神戸市-KOBE-


 

定例会見 2018年(平成30年)6月28日

最終更新日
2018年7月3日

発表項目

コンクリートブロック塀等の緊急安全点検と対策の実施
(7分19秒)

2018年度の「Urban Innovation Kobe」がいよいよ始動
(6分24秒)

後継者がいない「中小企業」と「起業家等」とのマッチングを始めます
(6分15秒)

質疑応答

その他の質疑応答

発表項目

コンクリートブロック塀等の緊急安全点検と対策の実施

久元市長:
 私から今日お話し申し上げたい案件は3件です。



 1件目は、6月18日に発生いたしました地震によって浮き彫りになりました課題のうち、まず、ブロック塀への対応についてお話をいたします。



 ブロック塀への対応は、高槻市での事件を踏まえまして、各自治体とも行っておりますが、神戸市の状況につきまして、ご報告申し上げます。



 地震発生後、速やかにコンクリートブロック塀の緊急安全対策を実施いたしました。これは、一定の点検票に基づきまして調査を行ったわけですけれども、その状況は、まず、学校施設以外の市有建築物につきまして点検をいたしました。施設は区役所、保育所、児童館などです。6月19日から6月26日まで実施いたしまして、2,207施設のうち調査を完了した施設が1,903施設、調査中が304施設となっております。このうちブロック塀があると確認されたものが286施設でして、うち詳細な調査を要する施設が223施設あります。なお調査を継続いたしますけれども、現時点で現行の基準法に適合していないと確認できたもの、これは高さが法令上の基準を超えるもの、あるいは控え壁が不足している、これが12施設ありました。



 もう1つは市立の小学校、中学校、幼稚園、高等学校などの学校園です。これは6月19日と20日の2日間に点検をいたしました。ブロック塀があると確認されたものが72校園、このうち大部分の68校園につきましては、調査を継続したいと思っておりますが、現時点で現行の建築基準法に適合していないと確認できたものが19校園あることがわかりました。当然のことながら、この学校園で19、それから、それ以外のもので12、これにつきましては速やかに撤去などの対応をしていきたいと考えております。また、これらの適合していないものにつきましては、赤字で「近づかないで」という張り紙をして注意を呼びかけたいと思っております。速やかに撤去をするということは当然ですが、それまでの間、近づかないように注意を呼びかけたいと考えております。



 2番目が個人住宅などへの対応です。この点につきましては既に市民の皆さんにお知らせをしておりますが、所有者や管理者の方に対しましてコンクリートブロック塀の安全性の点検を呼びかけまして、みずから対応していただくようにお願いしたいと思っております。また、既に神戸市の住まいの総合窓口、すまいるネットで相談を受け付けておりまして、既に安全性の確認方法などについて78件、補助があるのかないのかについて15件、工事の施工について18件の相談をいただいております。
 今後の対応ですけれども、当然のことながら、危ない市の関係の施設につきましては速やかに撤去をいたします。あわせまして、民間所有の危険なブロック塀、これをできるだけ撤去する必要がありますので、通学路はもちろん、道路や公園などに面したブロック塀につきましては、撤去等に要する補助を実施していきたいと考えております。これは9月議会におきまして補正予算案を提案し、早急に目指していきたいと考えております。



 また、撤去などに要する費用に加えまして、できるだけブロック塀を生け垣にする、あるいはオープンガーデンにする、こういう取り組みも、これは安全上だけではなくて、まちの景観上も意味があると考えられますので、そのような助成も検討いたしまして、ブロック塀の転換の促進をしていきたいと考えております。



 これが1点目ですけれども、今回の地震について、ブロック塀以外への対応、また、今回の地震への対応で浮き彫りになった課題などについて少しお話をしたいと思います。



 6月18日の7時58分に地震が発生いたしまして、神戸市での対応につきましては、既に危機管理室より対応状況につきまして報告をさせていただいているところです。おかげさまで、神戸市内におきましては大きな被害はなかったものと考えております。むしろ被害が大きかった地域にしっかりと職員を派遣して支援をさせていただくという対応をしてまいりました。家屋の被害の認定調査、避難所の運営支援、被災建築物の応急危険度判定、水道の応急給水、それから、緊急消防援助隊、こういう職種の職員を被災した茨木市、高槻市、箕面市などに派遣して応援をしてきました。今後、被災自治体からの要請などに応じまして、職員の派遣を行っていきたいと考えております。

