ってこの懇談会に臨みたいと思っています。


記者:
 例えば、同じ兵庫県の井戸知事は、神戸空港あるいは大阪空港からチャーター便を飛ばしたいとか、大阪府の松井知事は大阪空港の緩和について見直したいというように、今週末のことについて言っていますが、神戸市としたら、今回、24日の会合では何か具体的なものを求める、もちろん大きな方向性としてこれは求めるということに変わりはないと思うんですが、それ以外に、具体的に何かピンポイントで求めるというようなことはいかがですか。


久元市長:
 先ほど申し上げましたような制約は誰もが知っている話です。出席者の皆さんはですね。そのことを改めて主張するということに、そんなに大きな意義があるとは思いません。このことに対する理解というものがどうやって広がっていくのか、どうやったら深まっていくのか、あるいは、神戸空港に対してある種の警戒のようなものが仮にあるとするならば、それをどうやって解きほぐしていくのか、これが、関係者が集まる懇談会を開く意義ではないかなと思うわけです。ですから一方的に、神戸空港をこういうふうにしてほしいということを主張することには、そんなに大きな意味はないのではないだろうかというふうに思います。

 とりわけ、この空港懇談会が開かれるようになった大きな契機は、神戸空港のコンセッションが行われて、3空港の一体運用が開始をされた。実質的には1つのビジネス主体である関西エアポート株式会社が、実質的に3つの空港を運用することになったということになるわけですから、関西エアポート株式会社のお考えを、この3つの空港をどういうふうに効率的に使えば、関西エアポート株式会社ご自身のビジネスにつながり、よい影響を与えるような形での展開につながるのか、そして関西全体の航空需要の拡大に貢献していけるのかというような観点からのお話を、お聞かせをさせていただき、また、さまざまなご意見もお伺いをしながら、それに応じて、先ほど申し上げたような基本的な立場に立ちつつ、適宜発言をしていきたいと思っております。


記者:
 今のお話の中にあった共通認識、共通理解という言葉を市長は使われていると思うんですけど、今、現状として、9月の台風21号の後に、神戸空港で代替便の受け入れなどもしましたけれども、共通認識、共通理解というのはどれぐらい広がっているというふうに考えていらっしゃいますでしょうか。


久元市長:
 どれくらいというのはなかなか、それに対する答えというのは言いにくいですよね、数字で表現できるものでもないと思いますし。いずれにしても、3つの空港というものの役割ということは、これまでの空港懇談会で示されているものもあるわけですから、1つはそれが前提になるということだと思うんですね。それが決められて以来、さまざまな変化というものがありました。LCCが非常に幅広く使われるようになった、関西空港へのインバウンドの観光客がものすごく増えることになった、また、3空港一体運用が始まった。8年前に開かれた空港懇談会から、この間、非常に大きな変化があるわけです。こういう変化の中で、先ほど申し上げましたような、関西全体にとってこの3つの空港というのは非常に大事な存在で、これをどう上手に使うのかということについて、それぞれ率直に意見交換をする、そして、どうすれば共通理解というものがさらに深まっていくのかという観点から、率直に議論するということが空港懇談会の開催の意義としては重要なのではないかというふうに思います。


記者:
 3空港懇に関連してなんですけれども、確かに規制緩和というのは、かねてずっと訴えていた内容ですので、目新しさがない反面、もしそれが実現された場合の準備というのは、地元側である程度、どれだけしているのかというのも問われるのかなというふうにも思っていまして、個人的な体験で恐縮なんですけれども、ポートライナー、例えば、今言われているのは、朝のラッシュ時が特に言われている一方、夕方によく個人的に乗るんですけれども、夕方も乗り切れない場合、積み残しというのもよく経験して、そういうことであれば、そういうふうな2次交通をどうするかということを考えておく必要があるかなというふうに思っているんですけれども、これは、地元では、どのような体制であるというふうに説明されますでしょうか。


久元市長:
 その準備状況につきまして、私のほうから何か積極的に説明するというつもりはありません。もしもそういうことについて質問とかご意見があれば、それに対してお答えをするというふうにしていきたいと思います。

 どの空港でも、アクセスをどうするのかというのは非常に大事な話ですし、これはそれぞれの空港が責任を持って行っていかなければいけない話ですから、それはそれぞれの空港の設置者が鉄道事業者やバス事業者の皆さんと一緒に考えなければいけないテーマだからですね。

