神戸市-KOBE-


 

定例会見 2017年(平成29年)4月13日

最終更新日
2017年4月18日

発表項目

市内“全”処理場で「こうべバイオガス」の有効活用に取り組みます!
(7分36秒)

遺留金等の取り扱いについて
(5分41秒)

質疑

その1

その2

その他の質疑応答

発表項目

市内“全”処理場で「こうべバイオガス」の有効活用に取り組みます!

久元市長:
よろしくお願いいたします。
 私からお話を申し上げたい案件は2件です。
 


まず、1件目は、神戸市内の下水処理場は4カ所あるわけですけれども、この中の玉津の処理場で消化ガスを用いました発電を行うことになりました。この結果、市内の4つの全部の処理場で「こうべバイオガス」の有効活用を行うことができるようになりましたので、その状況につきまして説明をさせていただきます。
 今申し上げましたように、玉津処理場での消化ガス発電事業者の決定ということです。



 神戸市では、資源を有効活用いたしまして、地球温暖化防止に貢献をするということで、下水処理の過程で発生する消化ガスを高度精製いたしました「こうべバイオガス」を再生可能エネルギーとして活用する、そういう取り組みを進めています。そこで、新たに西区にある玉津処理場で平成30年4月から、民間活力を導入した発電事業を始めることといたしました。
 発電事業者は株式会社OGCTS、これは大阪ガスの子会社です。それと、神鋼環境ソリューションとの企業グループが発電事業者ということになります。
 発電量は年間で約310万キロワット、一般家庭、約900世帯分ということになります。
 神戸市の収入は20年間で約8億6,000万円ということになります。



 この事業は、神戸市の消化ガス設備から「こうべバイオガス」をこの企業グループに提供いたします。売却をするわけですね。ガスの売却収入を得るということです。ガスの発電設備の建設、それから維持管理は民間企業で行っていただきます。
 この制度は、FIT制度、固定価格買取制度の適用を受けます。20年間、この事業を行うということになります。したがいまして、この事業の実施に当たりましては本市の費用負担がないと。もともとこの消化設備は下水処理場にあるわけですから、神戸市は新たに費用負担がないということがこの事業の特徴です。神戸市は、「こうべバイオガス」の売却収入を得るとともに、ここから発電で熱が発生いたしますから、これを消化槽の加温熱源として利用するということになります。これが、今回、玉津処理場で行うプロジェクトの内容です。



 神戸市はこれまで、東から言いますと、東灘処理場、西部処理場、それから垂水処理場で「こうべバイオガス」の有効活用に取り組んできました。今回、玉津処理場でこの消化ガス発電事業を平成30年4月からスタートさせることによりまして、汚泥処理を行っている市内の全部の処理場で「こうべバイオガス」の有効活用を行うことができるようになります。



 東灘処理場では、「こうべバイオガス」は市バスの燃料に直接使われていますし、それから、都市ガスに直接供給をいたしまして、ガス燃料としても使われています。それから、西部処理場では既にこのバイオガスを使った発電事業を行っています。垂水処理場では、ガス発電とともに太陽光発電を行っておりまして、いわゆるダブルエコ発電というような形で行っています。今回、さらに玉津の処理場によるガス発電が加わりまして、全部の処理場で高度に精製したガスの有効活用が行われるということで、これは全国でも初めての取り組みということになります。
 この結果、平成30年4月以降ということになりますが、年間で、自動車燃料としては約9,000台分、それから、都市ガス燃料といたしましては約3,000世帯分、電力といたしましては、場内利用も含めて約3,800世帯分のエネルギー、これが下水道資源から賄われるということになります。



 神戸市の下水道事業はさまざまな先進的な事業を行ってきました。これもその1つですけれども、例えばこれ以外でも、下水汚泥からリンを抽出いたしまして、これを神戸市内の農家に、JA兵庫六甲を通じて販売するという事業も行っております。行く行くは、これはすぐには無理ですけれども、神戸市内の農家、生産者が必要とするリンの大部分は下水処理場から供給できるようにしたいと考えております。
 こういう形で下水処理場の高度化ということを図っていきたいと考えておりまして、今回の取り組みもその一環ということになります。これが1点目です。

遺留金等の取り扱いについて

久元市長:
 2点目は、今日、朝日新聞の1面に報道されていた内容で、身寄りのない方々が亡くなられて、そのお金が残される、この遺留金が宙に浮いているという記事が載っておりました。これについては、遺留金が相当積み上がってきておりまして、一番多いのが大阪市で7億2,200万余りと。次に、北九州、そして神戸市が4,439万円ということで、かなり多額に上ってきております。



