神戸市-KOBE-


 

定例会見 2017年(平成29年)5月17日

最終更新日
2017年5月22日

発表項目

神戸開港150年記念式典の開催
(3分43秒)

「神戸里山暮らし」の推進拠点施設第1号のお披露目!〜「淡河宿本陣跡」を改修し、新たな淡河の魅力発信の拠点へ〜
(7分19秒)

内部通報制度の改正について
(7分38秒)

遺留金の取り扱い
(3分07秒)

質疑

その1

その2

その他の質疑応答

発表項目

神戸開港150年記念式典の開催

久元市長:
 私からお話を申し上げたい案件は4件です。
 まず1件目は、神戸開港150年記念式典を5月19日10時半から11時30分まで、神戸ポートピアホテルのポートピアホールで開催いたします。
 開催の趣旨は、神戸が1868年1月1日に開港して以来、港とともに発展し、150年を迎えたわけです。この150年に至る50年間は、コンテナ化への対応、海上文化都市の創造、阪神淡路大震災からの復興と変化の激しい時期でありました。神戸開港150年という大きな節目を迎え、神戸港の未来に向けた一歩を踏み出すために、秋篠宮殿下ご臨席のもとに、神戸港の発展に尽力いただいている皆様と神戸開港150年記念式典を開催したいと考えております。



 昨日から秋篠宮殿下のご長女、眞子様のご婚約のニュースが全国を駆けめぐっています。宮内庁の正式発表はまだありませんが、このような時期に秋篠宮殿下を神戸開港150年記念式典へのご臨席という形で神戸にお迎えをすることができますことは大変名誉なことと感じております。殿下には、神戸市民のお祝いの気持ちをお伝えいたしますとともに、心からご歓迎を申し上げたいと思います。



 この式典の内容ですけれども、主催は神戸開港150年記念事業実行委員会です。約1,000名の参加を予定しております。秋篠宮殿下のご臨席のもとに、姉妹港・友好港湾の管理者、姉妹都市、国土交通省、地元選出の国会議員、県会議員、市会議員の皆様、港湾・港運事業関係者、市民の代表の皆様、経済団体、協賛企業などであります。
 この式典に際しまして、神戸開港150年の港湾功労者顕彰を行いたいと考えております。まず、この顕彰につきましては、この50年の間に神戸港の港勢拡大や業界の発展に多大な功績を残されました故人を顕彰するもので17名を予定しております。
 それから、港湾功労者表彰を行いたいと考えております。神戸開港130年から150年の20年の間に神戸港や業界の発展に多大なご尽力をいただいた、44名を予定しております。
 あわせまして、おおむね30年を見据えました、神戸港が目指すべき将来像につきましても発表をさせていただきたいと考えております。
 これが1点目です。

「神戸里山暮らし」の推進拠点施設第1号のお披露目!〜「淡河宿本陣跡」を改修し、新たな淡河の魅力発信の拠点へ〜

 2点目は、神戸市北区の淡河にあります淡河宿本陣跡(おうごしゅく ほんじんあと)の改修が終わりましたので、新たな魅力発信の拠点としてこれをお披露目したいと考えております。
 従来から神戸の魅力ある農村地域、里山と呼んでもいいと思うんですが、この地域に定住・移住を促進するという取り組みを行ってきました。いわゆる神戸・里山暮らしの取り組みです。この移住・定住のために、1つは規制緩和、もう1つはさまざまな支援策を講じてきましたけれども、この両方を活用した事業が今回のこの淡河宿本陣跡の整備です。



 神戸の里山暮らしは、都会の近くに豊かな自然と文化がある地域があるということ、それと、農村の環境のよさ、こういう両方の魅力があるわけです。これは、やはり神戸ならではの里山暮らしということではないかと思います。そこで、従来から規制緩和と支援策をパッケージとして推進してきました。
 まず、規制緩和の第1弾といたしましては、一人っ子の世帯分離住宅などを建てられるようにし、所有期間についても緩和する。2弾目は、交流あるいは起業を対象とした施設、例えば里づくりの拠点施設とか、農村定住を目的に起業するというための施設を対象として立地を緩和するということにいたしました。
 里づくりの拠点施設としては、県とともに補助をしておりまして、今回のこの本陣跡には神戸市から333万円、県からも333万円の補助が行われております。そして、農村定住促進コーディネーターも配置をいたしまして、さまざまな相談に乗れるようにしております。



