神戸市-KOBE-


 

定例会見 2017年(平成29年)4月25日

最終更新日
2017年4月28日

発表項目

「Infinity Ventures Summit(インフィニティ ベンチャーズ サミット)」が神戸で初開催!
〜国内最大級のインターネット業界の交流型サミットの開催地として開港150年を迎えた神戸が選ばれました!〜
(16分21秒)

質疑

発表項目

「Infinity Ventures Summit(インフィニティ ベンチャーズ サミット)」が神戸で初開催!

職員:
 定刻となりましたので、インフィニティ・ベンチャーズ・サミットの神戸初開催に関する記者会見を始めさせていただきます。 それでは、会見出席者をご紹介させていただきます。
 インフィニティ・ベンチャーズLLP共同代表パートナーの小野裕史様でございます。
久元神戸市長でございます。
それでは、久元市長よりインフィニティ・ベンチャーズ・サミットの紹介と、神戸市が開催地に選ばれたことに関しての説明をお願いします。



久元市長:
 それでは、インフィニティ・ベンチャーズサミットが神戸で初めて開催されることになりましたので、私から口火を切らせていただきたいと思います。
 今、ご紹介がありましたように、今日はインフィニティ・ベンチャーズLLP共同代表パートナーの小野裕史さんと一緒に説明をさせていただきます。



 インフィニティ・ベンチャーズ・サミットは、後ほど説明があろうかと思いますが、主にインターネット分野の経営者あるいは経営幹部の皆さん約600名が一堂に集まりまして、業界の展望や経営、あるいは人材育成などについて学びながら交流する招待制のサミットです。
 2007年の秋に初めて開催されまして、現在は、歴史、規模ともに国内最大級のインターネット業界経営者の皆さんのコミュニティーとして成長をしてこられました。インフィニティ・ベンチャーズ・サミット、略してIVSと呼ばれておりますが、このIVSはベンチャー企業のコミュニティー活性化に貢献するプラットホームの役割、あるいは日本の若手起業家育成の役割を担われています。
 これまで19回は、小野さんの出身地であります札幌、また、京都、宮崎、つまり東京以外の場所で開催をされてきました。残念ながら、IT業界も東京に圧倒的に集中しているわけですが、あえて東京を避けて、東京以外の場所で開催されてきたわけです。そして今回、神戸で初めて開催をしていただくということになりました。



 神戸で開催をされるきっかけはかなりひょんなご縁で、「攻殻機動隊」の映画との連携を神戸は進めてきたわけですけれども、「攻殻機動隊」の取り組みがIVSの関係者の皆さんの目にとまったということがきっかけでした。そして、神戸の「500 Startups」の取り組み、あるいはIT施策の取り組みに着目をしていただきまして、市役所のIT分野の行政を担当している職員ともつながりが生まれ、今回、6月5日から7日にかけて神戸で開催をしていただくということになったわけです。
 そういうきっかけがあり神戸で開催されることになったわけですが、このサミットは約600名ものインターネット、つまり最先端の分野の皆さんが神戸で一堂に会されるということで、若者に選ばれる町を目指した都市づくりを進めている神戸としても、これは大変ありがたいことだと感じています。



 神戸は「500 Startups」のほかに、シリコンバレーへの若者の派遣など、いろいろな人材育成の取り組みを進めていますので、私たちもこのサミットから今後の神戸におけるIT人材の育成や、あるいはIT産業の育成、また、若者に選ばれる都市としてのまちづくりの取り組みを進めていく上で参考になればと感じております。



職員:
 それでは、小野様より、インフィニティ・ベンチャーズ・サミットの取り組みにつきましてプレゼンテーションをお願いいたします。



小野氏:
 改めまして、インフィニティ・ベンチャーズの小野と申します。このたび、お忙しい中、たくさんお集まりいただき、ありがとうございます。
 僣越ではございますが、IVS、インフィニティ・ベンチャーズ・サミットの説明をさせていただければと思います。