 私は、この問題は従来から大変関心を持ってきました。関心を持ってきましたのは遺留金だけではないんですけれども、やはり家族関係が希薄になって身寄りのない方が増えている。そして、身寄りのない方が亡くなられたときに、これは全面的に自治体が、埋葬、それから遺品の整理、そして、亡くなられた後の部屋をどうするのかといったようなことについても‐市営住宅に入っている場合と民間住宅の場合と違いますけれども−関与をしなければいけない時期になっている。それに対して、十分、制度が追いついていないのではないかと。特に第一線の職員の皆さんが大変苦労をしている問題だということを認識していましたので、やはりこういうテーマが取り上げられたということについては、私は敬意を表したいというふうに思います。



 これについては、やはり制度が追いついていないというのが非常に大きな問題でして、引き取り手がない場合には、これは勝手に自治体が処分するわけにはいきませんから、まず、相続人を捜すということになります。この記事にもありますように、相続人がいないので、自治体が、まず生活保護を受けておられる方については、生活保護法の施行規則に基づきまして相続財産管理人の選任請求を行うということになるわけです。しかし、この選任請求を行うためには、家庭裁判所に対して自治体が予納金を納めなければいけない。この予納金の目安が50万円程度ということですから、遺留金が50万円以上あればその遺留金でもって賄われるわけですが、そうじゃない場合には、これは一般財源を上乗せして行わなければいけないということになります。また、これに満たない場合には、これに一般財源を投入するということについての議論もあるでしょうから、これは何ら法令上の根拠のないままにお金が残されることになりまして、これは自治体の手元に根拠のないお金が残るということになるわけです。これが神戸市の場合には歳計外現金として保管をしていくということになります。これは生活保護の場合です。



 それから、生活保護を受けておられない方で身寄りのない方が亡くなり、近所の方とか民生委員の方が通報をされた場合には、自治体がご遺体を埋葬するということになるわけですね。この埋葬の費用については自治体が負担をするということになります。こういう方についてお金が残された場合にも、誰がどのように管理をするのか法令上の根拠がないわけです。つまり、現行制度は、こういう身寄りのない方がかなりたくさん出てこられて、亡くなられた方のお金が残っている場合、あるいはそれ以外の措置についても十分な制度が準備できていないということになり、自治体が大変苦慮をしているということになります。この点については、改めまして今日の記事を受けまして、神戸市としては、自治体独自に対応できるような方策はないのだろうかということが1つ、それから、国に対してどのような制度改正をすることが適当なのかということを早急に検討したいと考えております。順序としては、国に対して制度改正をお願いして実現を迫るということになりますし、国がやってくれないのであれば、法令に違反しないで自治体が独自の対応をするということを考える必要があろうかと思います。いずれにいたしましても、早急に検討を開始いたしまして、遅くとも年内には神戸市の考え方を取りまとめて、しかるべく現場が困らないような対応を行っていきたいと考えています。
 私からは以上です。

質疑応答

市内“全”処理場で「こうべバイオガス」の有効活用に取り組みます!(テキスト版)

記者:
 ガスを発電するというのが、垂水と西部に次いで3つ目になるのですか?



久元市長:
 4つ目ですね。



記者:
 発電自体は3つ目ですかね。



久元市長:
 垂水は太陽光とガスと両方やっているわけです。ですから4つ目でいいんでしょう?



職員:
 太陽光とガスを2つと数えれば4つになります。処理場としては3カ所になります。



記者:
 今回は玉津で発電するということで、ほかの2処理場にない新しい何か進んだ面というのはあるんでしょうか。



職員:
 事業の手法としまして、民設民営FITというやり方で、神戸市はガスを売るだけで、事業者さん側に建設と維持管理をやっていただくという仕組みが神戸市では初めてとなります。



記者:
 リンについて、下水処理場由来のリンをできたら市内全域で使われる全量を提供したいということをおっしゃられていたんですけれども、現状はリンというと結構な量を使われていると思いますが、どれぐらい使われていて、全量使われるという目標は、どれぐらいのスピードで実現できるようなことになるんでしょうか。課題等があれば教えてください。



久元市長:
 今はリンがJA兵庫六甲に販売をされて、実際に生産者にかなり提供されています。それで、これを広げていきたいということで、私としては、神戸市の全部の農家が必要とするリンを下水処理場で賄えるようにしてほしいという希望を持っていますが、さて、実際それが可能かどうか。



職員:
 今の取り組みといたしましては、東灘処理場から出ましたリンを原料にしまして、農家の皆さんが使いやすいように配合肥料、こうべハーベストという配合肥料をつくっているんですけども、それをJAの兵庫六甲と民間企業と一緒に、農家の皆さんにご紹介させていただきまして、一般的に販売される形まで持っていっているんです。当初は20キロ袋が600袋とか、そのぐらいの数字だったんですけども、今、2,000袋、3,000、4,000袋弱と徐々に伸びておりまして、その使い道としては、こうべ旬菜ですとか、そういった野菜に使っていただいていると。今後もそういう取り組みを続けまして、徐々に普及しようと考えておりますので、そういう取り組みをする中で、この再生可能の資源を使っていきたいなと考えておりました。



