神戸市-KOBE-


 

定例会見 2017年(平成29年)5月31日

最終更新日
2017年6月5日

発表項目

昭和42年六甲山系豪雨災害50年 リーフレットを全戸に届けます
(6分27秒)

質疑

その他の質疑応答

発表項目

昭和42年六甲山系豪雨災害50年 リーフレットを全戸に届けます

久元市長:
 私からお話を申し上げたい案件は1件です。
 昭和42年の大水害から50年がたちまして、この記憶を風化させないためにリーフレットを作成いたしました。全戸に配布をしたいと考えております。
 昭和42年の大水害では92名の死者・行方不明が出ました。私も50年前のことは、まざまざと覚えております。大変大きな災害でした。そこで、この昭和42年の災害から50年を契機にいたしまして、「くらしの防災ガイド」に折り込み配布をしたいと思っております。これは、災害の記憶を風化させず、土砂災害の教訓を次世代に継承していきたいということを目的にしております。
 


 このリーフレットは、昭和42年の災害の状況、あるいは、昭和13年に大きな阪神大水害がありましたので、この災害との比較やその後とられてきたハード対策の効果、土砂災害対策の取り組みなどを掲載しております。
 ごらんいただきますと、これは中央区、当時は葺合区でしたけれども、市ヶ原で大規模な崩壊が起きました。長さ140メートル、幅40メートルにわたって山崩れが発生いたしまして、21名の方が犠牲になりました。
 それから、神戸電鉄も大変大きな被害を受けました。当時は菊水山に駅がありまして、その駅の周辺ですけれども、石井川の氾濫、決壊によりまして線路が破壊をされました。神戸電鉄はしばらく不通になりました。
 長田区でも大きな被害が出まして、長田区の明泉寺、大崩壊が起きました。ここは、長さ40メートル、幅25メートル、深さ6メートルの崩壊が起きて、大きな被害が出たわけです。
 それから、当時は生田区、現在の中央区、宇治川の商店街も濁流が流れて、浸水被害も出ております。
 こういうふうに大きな被害が出たわけですけれども、この昭和42年までにかなりの砂防事業を行ってきました。昭和13年の大水害の後、戦争も挟んで、かなり事業を行ってきました。



 これは東灘区の防堰堤での状況なんですが、登録有形文化財にも指定をされている堰堤なんですけれども、この堰堤が約12万立米の土石流を捕捉いたしまして、下流の被害の発生を未然に防止したということです。
 したがいまして、このリーフレットでも比較をしておりますが、昭和13年の阪神の大水害と昭和42年の大水害と雨の降り方は、それぞれの雨量の測定の状況、区分によりますと、昭和42年のほうが雨の降り方が強かったという面もあるわけですけれども、一定の、全体としての被害が少なくなりましたし、局所的にこういう効果が発揮をして、被害の発生を未然に防いだということになっています。
 


 もう1つは、これは石屋川の流域の堰堤ですね。昭和42年の災害の後、これを整備いたしまして、平成18年度に完成いたしました。渓流から流下してくる土石流から住宅や市街地を守るための砂防堰堤でありまして、こういう形で土石流を防ぐと、こういう取り組みが、なかなか見えにくいわけですけれども、山の中で行われているわけです。
 こういうような砂防堰堤のほかに、急傾斜地崩壊対策事業も行っております。これは中央区の中尾谷地区、それから、垂水区の向井畑地区で行っている急傾斜対策事業で、住宅地の背後で発生する崖崩れに対して防止施設を整備している、こういう内容です。
 神戸市としては、このリーフレット、全部で73万部を用意いたしまして、全世帯に配布をしたいと考えております。6月は土砂災害防止月間です。防災ガイドにこのリーフレットを挟み込みますので、これを参考にしていただき、気象情報、避難情報に注意をして、災害に備えていただくというふうに考えております。