 淡河宿本陣跡というのはどういうものかということですけれども、神戸市の北区の北西部に位置しております。国道428号と県道38号の交差点に位置をしております。この淡河宿は、豊臣秀吉の命によって整備をされまして、江戸時代に東播地域と北摂地域を結ぶ湯の山街道の要地として栄えた宿場の1つです。この旧本陣村上家は、秀吉の命を受けまして、淡河の宿場町建設に尽力をされました村上氏を祖とする旧家でありまして、江戸、明治にわたりまして淡河の大庄屋職を務めた、そして、大名などの宿泊所としても指定された本陣であります。この淡河宿の本陣は、宅地が598.29平方メートル、木造瓦ぶきの2階建てということになっております。現存する本陣跡の敷地にある茶室と土蔵が江戸の中期、おそらく1751年から1764年までの間につくられたのではないかと。それから、主屋につきましては、明治45年の建物でありますが、これが老朽化をいたしまして、一部崩壊などをしておりました。そこで、この淡河町の住民で組織する一般財団法人淡河宿本陣跡保存会が設立をされまして、県、市が支援する形で平成28年度に改修工事を行いました。また、昨年、道の駅の淡河の裏側にありましたえびす神社を、本陣の中に移築をしております。



 これまでの取り組みですけれども、屋根瓦や床、畳敷きなどの修繕工事を行いました。さらに、厨房の修繕工事や薪ストーブも導入をいたしました。これは薪ストーブの設置補助制度第1号ということになりました。これまで、主屋の清掃とか、あるいは庭園の管理のイベントを開催するなど、地元地域の住民の皆さんと都市住民も巻き込んだ形での交流型の再生が行われてきております。平成28年度は、電気設備や厨房などが未整備でありましたけれども、中庭などを活用いたしまして、夏には七夕、流しそうめん、秋にはお月見、冬には初えびすなど、さまざまな交流が行われております。
 この活用に当たりましては、学生の皆さんからも新しいアイデアを募りたいということで、デザインコンテストも実施をいたしました。8組21名の応募がありまして、4組を表彰しております。今後の活用策の参考にしたいというふうに考えております。



 今後は、週3回程度、カフェを開催します。従来は、こういうカフェとかレストランの活用というのは認められなかったわけですけど、これも第2弾の規制緩和でできるようにした、これがその活用の事例ということになります。それから、都心部の幼稚園の遠足、あるいは生花展など、この施設や環境に合ったイベントスペースとしても貸し出しをしたいと考えております。また、ここで、淡河地域など北区に移住・定住する相談会の開催などもしたいと思っております。
  これが2点目です。

内部通報制度の改正について

 3点目ですが、内部通報制度を改正し、充実をしたいというふうに考えております。いわゆる港島に関する一連の報道と、これに関連いたします議会審議の中で、本来、市の内部で改善がなされるべき内容が外部に通報されているという、そういうような事案が見られまして、この点については市会審議の中では、好ましくないのではないかと、やはりもっと内部でしっかりと情報を共有して適切な対応をすべきなのではないだろうかと、また、この内部通報制度が十分機能していないのではないだろうかというようなご指摘もいただきました。この点につきましては、連休前の記者会見のときにこの内部通報制度の改善につきまして方針をお話しし、検討してきたわけですけれども、今回、これから申し上げますような内部通報制度の改正をするということにいたしました。



 この内部通報制度は、職員がいわゆる不正行為あるいは著しく適正を欠くような行為を発見したという場合に、これを実名あるいは匿名で通報して、そして、行政機関の中で外部の意見もお伺いをしながら改善をしていこうという取り組みです。制度として設けられているわけです。
 しかしながら、これまでこの内部通報制度の活用はあまり活発ではありませんでした。特に外部。市役所の関係課に通報してもいい、それから外部の弁護士事務所に通報してもいいと、こういうふうになっているわけですが、この外部の通報は例えば28年度は全くない0件、27年度は2件にとどまっているということで、十分に活用されているとは言いがたい状況にありました。



 そこで、今回内部でいろいろと検討いたしました結果、幾つかの改正を行いたいと考えております。
 1つは、通報者の範囲を拡充することです。現在退職者は対象としておりませんが、退職者を対象に加えます。
 そして、行財政局所管の玉田副市長を内部通報制度の責任者といたしまして、庁内横断的に対応できる体制を構築いたします。
 それから、内部の通報窓口は各任命権者の主管課に通報するということになっていたわけですが、これを行財政局に一元化をいたします。つまり自分が所属をしている任命権者の主管課に通報するということで、果たして改善がなされるだろうかというような疑問が職員の中にもあるかもしれないので、それを払拭したいということです。
 また、この通報については、調査をし、あるいは是正をするということが求められるわけですけれども、その調査や是正措置に関して不服がある場合には、この申し立てに基づきまして、市として行った調査や是正措置が適正であったのかどうか、意見を聴取するための第三者機関を設置いたします。また、内部通報制度の透明性を図り、適切な対応を確保するために、制度の運用状況を毎年度公表したいと考えております。
 このような改正を6月1日から運用したいというふうに考えております。



