神戸市-KOBE-


 

定例会見 2017年(平成29年)9月20日

最終更新日
2017年9月25日

発表項目

神戸DMO(仮称)の名称および会長の人選
(6分40秒)

質疑

その他の質疑応答

発表項目

神戸DMO(仮称)の名称および会長の人選

久元市長:
 私から今日お話を申し上げたい案件は1件です。神戸DMOの名称、それから、会長の人選につきまして、めどがつきましたので、考え方をご説明申し上げたいと思います。



 このDMOは、国、観光庁が中心になりまして設立を進めている組織なんですが、地方創生の一環といたしまして、観光地経営の視点から、多様な関係者と協働しながら観光地域づくりを担う法人です。日本版DMOと呼ばれておりますけれども、この設立が進められているわけです。



 神戸市もこの政策は理解でき、観光振興を進める上で有用だと考えまして、去年の8月から神戸DMO(仮称)検討委員会を設立いたしまして、6回にわたって開催をしてきました。そして、従来の宿泊観光事業者だけではなくて、生活文化産業、商業、農漁業など、幅広い分野の事業者、有識者など36名の皆さんから意見をお聞きして議論をしてきたわけですが、神戸DMO(仮称)構築に向けた提言もいただいております。この提言を踏まえまして、今年度から市の観光部門の一部を一般財団法人神戸国際観光コンベンション協会に移管いたしました。面的観光の充実による滞在型観光の促進、民間と行政が観光戦略を共有し実行できる体制づくり、新たな観光コンテンツ開発と地域ぐるみの「おもてなし」の充実、こういう3つの視点から神戸DMO設立に向けた準備が進められてきました。



 このような検討を行いまして、このたび、神戸DMOの名称と、それから、会長の人選につきまして、関係者の間でコンセンサスが得られることになりました。そこで、その内容を今日はお話しさせていただきたいということです。



 今後、この方向に沿って協会を改組いたしまして、理事会、評議委員会などの必要な手続を経て正式に決定し、年内をめどに新組織の設立を行いたいという風に考えております。新しい組織は、一般財団法人神戸観光局です。英語ではKOBE TOURISM BUREAUとなります。この名称が、端的に言いますと、一番わかりやすいのではないかということです。
 それから、この神戸観光局の会長につきましては、株式会社アシックス代表取締役会長兼社長CEO尾山基(おやまもとい)氏にお願いをするということで関係者の合意ができました。尾山氏につきましては、よくご存じだと思いますけれども、世界的企業のトップでありまして、マネジメントやマーケティングに卓越をしておられます。スポーツを通じた世界的なネットワークもお持ちでありまして、今後、ゴールデン・スポーツイヤーズを迎えるということから、神戸のインバウンドを含めた観光客誘致を進める上で最適の方ではないかという風に考えております。尾山氏を会長にすべきだと、こういう意見が圧倒的でありました。これを受けまして、尾山氏に会長就任を内々に依頼いたしまして、ご内諾もいただきましたので、今後、理事会、評議委員会におきまして、正式決定の手続に入っていきたいというふうに考えております。



 今後、組織をつくること自体が目的ではありませんで、この神戸観光局の設置によりまして、神戸にいかに観光客を誘致し、経済の活性化、地方創生につなげていくのかということ、これが大変大事です。従来の取り組みに加えまして、マーケティングに基づく観光戦略を推進する、今まで以上に公民連携を強化いたしまして、新たなコンテンツ開発と地域ぐるみの「おもてなし」を充実する、それから、神戸の周辺の地域、自治体と連携をした「神戸観光圏」としてのプロモーションを展開するということ、それから、ゴールデン・スポーツイヤーズを見据えたスポーツツーリズムを展開する、こういうような事業を積極的に展開いたしまして、神戸への観光客の誘致を強化していきたいと考えております。



 さらに、このような方向で戦略を展開するためには、やはり専門的な人材の起用が必要です。そこで、専門的知識、ノウハウを持つ民間人材を、会長を補佐するアドバイザーとして新たに起用することにしておりまして、今後、人選を進めていきたいと考えております。



 今後のスケジュールですが、来月以降、神戸国際観光コンベンション協会の理事会などにおきまして、改組設立に必要な手続を進め、定款の変更などを行います。さらに、11月から12月にかけまして、神戸観光局が設立をされた後、理事会、評議委員会を選任いたしまして、尾山氏を会長に選任し、神戸観光局の活動方針を決定していきたいというふうに考えております。その後、定款変更の登記手続を経まして、神戸観光局が法的に設立をされるということになります。

質疑応答

神戸DMO(仮称)の名称および会長の人選(テキスト版)