2018年度の「Urban Innovation Kobe」がいよいよ始動

久元市長:
 2番目のテーマが、スタートアップと行政が一緒にコラボレーションをして地域課題を解決するプロジェクト、アーバンイノベーション神戸がいよいよ始動いたします。市が抱える課題に、ぜひ、スタートアップの皆さんのいろんな知恵、アイデアを出していただきたい、こういう取り組みです。これを29年度から実施していますが、30年度の取り組みにつきましてご説明申し上げたいと思います。 スタートアップの皆さんは非常に前向きで柔軟な発想とか、あるいはすぐれた技術力を持っておられます。そして、市の職員のほうは、今どういうことが地域で課題になっているのかという問題意識を持っております。アーバンイノベーション神戸というのは、この両者が手をつなぐ、結ぶ形で地域の課題の解決に取り組んでいこうということです。これは国内の自治体では初めての試みとして、昨年度は実験として行ったわけですが、今年度から全庁的に展開をすることにいたしました。



 神戸市からは8つの課題を抽出いたしまして、そして、これに対してスタートアップの皆さんを中心に全国に公募いたしました。結果としては60社の応募がありましたけれども、書類審査を行いまして、最終選考会で6つの課題に取り組む7社を選定いたしました。



 簡単にそのテーマと会社などをご説明したいと思います。1点目が、子育てイベント参加アプリの実証開発です。これにつきましては、ためま株式会社を選定いたしました。紙のチラシで情報提供することが多いわけですが、これを電子化することで地域のイベント情報を共有できるアプリを導入し、市民による情報発信の活性化ということに取り組んでいきたいと思っています。



 先日、ネットモニターの皆さんとの対話フォーラムがありました。その中でも、子育て中の皆さんからは、参加したいイベントがどんなものがあるかということがなかなか伝わってこないというお話もありましたので、このアプリはネット上で情報提供ができるということにつながっていってほしいという期待を持っております。



 2番目が、地域統合バスロケの整備実証実験です。これはトラフィックブレイン株式会社を選定いたしました。バスのデータの標準化、オープンデータ化の検討を進めまして、民間事業者の皆さんとも協議をしながら、バスのロケーションシステムの統合ということができないか。これはそう簡単ではないと思いますが、挑戦する価値があるテーマだと思いますので、ぜひこれも成果を期待したいと思います。



 もう1つは、地域コミュニティの予約システムの実証開発です。これはコガソフトウエア株式会社を選定いたしました。ほかの自治体で実績がある運行管理システムを既に開発しておられますので、これをベースにいたしまして、音声自動応答による電話予約システムを開発するということを目指していきたいと考えております。



 4番目が、行政窓口をスムーズに案内できるツールです。これはコール株式会社を選定いたしました。タブレットを用いた自動受付システムをもとに、案内係が利用するツールの開発を目指していきたいと思っております。



 5番目が、レセプトチェックの自動化実証です。これは神戸市では250万件のレセプトチェックを実施しているわけですが、毎月、手作業で行っているわけです。これを自動化できないかということで、株式会社モンスターラボとフライデータ株式会社の2社を選びました。業務フローの分析、「見える化」によりまして問題点の洗い出しを行い、目視チェック削減のために、AIを活用した自動化ツールの開発を目指していきたいと考えております。



 6番目が、革新的プロモーションツールの実証実験、三宮の再整備です。これはディグランド株式会社を選定いたしました。地図上に写真やコメントをタイムカプセルのように記録するアプリを使いまして、これのまちの未来の姿に関心を持ってもらえるような仕掛けづくりというものができないかと考えております。



 スケジュールですけれども、7月から協働期間の4カ月が始まります。そして、市役所の職員とスタートアップの皆さんで方向性を議論して、開発実証実験を行っていきます。そして、実証実験の成果が出そろった11月に、ほかの自治体の関係者や投資家などをお招きいたしまして、成果の発表会というものを実施したいと考えております。

後継者がいない「中小企業」と「起業家等」とのマッチングを始めます

久元市長:
 3番目のテーマが、事業承継に関する取り組みです。100年にわたって経営される企業を目指す。事業承継を円滑に行いまして、そして100年にわたって経営されるような企業というものが育成できないか、こういう方向を目指していきたいと考えております。



