神戸市-KOBE-


 

定例会見 2018年(平成30年)4月26日

最終更新日
2018年5月2日

発表項目

垂水区中学生自死案件 遺族面会・再調査について
(7分38秒)

神戸市犯罪被害者等支援条例の一部改正
〜心に寄り添う、途切れのない支援のために〜
(5分12秒)

神戸市が求める人材を確保するため、新たな取り組みをはじめます
〜第1弾は、神戸市職員採用ナビゲーター制度の導入・インターンシップの推進〜
(5分43秒)

質疑応答

その他の質疑応答

発表項目

垂水区中学生自死案件 遺族面会・再調査について

久元市長:
 私から、今日、資料をお配りしている案件は2件ですが、その前に、一昨年の10月に垂水区で女子中学生の自殺事件がありました。この件につきましてお話をさせていただきたいと思います。



 経緯を簡単に申し上げますと、平成28年10月6日に垂水の市立中学の女子生徒が自殺をいたしました。10月20日に教育委員会に第三者委員会が設置されまして、平成30年の2月11日までに20回開催され、去年、平成29年8月8日に第三者委員会の調査報告書がまとめられました。今年の3月13日に調査報告書とご遺族の所見が添えられて市長に提出されました。そして、この4月3日にご遺族から私に対しまして再調査の申し入れがあったわけです。



 この件につきまして、先ほどご遺族にお会いいたしました。冒頭、私からは、教育委員会の一連の対応に適切でない部分があったことにつきまして、教育委員会は市長とは独立した執行機関であり、市長の指揮命令や指示を受ける立場にはありませんが、神戸市の市政を代表する立場から、不適切な点があったことについておわびを申し上げました。その上で、ご遺族からは、改めて再調査をしていただきたいというお話がありましたので、私からは、市長の責任において、いじめ防止対策推進法に基づく再調査を行う旨をお伝えいたしました。



 あわせまして、再調査を行うに当たっては調査委員会を立ち上げ、調査委員会の人選、また、調査の進め方につきまして、ご遺族のご意見をお聞きしながら進めていく、そういう考え方をお伝えいたしました。
 以上が先ほどご遺族にお伝えいたしました内容です。



 その上で、再調査をするに至りました理由につきまして少しお話をさせていただきたいと思います。
 まず第1点は、教育委員会における調査委員会の設置が適切であったのかどうかということです。教育委員会における調査委員会は、教育委員会の附属機関であるいじめに関する審議会が調査に当たりました。このことは、当時の法解釈などに照らしても、それは不適切であったとは言えないと思います。しかし、この調査委員会のメンバーにつきまして、公表するのかしないのかということについての対外的な説明などについて、教育委員会の説明は一貫性を欠くところがあったと思います。



 つまり、この調査委員会は、当初から必ずしも十分な信頼を得られるような形で設置され、調査がスタートされなかったのではないかというふうに今から思えば私は感じております。また、ご遺族の所見の中でも、附属機関が調査委員会になったということにつきましてのご疑問も提起をされておりますので、再調査をする必要がある理由の1つとしてこの点を挙げたいと思います。



 また、調査委員会の報告書につきまして、ご遺族の方からさまざまなご所見をいただいております。これの一つ一つについて、まだ十分に判断をする材料はございませんが、法律の専門家の弁護士の方からの意見も求めましたところ、やはり調査委員会の報告の内容として、十分、いじめ防止対策推進法に基づく調査が尽くされているのかどうかということについては疑問であるというような意見もいただきました。また、この再調査をするかしないかということを検討しているただ中に、この調査報告書の中でも破棄されていたとされていたメモが発見されるということが起きました。このことは、教育委員会の対応が適切でなかったということが言え、改めまして、この調査報告書に対する信頼を損なう結果になったと思います。



 教育委員会の調査委員会の委員の先生方には、この大変難しい案件につきまして、極めて精力的に、かつ熱意を持って調査に当たって、調査報告書をまとめていただいたということにつきましては、これは感謝を申し上げたいと思います。しかし、ご遺族からの再調査のお申し出につきましては、私はこれを受け入れて再調査をする必要があると判断をしたところです。できるだけ速やかに再調査委員会を立ち上げたいと思っております。
 以上が垂水区中学生自死案件です。

神戸市犯罪被害者等支援条例の一部改正 〜心に寄り添う、途切れのない支援のために〜

 お配りしている資料に基づきまして2件申し上げたいと思います。
 1つは、神戸市犯罪被害者等支援条例を改正したいと考えております。犯罪で被害を受けられた方に対する支援を神戸市の施策として充実強化いたします。この犯罪被害者に対する支援ということについては、国の給付金の制度もありますが、自治体といたしましても、犯罪被害者の方に寄り添った支援をしていくということが必要であり、平成25年4月に神戸市犯罪被害者等支援条例を施行して必要な支援を行ってきたところです。