記者:
 今まで3つの処理場でやられてこられたと思うんですけれども、今までの3つの処理場でやられてこられた総括と、あと、今度4つ目の玉津処理場でもやられることによって、どれだけのCO2が削減できるのか、何かデータのようなものがあったら教えていただきたいと思います。



久元市長:
 CO2を削減するためにこのバイオガスを使っているということではなくて、要するに下水処理場のこの汚泥は利用可能な貴重な資源であると。この資源を使う用途というのはいろいろな可能性があるという発想から取り組んでいるわけです。ですから、発電もする、ガスを直接投入もする、それから、リンも生産をするということでやっております。



 それは間接的にはCO2の削減にはつながると思いますけれども、しかし、全体から見たらそれはごくごくわずかと言っていいでしょうね。CO2を削減するためには、ベースロード電源をどうするのかという基本的な議論があります。一番大きな問題は、原発をどう考えるのかどうかということですが、その原発以外のクリーンエネルギーをできるだけ普及させていく、多様化していくということ、これは政府も自治体も、民間企業の役割も大変大きいわけですが、いろんなやり方を進めていかなければいけないと思うんですね。
 それは例えば中小水力であるとか、風力であるとか、それから、地熱であるとか、いろいろとクリーンエネルギーに取り組んでいますが、その1つの方策がこのバイオガス発電だということです。ですから、神戸市も水素発電の実証プラントの建設を進めていますけれども、行く行くはこの水素発電を本格的に稼働させたいと思いますから、いろいろなクリーンエネルギーを神戸を舞台に取り組んでいきたい。その中の1つのメニューだとお考えいただければと思います。

遺留金等の取り扱いについて(テキスト版)

記者:
 神戸市としての考え方をまとめるということですけど、これは、神戸市独自の制度を全国に先駆けて打ち出すであるとか、あるいは国に提言をするということになるのか、そういった今後想定される具体的な動きはどのようなものか教えていただきたいと思います。



久元市長:
 両方あると思いますね。国にこういう制度をつくってほしいという提言をしたいと思いますが、それがなかなかすぐには実現しないとしたら、神戸市が独自の対応方策ということを考える余地があるかもしれません。両方あると思いますから、両にらみでいきたいと思います。



記者:
 ちょっと細かいことをお聞きするんですけど、これを制度化するに当たって、何か障害になるとか、乗り越えなければいけない法制面の課題というのはどこにあると今のところお考えなんでしょうか。



久元市長:
 亡くなった方がおられて、その相続人がいらっしゃらない場合の制度としては相続財産管理人制度があるわけですから、その相続財産管理人制度に違反しない形で神戸市として独自の制度を構築することができるのかどうかということが一番大きな問題だと思います。これにつきましては法制的な検討が要ると思うんですけれども、それを、こういうようなケースが増えているということを想定して、相続財産管理人制度は民法で規定されているわけですが、より詳しい制度を民法の特例法として制定することができるのかというアプローチが1つあると思います。これは法制度が要るということになります。



 遺留品の問題とは違いまして、所有者不明の土地が非常に増えているという問題がありまして、この点については、先週になりますが、自民党の所有者不明土地問題に関する懇談会にお招きをいただきまして、神戸市としてというよりも、指定都市としての検討状況も踏まえた、所有者不明土地が増えているという状況を踏まえて民法の特例としての措置ということが考えられないだろうかと。例えば、今、相続財産管理人を申し立てすることができるのは検察官と利害関係者だけということになっておりますが、例えば自治体であれば税を滞納していて租税債権を持っている場合に申し立てができるわけですけれども、そうではなくて、放置されている土地があって相続人がわからない、そして、周りに対して、例えば崖が崩れそうになっていて非常に危険が生じているとか、不法投棄の原因になっているとか、そういう場合には自治体が申し立てをすることができるようにしてほしいというような要望を提出いたしました。これは1つの例です。
 


 ですから、この遺留金についても、そういうように相続財産管理人制度の特例として国につくっていただきたいということを、制度の粗々を神戸市として考えて国に対して提言するということはあると思います。



記者:
 国への要望に関して、遺留金が多い大阪市とか、あるいは指定都市会に対して一緒に要望するような働きかけというのはあるのでしょうか。



久元市長:
 それはあると思います。特に生活保護の場合には、幹部の皆さんの連絡組織というものもありますから、そこで議論をして出すということは十分あると思います。
 ただ、私の経験では、そこで議論をしても、具体的な成案を得るというのは、大変ですから、私としては、そこで議論していただくのは大変有益だと思いますが、神戸市が独自に解決策の案を提案するということもあるのではないかと思っています。



