神戸市-KOBE-


 

臨時会見 2017年(平成29年)11月7日

最終更新日
2017年11月10日

発表項目

「ラストマイル自動運転移動サービス」の実証実験の実施
(20分52秒)

質疑

発表項目

「ラストマイル自動運転移動サービス」の実証実験の実施

司会:
それでは、定刻になりましたので、ただいまより「ラストマイル自動運転移動サービス」の実証実験の実施についての記者会見を始めさせていただきます。
  それでは、まず、会見に先立ちまして、ご出席の皆様をご紹介させていただきます。
 皆様の正面向かいまして真ん中、右手より、株式会社NTTドコモ代表取締役社長、吉澤和弘様です。



吉澤社長:
 吉澤でございます。よろしくお願いいたします。



司会:
 右手、神戸自動走行研究会代表、みなと観光バス株式会社代表取締役社長の松本浩之様です。



松本社長:
 松本でございます。どうぞよろしくお願いいたします。



司会:
 右手、株式会社日本総合研究所取締役専務執行役員、松永洋様です。



松永取締役執行役員:
 松永でございます。よろしくお願いいたします。



司会:
 続きまして、市長の左側でございます。筑紫が丘自治会会長、川渕啓司様です。



川渕会長:
 川渕です。よろしくお願いいたします。



司会:
 左手になります。群馬大学次世代モビリティ社会実装研究センター、センター長、太田直哉様です。



太田センター長:
 太田でございます。よろしくお願いします。



司会:
 そして、真ん中、最後でございますが、久元喜造神戸市長です。



久元市長:
 どうぞよろしくお願いいたします。



司会:
 また、本日は、記者の皆様の左側にご陪席の方々をお迎えしてございます。代表しまして、一番最前列でございますが、本実証実験につきましてご指導いただいております国土交通省近畿運輸局より自動車交通部長の栗原部長様にご出席いただいてございます。



栗原部長:
 栗原でございます。よろしくお願いします。



司会:
 それでは、まず、久元市長よりご挨拶並びにご説明をいただきます。



久元市長:
 「ラストマイル自動運転サービス」の実証実験につきまして、記者会見を開催させていただきましたところ、お集まりをいただきましてありがとうございます。



 このラストマイル、あるいはラストワンマイルとも呼ばれますが、本来はこれは通信の用語ですね。今は駅あるいは停留所と自宅の間とか、あるいは商店や病院と自宅の間、こういう目的地との間をどういうふうに移動手段を確保するのか、そういうような観点から使われている用語です。



 この実証実験は、ラストマイルを、自動運転によって移動サービスを展開することができないか、そういう観点からの実証実験です。地元の交通事業者でありますみなと観光バスを中心といたしました神戸自動走行研究会、それから、自動走行の分野で最先端の技術、ノウハウを持っておられますNTTドコモ株式会社、それから、日本総合研究所、群馬大学、そして神戸市と、それから地元、筑紫が丘の地域住民の皆さんが協働して行う産学官民連携の取り組みです。



 この経緯について簡単にご説明を申し上げますと、筑紫が丘は神戸のニュータウン、計画的開発団地の1つで、市内でも高齢化が進んでいる地域です。そういう状況の中で、普通免許を返納するなどマイカーを手放す住民が増える一方で、この地域の中は坂道が多いということで、ラストマイルの移動手段の確保を望む声が高まっておりました。
 そこで、後ほど川渕会長さんからもお話があろうかと思いますが、筑紫が丘自治会の皆さんが住民の移動課題の解決方法を検討いたしまして、神戸自動走行研究会の代表でありますみなと観光バスとの間で協議を進め、昨年度には通常の電動車両を活用した有人での実証実験が行われました。さらに今年度は新たにNTTドコモ、群馬大学が参画をされまして、いよいよ自動運転車両を使った原則自動運転機能による有人の自動走行実験が行われることになりました。



 自動走行運転は全国でも各地で実証実験が行われておりますが、原則としてこの筑紫が丘の住民であれば登録すれば誰でもこれを利用できる、また、大学、企業ではなくて住民が主体となった実験が行われると、こういう実証実験は初めてというふうに承知をしております。
 この実験の特徴は、実証場所がニュータウン、住宅地の中ということ、それから、運行期間が約2カ月ということで比較的長期にわたっていること、買い物や通勤などの住民の実際の生活の移動手段として利用されると、こういう点に特徴があります。