記者:
 会長の人選に関してなんですが、アシックスの尾山会長というところで、マネジメント力ですとかマーケティング力に卓越しておられるということですけれども、市長として、特にどんなところに期待を寄せていらっしゃるのか、教えてください。



久元市長:
 尾山さんとはよくお会いをいたします。二、三日前にもお会いをいたしまして、改めまして、近日中に正式に発表しますのでよろしくお願いいたしますということもお話をさせていただきました。
 個人的な思いが入るかもしれませんが、非常にグローバルな見地から、あちこちに人脈をお持ちだということと、すごいフットワーク力を持っておられて、スピード感を持って次々に新しい事業を展開しておられるということが印象的ですね。それから、お話をしていても、ご理解いただけると思いますが、ものすごいテンポ感、独特のテンポ感がありまして、仕事がスムーズにどんどんどんどん進んでいくという、印象もそうですし、実際にこれまでも速いスピードで実績を上げられてきたということだと思います。一口で言いますと国際的なビジネスマンですよね。尾山さんにぜひお願いをしたいというふうに私もかねてから思っておりました。



記者:
 今回、神戸観光局を発足させるに当たって、改めて市長から、神戸観光の強みと弱みというところ、以前この場で、結構、今までの観光政策は全然だめだったというようなこともおっしゃっていたと思うのですが、改めてそのあたりをお聞かせください。



久元市長:
 そうですね、強みというのは、やはり「神戸」という都市の名前のブランド力だと思います。弱みというのは、それと裏腹なのかもしれませんが、やはり過去の栄光というか、過去のブランド力に寄りかかってなかなか新しい展開ができてこなかったということだと思います。



 それから、やはり神戸というのは海と山があり、洗練された町並みがあり、いろいろな、食だとかアートシーンにも恵まれているということ、神戸市民がそれを日々の暮らしとして、普通の暮らしの中で楽しんでいるもの、それ自体が観光資源としての魅力があるということ、これが強みだと思うんです。
 一方の弱みは、いわゆる伝統的な意味での観光資源ということから見たときに、相対比較でいうと弱い面があるのではないかと。典型的にいうと京都ですよね。京都には膨大な神社仏閣、それから庭園、こういうものが残されています。これらの大部分は江戸時代から伝えられてきたもので、中にはそれ以前のものもたくさんあります。京都の場合にはこういう膨大な、貴重な神社仏閣、庭園などの遺産が、第二次世界大戦の被害もほとんど受けることなく、また、桃山時代以来大きな地震に見舞われることなく受け継がれてきたわけですね。これに対しまして神戸は、文化遺産はかつてあったわけですが、戦災と震災でその多くが失われてきたと、そういう文化遺産の厚みという面では、神戸は相当弱い面があると思います。



 一方で、強みということは、やはり陸・海・空の交通の要衝であるということで、アクセスという面では恵まれているし、また、神戸空港の利活用がこれから進むことになれば、交通の要衝としての足場は強まることになる、この辺が神戸の強みではないかと思います。これは、京都は文化遺産が非常に集積している都市ですので、例えば高速道路をつくるという面でも制約を受けるわけです。京都には、港も空港もありません。まあ、新幹線で行く。JR以南には高速道路ネットワークがありますけれども、交通アクセスということから見れば、京都よりも神戸のほうがはるかに恵まれている。これをどういうふうに生かしていくのかということが、観光客の誘客を図っていく上での課題ではないかと感じています。



記者:
 それぞれ、神戸自身が持っている強み、弱みというのはあるんですが、それの生かし方ということで、観光政策という部分で、今まで、不十分だった部分がたくさんあると思うんですけれども、それについて、今回、観光局をつくることによって、どういった点で改善が期待できるかという、そのあたりをお願いします。



久元市長:
 これまでの神戸の観光行政の中核を担ってきた神戸国際観光コンベンション協会は、ホテル・旅館、宿泊事業、それから観光事業者と行政が中心だったわけです。ところが、特にインバウンドを考えたときに、外国人の観光客が何に関心を持っているのかということ、これは国によっても、あるいは多少の変遷もあるのかもしれません。やはりある意味で、日本の文化、あるいはそれぞれの地域の食、グルメのようなもの、それから自然、日本らしい自然と日本らしい文化が一体となったエリア、こういうところにかなり関心が高いということですね。そして当然、これからゴールデン・スポーツイヤーズということを考えれば、スポーツをするために、あるいはスポーツを見るために日本に来られる方もたくさんいらっしゃいます。そういう方々をどういうふうに取り込んでいくのかということを考えると、やはりこれまでの関係者の範囲では狭過ぎると思うんです。そこでこのDMOをつくるときには、もっと幅広い、生活文化に関連する産業の皆さんとか、それから食に関係する皆さんとか、それから農林漁業に関係する皆さんとか、あるいは芸術文化に関係する方々、そういう方々にも入っていただいて、観光客を誘致するために取り組む体制を、より幅広いものにするということ、それがこのDMOの大きな狙いでいったというふうに感じています。