記者:
 現場が困らないような改正を国に求めたいという市長の言葉がありましたが、具体的にどういったところに今困っていて、何を特に変えたいと思っているのかというところをもう一度お願いします。



久元市長:
 やはり担当の職員の皆さんが困るのは、まず、身寄りのない方がいらっしゃいます。この身寄りのない方が亡くなったときに、まず、近親者の方々に相談をするわけですね。わかる場合もあるし、わからない場合もあります。わかる場合に、例えば亡くなられたので引き取っていただけませんかというところから始まるわけで、そこの中からお金が残っている場合にはこれをどうしましょうかということを相談するんですが、相談に乗っていただける場合もあるけれども、しかし、大変これは残念なことなんですけれども、最近は相談に乗っていただけないケース、つまり、自分の実の親だけれども、長年つき合いがない、一切かかわりたくない、今回の件についてはどうしようもないと、そういうやりとりが大変多いということ。それから、関係者が見つからない場合は、これはいろいろな手段を通じて身寄りのある方を探すということ、これもものすごく手間暇をかけて行っています。



 そういうことを行った上で、どなたも見つからないという場合に、この相続財産管理人の選任請求を行うということになる。この選任請求を行うにしても、家庭裁判所からは予納金を求められますから、その手続もそう簡単なことではありません。家庭裁判所とのやりとりとか、弁護士の選任とか、そういう非常に大きな手間暇がかかっていると。ほかにもいろいろとあるかもしれませんが、私が保健福祉局の幹部から聞いている事務負担は主要なところはそういうところかなと思います。



記者:
 その家庭裁判所のところのやりとりを簡素化できるようにしたいといったところでしょうか。



久元市長:
 究極的には、相続財産管理人制度というのは、例外的に相続人が見つからない場合の財産の帰属をどうするのかということですね。民法で規定されているわけですから。しかし、今、この身寄りのない方が例えば市営住宅で亡くなる、受給者の方が亡くなるというのは、財産の帰属をどう整理するのかという問題ではなくて、身寄りのない亡くなられた方の死後に伴うさまざまな諸問題を目の前の問題として解決していかなければいけない。その中でこの遺留金の問題というのはかなりのウエートを占めているので、それを自治体の判断で、そして、できるだけ合理的な方法で処理することができないか、そういう発想で考えるべきではないかと感じています。

その他の質疑応答

大阪・関西での万博の開催

記者:
 先日、2025年の大阪万博の誘致を正式に政府が決定したということで、これから本格的な誘致活動が始まっていくと思うんですけれども、神戸市として何かこういうところを連携していけたらいいなというようなところがありましたら教えてください。



久元市長:
 まず、神戸市としても、関西圏全体の取り組みの中で、しっかりと応援をしていきたいと思っています。万博の誘致は国、大阪府、大阪市、経済界、関西広域連合が一体となって取り組まれているわけでして、2025日本万国博覧会誘致委員会が既に設立をされて、神戸市もその会員として参画をしています。ですから、これは会員として参画しているわけですから、神戸市としても、たくさんの会員の中の一員という位置づけではありますけれども、ぜひこれが実現できるように必要な協力をしっかりとしていきたいというふうに思っています。それが1つです。



 もう1つは、万博会場、夢洲は、神戸市と非常に近い距離にあります。特に海上距離でいうと非常に近いところにありまして、この会場との連携ということを考えれば、神戸市、神戸経済にもやはり波及効果がもたらされるのではないかという期待があります。これは神戸だけではなくて、万博会場から関西全体のいろいろな地域、自治体に対して幅広く経済効果がもたらされるような形の開催を期待したいと思いますし、神戸市もそういうような経済効果を享受できるような連携方策ということができないか、そんなことをこれから検討したいと思っています。29年度予算では必要な経費も盛り込んで、そんなに金額は多くはありませんが、まだこれをどういうふうに執行するのかということは決めておりませんが、この連携方策をどう考えるのかというのも大事な課題だというふうに思います。

ポートアイランドの地域団体との関係について

記者:
 3月17日に港島地区への調査報告というのがあったじゃないですか。3月末には関連団体の解散などもあったと思います。改めてこの問題に対して市は今後どのように対応していきたいというふうに考えていらっしゃるか、教えてください。



久元市長:
 この問題という問題をはっきりしていただきたいと思うんですが。



記者:
 港島関連団体に対する補助金が多いのではないかであったり、ミスが集中しているのではないかだったり、市会でもちょっと疑問が出ていたと思うんですけれども、何か再調査を行ったりだとか、そういう方針は考えていらっしゃいますか。