 通報対象行為は、法例、これは条例規則も含むわけですが、違反する行為、適切な職務執行を妨げる行為、その他通報により是正し、または防止すべき行為ということになっております。こういうような行為を発見した職員は、内部、外部のいずれの窓口に通報してもよいということになっております。外部につきましては弁護士事務所ということになっております。これに基づきまして事実関係を調査し、是正措置を適用するということになります。
 改正点は、1つは退職者を加えるということ、それから、内部通報の相談窓口を各任命権者の主管課から行財政局総務課に一元化をするということです。そして、新たに不服申し立て制度を設けまして、内部通報について市からの通知後、3カ月以内に不服申し立てをすることができるということであります。そして、この再調査を行った事実関係も含めて副市長のところで責任を持って状況を把握いたしまして、そして、必要な指示を副市長から各局に行うというふうにいたします。必要に応じ、市長にも報告をするということにいたします。



 これを周知徹底するために、ポスターを庁内、市役所、区役所、また出先機関にも掲示いたしまして、内部通報制度の周知徹底と活用を図っていきたいというふうに考えております。
 内部通報の通報先は、京町法律事務所、それから、行財政局総務部総務課ということになります。こういう形で内部通報制度が活用をされまして、不正行為の防止、また、職員が理不尽な対応を受けた場合にこのような通報によって内部的に改善が図られるような対応を行っていきたいと思っております。

遺留金の取り扱い

 4点目は、前々回の記者会見のときに、ひとり暮らしの高齢者の方が亡くなられて現金が残される、いわゆる遺留金ですけれども、この遺留金が法的根拠のないままに行政の内部で蓄積されているという問題が報じられ、私は、これについては必要な検討を行って、国に対して制度改正の要望を行っていきたいというお話をさせていただきました。



 いろいろと庁内で検討をいたしましたけれども、5月23日の火曜日ですが、広島で指定都市サミットが開催をされます。指定都市市長会主催の指定都市サミットが開かれますので、この席で神戸市として国に対して要望をする内容を提案いたしまして、この指定都市市長会で了解をされれば、国に対しまして、法務省などが中心になると思われますけれども、指定都市市長会として要請をするという運びを考えております。まずは、神戸市として市長会に提案をし、そこで議論をしていただくということにしたいと思っております。指定都市市長会で十分議論をしていただきまして、私といたしましては、指定都市市長会として国に対して提言が行われるように取り進めていきたいと考えております。



 この要請の内容ですけれども、まだ調整をしておりますが、1つは、指定都市をはじめ自治体の意見を十分に聞きながら、独居死亡人の遺留金に関する根拠法を国の責任において早急に整備してほしいということであります。前回もお話を申し上げましたけれども、この遺留金を神戸市として保管している法的根拠がありません。法的根拠がないままにこの現金を保管しているというこの不都合を国の責任において解消してほしいということです。



 2番目は、この独居死亡人に対する対応は全て地方自治体が行っております。現行法では、この遺留金は、一定の手続を経た後、国に帰属をするとされておりますが、これを地方自治体に帰属させるようにしてほしいということであります。
 その他の内容も若干ありますけれども、こういう内容を国に対して要請すべく議論をしていただきたいと考えております。
 私からは以上であります。

質疑応答

神戸開港150年記念式典の開催(テキスト版)

記者:
 神戸開港150年の記念式典で、神戸港の将来像を発表されるということなんですが、明後日発表するとは思うんですけれども、ざっくり概要を教えていただけたらと思います。



久元市長:
 明後日を楽しみにしておいていただきたいと思いますが、やはりおおむね30年先の話なので、この港湾をめぐる環境、それから海運をめぐる環境、貿易をめぐる環境というものがどうなっていくのかということを想像力をたくましくして描いてほしいと考えてきました。



 例えば、第4次産業革命、あるいはIoT‐第4次産業革命は、例えば人工知能とか、ロボット化とか、モバイルを使ったネットワークという動きというものがもう既に起きているわけですけれども‐そういうものが海の世界にも及んでくることは確実であるわけです。そういうような動きをにらんで、30年後の神戸港の姿というものを描きたいと感じてきましたし、担当のみなと総局にはそういうようなお願いもしてきましたので、そういうものも含む内容としての構想になっていると思います。

内部通報制度の改正について(テキスト版)