 そのような中、平成9年に発生いたしました須磨区の連続児童殺傷事件から20年が経過いたしました。また、全国の犯罪被害者等の権利向上、あるいは支援活動に取り組んできた全国犯罪被害者の会、あすの会が6月に解散するとのことです。これに伴いまして、この犯罪被害者の方々の思いを引き継ぎながら、神戸市としてもさらなる支援を途切れなく行っていくということが神戸市の責務ではないかと考えた次第です。



 そこで、この条例を改正いたしまして、現在の条例で規定している日常生活の支援を拡充いたしまして、市の責務として行うということを明確化いたします。1つは一時的な生活資金の支給、2つには一時的な住居の提供、3番目に雇用の安定及び確保、(4番目に)子供の教育支援、これは条項として新設をしたいと考えています。加えて、条例で明文化したいのは、犯罪被害者の方々がさまざまな行政手続を行う際に、窓口を一本化して対応するなど、プライバシーの保護に努めるということを市の責務として明確にします。



 4に書いておりますのは、これは条例の中に明記をするということではありません。具体的な支援の内容です。1つは、一時支援金の増額を、遺族支援金につきましては30万円から50万円、重傷病支援金につきましては10万円から15万円に増額をいたします。転居後の家賃補助を上限3万円、入居1年以内、それから、市営住宅の家賃の減免、入居1年以内で行います。被害者家庭の子供に対する教育支援、これは家庭教師の費用や通学時の送迎費用などに対する補助であり、2分の1補助で上限5万円といたします。就労支援金の支給につきましては2分の1補助で上限10万円、家事援助費、一時保育費の助成単価につきましては、それぞれ家事援助については(1時間あたり)上限2,500円から3,000円、一時保育費につきましては(1時間あたり上限)2,000円から3,000円に引き上げます。また、支援団体への心理相談費用の支援については、10回程度まで無料にする、これらの支援を行っていきます。



 今回の条例改正に伴って要綱を改正して増額あるいは新規として拡充しようとするものは、遺族支援金、重傷病支援金の増額、それから、就労支援金助成は新規、転居後の家賃補助についても新規、さらに、心理相談事業、これはひょうご被害者支援センターの委託事業として行いますが、これも新規になります。既に2月にこの要綱を改正して拡充したものもありますが、これらとあわせまして、神戸市としては全国の自治体ではトップクラスの支援のメニューを用意することができるのではないかと考えております。



 この改正につきましては、明日4月27日から意見募集を行い、提出される意見などを踏まえながら、早ければ6月の神戸市会に改正条例案を提出したいと考えております。
 これが犯罪被害者支援の関係です。

神戸市が求める人材を確保するため、新たな取り組みをはじめます 〜第1弾は、神戸市職員採用ナビゲーター制度の導入・インターンシップの推進〜

 もう1つは、神戸市としての人材を確保するための取り組みです。
 これは神戸市の有能な人材をリクルートし、そして養成していくということ、そのために人材確保に関する有識者会議を立ち上げ、3月に提言をいただきました。この提言の内容は多岐にわたっておりまして、これを1つずつ実施していきたいと思っておりますが、その中で、この30年度からやれるものについて、直ちにやっていきたいと考えているもの2件をご説明したいと思います。これはこの提言の具体化の第1弾ということになります。



 まず、有識者会議からは、この神戸市から求める人材というもの、人物像というのを明確にすべきではないかというご指摘をいただきました。それを踏まえまして、1つはチャレンジ精神。社会を変えようという意欲を持って、困難な仕事にもひるまず最後までやり切る人というイメージ。もう1つはリーダーシップ。みずから考え、周囲に働きかけながら積極的に仕事を進めることができる人物像。3番目がデザイン力。創造力と言ってもいいかもしれませんが、豊かな発想や工夫により仕事をデザインできるというイメージですね。このような人物像をまとめるキャッチフレーズを、「あなたの個性が神戸の個性。多様な個性が響き合い、神戸の強みが生まれる」と、このようなキャッチフレーズを用意したいと思っております。これが求める人物像のイメージです。