久元市長:
 この前の記者会見で、報道で具体的に明示された補助金につきましては、すぐに全庁的に調査し、調査結果をまとめて報告をいたしました。その報告の中には、補助金の支出のあり方として適当でないものもありました。その点については、返還を求めるものは求める、それから、補助金の交付の手続を改善するものは改善をすると。それ以外に、そもそもこの補助金の交付の対象というものをあまりにも細かく決め過ぎている結果、ルールどおりにならなかったというようなものをどう考えるのか、もう少し包括的な補助メニューをつくったほうがいいのではないかというような反省点もありました。そういうことにつきましては報告をいたしまして、この場で報告もしましたし、市会にも報告いたしました。そして、その報告に基づいた対応をする、返還を求めるものは返還する、それから、改善するものは改善をするというふうにしたいと思っています。



記者:
 手続上のミスであったり、そういうルールにおいて考えるところがあるということなんですけれども、2年間分しか調査をしていないということであったり、なぜこれだけミスが起きたのかということに言及がしっかりされていないのではないかという疑問点もあると思うんですけど、改めて何か再調査を行う予定とかはありますか。それとも予定はないんでしょうか。



久元市長:
 具体的な事実をお示しいただければ、その点について疑問があれば調査するものはしますから、具体的におっしゃっていただけたらと思いますが。



記者:
 現在2年分しか調査をしておらず、その分の返還は求めているがというところなんですけど、過去にさかのぼってこれ以上調査をすることはないんでしょうか。



久元市長:
 2年間調査をいたしまして、それ以前のものについて、これは何も調査をしないということではなくて、やはり今後、2年よりも前のものについても、例えばいろいろな関連事務を執行する過程で疑問点が出てくるというようなことがあれば、それについてさらに詳しく調査をするということもあろうかと思います。



記者:
 現時点でその疑問点というのは何も感じていらっしゃらないということでしょうか。



久元市長:
 具体的な事実が出てくれば、それに対応して行動するということです。



記者:
 具体的な事実が何か、調査は行わないけれども、具体的な事実が出てこなければ何か動くことはないということでしょうか。



久元市長:
 調査の対象となった補助金は、例えば特定の建物管理をしていたり、学校の開放事業を行っていたり、それから(市民)図書室の管理を行っていたり、それぞれの事業を行っているわけですから、29年度も行うわけですね。ですから、事業を遂行する過程でその3年前に疑問点が出てくるということは可能性としては排除できないわけですから、そういうことが出てくれば新たに調査をするということもあるかもわかりません。



記者:
 現時点では疑問点が出ていないので、これでその事務的なミスであったり、ルールである制度が細か過ぎるという問題、この問題というのはそれが原因だったということで調査は終わるということですか。



久元市長:
 具体的な補助金の支出については報告をしたとおりです。この点については常任委員会でもさまざまな質疑があり、そして、予算の一般質問でも質疑が出されましたから、答弁を申し上げた方針に従って対応するということです。



記者:
 手続に不備があったということでこの問題を終わらせるというように聞こえてしまうんですけれども、これ以上疑問点が出てこなければ再調査もしない、現時点では疑問点はないというふうに聞こえるんですけども、そういうことですか。



久元市長:
この問題というのは何の問題ですか。



記者:
 港島地区に対して補助金が出ていて、そこは過剰に出ていたというものが多かったと思うんですね。ミスであったというふうには聞いていますけれども。それが本当に事務手続だけのミスだったのかというのは私どもの取材の中で疑問を持っておりますし、あとは、常任委員会でも本当に事務的なミスで済ませてしまっていいのかというような疑問も出たと思うんですけど、そこはどういうふうにお考えですか。



久元市長:
 報道で具体的に(問題)提起をされた補助金については、それを詳しく担当部局が調べ、行財政局もしっかりと関与した結果、いろいろな問題も発見をされましたから、その問題に対して改善すべきものは改善する、そして、補助金の交付要綱のあり方として適当でないものは改善をするということだと思います。



記者:
 要綱を見直す、事務手続のミスが起こらないようにする、それで解決ということですか。



久元市長:
 手続のミスだけではなくて、問題はその地域団体が地域の課題を解決するために必要な仕事を行う。それに対して、神戸市として公益上の必要があった場合に補助をするわけですね。補助金の交付要綱のあり方として、今の要綱の立て方がいいのかどうかということを検討する余地もあろうかと思いますから、そういう点については改善をしていかなければいけないというふうに思います。