記者:
 制度改正されることで、港島関連で今回出てこなかったどういう部分が、通報によって明らかになるとお考えでしょうか。



久元市長:
 どういうものが通報されるかというのはなかなか予見をしがたいと思いますが、ポスターにありますように、例えば入札で談合が行われているとかいうことがあるとか、それから、通勤手当、これ、大変残念なんですけれども、ふだん自分が通勤している経路と違う通勤経路を申告して通勤手当を詐取するということが時々起きているんですね。そういうこととか、セクハラとかパワハラを受けているとか、それから、例えば住民基本台帳を閲覧することができる職員がタレントの情報を盗み見ようとするとか、一定の仕事には必要な資格が要るわけですけれども、そういうような資格を持たないで業務を行っているとか、あるいは、見積書の取りまとめを特定の業者に依頼をしているとか。ほかにもいろいろあろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、法令に違反するような行為とか、それから職員として、例えばセクハラとかパワハラとか、非常に不快な思いをしているとか、あるいは外部からの行政暴力を受けているとか、そういうようなことがあると思います。



記者:
 今回の港島の問題に当てはめた場合、改正したことによって、本来だったら出てくるはずだった、今回は外部に先に出てしまったどういう内容が、この改正によって、今回の港島に当てはめるとどういう部分が出てくるようになるとお考えでしょうか。



久元市長:
 今回、こういうような改正をしたのは、一連の報道によりまして、港島以外の事案も含めて、職員の間に、なかなか、組織の中で情報が共有されていないのではないだろうか、という不安があるのではないかというふうに私自身も感じておりましたし、また、先ほども申し上げましたように、神戸市会の審議の中でも、この内部通報制度が活用されていないというご指摘もあったわけです。それは一理あるお話でして、そういうことから、今回こういう改正をすることにしたということです。



記者:
 今回、行財政局担当の副市長が責任者で、必要に応じて市長に報告するというふうに先ほどおっしゃったと思うんですけれども、港島の件で言うと、内部通報の手続にのっとったものではないですが、下の職員の方から届いた手紙みたいなのが副市長のところでとまっていたというような報道がありました。会見で市長もそういうことをおっしゃっていましたけれども、今回、新しくなる制度の場合、副市長から市長に上げるときの、何らかの基準はあるんでしょうか。こういう件に関しては上げる、こういう件は副市長までで決裁をする、その点について教えてください。



久元市長:
 基準というものを特につくる予定はありません。副市長の仕事として、職員の事務を指揮監督するという使命が地方自治法上あるわけですから、内部通報事務はまさに、副市長の責任でしっかりと運営を行っていただきまして、必要なものについては私に、個々に報告をしていただく、あるいは一定の時期にまとめて報告をしていただくというような運用を考えております。



記者:
 市長ご自身としては、どういったものについては、やはり自分のところまで報告してほしいなというのは何かありますか。



久元市長:
 それはもう、どういうようなケース、事案が出てくるのかということはわかりませんから、個々のケースで玉田副市長において適切に判断をしてもらうということだと思います。信頼をした上で、議会の同意を得て副市長を任命しているわけですから、玉田副市長においてしっかりと判断をして、運用をしてほしいと。いずれにしても、職員の間でいろいろな不安だとか、あるいはやり切れない気持ちが広がらないようにしっかりと対応してほしいと考えています。



記者:
 今回、市会で、本来市の内部で改善のなされるべき問題が外部に通報されていると、その指摘を受けて今回の改正ということになったということですが、具体的にどういった内容を、今回の内部通報制度を使って通報してほしかったというような、そういった事項はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。



久元市長:
 こういうようなことを報告してほしかったということがあったから、今回内部通報制度を改正したわけではないわけです。繰り返し申し上げておりますように、一連の報道がありましたことを受けまして、そして指摘を受けました個々の補助金、公金の支出については、一つ一つ問題点を、所在も含めて明らかにいたしました。個々の問題についてはそのように、事後的に対応したわけです。
 しかし、一連の報道を通じて、やはり職員の間にいろいろな、外部からの圧力とか、あるいは苦労というようなものがあったときに、そういう苦労がなかなか組織の上層部に伝わらない、上司になかなか伝えにくい、あるいは上司の間で共有をされるということがなかなか行われていないのではないだろうか。そしてその情報が共有されない結果、なかなか自分たちの苦労が報われないのではないかという空気が広がっているのではないかというふうに、私自身は想像しておりました。これは職員から明確に言われたことはありませんけれども、おそらく、そういうような不安な気持ちというものがあるのではないだろうかというふうに私自身思っておりましたし、市会でも複数の議員の先生から、この内部通報制度をしっかりと活用すべきだというようなご指摘もいただきましたので、両方の理由から、今回、このような改正をしたということです。



