神戸市-KOBE-


 

臨時会見 2018年(平成30年)7月30日

最終更新日
2018年8月2日

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発表項目

神戸市とフェイスブックジャパン株式会社との地域経済・地域コミュニティ活性化に関する事業連携協定

職員:
 それでは、ただいまよりフェイスブックジャパン社と神戸市による地域経済・地域コミュニティー活性化に関する事業連携協定の締結式を行います。
 本日の出席者は、フェイスブックジャパン社の長谷川晋代表取締役、井上英樹執行役員、久元喜造神戸市長です。
 


 初めに、久元市長より、本協定の概要と締結に至った背景についてご説明いたします。その後、長谷川様にフェイスブックジャパン社の取り組み、及び井上様に協定に基づいた事業の展開についてご説明いただきます。
 それでは、久元市長、よろしくお願いします。



久元市長:
 今日は、フェイスブックジャパン株式会社との連携協定締結式にご出席をいただき、ありがとうございます。ただいま紹介がありましたように、フェイスブックジャパン社の長谷川晋社長にご出席をいただいております。どうもありがとうございます。



 このたび、神戸市とフェイスブックジャパン株式会社は、地域経済・地域コミュニティー活性化に関する事業連携協定を締結することといたしました。この協定の目的は、経済分野・地域コミュニティーの活性化を図ることです。



 今さら申し上げる必要もないと思いますが、フェイスブック、またインスタグラムは、情報を発信あるいは入手する大変便利なツールとして、若者はもちろん、幅広い世代に活用されています。また、フェイスブックジャパン社は、地域の活性化のために全国各地でさまざまな取り組みを進められております。神戸は、若者に選ばれるまち、誰もが活躍するまちを目指しておりますが、これから申し上げます3つの狙いを持ちながら、フェイスブックジャパン社と連携することにいたしました。



 1点目は、市政情報の発信の強化です。神戸市は、全体として発信力ということから見ると、かなり改善をしなければいけないと従来から考えてきました。もちろん、このSNSを活用した情報発信も行っているところですけれども、必ずしもこれが効果的に実施できているとは思っておりません。職員のSNS活用スキルを向上することなどさまざまな取り組みを行い、また、情報収集ツールとしても、このSNSを効果的に活用することによって、市民ニーズの把握にもつなげることができるのではないかと考えております。



 2点目は、地域経済の活性化です。中小企業あるいはスタートアップをはじめとする地元企業がSNSを効果的に活用することによって、企業同士あるいは新しいユーザーと結びつくきっかけが生まれて、イノベーションの創出やビジネス拡大のチャンスにつながることができないかと考えております。もちろん、既にほとんどの会社はSNSを活用しているわけですけれども、神戸市もこれまで、スタートアップへの取り組み、また中小企業に対する例えば事業承継に対する支援など、経済の活性化ということに対するさまざまな施策を進めてきましたので、神戸市の経済活性化施策としても、このSNSをより効果的に活用することができないかと考えております。



 3点目は、地域コミュニティーの活性化を促進していくということです。地域同士のつながりというものは、神戸のように震災を経て、市民が互いに助け合って街を蘇らせてきたとういう歴史を持つ都市では、市民同士のつながり、地域社会というものはいまだに顕在ではあるわけです。しかし、そのような神戸の中にあっても、隣の人と会話を交わす機会がなかなか少ない、あるいは一部には無縁社会と呼ばれるような闇が広がってきているということも事実です。



 そういう中で、新しいコミュニケーションのありようというものも模索をしていこうという取り組みを行ってきましたけれども、このSNSを効果的に活用することによって、コミュニティーの活性化あるいは地域社会におけるコミュニケーションの活性化ということにぜひ取り組んでいきたいと思っております。



 また、スマホには光と影があります。神戸市では「上手にスマホを使おう」という「スマートスマホ都市KOBE」の取り組みを中学生などを中心に進めてきました。これをより効果的に進めていく上でも、今回の連携協定は大きな意義があると考えています。