 そのための具体的な方策として、1つは、神戸市職員採用ナビゲーターをつくります。これは、若手職員が主体的に神戸市の魅力を伝えるという活動をする、そして、それぞれの職員の出身大学に積極的にアプローチをして、そして、その出身大学の学生が神戸市の職場を訪問しやすい環境を提供します。おおむね2年目から8年目ぐらいの若手職員100名を神戸市職員採用ナビゲーターとして登録いたしまして、学生が志望先を決める時期、おおむね11月から2月ですが、この時期に活動をしてもらう職員を募集いたしまして、その職場で事業内容や経験談などを話す機会をつくります。そして、出身大学ごとにこの職員ナビゲーターをリスト化して、大学などのキャリアセンターへ情報提供をし、そして、リクルーターにアクセスをしてもらって職場訪問につなげていくという試みです。



 2番目が、インターンシップの積極的な受け入れです。
 インターンシップはこれまでも取り組んできたところですが、今年度は今まで受け入れていなかった所属にも拡大をいたしましてプログラムの拡充を図り、平成31年度からは全庁的に受け入れを行いたいと思っております。



 このインターンシップも、ただ単に職員が仕事をしているところを眺めてもらうだけではなくて、地域活性化に向けた現地調査あるいは関連データの収集、このような計画立案のプロセスにも参加をしてもらいます。また、オープンデータの取り組みを進めていますが、このオープンデータの作業、GISの地図化作業などにも参画をしていただいて、実際にデータを可視化するプロセスを経験してもらおうと考えております。受け入れ先の所属に応じて、地域や関係機関へのヒアリング、あるいは町歩きによる地域活性化のワークショップ、地域行事への参画・運営補助にも実際に取り組んでもらいたいと考えております。



 平成31年度は現在の受け入れ人数を倍増して、150人から160人ぐらいの学生の皆さんを受け入れたいと考えております。
 これ以外の項目につきましては、逐次具体化を進めていきたいというふうに思っております。



 手元に資料をお配りしておりますが、今日から神戸市職員(大学卒一般枠・特別枠、高専・短大卒(技術))、消防職員(大学卒)、身体障害者を対象とした神戸市職員(大学卒)、それぞれの試験(選考)の募集案内の配布を開始いたしました。
 私からは以上です。

質疑応答

垂水区中学生自死案件(テキスト版)

記者:
 調査委員会を速やかに設置したいということですけども、市長としてのいつごろのめどとか、そういうのはありますでしょうか。
 それと、設置する場所としては市長部局になるのでしょうか。



久元市長:
 設置の時期はできるだけ早くしたいと思っております。できるならば5月中ぐらいだと考えておりますが、ただ、先ほども申し上げましたようにご遺族のご意向というものをお聞きしたいというふうに思っておりますから、ご遺族の意向にもよるということです。



 それから、この再調査の責任は市長にあります。担当はこども家庭局になります。もちろんこども家庭局はいわば事務局的な役割でして、調査の主体は公正中立な第三者機関である再調査委員会が調査の主体になるということです。



記者:
 再調査の構成メンバーにおいて、遺族のご意向を聞きたいとおっしゃっていますけども、遺族推薦のメンバーを入れるというご趣旨なのかどうかというのが1点。
 それから、再調査とはいえゼロベースの調査なのか、それとも従前の報告書についての検証から始めるという調査なのか、その点についてお答えいただけますか。



久元市長:
 遺族のご意見をしっかりとお聞きをして人選をしたいと思います。それとともに、公平性中立な人選を保つためには、私どもも例えばこの先生がいいのではないかということでご遺族のご意見を聞くという方法もありますし、職能団体ですね、例えば弁護士会のほうに双方が推薦をお願いするという方法もあるかもわかりません。幾つかの方法があろうかと思いますが、その点についてはご遺族のご意見を聞きながら対応したいというふうに思います。



記者:
 2点目が、ゼロベースの調査なのかという点についてはいかがでしょうか。



久元市長:
 ご遺族のご所見では調査報告書についてさまざまな疑問点が出されていますから、まず、そこを検証するということがスタートになると思います。ただ、調査内容が十分ではないというご意見もいただいていますから、これまで例えば聞き取りがされていなかった関係者から聞き取りをするということもあるかもわかりません。



記者:
 では、従前の報告書をベースに足すべきものは足して、確かめるべきものは確かめてという形になると。



久元市長:
 そういうご理解で結構です。



記者:
 今日、ご遺族に会われたということですけれども、何時ぐらいに会われて、市長は先ほどおわびをされたということだったと思うのですけど、具体的にどういう文言でされて、伺えるならご遺族のほうからはどういう受けとめがあったのかということが1点。



 それから、先ほどおっしゃったように報告書のいろいろな所見には指摘がありますけれども、市長としては主にどういう点がご遺族の意見もしかるべきと、疑問があるのも仕方がないというようなところを感じ取られたのかというところ、主な点を伺えればと思います。