記者:
 制度の運用状況は毎年度公表するということなんですけど、これは運用状況ですから、何件ありましたとか、そのうち再調査がどのくらいでしたとか、そういったことを発表するということでよろしいですか。



久元市長:
 そうですね。件数として公表するということを考えております。そこはこれから、事案にもよると思いますけれども、基本的には、例えば部局ごととか、年度別の件数を発表するということを基本に考えております。
 しかし、非常に重大な事案が生じた場合には、この内部通報制度という形で公表するというよりも、非常に重大な事案が生じた場合には、それ自体として公表しなければいけないケースというものが出てくるのではないかと思います。



記者:
 仮定の話で恐縮なんですけど、港島のときに、中央区の区役所の幹部が、副市長に、あの団体に対する市の支出と、団体の会長からのさまざまな、市に対する介入行為というのが非常に目に余ると、いろいろな面で法規を逸脱しているんじゃないかというふうな上申書みたいなものを副市長に上げたというケースがあったんですけれども、それは意味としては一種の内部通報と言ってもいいのかなと。ただ、あれは結局是正はなされなかったと聞いていますし、市長も、副市長から報道された後に見られたけれども、別にそれは受け取らずに返したということでした。ああいった事案というのは、そのときは重大な事案として認識されなかったんですけども、やはり、この制度をもってしても、ああいう事案でも認識されないんじゃないかというふうに、私ども、ちょっと思ってしまうんですけど、その辺はいかがですか。



久元市長:
 あの事案については、市会でもご答弁をいたしましたけれども、1つは、個人的なメモとしてつくったというふうに、その幹部職員からは、岡口副市長は聞いておって、適切に対応するようにという指示をしたということで、私に報告がありました。これは、所管部局の担当の副市長として不適切な対応であったというふうに私は思っておりません。



 ただ、その事案を離れて、仮に、内部に通報をした、あるいは報告をした、それに対して十分対応ができないような場合には、この弁護士事務所に対して通報するということもできるわけです。そういうような制度があるということについて、職員はほとんど知っていないのではないかと思うんですね。ですから、そういうことを活用することができるということを職員にも広く知ってもらうということが今回の措置です。
 それから、新たに、仮に通報した職員がその結果きちんと調査が行われていないとか、あるいは改善・是正が行われていないと考える場合には、それに対して不服申し立てをすることができると。この不服申し立て(を受けて,市から意見をいただく内部通報制度委員に)は、公正職務審査会の委員(を充てる予定)で、全員が外部の皆さんです。ですから、そういう外部の目を入れながら、内部通報の対象になるような事案が生じたときには、外部の目を入れながら是正がされるということを期待したいと思います。



記者:
 個別のケースはともかくとして、この公表するか、しないかというのは、通報者にとっては多少関心のあるところだろうと思いますし、公表するか、しないかというのを恣意的に決められてしまうと不満も残るのだろうなと思うんですけど、例えば、こういう不服申し立てで第三者委員会が設けられれば、それは公表するだとか、そういう定義を設けるというつもりは今後ないでしょうか。



久元市長:
 定義というのは?



記者:
 公表するか、しないか。今のところは件数しか公表しなくて、重大事案は公表するということですけれども、それだと客観性がない可能性があるので、公表するか、しないかというのは、何かこういう場合は公表するという定義づけみたいなものをなし得ないのかなと思うんですけど。



久元市長:
 1つは、この内部通報で想定している事案というのは、例えば、パワハラとかセクハラとか、市役所の中で起きる事案というものもかなりあると思うんですよね。そういうものについては、例えば、職員同士の感情の行き違いとか、そういうデリケートな部分もありますから、なかなか一律にこれを公表する、しないという基準は決めがたいと思います。
 ですから、やはりこれはケースに応じて、例えば、贈収賄につながるとか、あるいは談合が行われているとか、そういうことが発見をされた場合には、これはもはや内部通報の結果として公表するのではなくて、そういう不正事案として公表しなければいけないという事態になるケースが多いと思うんですね。ですから、それはそういうような形で公表されるということになると思います。
 それ以外のものについて、例えば、一種のカテゴリーをつくってこういうものを公表する、こういうものを公表しないということは、かなり困難を伴うと思います。