記者:
 検討すべきは交付要綱のあり方ということですか。



久元市長:
 補助金の根拠は補助金交付規則にあるわけです。神戸市はもともと補助金交付規則がなかったわけですが、私はこれは自治体の交付規則のあり方として非常に不適当だと思いましたので、これは2年前だったと思いますけれども、もう少し前だったかもしれませんが、補助金の交付規則をつくるべきだということを強く申し上げました。交付規則をつくって、その交付規則を基本にしながら、それだけで足りないものについては要綱を個別につくっているわけですね。この要綱の内容として、地域団体が活動する上で、その目的が達成できるような交付要綱でなければいけません。同時に、それがあまりにも対象が狭過ぎるとか、そういうことであれば、なかなか使い勝手が悪いということにもなる。適正に公金が使われるということと、地域団体がきちんと、事務負担の軽減も図りながら補助金を執行すると、そういう両方の要請が必要だと思います。



記者:
 単刀直入に伺いますけれども、これは、港島地区と神戸市との関係の中で起きた、その地区と市の特別な何か、事情で起きた問題ではないというふうに考えていらっしゃいますか。



久元市長:
 ちょっと、ご質問の趣旨がよくわかりません。



記者:
 今回、港島地区だけ調べたわけですよね。



久元市長:
 ええ。



記者:
 報道にも上がっていますよね。



久元市長:
 はい。



記者:
 その背景には、港島地区と神戸市との、何かしがらみがあって、その地区だからこそこういった事務的なミスが起きたり、特例をつくらなければいけなかったというようなミスが起きたのではないかというふうに伺ってるんですけれども。



久元市長:
 神戸新聞で具体的に、こういう補助金に問題があるというご指摘があって、それは確かに調べてみたら、ご指摘のあるような問題点があったわけですね。ですから、我々としてはその問題点というものを、補助金の交付要綱の問題と、それから交付手続の問題と、あるいは交付要綱には定められているけれども、交付要綱の根拠がないままに経費が上乗せをされていたり、あるいは執行される原因となる事実がなかったということがあった。



記者:
 それはそうなんですけど、今回挙がってきた問題は全部、港島地区との問題だったわけじゃないですか。そこに関してはどういうふうに考えてらっしゃるんですか。



久元市長:
 それは、それぞれの要綱の中で決めている補助金の交付のあり方として、港島に固有の問題があったから、例えば1つの島であったから、必ずしもこの単価では必要な人材が得られないから上乗せをしたというような事情があったということを、この報告書でも報告をしているということです。



記者:
 港島特有だったから、この問題が起きたというふうに考えているわけではないということですか。



久元市長:
 それぞれ、適正でなかった理由、あるいは指摘があった補助金の交付のあり方については、あの報告書で報告をしたとおりです。



記者:
 2つ具体的なことをお聞きするんですけど、1つは、保健福祉局から社会福祉協議会を通じて港島の団体に、高齢者の見守り事業について、年額500万弱のお金が、平成26年度から3年連続で出ている。高齢者対策委員会という事業に対するお金が社会福祉協議会を通じて出ているんですけど、これが、我々も既に報じていますが、そもそも500万円のうち360万円が人件費ということで、事務員を雇うお金になっていて、平成26年度途中に、その事務員がいなくなっているにもかかわらず、そのお金が出続けていて、平成28年度も、欠員があるにもかかわらず、そのまま補助金が社会福祉協議会のほうに出ていると。結果、我々が去年の年末に情報公開請求をして、その後で、地元から返還の申し出があって、平成26年度、27年度については467万、今後おそらく、28年度分についてもほぼ全額が返還される予定であるということが事実の1つと、もう1つは児童館への指定管理料なんですが、これは平成27年の途中に145万、たしか増額ですね、これもちょっと特例的に、人員増に対する手当ということでついていて、さらに28年度に、27年度当初比で900万円増額で、これも人員をふやすという名目でついていましたが、結果的に人員増は一部しかなされずに返還の運びになったんですけど、これも我々が取材した後で、平成27年度分の返還が3月に行われた。28年度分についても返還される予定なんですが、返還されるお金はいずれも、既に決算が終わっていて、本来精算すべき時期に精算がされていなくて、我々の取材なり情報公開請求した後に突然、出てきたお金である。



 これがはらんでいる問題というのは2つあって、1つは、もし、こういう運用が市内各地で行われていた場合、とんでもないことになるんじゃないかなということと、もう1つは、もし、港島だけでこういうことが、こういう運用がされているということであれば、それはそれで、何か不思議な関係があるのではないかと。いずれにしても、通常ではあまり考えられない、特に公的機関がする交付金の扱いとしては非常に不備があるなと感じているんですが、結果的に、この取り扱いについては、児童館については要綱に特例についての定めがなかったというふうなことでしかなく、高齢者対策委員会については調査の対象外ということになっていますけれども、こういう行政を、久元市政というのがこれを容認して、今後こういう形でやっていくということになるのか。結局、このことについて検証をしなければ、それを容認したということになると思うんですけど、その辺をどう考えるのかということをお聞かせください。