久元市長:
 今日午後にお会いをいたしました。ただ、これはご遺族の大変強いご希望で、ぜひ、今日お会いをする件については非公開にしてほしいという強いご要請がありましたので、日時や場所等は事前にはお知らせをしなかったということです。



 それから、私が申し上げましたのは先ほど申し上げたとおりです。教育委員会の一連の対応については適切でないところがありました。この点については、教育委員会は市長から独立した執行機関であり、市長の指揮命令や指示を受ける立場ではありませんが、行政を代表する立場から、この一連の対応で不適切だったところがあったということについておわびを申し上げますということを申し上げました。



 これにつきまして、ご遺族からどういうお話があったかということについては、むしろご遺族あるいはご遺族の弁護士の方にお聞きをいただくほうがいいのではないかと思います。



 それから、どういう点が不適切なのかということにつきましては、これはそもそも再調査を行うということについての理由が、もともとこの調査を行う調査委員会の設置、このスタートに当たって問題があったのではないかということと、それから、調査の報告書につきまして、これは当然のことながら調査委員会のメンバーとは異なる法律の専門家の複数の弁護士の方からご意見をお伺いしたところ、やはり、いじめ防止対策推進法に求めるこの調査の内容から見て不十分な点があるのではないかというご指摘もいただきました。



 そして最後に、まさに再調査をしようということを検討している最中にああいうメモが見つかったと。大きく言ってこの3点ということになります。



 2点目につきまして、個々の具体的にこの点がどうかということについては、これはまさに再調査の内容とかかわるわけですから、この再調査の中で明らかにされるべき事柄ではないかと思います。



記者:
 前回の定例会見の際に、再調査するかどうかの結果については7月に入るまでにとおっしゃっていたと思うのですけども、それはしかるべき期間だということでおっしゃっていたと思うのですが、今回早められた理由について、主な要因として今3つ理由を挙げられましたけれども、メモが見つかったとされたことが大きな理由になったのでしょうか。あるいは、別の複数の弁護士に聞いたご意見の中で大きな不足があると感じられたのでしょうか。そのあたりをお聞かせください。



久元市長:
 やはりできるだけ早くしたいとは考えていたわけです。2カ月程度の時間をいただきたいと思いましたのは、やはり専門家の意見を聞く時間が必要だと考えたからですが、これを早めましたのは、一番大きな理由は、ああいう形でメモが発見をされたので、この問題についてはできるだけ早く再調査をするかしないかということについて決定をすべきだと考えたからです。



 そして、この点については、メモが発見をされたということもあって、私が意見を求めました専門家の弁護士の方々からは、かなり早くお返事がありまして、幾つかのご助言をいただきました。そういうことから、今日こういう方針をご遺族にお伝えし、今ここでお話をさせていただいているということです。



記者:
 何点かお聞きしたいんですけれども。
 まず、1点目ですが、市長が遺族の方にお会いになられて、市教委の対応で不適切な点があったということですけれども、市長が考えるその不適切だったというのはどの部分が、特にそのスタートということをおっしゃっていますけども、どの部分を一番不適切だったとお考えになるのかが1点。



 それと、ご遺族の方に今日初めて会われたと思うのですが、もし何か印象に残っていることがあればちょっと教えていただきたいということと、それと、先ほどのちょっと話に戻りますけれども、再調査委員会の構成の件ですけれども、遺族側の推薦する委員と市内職能団体の方が推薦する、いろいろやり方はあると思うのですが、遺族側とそれ以外の方を例えば半々にするとか、そういう大きな方針がもしあれば教えてください。



久元市長:
 まず1点目は、教育委員会のどこが不適切であったのかということですね。これはやはりメモがああいう形で見つかったということが、やはり大きな問題だと思います。あのメモの存在というものが少なくとも去年の8月以降において教育委員会の事務局に報告をされていたにもかかわらず、調査が行われなかった。そして、この期に及んでその存在が明らかになったということは、この一連の問題に対する教育委員会の対応に対する不信を、ご遺族の方はもちろん、市民に抱かせる結果になったということは問題だったと思います。



 あとは、個別に一つ一つということではありませんけれども、やはりもう少しご遺族に寄り添う対応ができたのではないかということも、これは印象ということになりますが、感じております。



 それから、ご遺族との面談の件ですけれども、これはご遺族の方が非公開でお願いしたいということもありますので、お話の内容については、ご遺族の方、あるいは弁護士の方にお聞きをいただきたいと思いますが、私の印象としては、やはり最愛のお嬢様を亡くされた悲しみというものがひしひしと伝わってくるという思いがいたしました。



 それから、再調査委員会の構成メンバーにつきましては、やはり私は法律の専門家である弁護士の方に入っていただく、あとは学識経験者に入っていただくということが必要だと思いますが、今日、再調査の方針を申し上げたばかりです。まだ今どういう構成にするのかということについて特段、考えがあるわけではありません。