 国の調査によりますと、今後10年間で70歳を超える中小企業は約245万人に達する。そのうち、約半数の127万人が後継者が決まっていないという状況になっております。国の試算では、現状放置をいたしますと廃業が急増するということで、2025年ごろまでには10年間の推計で、約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性があるとされております。



 このような事業承継という問題を抱えておられる中小企業の経営者の皆さんの約4割が、相談相手がいないという調査報告が報告をされております。60歳以上の経営者のうち、約半数以上が廃業を予定しているということで、そのうち、後継者不在を理由とする廃業が約3割あります。こうしたことから、経営者の皆さんに早期に問題意識を持って事業承継に向けた取り組みをしていただくことが必要だと考えてきました。



 そこで、神戸市では今年度、5人の専門家チームを結成することにいたしました。事業承継時の事業の残し方、あるいは継承の仕方、こういう事柄に熟知をされた司法書士の方をはじめ5人の専門チームを結成いたしまして、事業承継に課題のある中小企業の皆さんに訪問支援を行う全国初の取り組みとなります。企業が抱える課題に応じた専門家が訪問をいたしまして、専門家チーム内での情報を共有し、さまざまな角度から事業承継を支援するチームコンサルティングを実施いたします。



 この事業の主な流れですけども、最初のステップといたしまして、事業承継に課題のある中小企業の状況に応じて専門家が訪問し、その企業についてどういうような課題があるのか整理を行います。



 そして、ステップの2番目として、持ち帰った課題をチームの中で分析し、適任の専門家が検討した選択肢を企業に提示いたしまして、企業とともにどの選択肢がふさわしいか検討を行っていきます。



 ステップの3番目として、経営者が選んだ選択肢をもとにチーム内で検討した具体的な方向性を担当の専門家から企業に提案いたしまして、経営者の皆さん自身が最終的な方向性を決定していただくことになります。



 このステップの4番目として、1つの選択肢がM&Aあるいは親族・社員への承継ですが、もう1つが起業家とのマッチングとなるわけですけれども、こういうような2つの選択肢のうち、支援機関への橋渡しを1つは行っていきたいと考えております。



 もう1つの選択肢が起業家等とのマッチングです。これはあらかじめ起業者の皆さんから希望する業種やあるいは引き継ぎ条件などのヒアリングを行いまして、後継者候補データベースに登録して、後継者が不在の経営者との面談マッチングを行います。そして、起業家の皆さんと、後継者を求める企業との条件を見合わせながら、両者のマッチングを専門家チームの1人でいらっしゃいます事業承継デザイナーの奥村氏が中心になって専門家チームでサポートをしようということです。



 求める起業家の条件といたしましては、起業に必要な知識を習得し、経営マインドが高いということを想定しております。



 起業家にとりましては、既に客や仕入れ先、店舗、従業員が存在しておりますので、短期間で起業ができる、前任者の経営ノウハウや人脈といった企業価値を承継できる、伝統技術の継承や従業員の雇用の維持を図ることができる、このようなメリットも考えられます。



 このマッチングの仕組みにつきましては、後継者不在のケースの対応策として事業承継を促進するとともに、起業家の活躍の裾野を広げることになるという両方の効果があると考えており、7月の2日から開始をしたいと考えております。あわせて、起業家向けのセミナーを8月3日に開催をしたいと考えております。



 私からは以上です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

質疑応答

コンクリートブロック塀等の緊急安全点検と対策の実施(テキスト版)

記者:
 個人住宅への補助について、京都市の場合は上限を15万という形で定めたりしていますけれども、何かそういっためどなどは想定されていますでしょうか。



久元市長:
 これから検討したいと思います。これは9月補正で補正予算を組んで市会に提出したいと思いますので、早急に補助の内容を決めたいと思いますが、常識的には何らかの金額の上限を設定することになると思います。



記者:
 市有建築物とか学校園合わせて31施設は、どの建物になるのかというのはいかがでしょう。



久元市長:
 どの建物になるのかということについては、今、手元に資料はありませんが、担当課から記者クラブに一覧表を提出いたします。



記者:
 今回、潜在的に都市部で起きる災害というもののリスクがわりと多く出ていた。例えばブロック塀なんかはまだ物質的なものですけども、例えば高層建物でのエレベーター停止であるとか、通勤・通学の時間だと移動のトラブルになっていた。県のほうで知事もおっしゃっていたんですけど、職員の参集が非常におくれたということもおっしゃっていたと思うんですけども、今回新たに見えた課題というのはどういった点であって、こういうことは考えていかないといけないということを市長の中でお考えがあれば。



