神戸市-KOBE-


 

定例会見 2018年(平成30年)1月24日

最終更新日
2018年1月29日

発表項目

コンテナ貨物取扱量の最高記録更新
(5分52秒)

危険な空家を代執行により除却します
(7分27秒)

質疑

その他の質疑応答

発表項目

コンテナ貨物取扱量の最高記録更新

久元市長:
 今日は、私から2件につきまして説明させていただきたいと思います。
 最初は、神戸港のコンテナ貨物取扱量についてです。
 これは前もご質問をいただいたことがあるんですが、そのときは、平成29年のコンテナ貨物取扱量は震災前年とほぼ同水準になるでしょうと、それで、上回ることはないのではないかというふうに申し上げましたけれども、結果的には平成6年を上回りまして過去最高ということになりました。過去最高になるという一部報道が正しかったということになります。



 そこで、具体的にご説明申し上げたいと思いますが、震災前の平成6年のコンテナ貨物取扱量は291万6,000TEUでした。これが平成29年には291万7,000TEU、正確に言いますと、細かい数字になって恐縮ですが、291万5,853TEUから291万6,588TEU、735個増えたということですね。ですから、これは同水準といえば同水準なんですが、過去最高になったということも事実ですので、今日、ご報告をさせていただいたということです。大幅に上回って過去最高ということになったわけではありませんので、大騒ぎをすることもないわけですけれども、事実は事実ですので、こういう形で報告をさせていただきました。



 ここ数年の動きを見ますと、大体毎年約10万TEUずつ増加をしています。神戸港の港勢が着実に回復をしてきているということ、これを印象づける結果ではないかというふうに思っております。これまで韓国などに流れておりました西日本や東日本地域の輸出入コンテナ貨物、これをぜひ取り戻したいということで、平成22年8月に国際コンテナ戦略港湾に選定をされました。平成26年10月には阪神国際港湾株式会社を設立いたしまして、国の支援を得て本格的な支援策を実施してきたわけです。
 平成25年度との比較でいいますと、内航フィーダーが週68便から今年の1月では101便に増加をしている。こういう内航フィーダーを活用して、貨物の輸出入を行う企業や船会社に対してはインセンティブを行ってきたことが功を奏してきているというふうに考えております。



 この神戸港の港勢の回復をさらに確固たるものにしていくためには、以前もお話を申し上げましたけれども、今後は国際トランシップ貨物の集貨を増やしていく必要があるというふうに考えております。つまり、東南アジアの各港から、今の例えば上海とかシンガポールとかを経由して北米に行っている貨物を、神戸を経由にしていくということですね。この取り組みは去年から本格的にスタートをさせまして、この国際トランシップ貨物につきましては昨年比10%以上増加をしてきております。ぜひこの取り組みをさらに本格化させていきたいというふうに考えております。



 そこで、平成30年、今年は300万TEUをぜひ確保したいと考えております。この点につきまして質問をいただきましたときには、数値目標を設けるのはいかがなものでしょうかというふうには申し上げましたけれども、その後、庁内で検討をいたしまして、やはり300万TEUを目指して一丸となって頑張っていこうと、こういう方針で臨んでいきたいというふうに思っております。



 具体的には、引き続き瀬戸内方面、九州からの集貨を進めますし、この国際トランシップ貨物の集貨のためには、昨年、神戸国際港湾会議を開催いたしまして、8カ国11の港湾管理者との間でMOUを締結いたしました。こういうような港との関係を深めながら、東南アジア諸国との間のネットワークを拡大していきたいと、神戸の港の本格的な港勢拡大につなげていきたいというふうに考えております。これが1点です。

危険な空家を代執行により除却します

 2番目は、老朽危険家屋を空家対策特別措置法に基づきまして代執行により除却をいたします。 老朽危険家屋の問題につきましては、平成13年度から建築基準法に基づく危険家屋対策をスタートさせました。さらに、この危険家屋が増えてきたものですから、平成25年には神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例を改正いたしまして、危険家屋への指導、勧告、氏名公表、応急的危険回避措置などに着手をいたしました。