 以上の3点の狙いの実現に向けて、これからフェイスブックジャパン社と連携したさまざまな事業を進めていきたいと思っています。



職員:
 次に、長谷川様より、なぜフェイスブック社が地方創生支援の取り組みをしているかを説明いただきます。
 それでは、長谷川様、お願いします。



長谷川社長:
 皆さん、こんにちは。フェイスブックの長谷川です。このたび、このような素敵な場をご用意いただきました久元市長、あと神戸市の皆様に厚く御礼申し上げたいと思います。



 こちらは私のフェイスブックのプロフィールなんですけれども、私自身も兵庫県の宝塚市出身、そして社会人になってからも神戸市の岡本のほうに住んでおりましたので、個人的にも縁のあるここ神戸市で、このような連携の取り組みができることをすごく楽しみにしております。



 片や、フェイスブックジャパンに目を向けますと、実は、今年はフェイスブックジャパンにとって非常に大切な年です。皆さん、ちょっとヒントも出ているんですけれども、何かお分かりになりますでしょうか。実は、今年はフェイスブックが日本語版のサービスをスタートしてから10周年に当たる非常に特別な年です。そして、このマイルストーンを踏まえて、過去の10年を振り返り、そして将来に向けて思いを馳せた上で、今後、フェイスブックジャパンとしては、日本におけるさまざまな可能性をつなぎ、それによって日本がさらに輝く、そういう貢献をしていきたいというふうに決めました。



 それをどのようにやるのかというところなんですが、日本においては、経済、そして人、社会、それぞれのエリアにおいて向き合うべき課題がたくさんあります。一方で、そのような課題も、コミュニティー、そしてテクノロジーの力を活用することによって、将来の成長への機会に変えられるのではないか。それが我々の考えであり、やろうとしていることです。



 例えば、地方の経済の活性化、これは日本にとって非常に大きな課題です。一方で、例えば、その経済の主役でもある中小企業の皆様にとって、今まではそこまで活用してこなかったデジタルのテクノロジー、あるいはデジタルのマーケティングのノウハウを我々から提供させていただくことによって、より活性化し、ビジネスを成長できる、そういう機会があると我々は信じています。



 そしてさらに、フェイスブックは、毎月20億人以上の方が使っているグローバルなプラットフォームです。その先には、地方からさらに海外へと踏み出していく、そういうところもサポートしていけるのではないかと、我々としては考えています。



 一方、久元市長も先ほどおっしゃいましたが、人と人のつながりが希薄化しているというような主張もあります。いわゆる日々の日常生活の中で、周りになかなか話し相手がいないということが、世代関係なく、あらゆる世代において起こっているということも言われています。そのような状況の中、例えばフェイスブックのような、よりバーチャルな形で新しい人と人のつながり方の選択肢を提供することが、人と人のつながり方自体を活性化する、そういうポテンシャルがあると考えています。そして、それを地方というレンズで見たときに、非常におもしろい例が1つありますので、共有させていただければと思います。



 実は先日、長崎県の壱岐島に、訪問させていただきました。その中でいろんな方とお話をさせていただいて、壱岐においても、人口が減ったりというようないろんな向き合うべき課題があるということも学びました。



 一方で、壱岐においては、島に住んでいらっしゃる方だけではなくて、壱岐にゆかりのある方、興味を持っていらっしゃる方、そういう方を含めて、非常に広い範囲の方でフェイスブックのグループを1つつくられて、その中でいろんな情報交換、情報発信が生まれ、人と人のつながりが生まれています。そのような新しいバーチャルな形で人と人のつながり、そういうものが生まれてくる可能性、そして、それが地方に与えるポジティブなインパクトについて、我々としては非常に大きなポテンシャルを感じています。



 そして、最後に、社会に関してです。働き方改革なども当然ながらやっていくんですけれども、さらに、災害への対応も日本にとって非常に重要な課題だと思っております。私自身も阪神大震災のときには兵庫県の宝塚市で被災を経験しました。当然ながら、家が壊れ、そして知人や家族が亡くなられた、そういう非常に悲しい出来事でもありましたが、一方で、そういう中で人と人が助け合い、つながることによるポジティブなパワーを実感した、そういう瞬間でもありました。