その他の質疑応答

神戸アニメストリート

記者:
 2点お尋ねしたいんですけども、まず、1点目が一昨年にオープンして、結果的にはわずか2年で閉鎖することになってしまって、市としても大分、多分、肝入りというか、開業支援とか、補助金をおよそ6,000万円以上つぎ込んでいたかと思うんですけども、これが2年あまりで閉鎖してしまうことについて、市長としてどう思うのか、あるいは市民にどう説明していくのか。
 あと、もう1点は、新長田の再開発そのものに関することですけども、去年にも三国志ガーデンが閉館とか、相次ぐ閉館ということで、外から人を呼び込む場所としてうまく機能していないのかなというような気も、例えば、現場とかを取材していても思うんですけども、そのことについてどのように思われるか教えていただけますでしょうか。



久元市長:
 このアニメストリートは、平成26年9月だったでしょうか、補正予算に基づいて事業者募集をし、そして、1社から申し込みがあったわけですが、その会社に内部の整備や、さらなる事業者の募集などを委託いたしまして、この事業者が運営者としてアニメ関係の会社を誘致したということですね。ですから、これは神戸市が新長田地区の活性化のために企画をし、実施した事業です。そして今、お話がありましたように、この事業については、ほかの事業者に対する委託費や運営者に対する家賃補助も行ってきました。そういう形で行ってきたにもかかわらず、最終的にどうなるのかということは、まだ未定ですけれども、事業者が撤退をする方向で検討しているということについては、やはり、この新長田を活性化していくという面からの事業としては、これはうまくいかなかったということだと思います。結果的に投入した公費がその分無駄であったということですから、これはやはり、そのことについては、神戸市として反省をしなければいけないと思います。



 ただ、私はこの新長田の再開発については、これはこういう形でこれまで試行錯誤していろいろなことが行われてきたわけですけれども、そういう取り組みだけでは不十分だと考えたものですから、この事業が行われている時期と並行して内部でも検討し、兵庫県とも調整をして、翌年9月に兵庫県と共同で新長田に新しい庁舎を建設するという方針を発表いたしました。間もなく着工することになりまして、1,000人以上の規模の職員がここに移ってくるということで、新長田の活性化に大きくつながっていくと思います。
 これに対応をして、関連をする事務所や民間事業者、お店などの進出も始まっています。オープンをする前の段階でこうなっていますから、やはりこういう取り組みを進めていくことによって、新長田の活性化ということはかなり道が開けてくるのではないかと思います。



記者:
 今後なんですけども、先ほど市長からお話がありました県と市の合同庁舎の話も含めた上で、今後、新長田をこういう町にしていきたいとか、改めてもし方向性ですとか、ビジョンみたいなものがあれば教えていただけますでしょうか。



久元市長:
 新長田については、震災で壊滅的な被害を受けて、多くの人が店舗と住宅を失ったわけです。そのための対応として、この再開発事業をいち早く都市計画決定し、事業を進めてきたわけです。居住人口は震災前を上回るところまで回復しましたけれども、にぎわいがないと、なかなか生まれてきてこなかったと。ないというわけではなくて、十分ではないということですね。
 それはやはり就業人口が震災前を下回っている、3,500人程度なんですね。ですから、この就業人口を上乗せするということ、そして、就業人口の上乗せをするとともに、来街者がたくさんあるような、そういうような施設を考えるべきではないかということで、庁舎でも内部の管理とか、内部の政策の企画・立案ではなくて、税部門と住宅部門を中心とした内容にしたわけです。その結果、やはり税の手続に来られる皆さん、それから、税に関連いたしましてここでは、国税当局も確定申告の相談の会場をつくっていただきました。こういう形でもう既に、まだ建設は始まっておりませんが来街者の増加ということにつながっていると思います。



 そういう形でにぎわいをつくっていく、それに伴ってオフィスの誘致ということも行っていくというような形で、そして、それに伴っていろんな方が来られますから、商店街で買い物とか、食事とか、飲食とか、町を回遊して楽しんでいただいて、町のにぎわいをどうつくっていくのかということに取り組んでいきたいと思います。



記者:
 わかりました。ありがとうございました。



記者:
 アニメストリートが撤退を検討しているということで、事業としてはうまくいかなかったというふうに市長おっしゃいましたけれども、まず1点目、実際に撤退するということは先方から連絡を受けて、それで、市のほうとしても今後どうするか協議に入ってるのかどうかという事実確認の部分と、それと、長田のアニメストリートというのは、アイデア自体は非常におもしろいとは思うんですけれども、結果的にうまくいかなかったということで、先ほど反省点とおっしゃりましたけれども、なぜうまくいかなかったのかという、その点についての現状での認識をお願いします。