 同時にこれは全国的にも大変大きな問題になりまして、私も相当強く働きかけをいたしましたが、平成27年に空家等対策の推進に関する特別措置法が施行されたわけです。この法律によりまして、危険家屋だけではなくて、立木が繁茂をしているような、そういう悪影響のあるところへの指導が可能になりましたし、固定資産税の情報を利用することができると。あるいは、勧告をした後の固定資産税の住宅用地特例を解除する、こういう仕組みが整いました。この法律に基づく空家等対策計画も神戸市としても定めたところです。



 さらに、神戸市としては、この法律に基づく措置を着実に実施することに加えまして、これを補完する部分も定めた神戸市空家空地対策の推進に関する条例、これを一昨年の10月に施行いたしました。この条例では、法律で対象になっている空き家に加えまして、対象とならない空き家、例えば長屋の空き家部分とか、あるいは空き地への指導、それから法律にはない氏名公表の措置を定めまして、それによりまして総合的な空き家・空き地対策を推進する体制が整ったわけです。



 現実の仕事の流れを説明させていただきますと、市民の皆さんからたくさん危ない空き家がありますよという通報が寄せられます。この通報が寄せられますと、所有者が判明している場合には、その所有者に対して改善を指導いたしまして、その後は法律に基づき指導をすると。指導になかなか従っていただけない場合には勧告をすると。さらに、これは神戸市の独自の措置ですけれども、氏名を公表すると。さらに、命令をし、住民の生命、身体または財産に危険が切迫し放置できない場合には代執行をするということになります。



 一方で、この所有者が不存在、不明である、所有者がわからないという場合も非常にすぐに対応しなければならないときには、行政の判断で危険回避措置をとることもあります。一方で、所有者がわかりませんから、この住宅の所在などを含む公告を行いまして、一定の期間にこの申し出がないという場合には代執行を行うと。こういう手続になります。これは略式代執行と呼ばれることがあります。



 こういう措置を神戸市ではどれぐらいの件数が行われているのかということですが、これは平成28年の4月、法律が施行されてから去年末までの状況ですけれども、通報がありまして改善を要すると神戸市として把握をした空き家などが878件、そのうち改善が行われたものが292件、現在まだなお指導中のものが586件と、こうなっております。



 一刻の猶予も許されないという場合に対しては代執行をするということにもなるわけですけれども、その中の事例を幾つか見ていただきますと、この上の例では、これは老朽化が進みまして屋根に穴があいているという状況で、非常に危険な状態になっておりました。しかしながら、市の指導に従って8月にこれは所有者が自発的にこれを除去してくれました。
 この下のケースでは、これは平屋の住宅の屋根の崩壊が進みまして瓦が道路に落下するということで、神戸市がこの周りを柵で囲っていたわけですけれども、これを指導に従いまして所有者が除去してくれるということになりました。



 しかしながら、こういうふうに所有者が行ってくれるわけではないというのが今回のケースでして、これはごらんのとおり大変老朽化が進みまして、台風21号が通過をした後、空き家が崩れて隣のマンションにもたれかかっているという、こういう通報がありましたので、これはもはや放置できない状態に至っていると、こういうふうに考えまして、この空家特措法に基づく代執行で除却をするというふうにしたわけです。



 神戸市ではこれまで建築基準法に基づく代執行を11件行ってきましたが、空家特措法に基づく代執行は初めてです。これは政令指定都市でも初めてという措置になります。
 今後ともこういう形で、さまざまな手続、手順を踏みまして、一刻の猶予も許されないというものにつきましては代執行を行っていきたいというふうに考えております。
 私からは以上です。どうぞよろしくお願いを申し上げます。

質疑応答

コンテナ貨物取扱量の最高記録更新(テキスト版)

記者:
 先ほど市長もおっしゃったように29年の取扱量が過去最高にはならない、超えないんじゃないかと前回お答えがありましたが、今回は実際に最終的にはわずかですけども超えたと。その差というのは何が原因で起こったんでしょうか。



久元市長:
 前回ご質問をいただいた時点では速報値がまとまっていなかったということで、一種の見込みであったわけです。貨物の流れというのは秋以降活発になることは予想されておったわけですけれども、その要因は必ずしも十分把握できておりませんが、予想以上に貨物の動きが活発であったということで、私は少し慎重に申し上げましたけれども、結果的には予想以上に貨物の動きが活発であったということではないかと考えております。