 まず、私、もともとインフィニティ・ベンチャーズという名前で、日本と中国においてベンチャー企業を育てる、ベンチャー企業に投資をして育成するというベンチャーキャピタルという事業を10年間やってきております。私自身ももともとITのベンチャーの経営者として育ったんですが、経営者を経験した人間だからこそ、次なる産業を育てる、若手の経営者の育成が必要ではないか、そういったビジョンでつくってきたのが我々のインフィニティ・ベンチャーズという活動です。ですが、我々1社だけではそういった活動には限界があると。これを業界全体のうねりとしてつくっていく必要があるだろうということでつくったのがインフィニティ・ベンチャーズ・サミットになります。



 まだまだ駆け出しの経営者‐実は神戸出身の経営者でクラウドワークスの吉田さんももともとは非常に若手だったわけですけれども、今や業界を代表する上場企業の社長となったわけですが‐そういった経営者が育つには必ず理由がありまして、いろんな人との接点ですとか場によって育てられてきております。
 我々は、我々1社だけではなくて、こういったエコシステム、生態系をつくるべく、経営者が育って、そして、そこからまた若手を育成して、投資に回していくといった、そういう生態系を業界全体でつくりたいと思ってIVS、インフィニティ・ベンチャーズ・サミットをつくりました。
 我々のビジョンは、国内だけに限らず、世界でも活躍する先端を走るインターネットのベンチャーの経営者を集めることによって、そこの横のつながり、そして、それぞれ啓蒙して視座を高め合うことによって業界全体の発展を担っていく、そういった生態系をつくっていくという目的でIVSをつくっております。



 実際に集まる方々は意思決定権を持つ経営者だけにとどめておりまして、招待制としております。ネットワーキングの質を高める、場の質を高めるということを重視しております。そして、2007年の12月に始まりまして、これまで19回開催し、実に9,000人にわたる方々が集まっていただいている、国内で最も歴史があり、規模も大きなIT業界の経営者のカンファレンスの1つになっております。
 実際、去年12月に京都で開催したときも、サイバーエージェントの藤田社長をはじめ、「テレビとネットの未来」といった、今、非常にメディアにおいても話題になっているような最先端のテーマでのセッションの取り組みですとか、そこにとどまらず、経営者としてさまざまな年代、20代から40代、50代に至るまで、IT業界もさまざまな経営者が育ってきている中で、それぞれの視点でどういった経営を考えるかといったことをディスカッションするような、経営に関するテーマを話す、そういったセッションも設けております。



 また、IVSの1つの目玉である、IVSローンチパッド。ローンチパッドというのはロケットの発射台という意味なんですが、スティーブ・ジョブズとたまたま一緒にエレベーターに乗って、おりるまでの20秒間において自分のサービスをプレゼンテーションするというのをよくエレベーターピッチと呼びますが、それのちょっと長いバージョン、6分間のプレゼンテーションピッチによって、日本中から集まった若手、スタートアップの新しいサービスのプレゼンテーションを競い合うという、そういったコンテストをIVSローンチパッドという名前で、かれこれ10年間、やってきております。まさにここから、クラウドワークスの吉田さんがここで初めてクラウドワークスのサービスを発表して、その後、資金調達、上場に行って、今や羽ばたいていくといった、今では、スタートアップの登竜門と呼ばれるような、ここから登壇して上場企業も何社も生まれているといった、そういった舞台になってきております。実際に過去優勝者、まさにクラウドワークスの吉田さんはじめ、クラウド会計で非常に有名になってきているFREEEの佐々木さんですとか、スマートニュースというスマートフォンのニュースアプリで今一番勢いのある会社、鈴木健さんはIVSローンチパッドの初代の優勝者だったり、こういった起業家が続々と生まれる場に育ってきております。そして、インターネット業界においては、非常に注目を集めて伸び盛りの企業、計261の新しいサービスがIVSローンチパッドからスタートして、それらの企業、それらのサービスに計670億円もの資本、投資が集まっているという、こういった1つの大きな業界のうねりというのがこの10年間でできてきました。



 そして、もう1つは、IVSの1つの特徴としまして、新しいサービスを発表するだけではなくて、実際に発表して、そこから育ってきた経営者が次なる若手に自分なりの経験談を伝え、次なる世代を育てるという目的でちょうど1年前につくったのが、IVS DOJO(ドウジョウ)と呼ばれる経営者1人10分間のプレゼンテーションステージです。初代のIVSDOJO(ドウジョウ)登壇者はクラウドワークス吉田さんにお願いをしたんですけれども、前回12月では同じく神戸出身のKLabの真田社長にも登壇いただいております。10分間で自分が経験したことを若手に伝えることによって次なる若手を育てる、そういった舞台もIVSでは用意させていただいております。



