神戸市-KOBE-


 

定例会見 2018年(平成30年)11月8日

最終更新日
2018年11月13日

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発表項目

神戸市が求める人材を確保するための新たな取り組み「第2弾」

久元市長:
 よろしくお願いいたします。
 私から今日お話を申し上げたい案件は3件です。
 
1件目は、優秀な人材を確保していくための取り組みの第2弾といたしまして、平成31年度の採用試験の変更について説明をさせていただきたいと思います。特に、デザイン・クリエイティブ枠の新設についてです。

 優秀な職員を確保したいという願いから、平成29年の12月に有識者会議を立ち上げまして、3月30日に提言をいただきました。その提言に基づきまして、第1弾として、約200名の若手職員から成る神戸市職員採用ナビゲーター制度を発足いたしました。それから、インターンシップも推進をいたしました。その後、いろいろ庁内で人事委員会とも相談をしながら検討をしてきましたけれども、平成31年度から、大学卒の採用試験の内容を変更するとともに、デザイン・クリエイティブ枠採用試験を実施したいと考えております。

 このデザイン・クリエイティブ枠は、大学卒、それから高専・短大卒の両方の試験区分に新設したいと考えております。

 目的は、多様な人材を職員として採用・確保していきたいということです。どちらかといいますと、自治体の職員は法律が一番多く、あとは経済、経営というような分野、それから、さまざまな技術の職種から成る試験区分で構成をされます。同時に、大都市もグローバルな見地から個性のある政策を展開していかなければならない、グレードあるいはデザインというような面でも注目される政策を展開していかなければならないと考えたときに、従来の人材のタイプも大切にしながら、芸術の素養のあるような人たちに入っていただけないか、デザインや美術、音楽、あるいは映像芸術、こういうようなものを学んだ皆さんに神戸市に入っていただけないかという趣旨でこの枠を設けるわけです。

 具体的な説明になりますが、試験日程は大学卒一般枠と同じ日程といたしまして、第1次試験は6月下旬に開催をいたします。受験資格は、大学卒が27歳以下、大学院修了者は29歳以下、高専・短大卒は25歳以下です。そして、芸術関係の学校を出た人たちに受験にしてもらいたいわけですが、決して狭い意味でのデザインとか広報とか、そういうようなところだけではなくて、政策企画、経済政策、広報、芸術文化、観光振興、まちづくり関連、幅広い行政事務に従事していただくということを考えています。

 第1次試験は、適性検査、論文、アピールシート、第2次試験は、個別面接、グループワーク、第3次試験では、個別面接、プレゼンテーション試験を行います。このプレゼンテーション試験を含めた面接官あるいは試験官は、これは守秘義務との関係で難しい検討課題もありますけれども、民間の皆さんにも参画していただくことを検討しております。これがデザイン・クリエイティブ枠です。

 もう1つは、大学卒の試験区分を大括り化したいと考えています。現在は、試験区分の一般行政につきましては、法律、経済、経営、国際関係の4つに分かれているわけですけれども、この選択科目を統合いたしまして総合事務に変更をいたします。

 具体的に何が変わるかといいますと、現在の(一般行政の)試験区分の選択科目は、法律については憲法、行政法など、この分野から出題されます、経済については経済原論、財政学などこの分野から出題されますというふうに試験区分が決まっているわけです。一方、大学の試験科目や、あるいは大学の学科そのものも昔と比べてかなり多様になっていますし、文理融合なども進んでいます。そうすると、学生によっては、自分たちが勉強した科目、あるいは勉強した内容と試験科目が必ずしもそぐわないということがかなり起こってきているというのが実態です。そのために、わざわざ自分が大学などで勉強した科目と違う神戸市の試験科目に合う勉強をするために予備校などに行かなければいけないというケースが出てきています。できるだけ特別の勉強をしなくても、大学で真面目にきっちりと勉強していれば神戸市の試験に受かるようにしたいということで、これを変更いたしまして、総合事務の出題分野を幅広くして、そこからみずからの大学で履修をした内容に沿った選択をしてもらう分野別の選択制というものを導入いたします。

 それともう1つは、この技術関係の職種ですけれども、これを総合科学、総合設備に大括り化をいたします。現在は、電気・機械、それから、化学、生物・環境など、それぞれ出題分野も特定しているわけです。これも同じように総合設備、総合科学に大括り化いたしまして、自分が勉強した例えば化学とか生物とか環境とか、こういうものを試験科目の中から選択してもらおうというのが今回の変更点です。この変更も、先ほど申し上げました神戸市の人材確保方策に関する有識者会議の提言に基づいて変更をするものです。

