神戸市-KOBE-


 

臨時会見 2017年(平成29年)7月21日

最終更新日
2017年7月26日

    発表項目

    模擬国連世界大会(NMUN)の2020年神戸開催が決定しました
    (20分38秒)

    質疑

    発表項目

    模擬国連世界大会(NMUN)の2020年神戸開催が決定しました

    司会:
     定刻になりましたので、模擬国連世界大会の2020年神戸開催決定に関する記者会見を始めさせていただきます。
     模擬国連世界大会は、昨年11月、日本で初めて、神戸市外国語大学がホスト校となり、神戸で開催し、成功をおさめました。本日は、2020年度の模擬国連世界大会が神戸で再び開催されることが決定しましたことをご報告申し上げます。



     会見出席者は、久元神戸市長、神戸市外国語大学・指(さし)学長、前回の神戸大会などに参加した本学学生の吉松さん、そして永尾さんです。また、本日は、指導担当教員の立木教授、西出准教授も同席しております。
     それでは、久元市長より、今回の世界大会開催決定についてご報告いたします。よろしくお願いいたします。



    久元市長:
     模擬国連世界大会が去年、2016年11月に開催されまして、さらにこの4年後、2016年から4年後ということになりますが、2020年に再び神戸で神戸市外国語大学を中心に開催されるということは、大変これは意義のある名誉なことだと感じています。去年の模擬国連は、私も限られた場面でしか参加できませんでしたけれども、神戸市外国語大学が中心になってこれを誘致されて、そして、海外からたくさんの学生の皆さんが参加をされました。そして、神戸市外大の皆さんが中心になって海外からの皆さんをお迎えして、そして、運営の中で非常に重要な役割を担われたわけです。



     この模擬国連は、まさにこの言葉のとおり、国連の様々な機関、国連総会とか安全保障理事会、経済社会理事会、難民高等弁務官事務所、そういうようなそれぞれの機関に各国の利害を代表する立場で参加をするという想定のもとに、さまざまに議論を行い、そして合意に導いていくプロセスを実地に経験するという、非常に得がたい体験です。ですから、語学力だけではなくて、異なる立場を理解する能力、国際機関の場で実際に自分の立場を主張し、そして相手の立場を理解し、合意に向けて努力をしていくという行動力。交渉中や具体的なそれぞれの場面に応じた政策を提案するという能力、その前提としては、国際情勢や各国の錯綜する利害に対する理解力というものが求められるわけですが、そういう総合的な力を獲得する非常にいい機会だと感じています。こういうレベルの高い学生の皆さんの国際会議、模擬国連が再び神戸で開催をされるということは、これは神戸市外大の皆さんの非常に努力のたまものであり、また、神戸市外大がこのような誘致を成功するにふさわしい実力を備えた大学であるということの証左であるという気もいたします。今後、着実に準備をされまして、2020年の模擬国連をぜひ成功に導いていただくようにお祈りを申し上げたいと思います。



    指学長:
     学長の指でございます。よろしくお願いいたします。
     2016年の大会、昨年ですけれども、海外からの参加者が約300名、そして、日本からの学生も含めましておよそ400名の参加者がございまして、大成功のうちに終えることができました。国内の非常に多くのメディアの方々にも取り上げていただきまして、今、市長のほうからもご紹介がありましたけど、模擬国連というのはどういうものなのかということを広く知っていただく、そういう機会になったかなと思います。そして、同時に昨年度は本学がちょうど開学70周年で、その記念事業の一環として招致させていただいたわけですけども、大学及び国際都市神戸のPRにかなり貢献できたのではないかというふうに考えております。



     神戸市外大の精神といいますのは、外国語の習得はもちろんなんですけれども、その外国語の習得を通じて、その言葉が使われている地域の社会、経済、それから文化などを研究しまして、それらを総合することで国際理解を深めるということを求めております。そして、世界に通用する人材を育成する、そういうことを本学の精神としております。



     模擬国連世界大会というのは学生が中心になって運営される大会です。この大会を通じまして、多くの国々からやってきた参加者を相手にして、交渉力、企画力、そして会議を滞りなく運営する能力、そういうものを備えた学生が育成されるという、教育としての面でも非常に効果が高いということであります。そして、本学の理念に合致したということも言えます。そして、本学の教育水準をさらに向上させてくれる、そういうものであるというふうに考えまして、再度の誘致を決定した次第でございます。



    司会:
     本日、前回の神戸大会などに参加しました本学学生の2名が来ております。国際関係学科2年生の永尾崇晃(ナガオタカアキ)さん、そして4年生の吉松紗恵子(ヨシマツサエコ)さんに、大会に参加して感じたことなどを話していただこうと思います。まずは永尾さんからお願いできますか。