 それから、神戸市は神戸大学とも連携をいたしまして、昭和42年災害50年学術シンポジウム、これを7月9日、神戸ポートオアシスで開催をすることにしております。このシンポジウムにつきましては、内容の詳細が決まりましてからまた情報を提供させていただきたいというふうに考えております。
 私からは以上です。

質疑応答

昭和42年六甲山系豪雨災害50年 リーフレットを全戸に届けます(テキスト版)

記者:
 このチラシを拝見して、受けとめ手としては、これだけ土砂対策が進んだと。例えば昭和13年と42年を比べて、その間にもいろいろ砂防事業がなされて、いろいろ効果があったと。さらにその後も事業を進めているという情報だと思うんですけど、やはり市民としては、「じゃ、それで大丈夫」というふうになってしまっては多分だめなんだろうと。実際に、24時間300ミリとか、今だったら500ミリ、600ミリという雨もあると思うんですけど、そういうときにどうすればいいのという情報は、別途、そのときに、配布するときに資料をつけているというふうに考えていいんですかね。例えば、「くらしの防災ガイド」と一緒に配るということですけど、そういう危険のときはどうするかということは、情報としてはそこについているということで、セットで見てもらうということでいいんですか。



久元市長:
 おっしゃるとおりですね。このリーフレットのメッセージは、神戸で50年前にこれだけ大きな災害があったと。ですから、神戸はそういう災害が起こり得る大都市なのだというメッセージと、それから同時に、相当災害対策を進めてきた。昭和13年から42年までの間にも、42年の後も進めてきたということ、これを客観的にお知らせするということは必要なんですけれども、同時に、災害は想定外のものも起きてきますし、今おっしゃいましたように、雨の降り方もゲリラ豪雨として非常に特異な雨の降り方もしてきていますから、ぜひ、警戒をしていただきたいというメッセージです。
 


 ですから、これはリーフレットだけではなくて、「くらしの防災ガイド」、これに挟み込む形で一緒に配付をするということになっています。ここには、いろんなご自分の場所の避難経路とか、避難場所なども書き込む形になっております。こういう形で備えをしっかりと行っていただきたいと、こういうメッセージですね。各区ごとの土砂災害防止法のイエローゾーンの指定状況がどうなっているのかとか、あるいは避難場所などもここに書いています。これと比べ合わせて、客観的な災害対策の進捗状況を理解していただくとともに、災害に対してしっかり備えていただきたいと考えています。

その他の質疑応答

神戸の観光施策について

記者:
 ちょっと前なんですけれども、県と市の合同会議の席上で、市長がインバウンドの関係で「兵庫県の滞在というのが非常に少ない」ということで、神戸市にもちょっと責任があるとおっしゃっていましたけれども、この責任というのは、これまでの取り組みに関して、どの点が足りていなかったとお考えでいらっしゃるのかというのが1つと、これまでの県と市の連携についてというのはどのように評価されているのかというのと、今後、どういう取り組みをされるのかというのを教えていただけないでしょうか。



久元市長:
 インバウンドの観光客がどこに滞在をしているのか、どこで宿泊をされたのかというのが外国人の方に販売しているパスによって明らかになり、それが鉄道事業者のほうから発表になりました。これは、非常に客観的なデータでして、改札口を出た時刻、それから次に改札口に入った時刻、これが正確に記録されていますから、この間にもしも同じ府県であれば、その府県に泊まったという可能性が非常に高いわけです。この滞在時間については、平均値ではなくて中央値をとるというような測定方法だったと思います。