 この変更時期は平成31年度、2019年度採用試験から変更しますので、2020年4月採用される職員の皆さんからこの試験区分の変更が適用になるということです。大きな方向性は、やはり人材の多様化ということではないかと思います。多様な人材を獲得して、そして、自分の勉強した専門分野というものを大切にしながら幅広い分野で活躍してもらうと、こういう方向性が大事ではないかということです。

世界初!微生物を活用した貯水池の「カビ臭抑制実験」に成功

 水道局で、世界初、微生物を活用した貯水池のカビ臭抑制実験に成功いたしましたので、その内容を説明したいと思います。
 
 水道局の皆さんから仕事の内容をお聞きすることがしばしばありますけれども、大変神戸市の水道局は高い技術力を持ち、そして、神戸市の水道行政だけではなくて、ほかの地域、自治体に対してもぜひ貢献をしたいという意欲を持った職員がたくさんいます。

 そういう具体的な事業成果としては、国際貢献の分野、スリランカの水道事業運営能力の向上のために、JICA、名古屋市と協力して参画をしているというのが1つの分野。もう1つは、神戸市が先駆的に導入をした大容量送水管です。阪神・淡路大震災で水道管が非常に大きな被害を受けた。避難所などもかなり悲惨な状況になった。そういうことにならないように、全市民に必要な水を12日間確保しておく。こういう機能を持った大容量送水管が既に完成をしております。さらに、現在取り組んでいるのが、マイクロ水力発電システムです。これは水道施設の自然流下の水圧を有効活用した発電事業で、継続をしております。

 こういう技術力を活用して今回ご紹介を申し上げるのがカビ臭の除去です。全国の水道事業体の中でこのカビ臭の発生が増えてきています。
神戸市では、活性炭処理を水道では行っていますので、カビ臭が抑えられているということですが、今後、温暖化が進みますと、ほかの自治体、また、神戸市でも被害が出てくる可能性があるということです。植物プランクトンのアナベナ、正式にはアナベナクラッサというようですが、この植物プランクトンがカビ臭の発生の原因です。神戸市でも千苅貯水池で発生をしております。千苅貯水池の場合には、このアナベナが発生するところが比較的少ない水深の水を採取したり、活性炭の処理をするなどの方策を講じてこれを抑制していますけれども、現実にこのアナベナというのは発生しているわけです。

 これに対する対応ですが、平成16年に神戸市の水質試験所の日常の水質検査で、アナベナが貯水池で発生をした後、これが減少する場合に、多数の細菌がアナベナを分解しているというような状況を発見いたしました。そうような観察をヒントとして、このアナベナを分解する細菌、有用微生物、これを用いればアナベナを抑制する、ひいてはカビ臭の抑制を実現できないかとういう研究を本格化させたわけです。

 どういうふうにこの研究に取り組んできたのかということですが、まず、研究を行うに当たり、無菌状態のアナベナということが必要になるわけですけれども、通常の環境下ではアナベナの周りには多数の細菌が付着しております。この細菌を取り除くということは非常に難しかったわけですが、神戸市では平成22年に世界で初めて無菌状態のアナベナをつくるということに成功いたしました。

 次に、この作成した無菌状態のアナベナを使いまして、アナベナの増殖を抑制する有用微生物というものがどういうものなのかという探索を行いました。そして、同じ年に烏原貯水池からこのアナベナを増殖する微生物を発見いたしました。これも世界で初めてとされております。この有用微生物をアナベナに付加いたしますと、この微生物が数日でアナベナを分解するという現象が起きるということを発見いたしました。

 さらに平成28年から29年にかけまして、アナベナの増殖を抑制する有用微生物がこの水草の表面に多数生息しているということを発見いたしました。

 この烏原貯水池と琵琶湖の水草帯湖水の有用微生物を比べましたところ、水草帯には貯水池の10倍の有用微生物があるということが明らかになりまして、この水草の表面にまさに有用微生物が多数生息をしているということがわかりました。

 これらの研究をもとに、実際の貯水池で水草があると、表面に生息する微生物の働きによってアナベナの増殖が抑制できるのかどうか、この実験を最近、9月28日から10月12日に烏原貯水池で行いました。水草がある容器、水草がない容器を比べてみたわけです。そうしますと、水草がない場合に比べて水草がある場合にはアナベナの増殖というのは著しく抑制をするということが判明いたしました。実際の貯水池でこの水草を植えることによってアナベナの増殖を抑制する効果が立証できたのは初めてとされております。

