神戸市-KOBE-


 

臨時会見 2017年(平成29年)5月16日

最終更新日
2017年5月19日

    発表項目

    神戸市とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との包括連携に関する協定の締結
    (13分16秒)

    質疑

    発表項目

    神戸市とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との包括連携に関する協定の締結

    職員:
     それでは、定刻になりましたので、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社及び神戸市の包括連携協定締結に関する記者会見を始めさせていただきます。
     会見出席者は、左よりあいおいニッセイ同和損害保険株式会社代表取締役社長、金杉恭三様、そして、神戸市長、久元喜造でございます。
     それでは、久元市長、包括連携協定締結に当たり、ご挨拶を一言お願いいたします。



    久元市長:
     お集まりいただきまして、ありがとうございます。今日は、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と神戸市の連携協定を締結することになりまして、同社の金杉恭三代表取締役社長と記者会見をさせていただきたいと思います。
     あいおいニッセイ同和損害保険株式会社のルーツの1つは神戸にあったとお聞きしております。1907年に神戸海上運送火災保険株式会社が設立されまして、その源流の1つとなって今日に至っておられるという、そういうお話もお伺いいたしました。ある意味でご縁があるということでございます。
     


     今回の包括連携協定は幾つかの分野に渡っておりますが、その重要な分野の1つが認知症の人にやさしいまちづくりにご貢献をいただけるということであります。認知症の人にやさしいまちづくりにつきましては、日曜日に有識者会議も設置いたしまして、神戸市としても特に力を入れて取り組んでいきたいと考えているところです。
     このことに関しまして各般のご協力をいただけるということでありますが、その1つが、高齢者の方が不幸にして火災に遭われましたときに、火災の出火原因、そして支払い保険金のデータをご提供いただけるということであります。こういうデータは、当然のことながら、行政ではなかなか手に入らない分野でありまして、損害保険会社ならではのそういう情報、データをご提供いただけるということは、行政の側から見れば、例えば高齢者の方にこういうことに気をつけて出火をしないように、火を出さないようにしていただきたいというような取り組みにも結びつけることができるのではないかと思っております。
     


     このほかにも、防災・減災意識の啓発のための情報をいただくとか、あるいは会社の皆さんに認知症サポーターになっていただくとか、そういう取り組みも行っていただけると聞いております。私どもとしては、今回の包括連携協定を締結いたしますことは大変ありがたいことと思っておりまして、改めて金杉社長に御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。



    職員:
     続きまして、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社、金杉社長様より包括連携協定締結に当たってのご挨拶を賜りたいと思います。



    金杉社長:
     ただいまご紹介をいただきましたあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の金杉でございます。本日は、ご多用の中、このように多くの皆さんにお越しいただきまして、まことにありがとうございます。
     このたび、神戸市と当社で安全・安心なまちづくりということをはじめとした包括提携の協定を締結させていただくこととなりました。久元市長をはじめ、ご尽力いただきました関係者の皆様には深く感謝する次第でございます。
     


     当社では、地域密着を行動指針の1つとして企業経営を行っておりまして、従来から地域社会や地域の企業、そういったところへの貢献に向けた取り組みを行ってまいりました。
     地域での活動の例といたしましては、情報提供、企業交流、また地域貢献、この3つを柱といたします地域AD(あいおいニッセイ同和の略)倶楽部の取り組みも行っております。
     昨今、全国で地方創生の動きが加速する中で、当社の地域密着、地方創生のさまざまな動き、そういったことと連携したことを実現していきたいということでございます。昨年の4月、地方創生プロジェクトを立ち上げまして、まち・ひと・しごとづくり、そういったことの地方創生の一助となるメニューも提供させていただき、地方創生の取り組みを支援することで、今まで以上に地域社会、地域企業に役立つ会社を目指してまいりたいと思っている次第でございます。
     