 まさに全国規模で見ても、今までも日本はいろんな災害が起きてきました。そして、残念ながら、今後も災害が起きると思います。世界的に見ても、今後、災害が起きる可能性がある、そういう指標で見てもグローバルでトップレベルなんですね。それは確かに課題ではあるんですけれども、一方で、それだけ災害が起こるということは、そういう有事のときに、いかに人が結束をして、ポジティブに助け合ってパワーを生めるかという点で、世界に対して見本になれる、そういうポテンシャルを持っている国でもあり、そして、そこに我々がテクノロジーを提供することによって、そういう動きがさらに加速するのではないかと我々としては考えております。



 経済、人、社会に対するそのような取り組みを通じて、いろんな可能性、あるいはその裏側にある人々をつなぎ、日本がさらに輝くことへの貢献をしていきたいと思っております。そして、言葉だけではなくて、具体的なプロジェクト、取り組みを通じて貢献していきたいと思って、今までも取り組んでまいりました。



 例えば中小企業への支援というところでは、マーケティング・ブートキャンプという名のもと、フェイスブックあるいはインスタグラムをどのように活用すればビジネスの成長につながるのか、そういうセミナーを今までも、2015年から実施してまいりました。あるいは、UNKNOWNJAPANというハッシュタグに基づいて、観光庁さん、JNTOさんとも連携しながら、日本の知られていない魅力をUNKNOWNJAPANというハッシュタグを通じて皆さんに投稿していただいて、それをインスタグラムでグローバルに発信することによってインバウンド観光をもっともっと盛り上げるというようなこともやってまいりました。



 コミュニティーというところについては、女性の起業を応援する起業女子というプログラムを通じて、起業という新しい形で女性の働き方の選択肢を増やす、応援するということもやってきましたし、人生100年時代を見据えて、100年ずっ友プロジェクトということで、アクティブなシニアの皆さんが安心・安全にフェイスブックを使っていただくためのセミナーも、去年、プロジェクトを立ち上げて、今年だけで1,000人以上の方にタッチさせていただく予定です。



 このような取り組みを我々としてもやってきたんですけれども、このようなものも、おそらく地方自治体の皆様としっかりと連携しながら、地域ごとに異なるニーズ、そういうものにしっかりと向き合ってやらせていただいたほうが、よりポジティブな貢献あるいは継続的な貢献ができるのではないかということを考え、このような連携に至りました。



 そのような考えに基づいて、本日、神戸市様との連携を発表させていただくんですが、今回の内容につきましては、執行役員の井上より説明させていただきたいと思います。



井上執行役員:
 フェイスブックジャパンの井上と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 今回の協定の内容をご説明させていただきます。大きく3つございます。



 まず1点目が、市政情報発信支援プログラム。2点目が、地域経済活性化促進プログラム。そして3点目、コミュニティー活性化促進プログラムという形で、大きく3点のプログラムがございます。では、それぞれにつきまして、少し詳しくお話を申し上げます。



 まず、1点目の市政情報発信支援プログラムでございますが、1つは神戸市の職員様向けのSNSのセミナーということを考えております。
 こちらに関しましては、フェイスブック、インスタグラムといった情報発信を効果的な手法でやっていただく、また、運用のルール、トラブルの対策といったノウハウを、職員の皆様の中でご理解を深めていただく、こういった狙いのもとに行います。



 もう1つはSNSアドバイザーでございますが、こちらに関しましては、神戸市で運営されていらっしゃいます多くのフェイスブックページ、インスタグラムのアカウント等々ございますが、こういったものを市政情報発信のニーズにより合った形でやっていただけるよう、弊社のコンサルタントとの対話を通じてアドバイス、サポートをしていけたらと考えております。



 続いて、地域経済活性化促進プログラムでございます。こちらも大きく2点ございます。
 まず、1つ目に関しましては、中小企業・スタートアップといった方々を対象としたセミナーを実施いたします。フェイスブックやインスタグラム、こういったものを活用してマーケティングの活動を実施いただき、基本的には、人材の問題ですとか予算の問題でなかなかそういった効果的なマーケティング活動ができなかった皆様に対してノウハウをご提供する、また、単にセミナーだけではなくて、個別の問題に対応するような個別相談会といったものも開催を予定しております。