 こういう非常に大きな研究成果が確認できましたので、今後さらに実証実験を繰り返し、水草の栽培方法、あるいは環境への影響などについて検討を行い、この微生物、すなわちこの水草を使ったカビ臭の抑制方法の実用化を目指していきたいと考えております。

 この発見は神戸市だけで独占をするつもりはありません。来年度中にもこの実証結果は国の微生物系統保存施設に譲渡いたしまして、世界の研究者の方々が入手できるようにしていきたいと、今後の研究発展に対して神戸市水道局として貢献をしていきたいと考えています。

垂水区における市立中学生の自死案件にかかる再調査

 3点目は、垂水区の市立中学生の自死事案に関する再調査に関する進捗状況です。

 7月16日に再調査委員会を立ち上げまして、これまで会合を重ねてきました。そして、11月5日に、この中学生が在籍していた当時の生徒の保護者を対象に再調査への協力を依頼、非公開で説明会の開催を行いました。当日、かなりの皆さんに参加をしていただきました。

 こういうような形で調査を進めているわけですけれども、現在の進捗状況から見て、やはり相当膨大な調査資料を読み込んでいかなければいけないと。それから、事実関係を明らかにしていく上で必要と考えられる関係者から聞き取りをしなければいけないと。こういうことから見ると、一定の時間を要するというような判断が再調査委員会のほうでなされまして、当初はこの再調査委員会は年内で報告をしていただきたいということをお願いしたわけですけれども、しかし、これが難しい、年度内のできるだけ早い時期に報告を目指したいと、こういう申し入れがありました。なお、再調査委員会からは、この方針についてはご遺族からも承知をしていただいているというようなことも申し添えられておりますので、この方針で調査が行われるということにしたいということを今日発表させていただいたということです。

 以上3点ですね。どうぞよろしくお願いをいたします。

質疑応答

垂水区における市立中学生の自死案件にかかる再調査(質疑応答)

記者:
 進捗についてですが、年内から年度内、つまり越年するということで間違いないでしょうか。


久元市長:
 そうです。


記者:
 「膨大な調査資料を読み込まないと」というご理由ですけども、具体的に言うとどういったところに時間がかかっているということでしょうか。


久元市長:
 これはやはり、もともとの教育委員会が調査をした第三者委員会の資料、これも相当膨大なもので、その関係資料を読み込まないといけないということだと推察をいたします。これは再調査委員会からの申し入れですので、私が正確にお答えするということについては限界があるわけです。特に私に対する申し入れで触れられているのは、市教委の第三者委員会による関係者への聴取記録が相当膨大なもので、これを整理して読み込んで調査を行っているということが言われておりますので、第三者委員会の本体の報告書、これもかなり膨大なものですが、あの第三者委員会の報告書をつくる前提となった聴取記録、これが相当膨大なものなので、これを読み込むということがかなりの時間を費やしているということではないかと推察いたします。


記者:
 まだ推察という段階だとは思うんですけども、再調査委員会のほうから、例えば、ここの判断において少し慎重になりたいからとか、何らかの判断、あるいは認識、それを固めるための時間が欲しいと、そういう説明はありましたでしょうか。


久元市長:
 私自身は、再調査委員会の委員の皆さんとは接触しておりません。こども家庭局を通じて報告を受けているわけですが、先ほども11月5日に説明会を開いて関係者から聞き取りをするということを申し上げましたけれども、その聞き取りをしっかりと行っていきたいというご意向だと思います。


記者:
 先ほどの再調査委員会の件で、ちょっと遅れてしまうということなんですけども、そのことに関して市長の見解というか、お気持ちを教えてください。


久元市長:
 この問題については、もちろんできるだけ早く再調査委員会が報告を出していただくことは当然希望しておりますし、その方針は変わっておりません。ただ、やはり責任を持って調査するというご意向ですので、再調査委員会のそういう意向というものは尊重したいと思います。

 それから、これは私も直接ご遺族にお会いをしましたけれども、ご遺族からも、「とにかく何が何でも早く調査結果を明らかにしてほしい」というご意向、そういうお話は聞きませんでした。こども家庭局から聞いているお話では、「しっかりととにかく真相を明らかにしてほしい」というのがご遺族のご意向だと聞いておりますし、先ほどの時期が少しずれ込むということについては、ご遺族の承知もいただいていると、この申し入れの文書には記されています。