記者:
 年末、12月の分がちょっと伸びたかなということですか。



久元市長:
 11月が伸びたということです。



記者:
 量的に過去最高を更新したということなんですけれども、このいただいている内訳によると、質というか中身の内訳というのは過去最高だったときと結構違うなというような印象を受けるんですけれども、これは何を意味しているのかなというところを伺えたらなと思います。



久元市長:
 平成6年との違いというのは、やはり外貿がかなり減っているということと、それから、内貿が平成6年に比べればかなり大幅に伸びているということだと思うんですね。ですから、これはやはり神戸で積みかえて外国に貨物を運ぶという、そういう努力が実を結んだというふうに考えております。逆に言えば外貿についてはさらに力を入れていかなければいけないということで、先ほどから申し上げておりますように国際トランシップ貨物の取り組みを強化しなければいけないと、そういうような努力をさらに進めて、今年は300万TEUを目指したいと思っております。

危険な空家を代執行により除却します(テキスト版)

記者:
 特措法による権限と代執行の権限というのは各市町村にあるということになるわけでしょうか。



久元市長:
 一般町村まで県と同じ権限があるかどうかは忘れましたけれども、政令市である神戸市は独自の権限を持っているということです。



記者:
 政令市で初めてというのは、ほかの政令市以外の、あるいは市町村まで入れるかどうかはともかくとして、自治体ではこの特措法に基づいた代執行による除却というのはあったという認識でしょうか。



久元市長:
 そうです。政令市では初めてですが、ほかの市では行われております。
特措法に基づく代執行は、大体60件ぐらいと記憶をしておりまして、周辺でも明石、それから尼崎、姫路が実施をしています。全国では、明石、尼崎、姫路を含めて60件が実施をされておりますが、政令市では初めてということになります。



記者:
 ありがとうございます。



記者:
 今回、特措法を使うことで代執行にいくまでの、例えば期間が短くなったとか、何かそういうメリットというのはあるのかという点と、あと、大きさによってもいろいろ違うのだと思うんですが、実際に代執行をするのに大体どのぐらい費用がかかるのか。また、予算の枠があるので、幾らやりたくても予算の枠の制限がかかると思うんですけれども、実際に年間どのぐらいできるというか、やりたいというようなことをお考えなのかを教えてください。



久元市長:
 まず、代執行の法的な根拠というのは、一般的な行政代執行法と、それから建築基準法に基づく代執行と、それから特措法で設けられた空家特別措置法に基づく代執行があるわけです。これは、それぞれ行政代執行の場合には、ごく一般的な規定で、その当否が争われることになるわけですが、空家特措法の場合には、先ほどのフローでお示ししたように、指導から始まって勧告、命令、代執行という一連の手続が明確に示されているというのが特徴です。一連の手続の中で組んだ上で、どうしてもそれ以外の目的で達成できないような場合には代執行にするということです。



 それから、今回除却にかかる費用は大体160万円ぐらいです。どれぐらいやるのかというのは目標を示すような性格のものではないと思います。やはりこれは私有財産をある意味で消滅させるということになりますので、例外的な措置というのが基本的な行政の受けとめです。危ないからどしどしやったほうがいいのではないかという考え方もありますが、私有財産を究極的に侵害することになりますから、慎重な上にも慎重に行うべきだという考え方があります。



 私はやはりその両方のバランスをとりながら、周辺に危険が及ぶような場合には代執行に踏み切るべきだと考えておりまして、今回、こういう形で政令市で初めて踏み切りましたが、今後、同様の事案が出てくれば、代執行を行っていきたいと思いますが、しかしそれは初めから数値目標を示すというようなものではありません。



職員:
 建築基準法でも略式代執行、所有者不確知の場合の代執行は可能です。ただ、神戸市の条例に基づいては、所有者不明の場合は代執行ができません。
所有者不明の場合に基準法ではできて、条例の対象、例えば長屋の一部があいている場合には所有者不明の場合に代執行ができないということになります。



記者:
 今回の代執行予定のところなんですけれども、代執行をしたら当然更地になると思うんですが、今回の場合、所有者の法人自体が解散している。この土地はどうなるんですか。