 具体的には、今日11月7日から12月24日までの期間、神戸市北区筑紫が丘におきまして、ICT技術を活用した自動運転車両を地域の住民の皆さんに日常生活の移動手段として利用していただき、地域の新たな移動手段としてどのように寄与できるのかと、こういう検証を行います。
 神戸市は従来からオープンガバメントを進めておりまして、地域課題に対して民間の先駆的な取り組みを行政として積極的に後押しするという戦略をとっております。地域課題の解決や新産業の創出、人材の育成にもつながると考えております。今回の実証実験は、住民の自助共助という考え方のもとに住民が主体となって実施される、大変すばらしい取り組みであると考えております。神戸市としてもしっかりと支援を行いたいと思っております。



 この実証実験における神戸市の具体的な役割は、NTTドコモ株式会社との間で締結をいたしましたICT及びデータ活用に関する事業連携協定の一環として実験に協力をするものです。そして、市内における移動課題に関する情報提供や実証実験で得られたデータの有効活用を検討していきたいと考えております。どうぞよろしくお願いを申し上げます。



司会:
 続きまして、株式会社NTTドコモの吉澤社長様よりご挨拶をお願いいたします。



吉澤社長:
 吉澤でございます。まず、本取り組みですね、弊社ドコモが携われますこと、ほんとうに喜びにたえません。大変うれしく思っております。神戸市の久元市長をはじめとして、関係者の皆様に改めましてお礼を申し上げます。ほんとうにありがとうございます。



 今回の取り組みにつきましては、先ほど市長からもございましたように、2016年の4月に神戸市とドコモの間で締結済みのICT及びデータ活用に関する事業連携協定の一環として実施をしてまいります。その中で、ドコモとしては、より安心とか便利というようなものを追求する必要がございまして、特に交通社会でも便利・安心の実現に向けて、私どものネットワーク、さらに例えばもう少し先の5Gだとかを見据えたネットワーク及びAI、人工知能ですね、そういったものを活用した運行管制技術、こういったところで貢献できるというふうに考えてございます。



 もうちょっと具体的に2つ申し上げたいと思いますけれども、1つはいわゆるAI運行バスという交通システムがございます。これは例えば1台の車両ですけれども、住民の皆様の複数の乗車予約に対して、運行時間だとか運行ルートを人工知能で自動計算をして効率よく応じるということを可能とするものでございます。このシステムによりまして運行の効率化というものはもちろんですけども、住民の皆様にとりましては言ってみれば乗りたいときに乗りたい場所で利用することができるという、まさに生活の足を提供することができるというものでございます。
 あと、2つ目ですけれども、これはP2Xという言い方をしておりますが、例えば小型の専用端末を高齢者の方、あるいは子供でもよろしいんですけども、持っていただいて、自動運転車両に自分自身の存在を知らせると。要はお互いに近づいたらばピピッというような音で、端末のほうから音が出る、あるいは車のほうからも音が出ることによっていわゆる安心・安全というのもさらに確保していくというような、そういったところをご提供させていただければと思います。今日も少し実際のデモの中でもそういったものを用意してございます。歩行者が携帯する端末で、安全な交通環境の実現に寄与したいということでございます。



 以上のような、具体的には2つの取り組みをもちまして、ドコモはここにおいでになりますパートナーの皆様と一緒になりまして、人口減少あるいは高齢化に伴う交通の空白地、そういったものの拡大に対する対応ですとか、あるいは生活交通の確保というようなことで、地域が抱える社会課題の解決に少しでも貢献させていただきたいと思ってございます。
 以上でございます。



司会:
 続きまして、神戸自動走行研究会代表の松本様よりご挨拶をお願いいたします。



松本社長:
 神戸自動走行研究会代表、みなと観光バスの松本でございます。どうぞよろしくお願いします。



 先ほど久元市長から期間のご説明がありましたけども、もう少し詳細に申し上げさせていただきます。
 本実証実験は11月7日から12月24日までで運休日もございます。運行時間は9時から17時まで。実証では、前半が定ルート型移動ということで、自動走行車両で運転を行います。後半が、先ほどドコモからのご説明がございました、AI運行での移動型ということになっております。