 これを見ると、兵庫県の滞在時間は大阪に比べてたしか1割ぐらいだったと思うんです。大変低い。ですから、大阪が圧倒的に長くて、次が京都、それから滋賀や和歌山も兵庫県よりも長いという状況でしたので、兵庫県は十分、少なくともインバウンドの観光客を宿泊客として取り込めていないということを申し上げたわけです。
 これは、やはり兵庫県全体の数字ですけれども、神戸市も観光地としての役割が相当大きいですから、当然、神戸市にもこういうあまり芳しくない数字になっているということは、神戸市にもやはり責任があるのではないでしょうかということを申し上げて、そういう現状を認識して、このインバウンド対策、特に滞在をしていただく、宿泊をしていただく対策を県市で講じていきましょうという問題提起をさせていただいたわけです。 どういうところが足りなかったのかということについては、やはり、まず、そういう客観的なデータというものに基づいて分析をするということが観光対策のスタートになるわけです。ともすれば、この市役所の中で、私も何回も申し上げているんですけれども、観光客入込数とか、ゴールデンウイークの主要な施設の入込数というような、どれだけ意味があるのかあまりわからないような入込数を示して、増えた、増えたと喜んでいるというのは、これは自己満足以外の何者でもありませんね。



 ですから、もう少しこういう正確な客観的データに基づいて、我々は何をすべきなのかということを立案しないと観光対策にならないわけです。正直、これは最終的に私の責任ですが、神戸市の観光行政というのは、民間の皆さんはものすごく一生懸命やっておられると思うんですけど、非常に独善的で自己満足にふけっているところがあって、非常におくれていると思うんですよね。こういうことを自己反省しなければいけないと今のお話を聞いて思います。
 ですから、こういうようなところをやはり我々はしっかりと踏まえて、いろいろな取り組みをしていかなければいけないと思います。こういう滞在客を取り込めるような十分な手段が、少なくとも神戸市の観光行政として講じられていないということは反省点です。これは、しっかりとやっていかなければいけないと思います。



記者:
 県との連携についての部分は、これまでどうだったのかと、どうやって深めていくかというのを教えてください。



久元市長:
 それもまだ不十分ですね。県と市との協調会議とか、これまでもやってきましたけど、観光について本格的に議論をしたことは、少なくともそんなにはありませんでした。
 ただ1点、これは井戸知事と私、直接何回も議論をしておりますが、六甲山の活性化対策については、県との間での協議は進んでいます。六甲山の保養所とか、ホテルとか、いろいろな施設を1件ずつ全部把握して、それに対して有効活用するための支援制度もつくりました。



 ですから、そういう面では県市の協調で進んでいる面はあります。しかし、まだまだ広域的な観光ルートの開発とか、あるいは旅行代理店との連携とか、そういうところはまだまだ県と一緒にやっていかなければいけない分野があります。例えば、これからインバウンドの観光客として有望なのは、インドネシアとタイ、ベトナムと、こういう諸国だと思うんですけれども、タイの動向については県のほうが、この前の知事との間の話でもかなり正確に把握をされています。
 神戸市はタイに駐在員を委嘱していろんな情報収集に当たってるんですけれども、バンコク駐在の駐在員からは、タイの観光客の我が国への動向という情報が入ってきていないんです。こういうところも、やはりどうも力が入っていないのではないかという、これは神戸市としての反省点ですね。相当これは気合いを入れてやっていかなければいけないと思います。これは、自己反省を私自身はしなければいけないというふうに思っています。

受動喫煙対策

記者:
 今日5月31日はWHOが定めた世界禁煙デーということで、神戸市も去年の秋にG7の保健大臣会合がありましたけれども、今日も街頭キャンペーンなどをやっているということなんですが、市長として受動喫煙対策というのはどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。



久元市長:
 受動喫煙対策としましては、やはり神戸市は道路管理者でもありますから、路上の喫煙を、特にぽい捨ての防止とか、あるいは、路上喫煙による受動喫煙の影響をできるだけ少なくしていくということが大切だと思います。例えば三宮の駅前にも2カ所喫煙コーナーがあったんですが、これも撤去いたしました。それからあとは、今、関係者と協議中ですけれども、ぽい捨て防止の重点地区をさらに拡大をするというようなことも検討していきたいと思います。