 そして、もう1つ、IVSの特徴としては、ただ座って学ぶというだけにとどまらず、やはりそこでもっとヒューマンなつながりを生むということで、さまざまなアクティビティー、活動を通して、その場ならではの活動、例えば、宮崎県であればセグウェイを広い敷地の中で走らせるとか、12月の京都であれば座禅ですとかお茶といった興味によって、横の経営者同士のつながりをつくって、そこで実際のビジネスにつなげていく、もしくは上と下、世代の壁を飛び越えて人脈をつなげていく、そういった場所も用意しておりまして、IVSにとっては非常に重要な役割を今まで担ってきておりました。このIVSのアクティビティーと呼んでいたものを、今回、神戸市から非常にたくさんのアイデア、企画をいただいて、今まで3つ4つしかなかったアクティビティーが、今回、8つできまた。IVS朝活部という名前で、例えば神戸の灘、酒蔵に行って、朝から酒造りを学ぶとともにちょっとお酒を楽しむですとか、もしくは、フィッシングが大好きな社長はたくさんいますので、朝からフィッシングに出かけるとか、もしくは、神戸の開港150年という街並み、歴史を学びながら神戸を一緒に散歩して仲よくなるといった、朝散歩とか、さまざまなきっかけを通じて、IVSを通じて経営者同士が仲よくなる、そういった場も用意しているのがIVSの特徴です。



 こういった活動を通して、もともと我々がビジョンとして掲げてきたこのIT業界、我々1社だけではなくて、業界全体として経験をためて、視座を上げて、それを次の世代に育てていくといったことをIVSとして実現し続けてきております。IVSでは、ボランティアスタッフ、学生、IVSに参加するにはまだちょっと早い駆け出しの若手の経営者ですとか、もしくは、これから起業しようという学生、今回も神戸市からも学生がボランティアスタッフとして参加いただく予定ですが、そういった学生がまずは参加して、視座を上げて、そこからIVSにローンチパッドで新しいサービスを発表しよう、もしくは、そこから一般の参加者として参加しよう、もしくは、そのうちステージに立って、審査員をやったりですとか、IVSDOJO(ドウジョウ)で師範として後輩に教えを継いでいく。そういった生態系、エコシステムをつくっていこうということで、これが10年間でようやくでき上がりつつあります。



 そして、今回、IVSが10周年を迎える次回20回目の6月の開催場所を、どの場所にしようかと。今までは宮崎、札幌、京都といったあえて東京以外の場所を選んできておりました。これは非常に深い意味がありまして、やはり集まる方々、五、六百名のIT経営者も非常に忙しい経営者ばかりです。東京ではカンファレンスでつながる機会は幾らでもあります。でも、そういった機会だけですと深い交流はなかなか生まれない。せっかくならば、東京以外の場所に行って、そこで場合によってはおいしいお酒も飲んだり、その都市でしか味わえない経験をしたりする中で、新しい発見を得るだけではなくて、新しい人脈をつくることでより深いコミュニケーションをつくっていく、そういう意味で今まで東京以外の場所で開催しておりました。そんな中で非常に悩みながら、どの場所にしようかと、我々もベンチャーとして今までにない場所をつくりたいと考えていた中で、10周年でたまたま周年つながり、まだ15分の1しか歴史はありませんけれども、神戸開港150年というつながりですとか、先ほど市長からもありましたが、「500 startups」のつながり、神戸は非常に先端的なITへの取り組みもされていたりですとか、先ほどの「攻殻機動隊」もそうです。あとは、IVSを神戸で企画した段階でさまざまなIVSの朝活の提案を市からいただく、これは我々感動したんですが、今までいろんなベンチャー企業のミーティングも出てきましたけれども、あれだけ活発に意見が躍るわくわくした会議ってなかなか味わえないですが、それを神戸市で行えたというのは、私としては非常に衝撃を受けました。そんな神戸市とならばぜひ10周年を記念するIVSを実施したいということで、今回、20回目の10周年のIVSを神戸でやらせていただくことになりました。