神戸市が求める人材を確保するための新たな取り組み「第2弾」(質疑応答)

記者:
 ちょっと雑駁で恐縮なんですが、市長としてどんな若者に来てほしいのかというのを市長のお言葉で聞きたいと思いまして、テストとか面接とか、あるいは資格とかいろんな視点があろうかと思うんですが、当然、総合的に判断されるんだとは思うんですけれども、仮に市長が面接するとしたら、どんな点を重視して若者を選ぶのか、一度教えていただけませんでしょうか。


久元市長:
 今のお話とは全く違う観点からの答えになってしまうんですが、4月1日が多いんですけれども、私が新しく入ってきた皆さんに毎年申し上げることが1つあります。それは、皆さん一人一人の個性を大事にしてほしいと。まかり間違っても神戸市役所の中での空気に染まろうとか、あるいはまかり間違っても迎合しようとしてほしくないと。皆さんがずっとご両親に育てられて、シングルマザーに育てられた方もいるかもしれませんが、ずっと育ってきた、そして形成された自分の音色というものを大切にしてほしい。1人ずつ違っていていいんだと。神戸市は非常に大きな組織で、いろいろな市民の皆さんと接し、そして、寄り添っていかなければいけない。それが全く一色の人間、一色の対応であってはいけないと私は思っておりまして、そういうことを申し上げているわけです。

 ですから、いろいろな人たちに活躍をしてほしい。それは、一色の音色というのはものすごく単純であって、いろんな方々がいろんな音色を出して響きあって、組織としての魅力、パワーを発揮するということが望ましいのではないだろうかと。

 ですから、入ってきた人たちも一色に染まろうとせずに、自分の個性を大事にして伸び伸びと仕事をしてほしいということを申し上げています。これは、採用についても同じことでして、できるだけ多様な人材を採用してほしい。そういうことを考えたときに、やはり神戸市は人口減少の時代を迎えていて、都市の規模を量として拡大するのではなくて、都市としてのグレード、ブランド力、あるいは都市の価値ということが大事になってくるわけですね。そうすると、今までにないような発想とか感性というものが必要になってくると。
 
 そういうことを考えたときに、やはり、先ほど申し上げたような学部のタイプの人たちが圧倒的に占めているわけですけれども、どちらかというと、今まで自治体になかなか来てくれなかった、あるいは門戸を開いていなかったと言うほうが正しいかもしれないわけですけれども、そういう芸術系の大学や専門学校で勉強された方々の感性というものが非常に魅力的なものとして見えてくるということではないかと思うんですね。そういう観点から、有識者会議でもそういうデザインの枠というのをつくったらどうかという趣旨の提言をいただいていて、これは、なるほどそうだろうなというふうに思ったわけです。

その他の質疑応答

三宮再整備(質疑応答)

記者:
 今日、JR三ノ宮駅の解体作業が始まったんですけれども、建てかえプランがまだ明らかでないという状態で、神戸の顔となる三宮再開発の中心地ではあるんですけれども、久元市長が考えるJR西日本が今後担っていくべき役割というのを、お考えがあれば教えてください。


久元市長:
 JR西日本さんは、今の三宮ターミナルビルにかわる新しい構想、プランというものをお持ちで、駅の至便の地に立地をしているという利便性を活かした集客施設というものを考えておられるわけですね。

 その内容については大いに期待をしているところですが、同時に、公共的な利便性というものも大切にしなければいけません。この点についてはJR西日本さんと住宅都市局を中心に協議をしているところです。できるだけ早くその協議が整って、発表できるようにしていきたいというふうに思います。

ヤミ専従問題(質疑応答)

記者:
 先日、市職労がヤミ専問題で謝罪会見を開きました。市長に対して市職労のほうから何らかの動きがあったのかどうかを確認させてください。


久元市長:
 私に対しては直接何かの接触があったということはありません。記者会見の模様は承知をしています。


記者:
 記者会見の内容、報道などをごらんになって、どういった受けとめをされているのか教えてください。


久元市長:
 副委員長と書記長がご自身のヤミ専従の実態を率直にお話しされたと。それから、ヤミ専従に伴う給与については返還をしたいということですね。それから、役員全てかどうかわかりませんが、退いて新しい役員が選任されるようにしたいと、こういう内容だったというふうに思います。市職労のほうがその実態を認めて、みずから対応をしようというようなことを説明されたのではないかというふうに思います。