 空港懇談会における対応は対応といたしまして、当然のことながら、アクセスを考えるというのは非常に重要です。

 同時に、今の運行状況を見ますと、残念ながら、うまく利用されていないのが路線バスなんですね。これは、私も時々、三宮駅周辺に行ったり、ポートライナーの混雑状況は時々見たりしておりますし、ポートライナーに乗ることもありますし、それから、神戸空港の利用状況も見に行くこともありますが、残念ながら、三宮方面のバスの乗車率がそんなに芳しくありません。この周知をやはり図っていくということが当面は一番現実的です。やはりこういう路線バスが走っているということをもっとわかりやすくお知らせする方法、これはいろんな方法が、簡単な方法から、ネットでの方法もあると思うんですが、これを早急にぜひやっていきたいというふうに思います。

 中長期的には、やはり別の方法によるアクセス、これは、特に三宮駅だけではなくて、新神戸駅とのアクセスということもあるわけですが、これは空港の活用ということのみならず、ポートアイランド、医療産業都市における施設の配置状況とか、あるいはそれ以外の教育機関の状況がどうなっていくのかということを考えながら検討していくということになりますが、例えば、港島トンネルを新神戸方面に延伸するということ、これは、現在、まだ構想の段階ですけれども、こういうような構想の熟度を上げていくということ、これは考えられることだというふうに思います。


記者:
 3空港懇談会の件なんですけれども、先ほど、大きな契機は、コンセッション方式が契機になったというふうにおっしゃられましたけども、今回、再開が、年内ぎりぎりですけど、今年、この時期に開かれることが決まったことについて、どのように受けとめているか、改めてお聞かせください。


久元市長:
 大変ありがたいことだというふうに思っています。関経連の松本会長のご努力に感謝を申し上げたいというふうに思います。松本会長をはじめ、大阪の関係の皆様方は、大阪万博への対応に大変ご苦労されたと思うし、成功に導くために随分努力をされたと思いますし、非常にお忙しかったと思うんですが、そういう中で、年内に開催をしていただいたということについては大変大きな意義があるというふうに思いますし、感謝を申し上げたいと思います。

OMこうべ 船の事故(質疑応答)

記者:
 今日午前、運輸安全委員会から、去年の7月のOMこうべの船の事故についての結果が発表されまして、雑談で計器を確認していなかったことが事故につながった可能性があるということで、かなり、言ってしまえば、ずさんであったり、怠慢だと指摘されないような事態になっているとは思うんですが、OMこうべは神戸市のほうからも出資されていると思うので、この事故について、運輸安全委員会の受けとめですね、もしもご存じであれば、どう受けとめているか、一言いただければなと思います。


久元市長:
 運輸安全委員会からの指摘につきましては、まだ報告を受けておりませんので、今、お話を初めて聞きました。

 いずれにいたしましても、あの事故のことは鮮明に記憶をしておりますし、やはり、運航のあり方については、どうしてこういう事故が起きたのかということについてはOMこうべがしっかりと検証し、また、その時点での原因や今後の対応策などについても報告を受けたことは記憶しております。

 それに加えて、改めて運輸安全委員会からの指摘というもの、私も直接よくお聞きをした上で、あの事故の後にとった対応で十分なのかどうか、あるいはその報告を受けて新たな対応をとる必要があるのか、これはしっかりその内容を吟味した上で検討したいと思います。

一年を振り返って・今年の漢字(質疑応答)

記者:
 細かい話で大変恐縮なんですけれども、今年を振り返ってのご感想などがあれば、よろしくお願いします。


久元市長:
 今年は、全体としては、いいこともあれば、悪いこともあったなというふうに思います。いいことは、例えば、スポーツの分野で、コベルコスティーラーズだとか、それから、阿部一二三、阿部詩、両選手、兄妹の活躍だとか、いろいろあったと思いますし、本庶佑先生のノーベル賞受賞ということもありましたし、また、神戸市がなかなかこれまで、震災の後、取り組むことができなかった課題に取り組んで、かなり前に進むことができたということ、これは、よい面が多かったというふうにも思います。

 同時に、やはり災害が多い年でして、関係者は全力で対応いたしましたし、これまで地道に取り組んできた、ハード、ソフト両面の取り組みが功を奏した面もあります。六甲山砂防だとか、それから三宮南部の京橋ポンプ場などの浸水対策、これが相当有効に機能したということもありますが、その一方で、想定を超える範囲で高潮の被害が六甲アイランドなどを中心に発生した。土砂崩れでは篠原台に大規模な土石流が発生した。こういうようなことをしっかりと検証していかなければならない、そういう課題も背負った年ではなかったかなというふうに思います。