久元市長:
 高齢者委員会の話は、すぐにお答えする材料がないので、具体的なご質問ですから、改めて調査をした上でお答えをさせていただきたいと思います。
 児童館については人件費が上乗せをされていて、その根拠が明確でなかったというのは調査報告書が指摘をしていたとおりですので、これは返還を求めたということです。



 地域団体に対する補助金というのは非常に多岐にわたっていますから、港島については神戸新聞から、幾つかの具体的な事例もありましたから、集中的に調査をして、その調査結果を報告したということです。それから、それ以外についてもそういう問題がないのかということについては、改めて、港島関連団体と同じ精度で、この調査報告を求めるということについては、なかなか酷な面もあると思いますし、なかなか理解が得られない面もあると思いますから、それぞれの局の判断で自主的に監査をしてもらうことにしています。ですからほかの場合に、何ら根拠がないのに、そういう補助金の交付額を上乗せするということが、果たして行われているのかどうかということについては調査をし、その結果については公表したいと思います。



 それから、港島関連団体について、幾つかの補助金の問題が起きたということが、神戸新聞の報道によってただされたということについては、私たち神戸市、市政に携わる者として反省しなければいけないということは事実だと思います。ですから、そういうようなことが起きないように、我々はこの補助金の交付の適正化のあり方ということだけではなくて、仕事の進め方全体について点検をしていかなければいけないというふうに感じています。



 このことについては、3月の市会本会議の一般質問でお答えをしたとおりでして、例えば、市役所の組織の中の情報共有のあり方ということが十分なのかどうか。あるいは、不適正な仕事の仕方があるというような場合には、内部通報制度もあるわけですが、この内部通報制度がほとんど機能していないということなんですね。ですから、この内部通報制度についての改善策を早急に構築しますということも申し上げました。この点については、できればゴールデンウイークの前に市役所の中で成案を得て、もちろん私もしっかりと検討をしますけれども、ゴールデンウイーク明けのできるだけ早い時期に改善策を公表できるようにしていきたいと思います。



記者:
 結局、特例的に根拠が明確ではないものに増額なり、補助金の支出決定がなされて、結果、それが使われずに余ると。余ったにもかかわらず、精算がなされない。報道機関等が調べようとして初めて返すことになった。それであれば、ひょっとしたら報道機関が調べなければ返ってこなかった可能性もあるわけで、こういうことを検証もせずに放置していると同じことが起こるかもしれないし、ひょっとしたらほかでも起こっているかもしれないということも考えられるわけですよね。



 そういう意味で言うと、ただ単に事務が適正だったかどうかということにかかわらず、なぜ、増額がなされたのかとか、補助金の支出が決定されたのかという根本の部分をせめて解明しないと、こういったことの再発防止につながらないという意味では、やはり再調査は必要だと私は思うんですけれども、それはいかがでしょうか。



久元市長:
 ですから、補助金の交付についての調査はこの前お示しをしたとおりです。これは神戸新聞の報道がなければ、ひょっとしたら、これが正されなかったかもしれないというのは、それはおっしゃるとおりなんです。ですから、こういうことが起きないように、例えば、疑問に思っている職員がいても、その疑問に思っている職員がなかなか物が言えないとか、あるいはそういうことが問題意識として持っていても、なかなか組織として正されなかったということがあるとするならば、それは直していかなければいけないと感じています。



 そういう点についての組織のマネジメントのあり方ということは、やはり改善をしなければいけないと思いますし、それから、内部通報のあり方についても機能しなかったということは事実だと思いますから、そこは改善しなければいけないということだと思います。



記者:
 先ほど、神戸新聞の報道がなければ返ってこなかったかもしれないと言われていましたが、その額はおそらく1,800万円弱になるんです。そのお金が全く使われないまま、一地域団体にそのまま渡し放しになっているという状況は、やっぱり普通じゃないと思うんですね。普通の行政機関であれば、なぜそんなことが起こったのかというのは、ここで言うだけではなくて、きちんとしないといけないと思います。1,800万円といっても地域団体にとっては非常に大きいお金ですし、1兆円以上の予算を持っている神戸市ですけれども、1,800万円がはした金かというとそうじゃないわけで、それはやっぱりきちんと1桁単位まで精査しないといけない。それは単なる事務的な手続ではなくて、多寡とか、決定経緯とか、そういったことを検証しないとまずいのではないかなと思うんですけど、そこはどうでしょうか。