 具体的に申しますと、定ルート型移動が11月7日から11月28日までの期間で、呼び出し型、走行型移動につきましては、12月4日から12月24日までとなっております。
 まず、この筑紫が丘の地域は、私どもみなと観光バスが路線バス、乗り合いバス事業をやらせていただいておりまして、この地域から新神戸、三宮ハーバーランドのほうに路線バスをさせていただいております。また、それ以外でも神戸市内を中心に14系統、営業距離数で197キロの乗り合いバス事業を営まさせていただいております。今回、路線バスを運行し、筑紫が丘の皆様とコミュニケーションをとる中で、三宮路線を開通したときは中距離ニーズがあったんですけども、やはり高齢化というところから近距離輸送、そういったものが非常に重要になってきたということになります。私どもは、神戸市内でも住吉台くるくるバス、森北どんぐりバス、坂バスというコミュニティーバスもさせていただいておりますけども、そういった中で日々の皆様とのおつき合いの中で、やはり移動というものがものすごく重要なファクターになってきたというのを痛感しております。



 昨年、先ほどご説明がありましたように、自動運転車両ではございませんが、EV車両を使いまして実証検証をしたところ、やはりドライバーによる手動運転が実際の車両ではどうなるのかということを検証してみるということがありまして、日本総研といろいろ相談をさせていただきながら、群馬大学と取り組むことができました。そして、神戸市からのご指導、そして、ドコモの強力ないろんな形でのご指導・ご支援をいただきまして、許認可事業者である近畿運輸局からも、さまざまな角度でご助言等をいただきまして、今回、こういう実験に至れたというところでございます。



 自動運転のほか、さまざまな形で私ども、みなと観光バスも独自で開発しているデジタルタコグラフで、究極の安全運行を目指してAIを駆使した運転手の健康管理など、そういったものについても取り組みをしております。また、多面的なビッグデータの収集から、誰でもベテランドライバーと同様の運転技術を発揮できるようになる運転支援システムを構築することで、今課題になっております運転手不足、そういったものにも新たな取り組み、課題解決になるのではないかなと考えております。また、利用者につきましては、有益な情報をオープンデータ化する、そういったところにも取り組んでいければと考えおります。



 いずれにいたしましても、本実証実験で私ども運用主体として対象モニターや運行車両の管理、位置情報の提供などをさせていただきまして、今後、ますますいろんな形で課題になってきます地域公共交通に対してひとつ解決の糸口を見つけられればと考えておりますので、私どもとしましても、皆様からご助言、ご指導をいただきながら進めていきたいと考えております。
 以上でございます。



司会:
 続きまして、この実証実験の場になります筑紫が丘の自治会の会長でいらっしゃいます川渕啓司会長よりご挨拶をお願いいたします。



川渕会長:
 まず、このたびの自動走行への取り組みが、この筑紫が丘で進められたということは、我々は非常にありがたく、また、光栄に思っております。ここに関係しました皆さんにここで筑紫が丘を代表してお礼を申し上げます。



 まず、この筑紫が丘の状況を説明しますと、開発されて約40年あまりになるんですけれども、現在、世帯数が約2,200、人口が5,800人、結構大きな地区ではあります。ですけども、ご多分に漏れず高齢化が進んでいます。この前の国勢調査で65歳以上の高齢化率が40%でした。次の5年後の国勢調査のときには、これが確実に50%になるんです。そんな状況なものですから、我々としてもどうしたらいいかということもいろいろと検討はしておりました。
 それと、この地区のことをもう少し説明しますと、非常に緑の多い、環境のいいところでして、皆さん、ここに住んでいる人はここに非常に愛着を持っております。しかし、先ほど説明がありましたように、ここは丘陵地でして、坂道も多くて、最近のお年寄りの方が、例えばスーパーに行く、病院に行くということで、その移動に皆さん若干困難を来していると、そういうふうな状況になりつつあります。それと、自動車の免許を返納した方も最近は結構増えております。それと、ここでの移動手段は車なんですけども、運転にそろそろ大丈夫かなと不安を抱いてきた人、もうちょっと先には確実に運転できないなと思っている方もたくさんいます。