     先ほど市長のお話でありましたように、当社の前身会社の1つとして神戸海上火災保険会社が1907年にこの神戸で誕生いたしました。このたびの神戸市との連携によりまして、本プロジェクトの取り組みが1つの具体的な形になったものと考えている次第でございます。このことについて大変うれしく思っている次第でございます。しかしながら、この協定の締結はゴールではなくスタートだと思っております。神戸市との連携した取り組み、先ほど市長からいろいろご紹介いただいたことを含め、神戸市のより一層の発展に貢献し、ともに私どもは成長していく、そういった所存でございますので、今後ともさまざまなご支援を賜りたく、よろしくお願いする次第でございます。
     私の挨拶は以上とさせていただきます。ありがとうございました。



    職員:
     それでは、続きまして、今回、締結する協定の内容につきまして当局よりご説明をさしあげます。
     協定書では連携事項を4項目挙げてございます。
     


     まず、1つ目に「市民の安全・安心に関すること」についてです。これが今回の協定の目玉事業であると考えております。これにつきましては3点の小項目があり、高齢者や認知症の人にやさしいまちづくりへの協力についてです。
     具体的には、認知症・高齢者等の火の不始末による火災予防のための啓発では、チラシ作成・配布やセミナー開催などにご協力いただきます。
     また、今回、神戸市としては初めて損害保険会社と包括連携協定を締結いたしますが、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様がお持ちの高齢者等による火災に関するデータの提供をしていただきます。具体的には、先ほど市長から説明がありましたが、出火原因、火災の程度、支払い保険金額などのデータをご提供いただき、今後の市の高齢者や認知症の人にやさしいまちづくりへの取り組みに生かしていきます。
     高齢者による交通事故防止に向けた啓発では、運転免許返納制度等の周知のためのチラシ作成や配布、セミナーの開催などにご協力いただきます。
     また、高齢者見守り事業協定の締結では、日々の営業活動の中で高齢者の見守り活動にご協力いただきます。
     


     次に、市民への防災・減災意識の啓発についてです。具体的には、イベント等におけるブース出展による暮らしの防災ガイド、これは右上に示しておりますが、独自のハザード情報レポートの配布などをしていただきます。また、防災・災害対策への寄附等についても検討していただいております。スライドの下には、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社さんが今までに行われた事例を挙げております。
     次に、大項目の2つ目「産業振興、中小企業支援に関すること」についてです。具体的には、市内スタートアップ企業や六次産業化を目指す農業者等を対象としたリスク対策セミナーを実施していただきます。また、中小企業におけるBCP策定等の個別リスク対策の支援もしていただく予定にしております。なお、これにつきましては、平成28年度に神戸市機械金属工業会でセミナーを既に実施していただいております。
     


     次に、3つ目「観光振興に関すること」についてです。
     旧居留地の中央区明石町のあいおいニッセイ同和損保神戸支店ビルをはじめとします旧居留地の魅力について、会社紹介のパンフレットなどで魅力発信をしていただきます。また、神戸ルミナリエなど地域イベントへの協賛、募金活動について、これまで支援をしていただいておりますが、今後も継続して支援をしていただきます。なお、ゴールデンウイークに開催いたしました「078」のイベントに対しましてもご寄附をいただきまして、ブースも出展していただくなど、イベントを盛り上げていただいております。
     


     最後に、4つ目「その他地域活性化に関すること」についてですが、本日の協定締結を機に、今後も、地域活性化に関する取り組みについて、適宜追加して検討し、実施していくことといたしております。
     最後ですけども、このたびの協定締結を契機として、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社と神戸市が相互に協力して、さまざまな連携事業に取り組んでまいります。



    職員:
     続きまして、協定書にサインをお願いいたします。



    (協定書サイン)


    質疑応答

    神戸市とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社との包括連携に関する協定の締結(テキスト版)

    記者:
     目玉とおっしゃった認知症のまちづくりの協力の部分の火災に関するデータの提供のところなんですが、ご説明いただいた出火原因ですとか火災の程度、支払い保険金など、これらのデータは、例えば時期ですとか、地域はどの範囲ですとか、まだ決まっていないと思うんですけども、もう少し具体的に説明があれば教えてください。さらにそのデータを生かして、どういうふうな神戸市の施策に展開していけるのかというあたりを、現段階でおっしゃっていただけるところがありましたら、お願いします。