久元市長:
 撤退の方向で検討しているという情報以上に報告は受けておりません。具体的にどういうような協議をしているのかということについては、もしかしたら担当レベルはしてるかもわかりませんが、私はそれ以上の報告は受けておりません。
 それから、平成26年9月にこれを発表してから3年にもならない間に撤退の方向での検討が行われているということについては、やはり、こういう事業を企画して、事業者に委託契約を結んで、この事業者が運営者を誘致して、この運営者に対して家賃補助をするというようなスキームでよかったのかどうかということ。それから、事業者の選定のやり方が果たしてよかったのかどうかということも含めて検証してみなければいけないというふうに思います。その上で、今後のこういうような町のにぎわいづくりのために神戸市が公費を投入して政策展開をする際の、やはり材料として生かしていかなければいけないというふうに思います。



記者:
 不払い問題が出ているというところで、被害を訴えている方に取材をすると、テナントとして入っているアニメストリートと民民との関係の中で生まれたものとはいえ、やはり補助金が入っている以上、市にももう少し主体的に解決に加わってもらいたいというような意見もあるんですが、その点についてはどう思われますか。



久元市長:
 まず、補助金が入っているから神戸市が介在しなければいけないというふうには思いません。
 というのは、事業者に対して補助金を出すということはよくある話ですね。ですから、補助金が入った事業者が、例えば債務不履行を起こすとか、あるいは不払いを起こすとか、そういうことがあったときに、補助金を交付したことを理由に介在をするということは、普通ならば想定をされないということだというふうに思います、そのことを理由としてですね。これは、国におきましても、神戸市に限らず、どこの自治体におきましてもそういう判断になるというふうに思います。



 ただ、この点については、そのことを前提にいたしまして、やはり神戸市が主体的にこういうスキームをつくって、そして結果的に誘致が行われたというケースですから、住宅都市局においては、こういう不払いの状況を解消するように、申し入れを行ったというふうに聞いております。



記者:
 今後、改めてアニメストリート側に、もう一度、申し入れという形で不払い問題の解決を訴えかけるというような方針はありますでしょうか。



久元市長:
 基本的には、補助金を出していることを理由として、この不払いを解消するようにということを要求する法的根拠はないわけですね。ですから、これはそのことを前提にして対応するということだと思いますが、具体的な対応は住宅都市局の判断で行ってもらえればよいというふうに思います。



記者:
 その不払い問題に関しては、市としての管理責任というところは問われないという認識でよろしいんでしょうか。



久元市長:
 問われないと思います。



記者:
 わかりました。



記者:
 オープンから2年余りで、不払い問題はあるとして、営業が、運営面が芳しくなかったという点はあるかと思います。神戸市として非常に力を入れて誘致した事業でもあるんですが、この2年間で神戸市として何かできる手だてというのはなかったのかという振り返りが何かあるかというのをお伺いしたいのと、先ほどもあったんですけども、基本的に、今回の事業者を誘致したスキーム自体が神戸市としてなかなか手出ししにくいような状況になってしまっていた、一因だったのか、そのあたり、何かご見解ありましたらお願いします。



久元市長:
 先ほど申し上げましたように、この事業を企画した段階から事業スキームを生み出して、そして、この運営者を選定した経過というものについては、まだ私は十分、報告を受けておりません。とにかく今回、短期間のうちにこういう結果になったわけですから、その経過というものはやはり検証しなければいけないというふうに思います。



記者:
 2年間のうちに、神戸市として何か運営にてこ入れとか、そういう余地というのはなかったんでしょうか。



久元市長:
 今の段階で、そういう余地があったのかどうかということについてお答えをする材料は持ち合わせておりませんから、やはりそういうことを、平成26年の前後からの経過というものをよく調査をして検証していかなければいけないというふうに思います。



記者:
 あまりうまくいっていないんだというような相談とか、この2年半の間にそういった、業者側から神戸市に、少し助けてほしいというような相談とかそういう働きかけというのはなかったんでしょうか。



久元市長:
 ちょっと私自身は答える材料はありません。



記者:
 ありがとうございます。

そごう西神店の譲渡撤回

記者:
 このほど、エイチ・ツー・オーとセブン&アイがこれまで言っていた3つの百貨店を譲渡するというところから、そごう西神店を外すと発表されました。西神に関しては、神戸市が主導してつくった町で、このほど区役所も移転してにぎわいをつくるというような矢先ではあったと思うんですけれども、今回の動きをどのようにごらんになっていますでしょうか。