 そういう状況で、我々としても何らかの手を打たんとあかんかなという検討をしようと考えているときに、ちょうど日本総研、それから神戸自動走行研究会の方から「自動走行の実験をやってみたい」という話がございまして、これはいいことだと思って、すぐ手を挙げまして、その取り組みに協力いたしました。昨年度は、地域内のそういう移動がほんとうにニーズがあるのかなということを中心に実験されまして、結果としまして、「こういうサービスは必要である」「この先も絶対必要になるものだ」という意見がたくさんありました。それと、「防犯という意味でも、そういうものを走らせてもらったら非常にいいんじゃないか」と、そういう意見もございました。



 それと、今回の、今年度の実験ですけども、昨年の結果、それから今年もアンケートをいたしまして、その辺のデータをもとに、NTTドコモ、群馬大学に加わっていただきまして、いろんなレベルアップをしまして、自動走行の機能を持ちました自動車で実際の実験をするということになりまして、走行距離も我々の希望で少し広げてもらいました。今までは、極端な話、3丁目から9丁目だったんですけど、1丁目、2丁目も入れてくださいよという形で、少し広くやってもらったというふうな経緯もあります。この実験の成果というのは非常に我々として期待しております。



 最後ですけれども、数十年前に開発された、我々が暮らすような、今暮らしているようなニュータウンというのが、今、オールドニュータウンという言い方で言われているんです。我々としては、このオールドニュータウンという名前は非常に気に入らなくて、何とかこういう自動走行という新しい技術を入れて、そういうものを入れて、オールドニュータウンからニューオールドタウンというものにぜひともやっていきたいなと。そういう面でもみんなの先頭を走れたらいいかなというふうな思いをしております。



 そういうことで、非常に成果も期待しているんですけど、それと同時に、各地でこういう自動走行の実験と取り組みというのがなされていると思います。そういうところにも今回の実験というのが参考になればというふうに思っております。
 以上です。

質疑応答

「ラストマイル自動運転移動サービス」の実証実験の実施(テキスト版)

記者:
 松本社長にお伺いしたいんですけど、実証実験を筑紫が丘でやりたいということで自治会のほうに持ちかけられたのはいつごろで、なぜこの地区を選んでそういうふうな持ちかけをしようと思ったのかというのを、もう少し詳しく経緯を教えてください。



松本社長:
 まず、もともと私どもみなと観光バスは、こちらのほうで北営業所というのを設けて路線バスを運行させていただいておりまして、そのいきさつからこの筑紫が丘自治会の皆様とは数年前からコミュニケーションをとらせていただいております。そういったところから、まず、最初は三宮のほうとかハーバーランドのほうとかに行きたいという皆様のご要望があったんですけども、先ほども申しましたとおり、コミュニケーションをとりながら聞いておりましたら、「高齢化したら、何分、近場でも移動がしにくくなってくる。だから何とかできひんか」、そういうふうなお話もいただきました。



 その中で、じゃ、何とかできないかということで、もともと私どもは日本総研と「COSMOS」というプロジェクトを一緒にさせていただいておりまして、その中から、地域課題を取り組んで、地域の移動、活性化、そういったものをどういうふうな取り組み、どういうふうな視点でやっていけばいいのかということを、同じ目線で取り組ませていただきました。そういったところから、筑紫が丘の皆さんから、ちょうど、こういうふうな解決方法は何かないやろうかと。要するに、移動というものが、今後──今は大丈夫です。今は皆さん運転できます。けども、3年先、5年先、これはどこの地域でもそうだと思うんですけども、やはり、今の高齢者の皆さんの事故率を考えましても、皆さん、不便だと。「マイカーは運転したい。けども、運転はできなくなったとき、ほんとうに不便だよね」と。「じゃ、そのときに違う解決方法はないだろうか」、そういうふうなお話をいただきましたので、まず私どものほうで、まずは皆さんが社会的受容性、要するに自動走行とか、その機能がほんとうに皆さんの中で必要かどうか、そういった調査を昨年度させていただきまして、その結果、皆様のほうから、「やっぱりこういうふうな移動は必要だよね」という話がありました。ただ、残念ながら、今、非常に乗務員不足でございます。それと、採算が何よりも難しゅうございます。そういった視点もあるんですけども、いろんな形で、さまざまな角度から可能性を導き出せればというふうに考えております。自動運転が全て地域課題の解決になるかどうかというのは、今後いろいろデータ検証しながら進めていければと考えております。そういうふうな意味で、筑紫が丘の皆様とともに、さまざまな技術、最新のテクノロジーを使いながら実証検証できればと。その中で、行政からご指導をいただきながら進めていければというふうに考えています。