記者:
 細かな部分になるかもしれないのですが、先日のメモが見つかったときに教育委員会の事務局が、教育長から指示が出たのに動いていなかったということについての検証を、この垂水の案件の第三者委員会とは別で委員会を立ち上げてという話もあったのですけども、そのことも今回の再調査の中で同じそのテーブルで対応、議論というか、検討というか、検証というのをされることになるのでしょうか。



久元市長:
 教育委員会の調査委員会は、メモがどういう形で報告が上がったにもかかわらず、調査が行われずにかなり時期がおくれることになって見つかったということになったのか、そして、公表をするという結末になったのかということを教育委員会の責任で調査するということです。私は、これはかなり早い時期に調査の結果を取りまとめて公表をする予定だと教育委員会からは聞いております。



 再調査委員会は、そのメモのことを調査することではなくて、ご遺族からのこの再調査の要請を受けて、まず、調査委員会の報告でも一部いじめがあったということを認めているわけですから、そのいじめの実態というものを、よりご遺族の意向を踏まえながら、具体的な事実関係や、自死に至った因果関係というものが解明できるのかどうかということ、そこがポイントになるわけです。ただ、その調査の中で、このメモがこういう形で明らかになったということも、再調査の中からは排除されるものではないと思います。



記者:
 またメモの話で大変恐縮ですけど、メモが見つかったという会見が日曜日の午後に行われたのですけれども、そこから中3日で再調査する委員会を立ち上げるというところになったと思うのですが、市長は、ないはずのメモが見つかったという報告をいつ受けられて、この再調査委員会を立ち上げるというご判断をいつされたのかということを教えていただきたいと思います。



久元市長:
 正確な日時は忘れましたけれども、複数回報告を受けたと記憶をしております。4月に入ってから最初にこういうメモが見つかったと。このメモについては、報告書の中に記されているということは承知をしておりましたけれども、イメージはよく湧いてはおりませんでした。改めて、このメモの現物を教育委員会が持ってきて、こういうようなことになりましたとの話がありました。あとは、調査を進める過程で複数回、私に説明があったというふうに思います。



 それから、私は、この問題は、もともと、できるだけ早く、再調査をするかしないかということについて結論を出さなければいけないと思っておりました。ただ、この点については、やはり法律的な判断も必要になってきますので、専門家の意見を聞かなければいけないと思っていたわけです。ただ、これは相手がある話ですから、専門家の意見が直ちに返ってくるのかどうかということは自信がありませんでしたので、遅くとも7月を超えないところで、そのときまでには結論を出したいと申し上げたわけです。それはそういう理由です。



 今回は、こういうメモが見つかったということが最大の要因ですけれども、専門家からの意見というものもかなり早くレスポンスしていただきましたので、今日、こういう形で方針を発表させていただくことになりました。



記者:
 方針の大転換がご自身の中であったというわけではなくて、法律的な裏づけがとれれば7月末までには決断をしなければいけないというところを、ご判断を早められたということなのでしょうか。



久元市長:
 この問題につきましては、再調査をするかしないかということについては、初めから何か方針が頭の中にあったわけではなくて、まず報告書をよく読み込み、そして、報告書に対するご遺族の所見も読み込み、また、あわせて専門家の意見もしっかり聞いた上で判断をしなければいけないというふうに思っておりました。ですから、このメモが見つかる時点で再調査をするほうがいいのか、あるいは、しないほうがいいのかということについての心証というのでしょうか、そういうものは存在しておりませんでした。



記者:
 今回の再調査ですけども、いじめがあったかどうかというよりは、一部認定されているので、いじめがあったという前提で進めていくということでよろしいですか。



久元市長:
 いじめがあったということだというふうに思います。しかし、このいじめというのは、いじめという1つの事象があるわけではなくて、複数の生徒が介在し、また、それに対して報告を受けたり、相談に乗った教師もいるわけです。そういう中で、非常に複数の事実関係というものの存在、そして、その事実関係同士の関係というものも問題になってくるわけです。



 ご遺族の方は、教育委員会の調査報告だけでは不十分だ、ここで記載されていない事実というものもあったということもおっしゃっているわけですから、いじめがあったのかどうか、そして、そのいじめの実態というものがどういうものであったのかというものを解明するということが、法律に基づいて再調査を行う際の調査内容ということになってくると思います。



記者:
 もう1点あるんですけども、いじめと自殺との因果関係も含めて明らかにしていきたいということですけども、因果関係が認められた場合、加害者側の生徒または教師を含め、刑事罰にも発展していくことも考えられると思うのですが、そのことについてはどのようにお考えなのでしょうか。