 実は、もう1つ、私が神戸市でぜひやらせていただきたいと思ったきっかけがありまして、ちょうど初めて神戸市にお邪魔したときに、瀬合課長に一番上の展望室に連れていっていただいて、鳥瞰図、鳥の目から見た150年前と今の神戸を見比べるという絵を見て大層感激しました。今日用意したのはそれとはちょっと違う絵なんですけども、150年前の神戸、その鳥瞰図を見て衝撃を受けました。大変失礼ながら、非常に小さな村、漁村というか、それが今のような神戸になっている。しかも、震災も乗り越えて、戦後も乗り越えて、このような発展、進化が生まれている。これには非常に驚いたばかりか、我々インターネットの業界はまだ二、三十年です。IVSもまだ10年という歴史です。でも、その10年の中でも、少なからず大きな進化はインターネット業界でも生まれていると思いますし、逆に、我々が今後の日本だけじゃなくて世界を支える産業をつくっていく役割を担っていかなければいけない。じゃ、10年後、30年後、もしかしたら150年後、我々はどういう未来をつくっていけるのか。そのきっかけにするような大事な場にしたいという思いで、まさに上の鳥瞰図を見て、これだけの変化というのを見て、今回のIVSは、神戸開催と同時に、そのときぱっとテーマは「エボリューション(進化)」にしようということで、これだけの進化を生んだ神戸という町において、我々の今後の業界の発展、進化を占っていく、そういった舞台にしていこうということで、今回、神戸開催を決めさせていただきました。



 改めてになるんですが、我々のIVSは、「Future starts here」ということで、ここから新しい未来が始まる場というのをずっとつくり続けていきたいと思っておりますが、ちょうど10周年を迎える、まだまだ未来に続いていくIVSですけれども、これを非常にいいきっかけとして、今後とも神戸市と末永く縁をつながせていただければと思っております。

質疑応答

「Infinity Ventures Summit(インフィニティ ベンチャーズ サミット)」が神戸で初開催!(テキスト版)

記者:
 ローンチパッドなんですけど、これは大体何人ぐらいの方が参加されるのかというのがまず1点と、もう1つ、IVSDOJO(ドウジョウ)もどなたが出られるのかを教えていただければ。あと最後に、市長も登壇者もしくは予定者に入っているんですけど、どのようなことをされる予定なのかというのを教えていただけますか。



小野氏:
 まず、ローンチパッドからお話しします。ローンチパッドは、毎回、大体10社から14社厳選させていただいております。応募は百数十を超える数が来ておりまして、そこから3度の審査を進めておりまして、最終的に決まるのが5月の下旬になるので、まだ現段階では最終何社かはわかりかねるのですが、10社から14社を予定しております。



 IVSDOJO(ドウジョウ)に関しては、今回、7人の師範と呼んでいるんですが、初回、1年前は4名、うち1人はクラウドワークス吉田さんでした。去年12月は9名と非常にそれぞれ大人気だったんですが、9名だとちょっとボリューミー過ぎるということで、今後は7人の師範ということです。昨日、フェイスブックの公式ページにも書かせていただきましたが、お名前としては杉山様、日活の名前が入っておりますが、enishですとかザッパラスといった上場企業を2つつくっている杉山様、あと、Supershipの古川さんですね。「けんすう」と親しませてもらっていますが、けんすうさん、あと丹下さん、SHIFTという上場企業の社長です。あとD2Cという会社の本間さん、リバネスの丸さん、じげんの平尾さん、もう1人が元ミクシィの社長の朝倉さんですね。ジョッキンゼーという肩書で入っていますが、彼はもともとプロのジョッキーだったのでジョッキンゼーなんですが、この7名を予定してございます。



久元市長:
 私は現時点で企画調整局から登壇するようにと言われておりまして、まだ詳しいことは聞いていないんですが、人材育成とか、要するに経営者の立場で話をするようにと言われていて、はてどうしたものかなと頭を今抱えているところです。