記者:
 近距離というお話が出たのは昨年ぐらいということでよろしいですか。



松本社長:
 そうでございますね。昨年ぐらいからということでございます。



記者:
 会長にお伺いしたいんですけれども、この実証実験、先ほど期待しているとおっしゃっていましたけど、具体的には、この実証実験を通じて何を期待しているのかということと、あと1つ、今回登録された方はどなたでも乗れるということですけど、6,000人の中で今のところどれぐらいの方が参加されそうかなというのがもしわかればあわせて教えてください。



川渕会長:
 あとのほうの質問ですけども、今のところは、私は把握できていません。先月の説明会では50人をまだ越したとかいうぐらいの状況じゃないかと思います。まだまだこれから、受け付けを今やっておりますので、増えてくるものと思っております。
 それと、この実験なんですけども、成果をどう考えているかということなんですけど、はっきり言いまして、どういうふうな格好になるか、我々としてもはっきりわかっていません。ただ、確実に、我々の自治会も高齢化というのが進んでいます。さっき言いましたように、5年後には50%になります。そういう中で、こういう坂の状況、だから、何らかの形で移動を確保しないといけないということになると思いますので、切実な問題として捉えております。



記者:
 一番意見として多いのは、やっぱり病院と、イオンでしょうか。



川渕会長:
 一番多いのは、筑紫が丘ですけども、ちょうどこのあたりが大まかに言うと真ん中なんですよね。スーパーがあって、福祉センターがあって、自治会館がある。それと、郵便局もあるんです。だから、そういう意味で、ちょうどここはセンターで、いろんな形でそういうルートを組むのにいいところじゃないかなと思います。ただ、いろんな技術の問題がありまして、有馬街道の向こうに大きい病院がございます。そこまではちょっとまだ技術的な問題で難しいんですけど、ただ、そういうふうな希望は当然多いです。やはり一番のニーズは、病院かもしれません。今、ここの中を患者さんを送り迎えするようなシステムで走ってますけども、将来的には、やっぱりこういうシステムの中でそういうところまでいけるような形になればいいかなというふうには思っております。




記者:
 どなたに伺えばいいのかちょっとわからないんですけども、自動運転移動サービスですが、各地で行われていて、群馬大学が路線バスで実験を今月からされるということが報道されていました。これが例えば「全国初」とかというふうに書けるのであれば、我々的にも「全国初」というので見出しをとりやすいんですけれども、どこがどういう形で珍しいのか、例えば、何十年か後に自動運転車が日本中を走り回ったときにこの実証実験というのがどういう位置づけになるのかというのが、よくわからないので、そこのところをご説明いただける方がいらっしゃればと思うんですが。



久元市長:
 完全に自信を持って言えないかもしれませんが、1つは、オールドタウンというお言葉は川渕会長はお嫌いだというふうにおっしゃいましたけれども、高齢化が進んでいるニュータウンの中で、住民の皆さんが参画をして、そして住宅地の中を走るということは、ほとんどないというふうに言ってよろしいのではないでしょうか。



太田センター長:
 群馬大学でございます。
 実験的に短期間どこかで走らせてみるというのはあったんですけれども、こういう住民の方々と一緒に、自動運転の場合は1カ月ですけども、2カ月の間実験をするという、その長い期間ちゃんとやるという意味では日本初であります。



記者:
 技術的にはもう既に人間を乗せないベースではできるというのはわかった上でやられることだと思うんですけど、技術的にここが新しいというのがもしあれば教えていただけますか。



太田センター長:
 技術的にはそう新しいことはしておりません。どういうことかというと、やっぱり住民の方々に乗っていただくということなので、やっぱり安全が一番なわけです。それで、誰もいなくても行けるという、特別なことが起こらなければどこでも行けるという技術は開発されておりますけれども、それを非常に抑制した形で使っております。例えば障害物があったときに、それは自動的に回避して行くという技術はあるんですけれども、それが絶対に安全かという保証はなかなかとれないわけですね。それは実験レベルでは非常にたくさんやってますけれども、そういうところを切って、そういうところはドライバーの方にお願いする形で非常に制約的には使っておりますけれども、技術としては、もっと非常に進んだものは持っていることは持っているということでございます。