久元市長:
 そうですね。まず、私たちは23年前に阪神・淡路大震災を経験しましたから、そこから学んださまざまな教訓に基づいていろいろな対応をしてきました。例えばブロック塀について兵庫県内の調査を見ましても、神戸市の場合にはブロック塀の割合は低いのではないかと考えられています。これはやはりブロック塀というものが危険性を持っているということに着目して、生け垣などに変えるという取り組みが行われてきた成果ではないかと思います。



 他方で、今回課題になりました1つは、公共交通機関の問題です。特にJR西日本との間でなかなか連絡がとれなかったということが、危機管理室から報告を受けています。どうして危機管理室が連絡をとろうとしているのかというと、やはりJR西日本の車両が、駅と駅の間で停止をして、かなり長時間乗客がその中に閉じ込められたという問題と、順次各駅に移動して乗客をおろしたりしたり、あるいは、JRが比較的長時間運転がストップした、再開に時間がかかったことから、JRの駅の周辺にかなりの乗客が滞留したということがあって、その状況について私たちは独自に情報も収集しましたけど、JR西日本はその状況についてほとんど把握していなかった。そういうことをきちんと教えていただければ、もしもそれが非常に問題がある状況であれば、私たちも対応しなければいけなかったのですが、その間の情報共有がほとんどJR西日本との間でできなかったということがあったと私たちは考えているわけです。



 そこで、JR西日本に対しまして神戸市から3点の申し入れをいたしました。その申し入れをした背景というのは今申し上げたとおりです。長時間に及ぶ運休によりまして、JR三ノ宮駅を含む各駅舎周辺で多数の乗客の滞留が発生し、問題になったということで、車内での体調不良者の発生も懸念をされる事態になったと思っております。



 そこで、特に3点についてJR西日本と神戸市との間で協議の場を設けてくださいと、こういう要請をしております。1つは、連絡がなかなかつかなかったと。要するに電話がつながらなかったわけです。電話しても誰も出ないということがかなりあった。そこで、災害時における確実な情報連絡体制を確立してほしいということ、それから、2番目に、緊急停車時における車内の体調不良の方に対する対策と連携した救護体制を構築するということ、3番目に、車外に誘導された乗客や駅での滞留者への支援に対するルールづくり、この3点につきまして今回の状況をきちんと検証して協議をしましょうという申し入れを行いました。これも1つの浮き彫りになった課題と今後対応していかなければならないテーマだと思っています。



記者:
 今日、データとして現段階で、12施設と学校関係は19校園ということですけども、この数字について、市長の受けとめというか、多いのか少ないのか、そこの所見をお尋ねします。



久元市長:
 ほかの自治体と比べて、これが多いのか少ないかということについては、私自身まだ判断をする材料というものはありませんが、ただ、兵庫県全体の施設の中で言うと、この割合というのは低いと考えていいわけです。神戸市の明らかに危険だというものの割合は、兵庫県全体の中では低いと思います。



 ただ、低いからいいということではなくて、実際にこういうものが存在しているということは反省をしなければいけないと思います。実際にこれは法令上の点検があるわけです。そして、行われているわけです。法的な資格を持った法定点検で見過ごされてきたということが、ほかの自治体に比べると数が少ないとはいえ、こういうものがあったということは、将来もこの法定点検は続けられるわけですから、そういうことがないようにしなければいけないと思います。



記者:
 ブロック塀の点検結果で、高さが超えるとか控え壁が不足しているというものが12施設と19校園ということで、例えば高槻の寿栄小学校は2.2メートルの倍近く、3.5メートル、ほかのところではその倍以上のところもあったということです。ここの文面だけではわからない部分なので、なぜこれが残っていたのか、悪質と言っていいのかという部分も含めて、問題となっているものがあるのであれば、どういったものがあったのかというのを教えていただきたい。



久元市長:
 ブロック塀で建築基準法に適合しない学校園は19あるというふうに申し上げましたが、2.2メートルを超えるブロック塀があったのが9校園でした。6月22日時点で確認できた高さ2.2メートルを超えるブロック塀5校については、6月22日時点での情報ですけれども、既に工事に着手をしております。それ以外のものについても速やかに撤去をしていくということです。