職員:
 法人が解散しておりますので、実質的に所有者不存在の土地となります。



記者:
 それはどうなるんですか。



職員:
 適切に管理される方がいないということになります。



久元市長:
 これは、まさに今、所有者不明土地問題として問題になっていることなんですよ。ですから、今答えがありましたように、所有者がわからないから適切に管理ができないということなので、これは別途、私も国の制度改正に入っておりますが、こういう場合に例えば、仮にここの土地を道路用地として買収したいといったような場合には手が出せないということになりますし、それから、この土地が不法投棄をされたり、雑草が生え放題で害虫が湧いて周囲に迷惑をかけるというような場合にも手が出せないことになるので、今年の通常国会に法案が提出される予定ですけれども、一定の要件を課した上で、地方自治体が一時的に管理できるような仕組みが整えられる予定です。



記者:
 昨年12月末時点のこの878件というのは特措法で指定した空き家の件数なのでしょうか。
 あと、通報等で所有者が判明して改善依頼をすると。その所有者と連絡がつくのは大体どれぐらいの割合なのかという、その2点、ちょっとお伺いしたいです。



久元市長:
 878件というのは、別に住民の皆さんが法的根拠をご存じということではありませんから、一般的に苦情というような形で通報があったものですね。
 後段の質問についてはなかなか難しいかもしれませんが、大体の相場観で何割ぐらいというのはわかりますか。



職員:
 登記名義人がいらっしゃるんですけれども、その登記名義人の方も登記上の住所にお住まいになることは極めて少なくて、我々は必ず住民票等を取得してから送りますので、すぐに見つかることは極めて少ないです。



久元市長:
 あと若干追加しますと、やっぱりこういうふうに苦情が出るほど老朽化している家屋の場合には、所有者がいたとしても、つまり、そこにいないということですから、なかなか行政が把握をするのが難しい。
 これは所有者不明土地の問題と大きく関連するんですけれども、登記名義人がもう既に死亡している、それから相続人ががたくさんいて全員に連絡をつけることが極めて困難というケースとか、そういうことがあります。空き家・空き地に関する担当部局もそうですが、例えば固定資産税を払ってもらわないといけませんから、税務担当部局は八方手を尽くしてこの所有者や相続人を探すと。近所の方に聞き込みをしたり、何か最近それらしき人はあらわれませんでしたかとか、そういう聞き込みをしたりして、苦労して探すということを随分やるわけです。



 しかし現実には、そういう苦労を重ねても、所有者がなかなか見つからないというようなケース、いても見つからない、あるいはそもそも所有者がわからない、こういうケースが増えていると。こういうケースが問題になっている1つの局面が、この老朽空き家対策、あるいは荒廃した空き地対策ということではないかというふうに思います。

その他の質疑応答

喜楽館に関する報道

記者:
 先日発売された週刊現代で、新開地で建設が予定されている喜楽館の命名というか、名前の公募をめぐって、上方落語協会の桂文枝さんが、最初から名前がわかっていて、その上で知人にそういう名前を書くように依頼をして決めたというふうなことが書かれていました。その中に、その計画が始まった3年前の当時から市長もこの名前で了解を得ているというふうなことが文枝さんの発言として紹介されているんですけど、こういう事実があったのかどうかということをお聞きします。



久元市長:
 まず、そういう事実はありません。
 それに関連して、私の記憶があることを申し上げれば、この喜楽館という名称を知ったのは、8月16日にこの喜楽館の記者発表と起工式が新開地でありました。その事前説明を担当部局から説明を受けましたのは8月9日です。この8月9日の日に、公募も行われて喜楽館という名前に決まっていますという説明を受けました。
 ですから、何年前か知りませんが、そのときに名前を知っていたとか、相談を受けたとか、そういう事実は一切ありません。



記者:
 ちょっとこの記事の事実がまだよくわからないところはあるんですけど、もし事実であれば、全国の方から公募した名前が実は最初から決まっていたということで、これは神戸市が直接やっているわけじゃないんですが、全国の方からするとちょっと腑に落ちない面も出てくるかなという気もしますけど、この問題全体について、何か今言えることがもしあるようでしたらお聞きしたいんですけど。



久元市長:
 それは、神戸市としてこれを行ったわけではなくて、地元のNPOの皆さんが中心になって新開地の演芸場をつくろうと、これは大変結構なことではないかということで、兵庫県と神戸市が必要な支援をしているわけです。
 ですから、やはりこの名称については、地元の皆さんが責任を持って手続をされ、決められるべき事柄ではないかというふうに思っております。