小野氏:
 1つ、人事にかかわる、まさに人材育成というセッションで面白法人カヤックという上場企業がありまして、サイコロで給料を決めたりですとか、非常にアグレッシブな人事制度、しかも哲学を持ってやっている柳澤さんという社長さんがいるんですが、その社長さんと、最近週休3日制を打ち出したヤフーの本間さんと一緒にご登壇いただければなということで今相談させていただいております。非常に今までにはなかったような新しい取り組みをされている。働き方がデジタルの社会でも変わってきてますし、ライフシフトと呼ばれていますが、100年生きなければいけないという時代の中でどう生き方を、働き方をつくっていくか。我々は岐路に立っていると思っていまして、ここを官だけではなくて、民だけではなくて、さまざまなステージの視点から語っていただくということで、ぜひお願いしたいとラブコールさせていただきました。



記者:
 エコシステムに関して伺いたいんですけれども、IVSで、10年でようやくできつつあると先ほどおっしゃっていましたが、あとどんなところを今後強化しなければいけないというふうにお考えですか。



小野氏:
 ありがとうございます。やはりまだ1つ課題としては、海外から見て日本はどれだけ魅力がある国であるかが知られていないというところ、ここは非常に危機感を持っております。ちょうど私、昨日北京に行って今朝帰ってきたところなんですが、中国は一般的には爆買いというキーワードが出てきてますが、次回のIVSのセッションでも中国の時価総額1兆円を超える中国ユニコーンが爆買いを始めているというセッションを設ける予定でして、何が起きているかというと、企業の爆買いが起きつつあると言われています。既にシャープの話でも顕在化していますが、インターネットの業界においてこれが起きてきています。これはピンチでもあり、チャンスでもあるんですが、うかうかしているといいところは全部持っていかれるぐらいの経済力を中国が持ってきているわけです。これはポジティブな意味での海外から見たときの日本なんですが、一方で、例えばシリコンバレーから見たときに、日本よりも今は中国、日本は素通りです。残念ながらあまり興味がない場所になってしまっております。ここをいかにまた魅力を発掘して、発信していくか。ここは非常に重要な役割だなと思っておりまして、実はIVSを地方でやっているというところは1つその意味もあります。



 残念ながらやはり、大変失礼ながら神戸のことを中国人の方、アメリカの方ってなかなか知らない、場所がどこだかわからないという中で、今回のまさに朝活というのは神戸の魅力がぎっしり詰まっているわけです。ジャパニーズ酒のブリュワリー、酒蔵に行ってみたりですとか、そういった形で今までにない視点で発信することによって、ただ単にビジネスという観点にとらわれず、さまざまなきっかけで来てもらうことによって実際のビジネスのマーケットも含めて知ってもらうきっかけをつくろう。そういう意味ではまだまだIVSに足りないのは海外に対しての発信、海外から、世界から見たときの日本、ここは重要なポイントだと思っております。そういう点では神戸市は「500startups」、グローバルなシーンの中で既に活動されているという面では私としても非常に驚きではありました。



記者:
 神戸市が神戸市でのエコシステムの構築にも取り組んでいますけれども、小野さんからごらんになられて神戸でのエコシステムというのがどのようにごらんになっていらっしゃいますか。どういうところを評価されていらっしゃいますか。



小野氏:
 1つは、先ほどきっかけとして挙がった「攻殻機動隊」ですね。特にインターネット業界の経営者にとってはとんでもなく大好物の中身でして、実はあれは2039年だったかな、舞台にしていると言われていますが、あくまでもアニメ、漫画で見ると1つ、デフォルメされた、比喩された表現なんですが、実際の我々のインターネットの世界でも今までになかったようなスマホばかり見ている我々がいたり、似たような世界が起きていると思っています。未来予想図を描いている漫画なんですけども、それを実際に公安9課を市の中につくって、映画とタイアップしてやるというので、僕から見ればとんでもないベンチャースピリットにあふれた市だな、地方自治体だなと思ってまして、ここは非常に驚きでありました。