 先ほどの繰り返しになりますが、ほかの自治体に比べれば数は少ないとはいえ、実際に点検が行われていたわけですから、見逃していたということになります。ですから、やはり、こういうことがどうして起きたのかということをしっかりと検証して、こういうことが起きないようにしていかなければいけないと考えています。



記者:
 先ほど市長が、多くの人が車両の中に閉じ込められたということに関してJR西日本と申し入れや協議をされていくというお話だったと思うんですけれども、国交省とか鉄道事業者各社も、今回、非常に復旧が長引いたりですとか、閉じ込めが長期化したということに関して検証するということのようですけれども、神戸市として、協議の結果、得られた情報ですとか知見を具体的にどう市民や市政運営に関して還元していくか、どういうふうにフィードバックしていくか、まだ先の話かもしれませんけれども、お考えでしょうか。



久元市長:
 まず協議をして、少なくとも今のままでいいということにはならないと思いますから、具体的に何をすべきなのかということを取りまとめることが何よりも重要です。具体化していくために何をしたらいいのかというのは、その協議の結果、取りまとめられた具体的な改善策の中身によると思います。


 一例を挙げれば、地域防災計画そのもの、あるいは、地域防災計画に基づくさまざまな対策やマニュアルなどに反映するということが考えられますし、共有された情報について市民に幅広くお知らせするということも考えられると思います。それはこれからの話です。

2018年度の「Urban Innovation Kobe」がいよいよ始動(テキスト版)

記者:
 アーバンイノベーション神戸についてですけれども、今回選定された企業を見ますと、神戸市に本社があるという意味で選ばれているのが1社だけということですが、これについてどのように考えていらっしゃるのかということを教えていただければと思います。



久元市長:
 このスタートアップの考え方ですけれども、幅広く神戸で起業をするという対象は神戸だけではなくて日本国内、また500 Startupsなんかそうですけれども、海外からの応募者もたくさんいらっしゃいます。神戸が外に開かれた考え方で優秀なスタートアップに来ていただいて、神戸から新しいビジネスを始めることができるような都市でありたい、そういう考え方も持っております。



 例えばいろいろな契約を発注する際に地元企業を優先するという考え方はあるわけですけれども、スタートアップはむしろ幅広くスタートアップの皆さんを対象としてこの取り組みを展開したい、そういう考え方を持っております。



記者:
 一般の人にはすぐにわかるシステムづくりとはなかなかいかないかと思ったりもするんですけども、ただ、神戸というまちがわりと幅広いいろいろな課題が見える場所であると考えると、物を売るじゃないですけども、システムをつくる実験スペースのような場所になっていけばというお考えもあると思うんですけども、どうこれが伸びればという期待を?



久元市長:
 1つは、ここで実証されたものが実用化されるということです。一般の人にはわかりにくいとおっしゃるが私は必ずしもそうは思わないです。



 例えばバスのロケーションシステムは、これはもっともっと便利な使い勝手がいいものにしていく上で、このICTの活用あるいはAIの活用というのは当然考えられますし、非常に関心が高い分野です。



 子育て中のお母さんたちが、お父さんでもいいですけれども、参加できるイベントはどんなものがあるかわからないわけです。ママフレなどでもPRしていますし、「広報紙KOBE」などでも各区別にいろんな情報を載せていますが、限界があります。これをスマホなどにどんどん提供する。あるいは、何かキーワードを入れればそれが一覧表になって出てくる。今日行われるものはどんなものがありますかとか、これはこれからの話ですけれども、できるだけ便利なものを開発していくことは、子育て中のお母さんやお父さんにとっては、非常に意味があることだと思います。市民に身近なテーマが選ばれているのではないかと思います。



 それが1つと、もう1つは、やはりこういうシステムを神戸で市の職員とスタートアップの皆さんがチームを組んでやっていく。この実験する都市というものが1つの神戸の求める都市像として浮かび上がってくるのではないかと思います。



記者:
 追加してなんですけども、例えば、神戸市が絡んでつくったシステムであるとか、ツールであるとかというのは、それは税収とか、神戸の収入に返ってくるようなものに将来的に狙っていくものとかもあるのですか。