 今、世間の関心は、屋内、特に飲食店や店舗などでの受動喫煙対策ですけれども、これは、現在、国においてかなり、厚生労働省と与党との間での協議が進んでいると聞いておりますので、やはり国全体の規制というようなものに影響されることが大きいと思いますから、国の結論を得て、それに従った適切な対策をとっていくということを考えたいと思います。



記者:
 東京都の小池都知事は屋内を原則禁煙とするような都独自の条例の制定を検討しているみたいですけれども、神戸市としても条例の制定まで踏み込んでお考えでいらっしゃいますか。



久元市長:
 これは先ほど申し上げましたけれども、国の議論をまずは見守りたいと思います。その上で、全国的なルールというものをどうつくるのか。その全国的なルールの中で自治体の裁量というものがどういうふうに定められるのかということを受けて考えたいと思います。
 議論が分かれている面があると思うんですね。そこは、国において調整をされるその方向性を見て、私たちは、自治体判断で、あるいは自治体の裁量でできる部分を自治体としてどう考えるのかという、そういうアプローチになるのではないかというふうに思います。

待機児童対策

記者:
 待機児童の件で伺いたいんですけれども、今日、安倍首相は、20年度に待機児童ゼロという、(保育の受け皿を)22万人増やすというような方針を出すという、報道を各社しています。
 神戸市の待機児童の件なんですけれども、今年度予算ではたしか(保育の受け皿を)700人程度増やして、それで100人弱ぐらいの待機児童が出ると。来年度は今の予定では(保育の受け皿を)1,000人程度増やしてというような予定をされてると思うんですけれども、ただ、今年の春から待機児童のカウントの仕方が若干変わって、それによって、おそらく、今年でいっても最大100人分ぐらいは上乗せされて、若干、待機児童の数が増えてくると。そうなった場合に、来年の1,000人増やすというような目標を、国が20年度にはゼロにするという方向性を出すに合わせて、上乗せするようなお考えってあるんでしょうか。



久元市長:
 今のところ予定どおり保育所の定員枠の拡大を進めたいと思いますが、国の新たな方針を受けてそれをどうするのかということは、その後、考えたいというふうに思います。
 いずれにしても、待機児童をできるだけ減らしていく、それから、待機児童の中の定義として幾つか、実際の入所できていない児童数の中で待機児童としてカウントしたほうがいいのではないかという議論のあるカテゴリーの方がいらっしゃるわけですから、これは国の統一的なルールにのっとって算定をするというのが基本です。
 


 いずれにいたしましても、特に育休を取得されていて休職されている方というのは、やはり待機児童の中に含めるのが自然な考え方ではないかというふうに思いますから、そういう方も含めて待機児童の解消を図っていくということがやはり基本になってくるのではないかと思います。現時点では待機児童に含めていないわけですけれども、そういう方も含めて待機児童をゼロにするという方向性をしっかりと持つということが神戸市としても必要だというふうに思います。
 ですから、今年度は今年度予算に従って進めたいと思いますが、来年度予算については、これはその時点で考えなければいけないと思いますけれども、やはり待機児童の早期解消ということが当然大きな重点課題になるということは当然ですね。

市長選挙への出馬表明

記者:
 この秋の市長選に向けてなんですけども、各種団体から再選に向けての出馬要請などもあったかと思うんですけども、それに対する市長の態度の表明などはいつごろとお考えでしょうか。



久元市長:
 昨日から幾つかの団体の代表の方が私のところに来られまして、10月に予定されている市長選挙への出馬の要請をされました。
 このことについては、その時々にも申し上げてるんですけれども、「そのように要請をしていただくことは大変光栄なことだというふうに思っております」というふうにお答えをしています。そして、「しかるべき時期にこのご要請に対する私の考え方をお返しするというふうにさせていただきたい」というふうに申し上げてきました。
 今の、いつごろということなんですけれども、まだはっきりと決めているわけではありませんが、別にこれは根拠というのがあるわけではないんですけれども、常識的には、7月2日に知事選挙がありますので、知事選挙の前後までには態度の表明は明らかにすることが適当なのではないかというふうに感じています。