記者:
 今回、観光局がスタートすることになると思うんですけど、スタッフの数とか、そういう規模というのは何か決まっているんですか。



久元市長:
 それはこれから議論をしていきたいと思います。今の時点ではまだ決まっていません。



記者:
 ありがとうございます。



記者:
 尾山さんにオファーをされたということですが、皆さんご存じのように、大きなグローバル企業のトップで、会長兼社長で、なおかつこの神戸観光局の会長を兼任されるということで、かなりハードになるのかなと思っているんですけど、どれぐらいの時間、週に、例えば1日なのか2日なのか、何時間なのか、どういった形でこの意思決定にかかわってもらえるものなのか。あるいは報酬も、これぐらいの経営者を、一部でもかかわってもらうとすると相当なものが必要になってくるのかなと思ったりもするんですけれども、ちょっとそのあたり、どういうふうに入っていただく予定なのかというのを教えていただければと思います。



久元市長:
 やはり、大きな全体のグランドデザインを示していただくと、そして大きな方向性を示していただくと、DMO全体のマネジメントの指針のようなもの、たくさんの方を束ねていただくためのリーダーシップを期待したいと思います。そのような方針に基づいて、しっかりとした事務局体制をつくっていくということが基本です。1週間にどれぐらい勤務していただくのかとか、どれぐらい拘束されるのかとか、それから報酬をどうするのか、無報酬なのかというのはまだ決まっていません。



記者:
 ありがとうございます。



記者:
 先ほど面的な観光というか、「神戸観光圏」ですかね、どちらかというと、今は大阪とか京都とかに宿泊客とかを奪われてしまっている状況があるかと思うんですが、今後、そういう面的な観光という意味で、もう少し具体的にどういった取り組みが必要になるのかというのをお聞かせください。



久元市長:
 1つは、神戸と近接をするエリアと一緒に、もう少し観光ルートの開発ができないかというようなこと、それから、特に京都よりも大阪のほうが近いですから、大阪との連携、大阪観光局との連携ということも視野に入れて、ただ単に客の奪い合いをするということだけではなくて、観光客が広域的に、特に外国の観光客は移動しますから、そういう意味での連携ということも考えられると思います。



 それ以外の発想というのは、役人出身の私ではなくて、このDMOに参加されている民間事業者の皆さんとか、また、新しく起用するアドバイザーの方、また、何よりも非常にすぐれた経営センス、またビジネスのグローバル展開をよくご存じの尾山氏からも、アイデアをぜひ頂戴したいと思っております。



記者:
 名称に関してなんですけれども、海外主要都市の公認観光機関は、大体観光局の名称を使うということなんですけれども、海外の場合はツーリズムビューローという呼び名が一般的なんでしょうか。今回、参考にされた海外主要都市とかがあるのであれば、それを教えていただきたいというのと、あと、ツーリズムビューローというもの、ツーリズムは観光なんでしょうけど、ビューローとなったときに局とするのか、ほかの日本語を充てるのかという議論もあったのかもしれないんですけれども、局とした理由などがあれば教えてください。



久元市長:
 そうですね、ビューローという名前をつけているのは、まずパリ、それから台湾、この2つです。あとはビューローという名前は必ずしもつけておりません。訳については、一般的に英語の名称で言うとビューロー以外には、ロンドンはロンドン&パートナーズという名前で、ロサンゼルスの場合には、ツーリズム&コンベンション・ボード、ニューヨークの場合には、NYC & Company、ハワイの場合にはオーソリティーということで、ばらばらですけれども、これらのうちこれをどう訳すのかというと大体局という訳になるのではないかなと思うんですけれども、あとは観光局、さっきも言いましたけれども、観光局は端的にわかりやすい。私も子細に名前をいろいろと比べて見て、あれこれ案を私の前で議論したということはありません。神戸観光局、端的でわかりやすい。私は名前はやっぱりシンプルなのがいいと思うんですよ、長々した名前は、そういうのをつけたがる人もいるんですけども、端的でシンプルなのがいいと私自身は思いましたし、そういうことで関係者のコンセンサスが得られたのではないかと思います。