 あと、先ほどの繰り返しになりますが、「500startups」、ここはグローバルの中ではまさに生態系をつくるエコシステムとしては非常に有名な世界最先端ですが、そこが神戸を選んだというのはそれだけの発信もし、人材もいるからだというように思っておりまして、そういったところは実際の活動を見ても、実際の人として市の方、さまざまな方、会わせていただいても非常に感銘を受けたところであります。
 先ほど神戸市とのミーティングが非常に興奮したというのは、まさに人材という意味でベンチャースピリッツにあふれ、活発にいろんな意見を言ってくれる人たちが集まっている場所なんだということで、率直に感動しまして、そこが非常に大きかった部分でございます。



記者:
 今回のテーマが「エボリューション」ということなんですけれども、具体的にどんなことを話し合うのかということと、600人ぐらいの方が集まるということなんですが、600人の方は主に観衆ということじゃなくて、実際に何か討論に参加するような機会とかというのもあるんでしょうか。



小野氏:
 ありがとうございます。まず600名なんですが、基本的にはこの業界、インターネットの業界で経営者として活躍している方々を我々のほうから招待としてお呼びかけして参加いただいております。その中でさまざまな交流、ただセッションを聞いて学ぶだけではなくて、パーティーも都合5回ありますので、その中での交流もありますし、その中で実際にセッションで語られたことについてのディスカッションの場もあります。実際に話されるセッションなんですが、「エボリューション」というテーマで実にさまざまなテーマがありまして、例えば今、駆け出しながら注目されているスタートアップが、1年前の自分に対して何を語るか、1年間での進化という視点でのセッションもあれば、今回、リクルートの峰岸社長が、なかなかふだんは登壇いただけないんですが、リクルートさんは紙の業界からスタートしてインターネットに行き、そして今、日本からグローバルに出ようとしている、2回の進化を繰り返している企業です。そういった長期間において進化をどのように生んできたかという話もあります。



 あともう1つ、さらに、ちょっと目線を将来に向けて、ソニーコンピュータサイエンスラボの北野所長ですとか、そこ出身の上田先生という東大の教授で、生命科学者で著名な方がいるんですけれども、生命、ロボティクス、AIという、我々がひょっとしたら100歳、120歳になるかもしれない時代にどういう時代、どういう未来が来るのかといった、そういう少し長期的な視点での進化、人類の進化を占う、さまざまな視点で進化という軸でセッションというのを組まさせていただいております。



記者:
 ビジネストレンドをテーマにしたセッションというところに触れられていないんですけれども、これはどういうことをやられるんですか。



小野氏:
 例えば、前回で言いますと、AIというところ、フィンテックというところ、あとはテレビとインターネットというところが去年の12月でありました。今回はあまり1つの分野をあえて深掘りするということはやっておりません。10周年というタイトルなので、なるべくさまざま視点で経営論、もしくは長期的な視点でということでやっております。
 ただ、1つテーマとしては先ほどの海外から見たときの日本ということで、グローバルなインターネット、スタートアップのシーンの中での日本という意味で、まさに神戸市とも取り組みをされている「500startups」の方々ですとか、中国でハードウエアのスタートアップで、世界的に今最も注目されているHAXという深センにある会社をつくるセンターがあるんですが、そういったところですとか、そういったグローバルという視点。



 あと、もう1つ、先ほどの中国から見たときの日本といった、海外から見て今日本は実際にどうなんだと、そこは今回の1つのトレンドとして大きく取り上げようかなと思っております。



記者:
 神戸市の取り組み、起業家支援というのはいろんな、手をかえ品をかえやられているわけですけれども、今回の取り組みが持つ意味合い、そして、開催された後にどういう効果が持続的に期待されるかということをお願いします。



久元市長:
 インターネットが日本で本格的に登場したのは、くしくも阪神・淡路大震災があった1995年、ウインドウズ95が発売された年ではなかったかなと、もし間違っていたら専門家の小野さんから言っていただきたいんですが。そういうインターネットに対して、神戸は残念ながら二十数年間、まさに震災がなければインターネットをもっと活用した地域の活性化だとか、産業の振興だとか、市役所のイノベーションだとか、そんなことができたのにできなかったと思うんですね。ようやく震災から後の財政再建も何とか達成をして、より新しいステージを考えていこうというときに、このインターネット、ITというのは非常に大きなキーワードだと思います。