記者:
 久元市長と吉澤社長にお伺いしたいんですが、昨年度から子供の見守りサービスを神戸市とドコモの間でやられていますけれども、今回得られるデータを使ってどんな有効活用というのを今後検討していらっしゃるのかという点をお聞かせください。



吉澤社長:
 見守りについてはもうかなりのデータが集まってるというようなことで、私どもとしては、そちらもしっかりやっていく、あるいはほかの自治体ですとか、あるいは、例えば今度の神戸マラソンだとかにも、実は、そういったタグだとかを使ったいわゆる記録だとか、誰がどこを走ってるみたいなところで使わせていただくと。



 今回のいわゆる自動運転の関係ですけども、それと子供見守りは多分連携はしないと思いますけれども、私どもは、やはり今回の意義というのは全国の自治体が抱える課題ですよね。少子高齢化であったり人口減少という中で、やっぱり特に移動に関しては、例えば運転手さんが不足している状況もありますし、利用者の方も減少している、あるいは、公共交通機関だとか、廃線になったり廃止になったりするような中で、その交通空白の地帯、それの拡大をとめていくんだという意味での意義がすごくありますので、ここでの結果だとか成果だとか、やっぱりそういったものを持って、ぜひほかの地域だとかに対しても、ここでのいわゆる知見、ノウハウ、それと結果、そういったものを広げられるようにぜひ考えていきたいなということでございます。
 実証の場としては、筑紫が丘がすごくいい場所だというふうに私も来て思いましたし、今から実際に乗って安全性をもう少し実感したいと思います。そういうふうに考えております。



久元市長:
 技術的には先ほどご説明があったとおりかと思うんですが、例えば先ほど、近接をしたらピッピッと鳴るような、こういうようなサービスが円滑に提供できるのかどうかというのは、おそらくこれは、自動運転の場面だけではなくて、ほかにも応用できる分野があるのではないかなと思いますし、これは神戸に限らず、そういうような応用可能性というものを探っていける端緒になるのではないかと思います。



 あと、先ほど松本会長からお話がありましたのはものすごく新鮮だったんですけれども、北区の交通問題につきましてはいろんな要望を聞いておりまして、その大半は、特に三宮などの都心との間の交通手段を確保してほしい。路線バスあるいは神戸電鉄、そういうものでいろんな対策は講じてきたんですけれども、近距離のこういうニュータウンの中の移動に対するニーズというのがかなり高いということが、先ほどご説明があったとおりです。
 こういうようなニーズというものが神戸市内のほかのニュータウンの中にでもあるのかどうかという、これは、ここで得られたデータを活用して、それぞれの地域ごとにそういうようなニーズがあるのかないのか、ニュータウンの問題の中で移動手段の確保というのは大変重要ですから、ここで得られたものをほかの地域についても考えていく1つのきっかけになるのではないかというふうに思います。



 いずれにいたしましても、自動運転だけではなくて、ニュータウンの移動手段ですね、これを、どんな方法があるのかということを考えるという、そういう契機にもなるのではないかというふうに思います。



松本社長:
 先ほどの日本初のほうなんですけども、私ども調べだけで申し上げますと3点ございまして、1点目が、自動運転の実証場所がニュータウン内、住宅地内であること、他の実証は過疎地や観光地が多いですということがまず1点目です。
 2点目ですけども、運行期間が約2カ月と長期にわたるという実証であることです。他の実証は大体おおむね1週間か2週間程度の実証が多いということです。
 3点目といたしまして、買い物や通院などの住民の実際の生活移動手段として利用されることです。ほかの実証では試乗やデモレベルの実証が多いので、少なくとも、私どものように生活に即した中での移動ということであれば日本初ではないでしょうかというふうに考えております。



 以上のように、筑紫が丘は高齢化した住民の皆さんが次世代のために、私どもはいつも言うんですけども、愛着のある町、自分たちの町に住み続けるには、移動課題の解決に向けどういうふうな取り組みをされるか、この住民主体というのが極めて重要ではないかなというふうに私どもは考えております。そういったところは、住民の声があって、皆様から一緒になって自動走行というテクノロジーを使ってやっていく、AIをさまざまな形でやっていく、こういったものが日本初というふうに私どもは認識しております。
 以上でございます。



司会:
 この後、正面のパネル前に登壇者の方々にお並びいただきましての写真撮影を行います。


(写真撮影)