    久元市長:
     まず、具体的なデータを、どういうふうに行政に生かすかということは、そのデータの内容によると思うんですよね。まず、やはり少なくとも、高齢者の方がどういう原因で火事に遭われたかということ、これは、少なくとも大まかな原因が提供いただけるということになれば、それをもとに、どういうことに気をつけて、特にひとり暮らしの高齢者の方、ご高齢の夫婦の方、それからご家族の方に注意を喚起する、その基礎データになるのではないかと思います。あとは、こ例えば、仮にエリアごとの情報、データということになるのであれば、もう少しきめ細かな注意喚起とか啓発にも使えるのではないかと思います。さらに、私たちがさまざまな、特に認知症の皆さんに対する政策を企画・立案する際にも役立てることができるのではないかというふうに期待をしております。



    職員:
     データに関してですけども、今回、協定に当たって、どのようなことができるかということで、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社様と打ち合わせをしておりまして、先ほど3点を主に申し上げましたけども、それについて、この協定を契機に議論を深めていきたいなと考えています。私どもとしては、今、市長が説明しましたとおり、いろんな可能性があるのではないかなということで期待をしております。



    金杉社長:
     若干だけ、あいおいニッセイ同和の補足をさせていただきます。



    社員:
     先ほどご紹介がございました地域ごとのデータにつきましてもご提供が可能でございますので、神戸市様にはお役立ていただきたいというふうに考えております。



    記者:
     火災に関するいろんな保険会社さんが持っておられるデータについて、県内で損保会社さんと、協定を結んでおられるのはたつの市さんがあると思うんですが、そちらのほうでは特にデータの提供というのはやられていなかったのではないかなと思うんですが、少なくとも今回のやり方というのは神戸市が県内初になるのかなと思うんですが、そのあたりの確認と、全国的に見て、今回のこのデータの提供というのは事例があるのかどうかというのを確認できましたらお願いいたします。



    金杉社長:
     現在、当社においても、地方公共団体の皆さんとの連携協定は、40を超える協定をさせていただいております。しかし、その中でも、こういった高齢の方の火災の出火原因を含めたそういったデータの提供ということは、今回が初めてでございます。神戸市の各サイドのそういった着眼点というんですか、そういったことについては新しいものだというふうに思っています。



    職員:
     少し補足させていただきますと、我々企画調整局のほうではデータを活用した政策形成あるいは市民サービス、非常にこれを重視してございますので、今回はこのような視点であいおい損害保険会社様とこういう締結の内容に至ったということでございます。



    記者:
     ちょっと細かいところですけど、データ提供いただける部分なんですけれども、火災に関する部分で、これは認知症を発症している高齢者の方の家であったとか、そのあたりのデータというのは入ってくるんでしょうか。



    社員:
     そこまでのデータというものは今の段階では持ち合わせておりませんので、年齢とかそういった数字で見えるデータもご提供させていただく中でご活用いただくという、そういうイメージでございます。



    記者:
     認知症サポーターの養成講座についてお伺いしたいんですけれども、もし決まっていれば、いつごろから何人ぐらいの社員の方がどのぐらいの期間で講座を受けていくのかなど、具体的なことをお伺いできればと思います。



    社員:
     お答え申し上げます。こちらにつきましては、平成27年に既に弊社のほうで神戸市さんのご協力のもと養成講座のほうを受講済みでございまして、今回の包括提携を機にさらに拡大をさせていきたいというふうに考えてございます。



    記者:
     どのぐらいの規模で拡大されていくのかというのは出ていますでしょうか。



    社員:
     弊社の社員(神戸支店)、基本的に全職員がこういったものを受講させていただいて、認知症に対する理解を深めていきたいというふうに考えております。人数的には総勢、今のところ130ですね。関係近隣エリアの支店への広がりも志向していきたいと思っています。