久元市長:
 そういうふうに返ってくればいいと思いますが、仮に神戸で提供したものをほかの自治体に活用していただくということは名誉なことですから、それで金をもうけるという発想は、もう株式会社神戸市の時代でもないので、私自身は気乗りしません。ほかの自治体の役に立てばそれで名誉なことではないかと思います。



記者:
 今のに関連するんですけど、できたサービスというのは実用化に向けて、例えば、今後、発表会の後はどうしていきたいのか、来年以降もやっていく予定があるのかという2点を。



久元市長:
 まず、これを実証したら、それが実用化できるかどうかということを検討したいと思います。そして、仮に本格展開するとしたら、ほかの自治体の皆さんからも意見を聞いたり、本格展開する上で、「支援をしてくれますか」という呼びかけをして、うまくいくかどうか。要するに資金を提供してくれる先を見つける。あるいはこのビジネスをより幅広く、実際に実行していくためにパートナーとなっていただけるような提携先を見出すということを行っていきたいと思っています。



記者:
 来年度もやるんですか。



久元市長:
 それはまだ未定ですけれども、少なくともまた新しいテーマを設定して、ぜひ、来年度もやっていきたいと思います。

後継者がいない「中小企業」と「起業家等」とのマッチングを始めます(テキスト版)

記者:
 後継者がいない中小企業と起業家とのマッチングですけれども、後継者不足という中で、実現したらすごいなと思う反面、ほんとうにどうやるのかなという、ちょっと未知のものなので、具体的に思い浮かべられないんですけれども、政令市初ということなので、国内にはほかに事例があるということだと思うんですけれども、先行事例はどんなものがあって、実際どう進んでいるのかとか、あと、神戸市がやること、それを進めるに当たっての何かしらの強みがあれば教えてください。



職員:
 私どものほうで調べたところでは、政令市では初めてですが、都道府県では、静岡県と京都府で起業家とのマッチングをしている事例を聞いております。



 先ほど市長から説明がありましたように、起業家の方のデータベースをつくって、その方々とのマッチングを行うというところは、形としては同じ形ということでございまして、それぞれの自治体は数年前から取り組みを初めているということで、私どもが考える上では事前にどんな成果があったのかということはお聞きしております。



記者:
 いかがですか、その成果というか、どんな難しさとか、こうやったらうまくいくとか、そういう検討があればちょっとうかがえたら。



職員:
 ご指摘のとおり、私たちも新しい取り組みになりますけれども、まず、起業家につきましては、私どものほうで日ごろから起業家から相談を受けております。昨年も年間900件を超える相談を受けておりまして、人数にしますと300人を超える起業家の方から相談を受けております。そういう方々からぜひ後継者になりたいという方々にぜひ登録していただきたいと思いますし、そういう方々に後継者になるというのはどういうことかというのも知っていただく機会、これは8月3日のセミナーになりますけれども、そういう機会をどんどんつくっていって、登録者を増やしていきたい。それが第一歩だと思っております。



 それと、やはり大事なことは後継者を探している企業とのマッチングですけども、非常に慎重にしながら、やはり経営者の方に最後は決めていただくという進め方をしていきたいと考えておりまして、今回は事業所経営アドバイザー 奥村様にも参加いただくということで、後継者とのマッチングで実績をお持ちの方ですので、そういう方の力もかりながら進めていきたいと考えております。



久元市長:
 私もこの分野についてそんなに詳しい知識というか、実態を承知しているわけではありませんが、よくお聞きするのは、中小企業経営者の皆さんは、やはり事業承継について悩んでおられる方が多いわけです。ただ、その悩みをなかなか打ち明けられない、そういうことを公表した途端に、何か商売に影響するのではないかとか、「あそこはもうすぐ店を畳むらしいで」とか言われたり、そこはやはり相当慎重に対応をされていると思います。



 ですから、きちんと信用が置ける人物が守秘義務というものも大事にしながら、相談に乗っていく体制をつくって、そこで専門家の方々のいろいろな知恵をチームとして結集して、そして、いいアドバイス、選択肢を提示して、最終的には経営者の方に決めていただいて、そのことを前提に次のステップに進んで起業家とのマッチングにするのか。あるいはM&Aということも、実際にかなり行われているわけです。そういうふうにつなげていくということができないかという考え方でこの事業をつくったわけです。