 そこで最先端を走っている皆さん、600人もの方々がこういう形で非常に有意義なディスカッションをし、学びをされ、そこからエコシステムがさらに進化していこうという、そういうような機会を神戸で持つことができるというのは、とてもこれは感慨深いし、意味があるということだと思います。
 これから何が生まれるのかというのは、まさに我々も参加してみなければわからないところがあります。初めからこういうことを期待したいとは思わないほうがいいかもしれませんね。しかし、少なくとも神戸で開催されるわけで、招待制ということなので限界があるかもしれませんが、できるだけこの効果を神戸のビジネスの世界の皆さんにも伝えていくことができないかということは、主催者の皆さんと一緒に模索をしたいと思いますし、また、私どもも実際に参加をさせていただくわけですから、そこで語られていることということを、我々なりにそしゃくをしたり、神戸出身の関係者もいらっしゃいますから、それをどうやって神戸のビジネスシーンに発揮をさせていくのか、若者に選ばれるまちづくりにどうやって生かしていくのかということを探究したいと思います。



 それから、やはり神戸の魅力、神戸のありままの姿、あるいは将来の発展可能性を海外に発信していくということを我々も模索しているわけですけれども、今日の小野さんのお話を横で聞いているだけでも非常に大きなヒントがあると思うんですね。そういうようなヒントを得て、神戸の海外への発信力というのを高めていく大きなチャンスになるのではないかと期待をしています。



記者:
 五、六百人の参加者のうち、神戸の業界関係者の方は何人かいらっしゃるのでしょうか。



小野氏:
 具体的な人数はまさにこれからだと思っていますが、ぜひ、たくさんお越しいただければと思っております。まさにそういったIT業界で先端を走る方々と接点を持つ非常に重要な機会ですので、できる限り、お時間が許す限り参加をいただければと希望しております。



記者:
 神戸市は久元市長のもとで起業支援、もしくはベンチャー育成ということに力を入れていると私も感じているんですけれども、小野さんから見られて、起業しやすい町、あるいはベンチャーが育ちやすい町というのは一体どういう町なのか。行政からの支援は、例えば、一時的に補助金を与えるとか、そういうお金の支援というのもあり得るわけですけれども、それ以外にどういった支援がほんとうの意味で起業、もしくはベンチャー育成に役立つのかというところを小野さんの視点でちょっと教えていただけますでしょうか。



小野氏:
 私は完全に民の世界の人間ですので、あくまでも私の視点ということなんですが、やはり、例えば中国なんかを見ててもそうなんですが、1つキーとなる企業が生まれるかどうかという問題が大きいと思っております。そこは、なかなか一時的な、短期的な施策があったからすぐに成り立つというわけではないと思うんですが、そういったものの積み重ねで、先ほど、IVSを今回神戸でやって何が起こるんだと、これは実際にやってみないとわかりませんが、1つの小さなきっかけが生まれればいいと思っております。実際のIVSでも、かつてそこに参加した、たまたまの出会いによって人生が変わった人はたくさん生まれてきておりますが、それは個人と個人であってもそうだと思いますし、場所、市と人であってもそうだと思いますし、市と企業であってもそうだと思います。



 ですので、やはり我々はIVSも10年間続けてきたからこそさまざまな変化が生まれてきているというのを実感できているように、小さいかもしれないながら継続していくということの価値、そこで、できることならばやはり1つ象徴的な事例、例えば、クラウドワークスの吉田さんだけに限らず、KLabの真田さんですとか、gumiの国光さん、こういった方々というのは上場企業の社長として神戸市出身ですが、そういった方々も、今回は地元の神戸なんだと、そこで初めてIVSに参加することによって、ひょっとしたら小さな変化が起こるかもしれません。こういった中で1つ軸となるような企業、人というのがあらわれてくると、その周りに徐々に新しい人、人材、企業というのが生まれてくるかなと思っております。あくまでもそれは長期的な視点でつくっていかなければいけないかなとは見ております。



職員:
 そうしましたら、次に写真撮影を行いたいと思いますので、準備を行いますので、しばらくお待ちください。
 それでは、準備が整いましたので、撮影のほうをよろしくお願いいたします。



(写真撮影)



職員:
 それでは、本日の会見を終了させていただきます。本日はお集まりいただきまして、ありがとうございました。