 また、さらには、実地におけるワークショップといったものもやることによって、実際に皆さんの課題に即した問題に対してセミナーを提供できればと考えております。



 2つ目は神戸の魅力発信ですが、こちらに関しましては、神戸のブランド力向上、また、交流人口が拡大するようなイベント、こういったものを神戸市様と対応しながら考えてやっていきたいと思っております。


 
そして、3点目がコミュニティーの活性化促進プログラムです。
 こちらもさまざまな取り組みの実施を予定してございますが、まず1つはSNSの安全利活用支援ということでございます。青少年やその保護者の方、また、シニア層に対してセミナーを開催いたします。こちらにおきましては、インスタグラムといったものをもっと楽しく使っていただけるようなセミナーも検討させていただいております。



 市民参加型キャンペーンにつきましては、市民の皆様に、楽しみながらハッシュタグを使って神戸の写真ですとか動画を投稿することで神戸の魅力を多くの方々と共有いただきたいと思っておりまして、こういったキャンペーンの開催を予定しております。



 最後にNPO活動支援という活動でございますが、こちらは、やはりNPO団体さんならではの問題といったものを持っていらっしゃるわけですけども、こういった皆様に対して、インスタグラム、そしてフェイスブックの効果的な活用についてセミナーを実施し、地域で活動する団体様の支援をしていきたいと考えております。



 以上3つのプログラムの内容についてご説明をさせていただきましたが、このたび、この提携を皮切りに、「コミュニティーの力、起動!」というプロジェクトを発足いたしました。



 また、そのキックオフのイベントといたしまして、9月8日から16日までの期間に神戸ブルーウィークといったイベントを開催いたします。この期間中、神戸市庁内の職員の皆様に向けたセミナーですとか、中小ビジネスの皆様に対してのセミナー、それから個別相談会、またワークショップ、こういったものを開催いたします。さらには、青少年やシニアの方々に対するセッション、セミナー、イベント、こういったものをこの期間に集中的に実施いたします。
 なお、一部のセミナーに関しましては、今日から参加申し込みを受け付けできます。



 先ほど長谷川の話にもございましたが、私どもフェイスブックジャパンチームとしましても、日本の課題、神戸の課題に向き合って何らかの貢献をしていきたいという気持ちで頑張ってやっております。とはいいましても、こういった取り組みはまだまだ始まったばかりでございまして、神戸市様とのこの連携協定を通じて、日々しっかりと勉強させていただきながら、本当の意味のある貢献ができるように頑張ってまいりたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。



久元市長:
 大変楽しみにしております。このブルーウィーク期間中は、ハーバーランドの観覧車にも開催をお知らせする文字を掲示したいと思っております。ぜひたくさんの皆さんに、このブルーウィーク期間中、集中的に開催されるいろんなイベントに参加していただきたいと思います。神戸市も、今回の連携協定を契機として、神戸市が安心・安全なSNS活用の町になることができるように目指していきたいと思っております。

質疑応答

神戸市とフェイスブックジャパン株式会社との地域経済・地域コミュニティ活性化に関する事業連携協定(質疑応答)

記者:
 長谷川社長にお伺いしたいんですけれども、地域経済活性化促進のために、中小企業向けにビジネス拡大とか人材確保に向けたセミナーを開かれるということですけれども、このセミナーが有効・効果的な理由、御社がやることによる意義というか、その特徴などを教えてください。



長谷川代表取締役:
 幾つかあるんですけれども、まず、フェイスブック、インスタグラムをはじめとしたデジタルのマーケティングというのは、非常に中小企業さんと相性がいいと思っています。なぜかというと、まず1つは、非常に正確なターゲッティングができるということなんですね。例えば、神戸にいらっしゃる企業さん、例えばパン屋さんが神戸の方だけに自分の店を知ってほしいと思ったときに、ちゃんとそういうターゲッティングができるということ、あとは、非常に少ない予算からでもすぐにでもスタートできるという2つの大きな特徴がありますので、非常に相性がいいと思っています。