記者:
 事業承継のところの部分でお伺いしたいんですけれども、神戸市の状況をちょっと教えていただければと思うんですが、神戸市の後継者不足の見込みというものはあるんでしょうか。あと、分野でこういった分野が不足するだろうというようなことはありますでしょうか。



職員:
 神戸市内の状況でございますけれども、私ども、製造業、非製造業、200社ずつ訪問調査を行っております。その結果ですけど、事業承継についてやはり課題があると考えている企業は大体十数パーセントあるということで、ご自身で事業承継を課題と認識されている企業はそれぐらいあります。



 私ども年度初めに十数社、事業承継、例えば、経営者の方が高齢であるとか、そういう企業を訪問させていただいたんですけれども、結構、事業承継について自覚をされてる企業が思ったより少ないという感じがしておりますので、先ほど「十数%」と申し上げましたけれども、この数字は、ほんとうに課題のある企業はもう少し多いのではないかという感触を持っております。



 この十数%という数字はやや少ないですけれども、順番でいきますと、今、中小企業が課題にしています人手不足ですとか販路拡大といったものに続いて3番目に多い課題ということでございますので、やはり非常に深刻な問題だと受けとめております。



記者:
 特にこういった企業・分野がとかというのはないですかね。



職員:
 先ほど申し上げましたように、製造業、非製造業で大体同じような比率ですので、現段階では特別この分野が深刻だという認識は持っておりません。やはり経営者の高齢化が進んでいるのはどの分野もほぼ同じですので、これからはどの分野も対象にして取り組んでいきたいと考えております。



記者:
 中小企業は基本的には神戸市内の中小企業ということだと思うんですけど、起業家サイドのほうは、神戸市内限定ではなくて、それこそ例えば起業したい人が全国から神戸を目指してみたいなケースも想定しているのか、もしくは、これが学生が神戸にとどまるという意味での効果も期待されている部分もあるのかなと思うんですけども、そのあたり、神戸市内だけでのマッチングではないという理解でよろしいんでしょうか。



職員:
 起業家の対象でございますけれども、まず広報は市内の企業へと考えておりますが、今ご指摘ありましたとおり、神戸の中小企業の後継者になっていただけるということであれば、市外も含めて、やる気のある若い方、学生を含めて対象から外すつもりはございませんので、広く受けたいと考えております。



記者:
 久元市長としての期待というものも、一言、何かいただければ。



久元市長:
 幅広く起業家に参入していただきたいと思うのですが、アーバンイノベーションのようなシステムづくりとは少し違うと思います。事業承継に対して、専門的な知識、あるいは一定の経験も必要かもしれません。



 実際に個々の企業とかかわるわけですから、その企業の状況を理解してもらう必要もあります。そういうことからいうと、世界中から幅広くスタートアップに来てもらいたいというアーバンイノベーションの趣旨とは違い、この分野については、ややその地域的なエリアも、そして起業家の方々のタイプも、もう少し絞られてくるのではないかと思います。

その他の質疑応答

三宮再開発

記者:
 三宮再開発についてですけど、近年、三宮にホテルが進出するなど、一部で需要が高まっていると思うんですが、まだ再開発が始まってない時点で需要が高まっているという、そこを市長はどう思われているのか教えてください。



久元市長:
 ホテルの建設は、三宮近辺もありますけれども、それ以外のところもありますし、都心を中心にホテルの建設が、もう既にかなり動きが出てきています。これは、三宮の再整備は具体的な計画、施設の移転計画や配置計画はつくったわけですが、目に見える形ではまだ工事も始まっていません。そういう時点でそういう動きが出てきているということは、ありがたいことだと思います。



 同時に、ホテルの建設が相次いでいるというのは、これは、大阪、京都はかなり以前からそうだったわけですけれども、神戸の来街者、インバウンドを含めて伸び代があると見られているということ。逆に言うと、今はそんなに多くないということの裏返しでもあるわけですが、伸び代があるという期待もあるのではないかと思っています。

垂水区中3自死事案

記者:
 いじめの再調査委員会は、その後の進展はどうでしょうか。



久元市長:
 前回の記者会見のときとは状況が変わっておりません。もちろん、候補者となる方々との間の調整などは毎日進めていますし、遺族側とも情報の交換をきちんとやっておりますが、具体的なメンバーについては、まだ今日時点で発表できるところまでは至っていないというふうにご理解いただければと思います。