    記者:
     先ほどのデータのことに関してなんですが、もし細かいエリアごとですとか、そういう非常に細部にわたるデータがあるということで、先ほどチラシ作成ですとかセミナーの開催というお話がありましたけれども、これ以外の注意喚起の方法ですね、データを活用してこんなことも検討していきたいというのがありましたら教えてください。



    久元市長:
     これからでしょうけど、考えられることがあれば。



    職員:
     これを契機に議論を深めていこうということで、今、データの提供など、具体的にはイメージしていただけたのかなと思います。我々神戸市としても、そういった数字をいろんな説得の材料なりに使っていきたいということは非常に可能性があるのではないかと思います。



    社員:
     今ご質問があった情報発信については、今後もっと活用、広め方というのを神戸市さんと一緒に詰めていきたいと思っています。



    金杉社長:
     私からもちょっと1点。先ほども高齢者の方の交通安全のことも1つ入っておりましたけれども、やはり今、高齢の方の運転される方の事故も増えているということでございまして、私ども保険会社として、運転者の方の運転挙動によるいろんなデータによる事故の確率、そういったことの研究も進めております。これをテレマティクスというんですけども、テレマティクスの自動車保険についても私ども日本で唯一認可をとりまして、そういったデータを高齢者の方の安全運転につなげていく、そういったこともぜひ神戸市の皆さんとやっていきたいなというふうに思っております。どういうことかといいますと、高齢の方も突然運転がおかしくなるのではなくて、だんだん運転の挙動というか運転の技能が劣化していくというようなところを何とか機械、データで捉まえながら、それによってご本人にご認識していただきながら、言ってみれば末永く車を運転していただくような、そんなことが神戸市さんと一緒にできないかというようなことも今考えているところであります。



    記者:
     先ほどあいおいニッセイ同和損保さんとして全国で初めてということでお伺いしたんですが、損保会社さんが自治体にデータを提供されるというのがほかにも事例があるのかどうかというのがわかりますでしょうか。



    金杉社長:
     知っている範囲で申し上げますと、昨今の連携協定という取り組みの中でいいますと、昨年から私ども当社を皮切りに各社で進めていることはお聞きしておりますけども、こういったことを具体的にというお話は私は存じ上げていません。



    記者:
     神戸市さんが、認知症の方が事故を起こしたときの保険の制度といいますか仕組みづくりをこの日曜から有識者会議を設置して検討を始められているところだと思うんですけども、今回のこの協定とそういう保険の仕組みづくりというのには何か今後関連していく点というのはあるんでしょうか。



    久元市長:
     認知症の方が例えば不幸にして踏切で亡くなられたという最高裁の有名な判例がありますが、ああいうような場合にご家族の方だけに負担を負わせるのは酷ではないかという問題意識で、そういうような損害賠償責任が生じたときに、これは社会全体で分かち合うことができないかという発想のもとに有識者会議での検討を始めたわけです。この場合にどういうようなケースを対象にするのかとか、それから、法的な責任が生じるような場合だけを対象にするのかとか、裁判になったとか裁判上の和解だけを対象にするのかとか、いろいろなケースを想定して専門的見地から議論をしていこうということになっておりまして、その場合に民間保険との関係も議論の対象にする予定です。
     


     この有識者会議には損保業界からもオブザーバーとして参加をしていただいておるわけですけれども、あわせまして今回こういう形で包括連携協定を締結し、あいおいニッセイ同和損保さんの場合には、金杉社長からも話がありましたようにいろいろな専門的な研究もされておりますから、あわせましてご意見をお伺いをしたり、あるいは研究の成果のご提供を差し支えない範囲でいただいたりして、この有識者会議での検討に役立てていくということはあり得るのではないかというふうに考えております。



    職員:
     それでは、質問の時間を終了させていただきまして、以後、写真撮影の時間とさせていただきたいと思います。準備を行いますので、しばらくお待ちください。
     それでは、準備が整いましたので、撮影をよろしくお願いいたします。



    (写真撮影)



     それでは、本日の会見を終了させていただきます。本日は、お忙しいところ記者会見にお集まりいただき、ありがとうございました。