久元市長:
 初めからそのような予断を持って調査を行うべきではないというふうに思います。まずは、教育委員会の調査では不十分であったということですから、どこが不十分であったのかということを考えて、これはこの因果関係の存在ということも含めて解明をしていくということ、これをやはり目指すということが再調査の大きな目的だと思います。



記者:
 大きく3点お聞きします。
 もともとの調査委のメンバーについて、選考が、一貫性がなかったというふうに最初おっしゃられていたかと思うのですが、この一貫性がなかったというのはどういう意図なのでしょうか。



久元市長:
 調査委員会のメンバーに一貫性がなかったということではなくて、調査委員会を立ち上げるときの教育委員会の説明に一貫性がなかったということです。特に調査委員会がどんなメンバーなのかということを問われて、教育委員会は「非公開」というふうに答えています。しかし、「それは既存の審議会とは別のメンバーなのか」と言うと、「いや、同じです」というふうに答えていて、審議会は附属機関ですから、ホームページを見たらわかるわけです。



 どうしてそんな説明をしたのか。私は事後にそういう説明をしましたという報告を聞きましたが、何を言っているのか理解できませんでした。このことを、市として、一貫性を欠く説明だというふうに申し上げているわけです。



記者:
 2点目です。もともとの調査委がまとめた報告書が、いじめ防止対策推進法に基づいていなかったという指摘があったということですけど、この指摘というのは、もう少し具体的に、どういう内容なのでしょうか。



久元市長:
 いや、そんなことは申し上げていません。いじめ防止対策推進法に基づく調査としては十分ではなかったということを専門家の弁護士の複数の先生からご指摘をいただいているということを申し上げています。



記者:
 どう十分でなかったという指摘だったんですか。



久元市長:
 その点については、ここが不十分であったということではなくて、実態の調査ということについて言えば、教育委員会の調査報告書は実態の解明という調査の目的から言えば不十分であったという指摘をいただいたということです。



記者:
 最後が、再調査委の5月中に設置されて、早いとは思うのですが、いつぐらいまでに報告書をまとめてほしいとお考えなのか、めどがあればお願いします。



久元市長:
 これは第三者委員会の調査ですから、私の責任でいつまでということは申し上げることはできません。ですから、これは調査をお願いする、調査の責任は最終的には市長にあるわけですけれども、専門家にお願いをする立場から言えば、できれば年内には調査を終了して、その結果を公表することができればと思っています。



記者:
 まず、弁護士の助言を求められたというのは、これはメモどうこうではなく、いつごろ求められて、ここ3日ぐらいの間にご助言というものがあったのかどうかということを、タイミング、時期を教えてほしいのですけども。



久元市長:
 ご遺族の方から再調査の申し入れがあった後にご意見を求めました。



記者:
 4月3日以降ということですか。



久元市長:
 そうです。その直後です。



記者:
 弁護士の方の助言というのは、今週になってからというわけではないのでしょうか。



久元市長:
 今週ではなくて、先週だったと思います。


記者:
 2点目が、今回メモが見つかった経緯を聞いても、担当者の方が異動されていたり、当然、生徒さんに至っては卒業したり、高校生になったりとどんどん時間が過ぎていっているという印象があるのですけども、その中で新たな調査というのは、改めて一から聞き直すのか、前回の聞き取り記録を踏まえながら、必要な部分だけを追加的に聞き取ったり、調査したりということになるのか、どういう形式のものを市長としては望まれているのか。


久元市長:
 確かに時間が日一日と過ぎていくということは事実です。ただ、自殺をこの生徒がされたのが一昨年の10月ですから、そんなに昔のことではありません。確かに当時中学3年生でしたから、卒業をしているわけです。ですから、調査に課題があるということは事実ですけれども、しかし、できる限り事実を解明するという姿勢で臨んでいただくことを望んでいます。



 この点についてはやはり、いじめ問題に詳しい弁護士、あるいは学識経験者の方に私がどうこう言うよりも、そのような課題があるということも十分おわかりになった上で、しっかりと任意の調査を遂行していただけるような調査手法をつくって、そして、実態の解明につなげていただくことを期待したいと思います。



記者:
 繰り返しになるかもしれないですけども、今回の一連のメモの取り扱いというのが、教育委員会の記者会見でもわりと的を射たような反応とか、まだ詰め切れていない、原因としてよくわからない部分というのがたくさんあるような反応であったり、回答であったりしたのですけども、市長としては、そもそもこういうメモがこういう取り扱いを受けていたという状況というのを、率直にどう受けとめられたのかというのを一言いただけたら。