 それから、改めて市役所の内部においてヤミ専従問題が表面化いたしまして、これについては、私は、包み隠さず実態を解明することが大事だということで、今、第三者委員会の調査が進められておりますが、これを踏まえて来年は、市役所改革というものをいよいよもう一度原点に立ち返ってしっかりと構築し、実施しなければいけない、そういう大変重い宿題を背負ったという思いがありまして、いい面、悪い面、両方の出来事があったことを、今、想起しております。


記者:
 関連なんですけども、今日が今年最終の定例記者会見ということで、恒例になりました、市長が考える今年の漢字1文字ということをちょっとお伺いしたいんですが、お書きいただけますでしょうか。


久元市長:
 今年は「空」ですね。

 やはり今年は、4月にコンセッションが開始されまして、先ほどもご質問がありました空港懇談会がクリスマスイブに開かれるということで、神戸空港をはじめ、空港のことが1年を通じてかなり話題になった年ではなかったかなというふうに思います。

 その一方で、空の姿、空模様、これが、さっきも申し上げましたけれども、4月の西日本豪雨、それから台風20号、21号、24号が相次いで来襲して、とにかく空がものすごく気になった、空模様というものが大変不安定で対応を迫られた年でもあったという気がするわけです。

 同時に、この一連の対応の中で私もしょっちゅうスマホとかスクリーンを見ていたのは、雨雲の動きだとか降水量だとか、これが一昔では考えられないぐらいにリアルタイムに近い形で表示されるようになった。つまり、空模様に関するテクノロジーの変化が災害対応という面でも非常に大きく進んでいるということを改めて感じました。

 もう1つ、空に関するテクノロジーということを考えれば、やはりドローンの活用というのが相当大きく進んだ年でもあったというふうに思います。神戸市でも、危機管理室を中心に、災害発生時の被災状況とか海岸部でのテトラポットの状況とかを、ドローンを飛ばして把握するということを行いました。また、神戸では、非常に長い航続距離を持つドローンを飛ばす会社も神戸に設置されました。こういうことで、ドローンの活用が相当進んだと思うわけです。これはこれからも進化していくだろうというふうに思います。

 40年前、1978年に流行した歌に加藤登紀子さんの「この空を飛べたら」というのがあるんですけれども、あの歌詞の中に「飛べるはずのない空 みんなわかっていて」という一節があるんです。空を飛ぶことなんかできないということだったんですけど、ひょっとしたらドローンのセンサーで人間の目のように、ドローンを飛ばせば下界の状況がわかると。ひょっとしたら、その状況が人間の網膜に、これがそのままリアルタイムで再現されるようなところまで、視神経あるいは脳細胞の中にこれが送られて目の中にそれが映るような時代というのが間近に迫っているかもしれない。そうすると、人間は、地上にいるままで鳥のように下界のことが把握できるようになる。ひょっとしたら人間は鳥になるかもしれない。加藤登紀子さんの「この空を飛べたら」の時代には全くそんなことが考えられなかったことが実現されるような時代になるかもしれない。

 そういうことを考えれば、今年は「空」というこの字からいろんなことが思い起こされますし、いろんなことを考えさせられるのではないかということで、この字を選びました。


記者:
 昨年が「港」、今年が「空」ということで、「空港」となりまして、12月24日、3空港懇。来年、抱負のあたりをその「空」に絡めて教えていただけますでしょうか。


久元市長:
 来年の抱負はまた来年お話ししたいと思いますが、確かに去年は「港」で今年は「空」ですね。ちょっと今のご質問とずれるかもしれませんが、神戸で生きていて感じることは、海と空というのがすごくつながっているということなんです。一体とした風景として神戸市民はわりと見てきたのではないかと思うんですね。

 神戸が発展してきた理由というのは、港から発展してきて、陸上交通というものが整備され、そして空港が開設された。陸海空の交通の要衝というのが神戸の発展の原点であったわけです。陸について言うならば、今月、ちょうど空港懇談会の直前に、大阪湾岸道路の西伸部の着工式が行われます。

 こういうことからいうと、今年、そして来年、陸海空の交通の要衝としてのこの神戸の強みをいかに発揮させるのかということ、これをスピードアップしてやっていかなければいけないということ、これが、いろんな課題があると思いますけれども、まず重要な課題として挙げていきたいと思います。