    永尾さん:
     神戸市外国語大学国際関係学科2回の永尾崇晃と申します。
     私は、去年の2016年神戸で行われました模擬国連世界大会と今年の2017年3月に行われました模擬国連世界大会のニューヨーク大会のほうに、大使という役目で参加してきました。



     私が模擬国連世界大会に参加したいという思いを抱く理由なんですけども、私はやはり世界大会というところで博識の高い、教養のある、世界から集まってくる学生の方々と模擬国連という活動を通して国際問題について理解を深めていく、それに加えて英語を使いながら議論を進めていく、そういうところに魅力を感じましたので活動をやっております。



     私が模擬国連を通じて得たものなんですけども、やはり世界の博識高い教養のある学生が集まる大会でありますので、議論の難しさ及び英語力が未熟だなという思いもあり、さまざまな壁にぶつかったんですけども、国際理解、コミュニケーションをとる難しさを学びながら自分が成長できたなというふうに思っております。



     これからの僕の活動についてなんですけども、2020年に模擬国連が神戸で開催されるに当たって、後輩の育成及び指導をこれから頑張っていきたいというふうに思っております。



    司会:
     永尾さん、ありがとうございました。
     続いては、模擬国連で議長を務めた経験もあります吉松さんにお話を伺っていこうと思います。



    吉松さん:
     同じく国際関係学科4回生の吉松紗恵子と申します。
     私は今まで、2015年の11月にありましたチェコ大会、そして同じ年の3月のニューヨーク大会には大使として参加いたしました。去年の2016年度に行われました神戸市外国語大学での大会におきましては、副議長として国連総会で役目を務めました。同じく、また2016年度のニューヨーク大会では再び副議長として、経済社会理事会の副議長を務めまして、また今年度、改めて今回はユネスコの副議長を務めさせていただきます。



     参加者で大使と議長というのはちょっと違いがありまして、大使として参加しますと、その国の立場から物事を考えて交渉に挑んだりだとか政策立案をしたりするんですけれども、議長といいますと、会議全体をつくる役目となりますので、大使よりも全体像を捉えられてないといけないというのもありまして、よりリサーチに時間をかけたりだとか、あと、大使の方が政策立案されたものを見て、この政策は実際の国連で政策として成り立つのか、実際にその国がそういった政策を行うのかどうかといったものを批判的に見ないといけないです。



     なので、私といたしましては、今までの模擬国連の経験を通しましては、もちろんその交渉する能力、政策立案をする能力というのがつきました。しかし、議長としてさらにそのリーダーシップ力だったりとか、より高度な英語運用能力というものを培ってきました。最後にはなるんですけども、2020年度の再び神戸市外国語大学で行われる大会につきましては、今までその両方、大使と議長という経験を生かして、これからの後輩の指導に当たることができればいいなと考えております。



    司会:
     ありがとうございました。学生2人からこのようなコメントがありましたけれども、市長や学長から何かありましたらお願いできますか。
     まずは、市長からお願いします。



    久元市長:
     質問をしてよろしいですか。
     まず、永尾君にね。どこの国の大使をして、どんなことを主張しましたか。



    永尾さん:
     2016年の神戸で行われました模擬国連世界大会では、オーストラリアの大使役として参加をいたしました。僕が参加した議会が国連総会の議会になるんですけども、議場で話される内容が核の取り扱いについての議題でありました。オーストラリアの場合だと、直接その議題にかかわることが難しい議題でありましたので、主に先進国と協力してどのように核の廃絶を進めていくか、または、途上国にどのような利益を与えられるように交渉を進めていけるのかというところを政策として立案し、話を進めていきました。



    久元市長:
     さらに突っ込ませてもらいますとね。そのオーストラリアは潜水艦を中国から買うのか日本から買うのかというとこでかなり議論があって、それはいいんですけれども、オーストラリアは基本的には潜水艦に核を積んだり核武装をするという、そういう主張はしないわけですね。



    永尾さん:
     はい。僕と僕のパートナーが実際に模擬国連のその世界大会に参加したときには、そういう主張は一切せずに、実際にオーストラリアはウランの輸出を各国に条約のもと行っているんですけども、その条約のもとにウランをどれだけ輸出量を減らしていけるかどうかというのをもとにほかの国に議論をしていたのも事実です。



    久元市長:
     吉松さんは、議長、副議長を幾つかの機関でやったみたいですけど、例えば総会の議長とか経済社会理事会の議長とか、どういう議長・副議長役が難しかったですか。それから、各国の利害がものすごく対立をして、その調整をするのに苦労したということはありましたか。