 その一方で、あの記者会見と、それから、その前に少し発表されました「公鏡」という組合の機関紙があって、この内容を見ますと、両方を見ますと、市職労という組織の特異性というもの、それから、市職労と神戸市の当局との間での癒着というものがかなり際立っているということを感じます。労使協調ということがすごく強調されていて、さらに進んで、労使で一緒に物を決めてきたんだということがかいま見える、あるいはストレートにそう主張されているような気がいたします、特に「公鏡」については。これには相当程度、私自身は違和感を覚えます。

 これは、いわゆる、かつて存在していた労使共同決定方式ということに今なお市職労は固執されているのではないだろうかと。この労使共同決定方式というのは、1970年代に、いわゆる革新自治体の一部でとられていた方式がかつてそう呼ばれていたわけですね。つまり、当局と組合が協議をして、一緒にいろいろな方針を決めると。そして、これにお墨つきを与えたのが、議会における社会党、共産党と、それから、組合の支持を受けて、社会党、共産党などが推薦を受けて当選した知事や市長だったわけですね。こういう革新自治体において労使共同決定方式というものがとられていたわけです。

 一世を風靡したわけですけれども、しかし、多くの自治体においては、そういう方式に基づいて異常に高い給与あるいは退職手当、それからヤミ専従というようなことが批判をされて、退場していったわけです。神戸市においては、異常に高い給与とか退職手当ということは問題にならなくて、むしろ、行政改革が進められたわけですが、しかし、とっくに根絶されていると考えられていた労使共同決定方式のような考え方あるいはその実態が今なお堂々と主張されていると。そして、当局もこれに加担をしていた可能性があると。また、幹部職員の中にもこの労使共同決定方式というものに何ら違和感を持たず、これを受け入れて、これに加わっているということが仮にあるとするならば、これは相当深刻な事態なのであって、相当な決意でこれを改めていかなければいけないというふうに思います。

 そして、このような方式が長年もしも存在してきたという背景には、やはり新規採用職員のときに、今の局長クラスもそうですけれども、あまり自分の判断を働かせることなく加入せざるを得ないという状況が数十年続いてきて、そのような形で入ってきた職員がほぼ全てを占めていると、こういう背景があるとするならば、地方公務員法に基づいて、職員は組合に加入しない自由があるんだということをやはり徹底させていかなければいけないのではないだろうかということを感じます。


記者:
 加入意思の問題については、与党会派の一部が、加入するかどうか自由意思が担保されていないとしてチェックオフの改正条例案を出してらっしゃいますが、組合のほうが会見の中で、加入の意思についても確認したいという話も出しました。これについて、市長として、加入するかどうかそこで確認できるのかどうかというのは意見がちょっと分かれるところだと思うんですが、どうお考えでしょうか。


久元市長:
 それは、正面から私がコメントする立場にはないと思うんです。それが実際にどうなるかというのはわからないかもしれませんが、あのときに組合がおっしゃったのは、加入の意思を確認するのではなくて、チェックオフをするかしないかということを確認するということをおっしゃったのではないかというふうに私は理解をしておりますが。


記者:
 チェックオフの妥当性について確認するというのに対して、私自身が質問したんですけども、与党会派が加入の意思について自由意思の担保ができていないのではないかという指摘もあると言いましたら、それについても確認したいと、それを検討したいという旨をおっしゃられたんですけども。


久元市長:
 そうですか。それは、組合がそう主張されているということだというふうに思います。ただ、それで具体的にどういうような手段をとられるのかどうかというのは、これは、今後、注意深く見守っていくということだというふうに思います。

 大事なことは、先ほども申し上げましたけれども、地方公務員法上は、組合に加入する、しないの自由が職員にはあるわけです。そこがしっかりと担保される状況がなければいけないと。組合から脱退をする自由もあるし、あるいは、新しく、数は少ないかもしれませんが、非組合員が組合に加入する自由もあるわけです。その自由な意思というものがきちんと実現するということが常識です。

 ところが、先ほど申し上げましたような労使共同決定方式が長く続いた自治体においては、人事当局が組合と完全にべったりだということになると、組合から脱退しようとすると、何か人事上の不利益をこうむるのではないかというおそれが生じる可能性があります。そういう実態があるのかどうかというのはわかりませんけれども、そういう職員の不安というものも払拭していかなければいけない、それぞれの立場で払拭していかなければいけないというふうに思います。