 相性がいい一方で、実はなかなかそういうものの使い方が理解されていない、ノウハウがたまっていない、そこに非常に大きなギャップがありますので、そこを我々のほうでも神戸市さんと連携しながら伝授させていただくことによって、すごく可能性が広がるのではないかと思っています。もともと2015年から、マーケティング・ブートキャンプという形で、中小企業様を対象にしたそのようなセミナーを行ってきたんですけれども、今回は、実際の地方自治体と一緒に連携することによって、より地域のニーズに根差した形でやれると思っていますし、逆にお声かけも一緒にやらせていただくことによって今まで以上の効果が出るのではないかと我々としては思っています。



 将来的には、我々、先ほど申し上げましたとおり、世界で毎月22億人が活用するプラットフォームですので、域内だけではなくて、さらに海外に飛び出すというところも、もしニーズがあれば積極的にサポートしていきたいと思っております。



記者:
 今後はほかの自治体にも広げていこうというお考えでしょうか。



長谷川代表取締役:
 まずは、せっかくこのような形で日本初の試みということで神戸市さんとやらせていただきますので、そこでしっかりと貢献していきたいと思っています。一方で、先ほど少し申し上げたとおり、いろんな地方の自治体の皆さんと連携することによってもっといろんな貢献ができると思っていまして、私自身もいろんな地方を訪問させていただいたりとか、例えば、先日は長崎県の壱岐島に行かせていただいたりとか、あるいは、地方自治体のリーダーの皆さんと積極的に今、意見交換しておりますので、まずは神戸でしっかりとやっていきたいと思いますが、今後は順次拡大していきたいとフェイスブックジャパンとしては考えております。



記者:
 久元市長にお伺いしたいんですけれども、災害時にも有効に活用できるのではないかということでしたけれども、その活用法であったりとか、その効果に対する期待をお伺いしたいです。



久元市長:
 災害時には、例えばネット上でも私たちは避難情報、避難の指示などを配信していますし、また、スマホ、携帯電話に対して緊急エリアメールなども既に配信をしています。さらにこのフェイスブックを含めたSNSの活用を組み合わせることによって、より効果的でターゲットを絞った発信ができるのではないかというふうに考えています。



 神戸はこの前、6月18日には大阪北部での地震がありましたし、7月上旬には集中豪雨にも見舞われました。また、土曜日から日曜日にかけて、台風12号がまさに神戸のすぐ近くを通ったわけですね。最近でもそういうような災害時への対応というのを頻繁にしていますから、このフェイスブックを含むSNSの活用ということは今後積極的に行っていきたいと思っております。



 フェイスブックは幅広い自治体で既に使われているわけですけれども、今回この連携協定によって効果的な活用を、ぜひ伝授していただきたいというふうに思っています。



記者:
 久元市長にお伺いしたいんですが、今回フェイスブックと連携をされたんですが、ネット企業という意味では、セミナーだったりというのはフェイスブックさんじゃなくてもいろんなところがやっていると思いますし、そういうところからの助言という形もできると思いますが、どうしてその中でもフェイスブックを選んで、どういう効果を今後期待できるかというところをもう一度教えていただければと思います。



久元市長:
 やはりフェイスブックは、長谷川社長からもお話がありましたように毎月22億人の方が使っておられる、大変ネット社会において大きな存在感を発揮しておられるということですね。
 


 それから、今回連携協定に至った経緯ですけれども、去年の10月にはインスタグラムの最高製品責任者(CPO)の肩書きを持っておられるケビン・ウェイル氏が神戸市に来られまして、私とも意見交換をさせていただきました。それ以来、実務担当者のレベルでいろんな活用の方法を協議して、そして、今日、具体的な活用方法を含む発表もさせていただき、連携協定に結びついたということです。



記者:
 神戸市は発信力を改善しなければならないということをおっしゃったんですが、今、具体的にどこが課題になっていて、フェイスブックさんの協力でどこが変えていけそうだというお話がありそうでしょうか。