久元市長:
 このセブン&アイ・ホールディングスとエイチ・ツー・オーリテイリングとの交渉の結果、5月11日にそごう神戸店の譲渡が発表をされました。このときに、この発表のあった5月11日にセブン&アイ・ホールディングスの傘下の株式会社そごう・西武の関係者の方、それから、エイチ・ツー・オーリテイリングの関係者の方から説明を受けております。
 この説明では、そごう・西武からは、グループとして多くの郊外型の百貨店を運営している実績があるので、そごう西神店についても、その実績を生かしながら、地域密着型の店舗経営で存続することができると判断をしたと。そういう判断については、エイチ・ツー・オーリテイリングとの合意のもとに行ったところであり、セブン&アイ・ホールディングスの傘下で事業継続をしたという説明を受けております。
 神戸市としては、そういう判断のもとに、そごう西神店を、さらに魅力のある、誘客力のある店舗として引き続き運営をしていただきたいというふうに考えています。



記者:
 今、そごうが入っているビルは神戸市所有のビルで、賃料の引き下げなどもされていらっしゃいますけれども、今後、さらなる神戸市としての支援策ですとか、何か考えていらっしゃいますでしょうか。



久元市長:
 賃料については昨年10月から2割減額をいたしまして、この4月から3年間、4割減額をしておりますから、この方針でいきたいというふうに思っております。
 ですから、家賃の減額ということについては考えておりませんけれども、やはり神戸市としても、とにかくお客さんに来ていただけるようにしていくためにはどういうことができるだろうかということについてはよく頻繁に協議をして、しっかりと支援をさせていただきたいというふうに思います。

ヘイトスピーチ抑止条例

記者:
 今週の月曜日15日に、神戸市会が、ヘイトスピーチを抑止するための条例をつくろうというので、日韓友好市議連盟‐議員の7割ぐらいを占める大きな議連ですけども‐そこが条例案の検討を始めました。それについて、市長のご感想というか、議会主体でそういうものをつくろうとする動きについての所感をお願いします。



久元市長:
 ヘイトスピーチ条例について、特に神戸市会から何か私に相談とか、あるいは情報提供とかということがあるわけではありません。
 ただ、議会との窓口の部局から聞いている話では、ヘイトスピーチ条例について勉強を始めた段階だというふうに聞いておりますので、今、そういう段階ではないかなというふうに受けとめております。



記者:
 そういう条例をつくるということについて、何かご感想があれば。



久元市長:
 それは、議会のご判断で、ヘイトスピーチ条例の可否なり、あるいはヘイトスピーチに対する対応について勉強をされているということだと理解をしております。

職員採用について

記者:
 先日、西宮市が、職員の採用の面接試験で、スーツを着てくるのを禁止するというふうなことを打ち出して、報道されたんですけど、神戸市でも採用が始まっているんですかね。スーツを着ずにその人のそのままの姿を見ようという試みだと思うんですけれども、市長はそういった採用方法というのをどういうふうに評価されているのか、それでいい人物が採れそうかというのをちょっとお聞かせいただけますか。



久元市長:
 的確なお答えになるかどうかわかりませんが、西宮市はとにかく優秀な職員を採ろうということで必死のように思いますね。今回も、「本命西宮」というポスターを持って、記者会見したのかどうかわかりませんが、プレゼンをされると。
 それで、ちょっと前のことになりますが、神戸市役所のお膝元のですよ、阪神三宮駅に、「本命西宮」のポスターをずらーっと張っているわけですよ。やはり本気で優秀な人を集めたいということだと思うんですよね。



 職員の採用については人事委員会の権限になりますけれども、申しわけないけれども、人事委員会からそういう本気で職員を集めたいというふうな思いがどうも伝わってきません。何か神戸市は世界に名だたる都市だと、ほっといても優秀な人が集まってくるとまでは言わないけれども、もちろん一生懸命やってくれてるとは思うんですけれども、私も人事委員会の主催の説明会のときにも2回行きまして、説明を、私が出るのがいいのかわかりませんが、自分なりのメッセージは伝えました。しかし、どこかやはり、西宮ほどの本気度があるのかというふうに思いますね。



 幹部の中には、「うちの娘は西宮市と神戸市と両方受かりましたけど、西宮市に行きました」とかいって、にこにこしながらしゃべってるような幹部職員もおるんです。ちょっと残念です。もっと本気に人を集めようと、人手不足の時代ですから、やっぱり本気で優秀な人に来てもらおうというふうに思わないといけないと思うんですよね。その前提で、このスーツ禁止とかということについては、これは人事委員会の権限になりますから、それは人事委員会のほうで判断してもらえればいいと思いますが、あくまでも個人的な感想という権限外のことについて言うならば、やっぱり暑い時期に一斉にリクルート姿で来なければいけないような雰囲気をつくるというのはいかがなものかなと思います。
 ただ、一律に禁止をするというような対応がいいのかどうかは議論があるところだろうと思います。