    吉松さん:
     一番苦労したことといいますと、大きい議場ですと、次々と決議案が提出されます。多ければ10個の決議案が出され、全部英語で書かれていますので、それを逐一読んで、実際にこれは存在している政策ではないのかというのをもう1回ちょっと頭の中で整理して、そこで、この国際機関がもう既にこういった政策を行っているのにわざわざ国連総会でやる必要はないだとか、経済社会理事会でやることではないだとかという、記憶を掘り返すという作業が必要でした。



    久元市長:
     そうですね。国連の場合にはそれぞれの機関の役割というものが決められているでしょうから、果たしてここの場で議論するかのかどうかということが非常に大事なことだと思うんですが、そういうことも、模擬国連でも非常に大きなテーマになったということがよく理解できました。お二人とも、2020年の模擬国連のときには、多分、大学にはいらっしゃらないかもしれないんですけど、ぜひ、後進の指導にしっかりと当たっていただきたいと思います。ありがとうございました。



    司会:
     かなり突っ込んだ質問もありましたが、ありがとうございました。学長より何かありますか。



    指学長:
     今の、市長からの、突然の質問に対してああいうふうに答えていただけるのは学長として大変うれしいんですけども、実は、こういう代表団として活躍する学生だけが模擬国連の活動ではありません。昨年、本学で実施させていただきました大会でも、この運営を支えるために、大体300人ぐらいのボランティアの学生が参加してくださいました。もちろんボランティアですけども、当然海外から来る学生というものを相手にしますので、高度な英語能力というか、運用能力というか、もしくはいろんなトラブルに対応する能力とかが必要になるわけですけども、そういう部分も含めて、学生の育成というのを、これから2020年に向けてやっていきたいと思います。



     そして、実は2016年の大会で本学の運営が非常に評価されましたのはそういう部分もございまして、参加していただいた、協力していただいた学生の能力の高さというのが評価されて、今回の再誘致の成功につながったというふうに考えております。ですから、2020年まで、永尾さんが後輩の育成をしていただけるというふうに約束していただけましたので、これは心強い限りなんですけれども、大学としましても、模擬国連を想定した授業をもちろん開かせていたしますし、そしてこの秋にはカナダで開催される世界大会がございます。そういうものを初め、2020年まで世界各地、そしてニューヨークで開かれる大会に学生を派遣して、会議運営にかかわる能力というのを育成していきたいと思っております。



     そして、将来的には2020年の大会というのを1つの契機にしまして、日本における模擬国連運動を、こういう活動を通じて学生たちが国連の働き、役割、そういうものを理解していっていただく活動を振興するためのかなめという位置づけに、本学がなればいいのかなというふうに考えております。

    質疑応答

    模擬国連世界大会(NMUN)の2020年神戸開催が決定しました(テキスト版)

    記者:
     昨年の大会も取材させていただいたんですけれども、単に4年後開催というだけではなくて、2020年ですとオリンピックもあろうかと思います。どういう機会にしたいか、昨年の経験を生かして、4年後に、またさらにパワーアップした大会を開くのかという展望みたいなところがあれば、教えてください。



    指学長:
     2020年というのは、別にオリンピックを意識したわけではございませんが、やはり新しい学生たち、今、ちょっと紹介がありましたように、前回、永尾さんは1年生で参加しております。2020年には、彼は一応、順風にいけば卒業していることになっているわけですけども、学生たちを今度は育てて、そしてそれを支えていただき、大会をやっていただけるような運動をどんどん継続させていくために4年後というのを設定させていただきました。
     もちろんその後も続けて、本学が、模擬国連というものを1つの柱にして、英語教育、そして国際貢献、そういうものに役立てればなと考えております。



    記者:
     昨年に引き続き、2020年の神戸開催ということなんですけれども、この誘致に関しては、神戸市というよりも、神戸市外国語大学が行われたということなんでしょうか。誘致に関してどんな活動をされたですとか、前回、非常に高く運営成果が評価されたということなんですけれども、どの点において高く評価されたのか教えていただけますでしょうか。



    指学長:
     この誘致の経緯というんですか、どういう形で本学に大会をお認めいただいたかといいますと、今年の1月に大会のプロポーザル、計画書のようなものを提出させていただきました。これは2016年、本学が成功したのでもう一度どうかなという学内的な合意を得まして、そして、プロポーザルを出させていただきました。そのプロポーザル、提案書につきまして、大会の主催であります全米学生会議連盟、そちらのほうで審査をしていただいたということになります。