久元市長:
 発信力がほかの自治体に比べて決定的に劣っているとは思わないんですけれども、まだまだ改善していかなければいけないと思っています。とにかく発信力の強化というのは、どのような戦略を展開する上でも極めて重要な課題です。例えば、今、グローバルレベルで大都市間の競争になっていますが、神戸という街が海外で存在感を示しているのか、常に考えていかなければなりません。神戸という街は当然知っているだろうと、世界を代表する港湾都市だったし、地震もあったし、当然誰でも知っていると思うのは大きな間違いだと思うんですよ。
 


 例えば、私も海外でプレゼンをする機会があるわけですけれども、「神戸ビーフ」というとみんなどよめきが起きます。しかし、「神戸」というのはそうでもないんですよね。つまり神戸ビーフを通じて神戸を知られているということは、海外の人たちはどういうように神戸を見ているのかというと、今、神戸にいる私たちとは違う目で見られているということを常に考えないといけないと思うんですね。そういう目でグローバル経済、グローバル社会における立ち位置というものをもっともっと強く発信しなければいけない、メッセージも出していかなければいけないということ、これは非常に大事なことだと思います。



 それから、あと、より実務的、具体的なレベルで言いますと、神戸市もフェイスブックを積極的に活用していますけれども、公式のフェイスブックページが87タイトルあるわけですよ。全く相互に連絡もなく、脈絡もなく、縦割りでこういうものをつくっているということです。これではメッセージが全く分散をしているということだと思うんですよ。非常に細切れに情報が出ている。アカウントは複数あってもいいかもしれませんが、これをもっと相互に連携をし、そして、タイムリーにどう使っていくのか。こういうところはまさにフェイスブックジャパンの皆様方から効果的な使い方を伝授していただきたいというふうに思っています。



記者:
 長谷川さんに質問なんですけれども、先ほどの応答の中で日本で初めての協定だというふうにおっしゃったんですけれども、何が初めてなのかという点と、なぜ最初が神戸だったのかという点を教えてください。



長谷川代表取締役:
 日本で初めてと申し上げたのは、このような形で公式に地方自治体と包括的な連携という形で契約を結ばせていただいてやるということが日本初めてとなっております。今まではフェイスブック単独でセミナーをやったりとか、シニアの皆さんに対してワークショップをやっているということはやっていたんですが、このような形で自治体と一緒にやるということ自体が日本で初めてとなっております。



 なぜ神戸なのかというところに関しましては、大前提として、フェイスブックジャパンとして先ほど申し上げたとおり、日本にあるいろんな課題をコミュニティーとテクノロジーの力でもっともっと成長機会に変えていきたいという思いがあり、いろんな取り組みをシニアの皆さん向け、あるいは中小企業さん向け、女性の起業応援などをやってきたんですけれども、もっともっと地方の、あるいは地域ごとのニーズに合わせてやったほうがいいんじゃないかという課題感があり、その中でいろんな地方自治体を訪問させていただいたり、あるいは地方自治体のリーダーの皆さんと意見交換をさせていただいていたんです。それは去年から実はずっとやっておりました。



 そのような中で、先ほど市長からもおっしゃっておりましたが、神戸市の場合はもともとインスタグラムによる情報発信が活発だったという背景もあって、弊社のインスタグラムのグローバルの製品のトップが訪問させていただいてディスカッションさせていただいたことがきっかけで、その後、いろんな討議を重ね、市としても、もともとスマートスマホ都市を掲げていらっしゃったりとか、あるいは神戸ビジョン2020ということで、ITを活用した経済の活性化、雇用創出というところに取り組んでいらっしゃるというベースがあったことも含めて、非常にやりたいことがすり合っているんじゃないかという話になり、今回初めての都市という形で連携させていただくということになりました。



記者:
 フェイスブックジャパンさんを1つの成長を目指す企業として見た場合に、あくまでも個人的な感覚なんですけれども、今まではネットの中の存在であって、運営会社がこのリアルな世界に出てくるというイメージを個人的にはあまり持っていなかったんですけれども、そういうリアルな世界にこれから踏み出すというような意思を今非常に感じたんですけれども、このタイミングでそういうふうなことに力を入れられる理由を改めて教えてください。