記者:
 先ほどおっしゃった、相当の覚悟で、この問題の根といいましょうか、うみを出すために調査をしなければならない。第三者委員会を立てて、今、鋭意、調査をされていて、29年度の決算については切り分け、その後、また最終的な発表をされるということになっていようかと思います。

 当初は年内というめどを出してらっしゃったと思うんですが、この間、いろんなことが出てきまして、ほんとうに年内で終わるのかどうかという話もありますが、そのあたりはどういうご見解でしょうか。


久元市長:
 これは異例なことだったと思うんですが、平成29年度決算が予定された時期に認定されませんでしたね。その前提として、第三者委員会が中間報告を出して、平成29年度におけるヤミ給与に係る給与の返還額を確定すべきだと、こういうようなご指摘をいただきまして、今、鋭意、第三者委員会で中間報告を出すべく作業を進めておられると思います。これは、あまり、年内、日がないわけですが、中間報告を出していただいた後、できるだけ早く、できれば年内に最終報告を出していただきたいというふうに思います。

 と申しますのは、やはり、最終報告を受けて、我々としても相当奥深い神戸市の労使関係の正常化を行っていかなければならないし、また、本来、行政が主体的に決めなければいけないことが、組合と協議しなければ決まらないという実態があるとするなら、これは責任ある自治体経営とは言えないわけですから、これは速やかに是正していかなければなりません。

 しかし、これは、先ほど申し上げましたような、市職労の幹部の記者会見や、あるいは「公鏡」から、そういう実態がどうもあるようだということはかいま見えるわけですから、これは、第三者委員会は第三者委員会で方向性を出していただくけれども、神戸市の当局としてもこれを是正するために不退転の決意で臨んでいかなければいけないというふうに思います。


記者:
 「公鏡」とおっしゃるのは、市役所で起こっていることとされた、10月11日付ぐらいだったでしょうか、1ページを埋めるような、あの話でよろしかったですか。


久元市長:
 そうです。


記者:
 今のお話の中で、労使共同決定方式のことが出てきたと思います。そこで、革新自治体において非常に多いというようなことであったと思うんですけれども、なぜヤミ専従が今も続いていたかというところをすごく気になっているところではあるんですけど、かつて神戸市も革新自治体に一応なったことがあったと思います。その後、全与党体制も経て今に至っていると思うんですけれども、起点として、革新自治体になったあの選挙というのは1つあったのかなというふうに考えているんでしょうか、教えてください。


久元市長:
 そこは、確定的なことは申し上げるほど過去の経緯とか歴史を十分踏まえているわけではありませんが、神戸市会の本会議でも、相当長く市会議員を経験されている議員からはそういうような指摘もあったというふうには承知はしております。

 同時に、神戸市の歴史の中で、かつて革新自治体というような形で市政が存在していたということは事実だと思います。

万博開催地(質疑応答)

記者:
 万博の開催地決定が今月下旬に迫ってますけれども、その行方をどういうふうにごらんになっているのか、もし大阪で開かれる場合には神戸としてどういうことに期待できるのかを伺いたいと思います。


久元市長:
 大阪万博が、11月23日に決定されることを大変期待をしています。ぜひそうなってほしいというふうに思いますし、神戸市内でも大阪万博に関するさまざまな情報発信も、市民の皆さんや来街者の方に対しても行っています。

 どうなっているかというのは、最終的にどうなるのかというのは誰もわからないとは思うんですが、この前、大阪湾岸道路の西伸部だとか神戸西バイパスで、関経連の松本会長とも一緒に、関係府省あるいは関係の政党の幹部の皆様方に要望したときにご一緒させていただきましたけれども、ほんとうに予断を許さないぎりぎりのところで、今、働きかけをしているというお話でした。見通しについては、正直、よくわかりません。ぜひ大阪、つまり関西で万博が実現できることを期待したいと思います。

 これが決まれば、もちろん、神戸市も近接をしているわけですから全面的に協力をさせていただきたいというふうに思いますし、より具体的には、これが、大阪万博が決まった後、早急に具体策を詰めていきたいと考えておりますのは、やはり神戸は大阪万博の会場とは海路で非常に至近距離にあるわけです。特に神戸空港ですね。至近距離にあるわけで、やはり海路で直接結ぶことができるようなルートというものができないか、そこで神戸からも会場に行っていただく、会場からも神戸のほうに来ていただくというような形で、より連携を強化するということに、まずできるだけ早期に取り組みたいと思います。