     そして、今年3月のニューヨーク大会に私も出席させていただきまして、連盟の中心メンバーの方とお話をさせていただく形になりました。そして、計画がきちんとできる、そのときに2016年の大会がうまくいったということを評価していただきました。実はかなり評価が高いというのは、私もニューヨークに行きまして初めて実感しました。それは、開会式、そして閉会式のときに全世界からさまざまな大学が参加しているわけですけれども、大学名をコールしていただいたのは本学だけであったということで、それも2度、最初と終わりにコールしていただいて、神戸の大会はいかによかったということを改めてニューヨークの場で確認させていただいたという次第です。もちろんそのためには、指導の先生も含めてご努力があったわけですけども、学生が非常に高いパフォーマンスを示してくれた結果だと考えています。



    記者:
     神戸市外国語大学で、こういう模擬国連に学生が出場するために、例えばふだんの授業とか、そういうところで何かやっていることというか、取り組み等があればちょっと教えてください。



    指学長:
     授業のほうでも模擬国連を取り上げておりまして、そのあたりは実際に指導していただいている先生が来ていただいていますので、先生から説明していただきます。



    教員:
     神戸市外国語大学は英語での模擬国連の授業がいっぱいあります。日本の国内の模擬国連、JUEMUN(Japan University English Model United Nations)は2010年から始まりました。JUEMUNを行ってから、すごく強くなったとニューヨークでは思いました。



    吉松さん:
     今、先生もおっしゃったんですけど、本大学には模擬国連という専門の授業がありまして、去年でしたら神戸大会のために模擬国連の授業が前期後期と開催されて、Japan University English Model United Nations、こちらは日本の国内の大学生が英語で模擬国連を行うという授業を神戸市外国語大学とほかの外国語大学と提携、連携して開催しているんですけども、そちらにも本学生が2010年から毎年たくさん参加しているということもありまして、本学では模擬国連に対する熱心な指導が行われております。その熱心な指導をされているのがこちら西出先生と立木先生ということです。



    記者:
     ふだんから模擬国連を想定した授業とか他大学との連携を通して練習を重ねているということですか。



    教員:
     練習と研究の方法など、もう全ての練習をしています。高校生でも今あっちこっちで模擬国連をやっていますけど、神戸市外国語大学のほとんどの学生は高校生のときには参加していないので、模擬国連も大学で初めてという学生がほとんどです。



    吉松さん:
     高校生の中でも模擬国連をされている方は多いんですけど、やっぱりちょっとあまり普及していない、模擬国連そのものが普及していないということもありまして、神戸市外国語大学に入って、模擬国連という授業、これは毎年、通年あるんですけども、そちらで一から基礎を教えるというか、リサーチ、研究方法の仕方だったりとか、実際にどういうふうに交渉するのだとか、あと、英語で英作文を書かないといけないんですけれども、そちらの指導だったりとか、そういうものを通して常に模擬国連を意識した授業が行われています。



    教員:
     決議案はほとんどの生徒は見ていないけれど、書けなければなりません。全部の指導を授業で行っています。



    指学長:
     高校生という言葉が出ましたので少し補足いたしますと、実は昨年度の世界大会を本学でさせていただきましたし、そして、今、JUEMUNという言葉が出てきましたけども、日本大学英語模擬国連大会という、少し小規模なものなんですが、これを毎年、本学などを中心にして行っております。6月にも本学で開きましたけども、それに対しまして、神戸市内をはじめ、近隣の高校生の方もかなりいい反応をしていただきまして、模擬国連の活動に対する問い合わせや照会というのが非常に増えております。



     そういう意味で、大学だけの活動ではなくて、やはり、神戸市内の高校、そして兵庫県下の高校、もしくは近畿圏・日本全国の高校生のこういう国際的な取り組みに対する意識というんですか、関心というのを刺激しているというのが1つの大きな意義かなというふうに考えております。



    記者:
     各国で開かれてるということなんですけれども、2020年の世界大会というのが何回目かわかりますか。



    職員:
     神戸大会は、2008年に世界大会が始まりまして7回目です。



    久元市長:
     神戸大会が7回目。
     2020年は何回目になるんですか、そうすると。



    職員:
     11回目です。



    久元市長:
     2020年は11回目ということになるわけですね。



    指学長:
     ちなみに、ニューヨーク大会のいわゆる本大会のほうは、今年の3月が90回目だったということになります。つまり90年の歴史があります。つまり、国際連盟のころから実は始まっている動きでして、国連よりも古いんです。



    記者:
     2020年、まだ大分先なんですけども、テーマがいつごろ決まってですとか、何か今の段階で見えているスケジュールがありましたら教えていただけますでしょうか。



    指学長:
     国際情勢をテーマにいたしますので、例えば4年前からこういうことをやりますというのを決めるのは現実的ではありません。ですから、かなり直前になって、その年のテーマが決まって、参加大学、参加の学生に知らされるという次第になっております。