長谷川代表取締役:
 非常にいいご質問だと思います。
 もともと非常に大きかったのは、我々フェイスブックのミッションの変更だと思っております。去年の6月に、もともと世界中をつないで、それによって世界を少しでもよくするという形で創業以来のミッションがあったんですけれども、つなぐだけではなくて、より踏み込んで人と人の距離感を縮めていく。そして、それをコミュニティーを応援するという形で実現するということで、去年の6月にフェイスブックのグローバルのミッションを刷新したんですね。そのようなミッションに基づいて、どんどんコミュニティーを応援していきたいと思ったときに、人と人のつながり、コミュニティーというのはオンラインで生まれるものだけではなくて、当然ながらリアル、オフラインの世界でも生まれていますし、それが相互補完するものだと思うんですね。



 なので、今回このような形になった背景には、グローバルでのフェイスブックのミッションの変更があり、そして、コミュニティーを日本においてもどんどん応援していこうと思うと、それはオンラインだけではなくて、オンライン、オフラインの垣根を取っ払ってしっかりやっていきたいという思いが非常に強くなったというところが大きいかなというふうに思っております。



記者:
 長谷川さんにお伺いしたいんですけれども、神戸市との連携について、今、神戸市をどう見られていて、今後どうしていきたいだとか、どういう課題があるのか、どう解決していきたいのかというのをお話しいただけますか。



長谷川代表取締役:
 まず、どう思っているかは、我々にとっても本当に初めてですので、確かに最初から全てうまくいくわけではないかもしれないんですけども、非常にわくわくしています。我々のやりたいことは、先ほど申し上げたとおり、コミュニティー、そしてテクノロジーの力を使って、いろんな社会的な課題あるいはその地域、地方が抱える課題を解決していって、成長に機会に変えていくということがやろうとしていることです。ですので、先ほどご紹介させていただきました市政の情報発信、地域経済の活性化、そして、地元のコミュニティーの応援というところをしっかりやっていきたいと思っています。



 同時に私自身が非常に楽しみにしているのは、最後のコミュニティーの部分ですね。もともと神戸においても、いろんな活動を活発にされている素敵なコミュニティーって実はもう既にあるんですね。先日私もフェイスブックオフィスに来ていただいてお会いしたんですけれども、阪神大震災の風化を何とかとめようということで、フェイスブックなども活用しながら活動をされているNPOの皆さんとお会いして、本当に素敵だなと思いましたし、このような人と人のつながりを我々のようなプラットフォームがサポートさせていただくことによって神戸からもっとポジティブな動きが加速すればというところをすごく楽しみにしていますし、我々としても積極的に応援していきたいということを思っています。



 あと、もう1つあるとすれば、先ほど震災対応のところをご質問いただいて、すごくいいご質問だと思ったんですけれども、ここは我々としてもすごくこだわりを持っているエリアなんですね。



 もともとフェイスブック上で、震災が起こったときあるいは天災が起こったときに安否確認をできる機能があるんですね。例えば地震とか津波が起こったときに、友達、友人、家族全員に大丈夫だよということを連絡すること自体があまり現実的でないという状況も多々ありますので、フェイスブック上で数タップでつながっている方全員に対して安否確認ができる機能が今もう実装されているんですけれども、それはもともとは日本における東日本の震災がきっかけでつくられた機能なんですね。それが日本の震災をきっかけにつくられて、今や世界中でどこでテロが起こったり火事が起こったり津波が起こっても、世界中で今使われている機能になっていまして、日本生まれの機能で世界に広がっているものなんですね。



 ですので、そのような背景もあって、日本発でそのような震災対応、震災予防も含めてフェイスブックが地方の自治体、あるいは実際に震災も経験されている自治体の皆さんと連携しながらもっともっといろんなことができるんじゃないかということも非常に楽しみにしている1つのエリアになっています。