久元市長:
 不適切の一語に尽きると思います。やはり学校長からこういうようなメモの存在があるということの報告を受けた教育委員会事務局としては、現物があるということですから、この現物をしっかりと回収して、それに基づいてどう対応するのかということを考えるべきであったと、これは当然のことだと思います。



記者:
 専門家から調査に関して不十分な点があるという指摘があったということですけども、その不十分な点というのが設置にかかわるものなのか、それとも調査の手法にかかわるものなのか、その辺をもう少し具体的に教えていただけたらと思うのですが。



久元市長:
 専門家の指摘は、私が再調査をするということの判断を形成する内容だとご理解をいただければと思います。その上で申し上げるならば、設置については専門家のご意見は、当時の法律解釈から言えば、附属機関を調査委員会にしたということは不適切とまでは言えないというような判断でした。



 ただ、私は先ほど申し上げましたような調査委員会を設立したときからの一連の対外的な説明などから言えば、これはスタートからして必ずしも調査委員会の調査について信頼が得られるような状況を、初めからつくり出すということについては問題があったと思っておりますので、このスタートの点についても再調査の理由として挙げているというところです。



 それから、教育委員会の調査の内容については、いじめ防止対策推進法が求めるいじめの実態の解明ということ、事実関係をしっかりと明らかにするということを求めているわけですが、この点について不十分であるという判断をしている。これは法律の専門家として、この専門家の中にはいじめ問題に詳しい弁護士の方もいらっしゃいましたけれども、そういうような判断をいただいたので、再調査をするということに至る理由の1つとして挙げているということです。



記者:
 あと、もう1点ですけども、今日、遺族の方に面会された場所ですけども、それはどちらで会われたのでしょうか。



久元市長:
 市役所の中です。



記者:
 市教委のことですけれども、この件に関して、当初、調査委員会を立ち上げたということをそもそも公表していなかったところから始まって、議会での教育委員会の幹部の方のこの件に関する説明も含めて、非常に後ろ向きというか、やる気がないというか、何事もなかったようにおさめようというのをすごく感じていたのですけれども、それでメモが見つかったというのを聞いて、さもありなんとは思ったのですが、市長が市教委の体質について、もし何かご所見があれば、今回の一連の対応を見て何かご意見があれば。



久元市長:
 今回の件について言うと、全体としての一連の経緯の中に不適切な点があったということは間違いないと思います。同時に、そこから教育委員会の体質がどうこうということを申し上げるのかどうかということについては、教育委員会は広範な事務を担当していますから、それについて、そこからストレートに何か教育委員会の体質に結びつけるようなことを神戸市の行政組織を統括代表している立場からは申し上げるべきではないと思います。



記者:
 先ほど他社のご質問で、見つかったメモについての報告を4月に入って複数回受けられていたとおっしゃられましたけども、これは遺族から市長に向けての再調査の依頼の後なのか前なのか、それはどちらでしょうか。



久元市長:
 再調査の依頼の後だったと思います。



記者:
 そうしますと、市長のところに再調査してほしいという依頼書が来ている段階で、市教委のほうから「実はこんなメモが見つかった」というのが結構以前から市長の耳に入られていたと思うのですが、そこからこの間の日曜日までかかった市教委のご対応、何かご指示はされていたのでしょうか。



久元市長:
 正確に言いますと、4月3日の後に市教委から「見つかった」という対応があったということです。これは、見つかったということを市教委が把握した時点で、そんなに時間的間隔を置かずに私に報告があったというふうに承知しています。



記者:
 要するに、市長の手元には遺族からの再調査の依頼書がある段階で、つまり、再調査をしてほしいという思いを聞いている段階で、市教委から「あった」というご報告を受けたんですよね。



久元市長:そうです。



記者:
 遺族が再調査をしてほしいということで頭を悩ませているときに、市教委から「実は、なかったと言っていたメモがあったんです」というのを聞かれたら、すぐさまそれは発表して私も判断を早めようと思うとか、そういうご対応もあろうかと思うのですが、私が先ほど聞いた感覚では、複数回報告を受けていたと、少し時間を置いているような印象を受けたものですから、そのあたりはどのようなお考えだったのか伺いたいのですが。



久元市長:
 まず、市教委としても、時間を置いていたとは思いません。市教委としても、メモの存在を受けて、発表したというふうに思います。複数回というのは、記者会見の後にも報告を受けていますから、そういう意味で複数回ということです。