その他の質疑応答

宿泊税の導入

記者:
 先ほど観光の関連で京都の話が出てきたんですけれども、先ごろ京都市が宿泊税を導入するということを発表しまして、2万円未満だと200円、2万から5万円だと500円、5万円以上だと1,000円という、先行して導入している東京、大阪を上回る強気の額だと思うんですけど、それを導入するということで、神戸市について何かその辺のお考えがあるのかという部分と、その額について率直な受けとめみたいなものがあるようでしたらお願いします。



久元市長:
 今、検討しているということはありません。例えば、京都、東京、大阪などの動向を踏まえて、将来どう考えるのかというのはまだ今何とも言えませんけれども、近い将来、この宿泊税というものを私のほうから提案するということは特段考えておりません。
 これは大変残念なことですけれども、やはり東京、大阪、京都に比べまして、、そこが非常に問題なので神戸観光局、DMOをつくるということにもなるわけですけれども、宿泊客の数が少ないですね。そういう状況の中で、まだまだ宿泊客を増やさなければいけないというのが神戸の状況ですから、ここに宿泊税という新たな税をかけるということについては、やはりどうしてもこれはブレーキをかけるということに働かざるを得ないので、現時点では私のほうから問題提起をするつもりはありません。

神戸空港の搭乗者数が過去最高を更新

記者:
 8月に搭乗率が単月で過去最高になったということで、最近調子がよくて通年でいっても過去最高だった年を上回って300万人ぐらいいきそうな勢いなんですけれども、その辺どのように見られているかとか、受けとめなんかを伺えればと思います。



久元市長:
 これはやはり就航航空会社の努力ということが一番大きいと思いますし、実際にビジネスとか観光客などで、全体としてはまだまだ努力をしないといけませんが、空路で神戸に来られる方が増えていると。これはある意味で神戸と周辺の地域の経済の活性化というものがある程度は進んでいることの反映ではないかと感じています。
 また、就航都市との間でもいろいろなお互いにキャンペーンをしたり、観光客の誘致に努力をしていると、そういうことも反映された結果ではないかと思います。

長田区での発砲事件について

記者:
 先日、長田区で暴力団が絡むと見られる射殺事件が起こりまして、対立抗争の激化も懸念はされているんですが、その中で市として何か市民の安全を守るための施策であるとか、県警との連携であるとか、県警の中には市警部もありますけれども、そことの情報共有であるとか、その辺何か具体的に考えられていることがあればお伺いできますでしょうか。



久元市長:
 直接県警に要請したということはありませんが、やはり県警には犯人の逮捕と、それから、こういう暴力団の抗争を完全に制圧をしていただきたいと感じています。ただ、これは県警ご自身が相当取り組んでこられましたし、今回、残念ながらこういう事件が起きましたけれども、山口組の分裂からかなり時間がたちますけれども、県警におかれましては最大限の努力をしていただいていると認識をしております。



 そのことを前提にいたしましてやはり大事なことは、市民が巻き添えに遭わないということです。特に子供たちの登下校、これについては万全を期すということが非常に大事で、県警と学校、保護者が連携をし、また、地域の皆さんが子供たちをしっかりパトロールするということ、これが特に暴力団関係事務所の近傍にある小中学校においては取り組まれてきました。改めてそういう体制を強化するということで、教育委員会を中心に関係者間の連携、もちろん警察ともそうですけれども、連携を確認したところです。

衆議院議員総選挙の影響

記者:
 先日も同様の質問があり恐縮なんですけれども、衆議院の解散総選挙と市長選が同日になる見通しが高いことについて、改めて報道が大きくなったことで市長選に臨む上での率直な受けとめをお聞かせください。



久元市長:
 これは、神戸市長選挙は10月22日ということで選挙管理委員会が決定をしておりました。そこで新たに衆議院の解散総選挙がにわかに浮上しているわけですね。これについては、近々、安倍総理がみずから国民に対して説明をされると聞いております。



 ですから、これは仮定の話になると思うんですが、仮に10月22日に衆議院の解散総選挙が行われれば、これは同日選挙ということになります。同日選挙ですが、これは別個の選挙なんですね。衆議院の総選挙と市長選挙というのは同日だけれども、これは別々の選挙ですから、そこは有権者は国政に対しては国政に関する判断をし、市長選挙に対しては市長は誰が適任なのかという判断をするということになりますから、私はこのことによって、自分の選挙に臨む態度ということは特段変える必要はないと思っております。



 これまでも選挙に臨む考え方というものは、お話をしてきましたし、近々、公約、政策も発表する予定です。公約、政策の内容が今大体でき上がりつつあるわけですが、解散が浮上したことによって、その内容を変える必要は全くないと思いますし、また、それをどのように市民の皆さんに訴えていくのか、また、市長選挙にどう自分が臨んでいくのかということについて、これに影響される必要はないと思っています。