記者:
 (協定締結の)期間についてなんですけれど、8月からと書いてあるんですが、これは8月1日からで大丈夫ですか。



長谷川代表取締役:
 そうですね。ただ、協議自体はもっと前からお話はさせていただいていまして、実際の市としての課題感、方向性、そういうものをすり合わせながら今日の発表に至っていますので、実は一緒にお仕事させていただいているという意味ではもっと前からやっております。ただ、契約ということでは8月からやらせていただいて1年更新で、我々としては継続的にいろんなことを学びながらやっていくというスタンスでおります。



記者:
 具体的なキックオフイベントなどのイベントは、9月8日から16日になるということですか。



長谷川代表取締役:
 はい。9月8日からの神戸ブルーウィークというところがまずは対外的にも非常に大きなファーストステップになると思っています。その中で市の職員の皆さんとも向き合いさせていただいて、地場の中小企業の皆さんともいろんなお話をして、コミュニティーの皆さんともいろんなインタラクションをさせていただく中でお互いにいろいろ学びがあると思いますので、その上でさらにどういうことをやっていくのかということを協議しながらやっていきたいと思っております。



記者:
 神戸ブルーウィークのことで、詳細はこれからだとは思うんですけども、例えばどれぐらいの規模でやりたいというもの、一部一般ということなので全てオープンな話ではないのかもしれませんけども、何か中小企業をどれぐらい集めてみたいな感じの規模感の部分で今教えていただける部分があれば教えていただきたいです。



長谷川代表取締役:
 特に企業数幾らとか何人集めないと成功じゃない、そういうものではないと思っています。ただ、中小企業さん、市の職員の皆さん、そしてコミュニティーの皆さんとの触れ合いの中で実際にニーズを理解する上でも第一歩だと思っておりますので、そのような企業数という形でのゴール設定は特にしておりません。



 一方で、このような形で今日すてきな場もセットしていただいて情報発信をさせていただける場を設けていただいていますので、市民の皆様、企業の皆さんも含めて積極的に参加していただけるんじゃないかということで、弊社としては非常に楽観的に考えております。



職員:
 ちょっと補足させていただきます。セミナーに関しては大体数十名から100名ぐらいまでを想定しております。会場がKIITOということですので、そこにおさまる程度でまず何回かやっていきたいと思っています。



記者:
 長谷川さんにお伺いしたいんですが、フェイスブックさんって、グローバルでの話かと思うんですけど、そろそろユーザー数が頭打ちなんじゃないかという議論があるかと思います。日本ではもしかしたら違うフェーズなのかわかりませんけれども、そうしたことが今回のような提携、神戸発でこうしたのが広がっていくのがユーザー数の拡大に寄与するというお考えはあるのか、あるいは、直接ユーザー数は増えなくても利用がある程度されることによってトラフィックが増えるということになるとお考えなのか、そういったビジネス面での寄与みたいなところでお考えがあるようであれば、一言頂戴したいです。



長谷川代表取締役:
 ありがとうございます。まず、大前提として、ユーザー数の増加あるいはそのビジネスに寄与するためのトラフィック増加が今回の目的ではないです。我々としては、もともとの企業のスタンスとしては、大事なことはやっぱりミッションなんですね。世界中の方をつないでコミュニティーを応援させていただいて、その結果、人と人の距離感を縮めることが大切であって、それは実はフェイスブックでももちろんいいんですけれども、フェイスブックだけではなくてインスタグラム、メッセンジャー、国によってはWhatsApp、そして、将来的にはVRのプラットフォームであるOculus、正直そのプラットフォーム自体は実はそんなにこだわりがなくてニュートラルなんですね。



 ですので、フェイスブックだけのユーザーあるいは滞在時間、トラフィックというよりは、いかにしていろんなグループのサービスを通じていろんな方をつないで、その中でいろんなコミュニケーションが生まれて皆さんの中の距離感が縮まってコミュニティーがどんどんポジティブな力を作用できるか、そういう趣旨でもって今回も取り組んでおりますし、フェイスブックのグローバルの企業活動もそういうスタンスでやっております。