記者:
 では、報告を受けたのは記者発表の数日前とかそのぐらいのタイミングだったというご認識なのでしょうか。



久元市長:
 今、正確にいつ報告を受けたのかというメモはありませんけれども、そんなに前ではなかったと思います。

その他の質疑応答

消防団報酬

記者:
 先日、弊紙のほうで調査しましたところ、消防団の団員の報酬が、個人支給になっているにもかかわらず全額徴収するという実態が多くの団が見られるというのがわかりました。



 市長のほうで、今年の予算で報酬を改善して、なり手不足を解消しようということで予算を組まれたにもかかわらず、非常に厳しい状況があるのではないかなと思うのですが、まずお尋ねしたいのが、この全額徴収という仕組みについて、報じられる前に市長はご存じだったんでしょうか。



久元市長:
 まず、神戸市の消防団の皆さんに対する報酬の支給がどういうふうに行われていて、それがどういう形で使われているのかということについては、知りませんでした。つまり、消防団の皆さんの報酬については、水準とかそれぞれの手当の額をどうするのかということを予算の中で議論して、そして引き上げをしたということです。



 私の思いとしては、消防団の皆さんは、報酬があるからとか手当があるからということではなくて、やはり地域のために、市民の生命・財産を守りたいという一心で、仕事を、消防団の活動に従事されていることは重々承知していますけれども、しかし、震災を経験して非常に活発に、ほかの都市に比べても活発だと思いますが、そういう活動をしている消防団の皆さんのご苦労に報いたいと、そういう思いから、全国的に見れば指定都市の中ではトップのところまで引き上げるということにいたしました。



 しかし、それがどういうふうに支給されているのか、それがどう使われているのかということについての知識は全くありませんでした。ただ、私も幾つかの自治体で仕事をして、消防行政にも携わったことがありますから、消防団の皆さんの報酬が集金がなされて特に親睦会費などに使われているという実態は、ほかの自治体で聞いたことはあります。神戸でもおそらくそういう実態はあるのではないかということは想像はしておりましたけれども、あまりそのことについて深く考えたことはありません。



記者:
 全額が徴収されているとなると、予算で引き上げた意味というのが薄れるんではないかという声もありますが、その点、いかがでしょうか。



久元市長:
 これは、消防団の報酬については個人に支給をするということが必須ですね。神戸市の場合にも、消防団の皆さんの報酬については、個人の口座を登録して提出していただいて、そこに全額を振り込んでいますから、個人に全額を支給しているわけです。ですから、適切に支給されていると思います。



 あとは、それを個々の消防団の皆さんが自発的な意思で、つまり、総意で全額を自分たちの何らかの活動、親睦会なども含めて充てるということであれば、それは個々の消防団員の皆さんの意思の反映だと思います。消防団は一人一人が活動しているわけではなくて、やはりチームとして活動している、指揮命令系統をしっかりと立てて、そして分団なり支団なりというような単位で活動しているわけですから、やはり団結力というのも1つのキーワードではないかと思います。



 そういうような団結力とかチームワークということを維持するためにまとまった活動に充てたいということを、みんながこれを自発的な意思でもって総意で行うのであれば、それはそれぞれの消防団の判断ではないかと思います。



記者:
 今回の件で、うちの新聞で自認書というのを出していましたけども、あそこにおいては、全額を差し出さなければ、つまり、署名しなければ消防団に入れないという条件になっていると聞いています。あるいは、ある団では、キャッシュカードを団員十数枚全部、1人の係員が持って、ATMの前で1人ずつの口座で全部一緒にした暗証番号を打ちながら1人ずつ出していくという実態、結構異様な光景が展開していると聞いています。さらには、私どもが報じた後、しばらくしてほとぼりが冷めたら全額集めるから一切手をつけるなという命令が出たところもあります。



 こういった事態を踏まえて、市長から、例えば全額というのは不適切で、それについては指導していきたいという思いというのはないのか、あるのか、そのあたりを教えていただけますか。



久元市長:
 今の、どんな様式かわかりませんが、全額差し出さなければ消防団に入れないというような対応、それから、キャッシュカードを集めて、それでそこから第三者が引き出すとか、これは不適切な取り扱いだというふうに思います。この点については是正をするように、本日、団長・支団長会議を消防局が開くというふうに聞いていますから、そこで周知徹底をさせることにしております。



 全額ということを繰り返しお話しになっていますけれども、この全額ということなのが、仮に消防団の皆さんのほんとうの自発的な意思で、これが総意なのであれば、それまでこれはやめなさいということは言えないのではないかと思います。つまり、消防団活動というものが、やはりこれは自発的な意図で、消防団に入るという自発的な意図と、そして、地域のために火災予防や災害などの活動をしたいという思いから行っているわけですから、そのことを前提にして、改めるべきところは改める、変えるべきところは変えると、そういうような対応で臨むべきではないかと思います。