久元市長:
 それは、具体的な補助金の要綱の規定の仕方、交付手続のあり方、それから今回の実際の交付の仕方ということについては、検証結果でご報告をし、まとめたとおりですね。
 確かに報道がなかったら、この問題が正されなかったかもしれないという面がありますから、そこはやはり先ほど申し上げたような改善策をとりたいと思うんです。1,800万円というお話がありましたけれども、1,800万円が完全に正しいかどうかは別にいたしまして、返還をされなければならなかったお金というものと、それから、補助金の交付要綱の規定の仕方によっては、もう少し目的を柔軟に規定する。例えば、別に個人が使用したとは認定していないわけで、誰かが私腹を肥やしたということではないわけです。補助金の交付要綱の目的として交付したお金が滞留をしていた。あるいは、別の用途に使われていた可能性があるということなので、その点については、そのことに着目すれば不適正だったけれども、しかし、地域団体に対する補助金の交付のあり方としては、もう少し目的を柔軟に設定して、地域団体に対して交付、補助するというやり方もあるのではないか。これは、市会の一般質問でも指摘をされたところです。ですから、その両方の要素が混在をしているということではないかと思います。



記者:
 要するに補助額に遊びを持たせて、やや柔軟に使ってもらうということなのかもしれないですけど、今回のケースというのは独特のものがあって、一般論で推しはかれないものがあろうかということも含めて報道をしているんです。今回のことにやはり特化して、なぜ900万円をあげることになったのか。結局、金額を増額したのに使われずに精算もしようとしていなかったということは何でだったのかということを調べないと市民が納得しないのではないかなと思うんですけど、そこについてのお答えをいただけないですか。



久元市長:
 それはご意見としてお伺いをしておきますが、補助金の交付が1円に至るまで完全に執行されるということは、実際問題、神戸市に限らずそうならないこともあります。それならば会計検査院の報告なんかは毎年ないわけですから。やっぱり残念ながら補助金の交付というものは、自治体とは違うところでお金が使われるわけですから、毎日、支出負担行為を行う際に事前審査をし、実際に公金を支出するときもいろいろな財務規則に従って適正に執行する、という自治体の予算執行のようなわけにはいかないわけですよね。



 補助金の使途については、例えば、復興事業などにしても、自治体のお金ですから、これも全国紙などで問題になるようなお金の使い方があるのは事実です、残念ながら。ですから、正すべきものは正さなければいけない、返還を求めるものは返還しなければいけない。そして、そのようなことが起きたことはどこに原因があるのか、それは交付手続のミスによるものなのか、補助金交付の規定の仕方にあるのかということについては、しっかりと検証して直すべきものは直さなければいけないと私は思います。




記者:
 港島関連団体の代表を務めていらっしゃった方が3月31日をもって代表を退くということを市のほうにも伝えられたかと思うんですけども、それについては、市としてはどうお考えになっているんですか。



久元市長:
 自治会の代表者は自治会ご自身がお決めになることです。自治会はまさに文字どおり地域の団体ですから、そのことについての特段の感想はありません。
 ただ、この自治会の代表者が務めておられる団体に対して、神戸市は幾つかの事業を委託したり、実際に神戸市が設置をした事業について運営をお願いしてきました。これらについては、その団体が神戸市がお願いをしている事業は行わないということも表明をされていましたので、それぞれの事業に支障がないように遂行される。それから、施設の管理が適切に引き続き行われるようにする。そのために万全の対応をしていくということが私たちに課せられた責務だと感じています。



記者:
 ちょっとうがった見方になってしまうんですけども、これだけ問題になって、市のほうでも調査を行って、会見を市のほうが行われた上で突如そういう自治会の長という立場を退くというと、何かやましい部分があるのではないのかなと、うがった見方をすることができると思うんですけども、市としては、そこには特に何も感じていらっしゃらないということでよろしいですか。



久元市長:
 私は実務を誠実に仕事をしているつもりですので、何かがやましいとか、そういうことに対してどうお答えしたらいいのか、すぐには言葉は見つかりません。
 大事なことは公金の支出ですから、市民から疑念が持たれないような形で支出をしていくということですね。この点については、報告でも明らかにしましたように、適正でない部分があったわけです。適正でない部分があったことに対して、それを事後に返還をしたり、あるいは、今後の対応を改善するという措置もとったわけです。また、これらの問題に関連して市会でもさまざまな議論がありましたから、やはり市役所の仕事の仕方として、情報の共有とか、職員の意見を上司がしっかりと聞いて、それを踏まえながら対応するというような仕事の仕方、広い意味でいえばマネジメントの問題かもしれませんが、そういうものについては改善する余地がある。



 また、不正な行為が行政の中で起きないように、理不尽なことが起きないように防止する仕組みとして内部通報制度もあるわけですから、これも必ずしも十分に機能したとは言えない。そこは改善方策を早急に講じていくというような、具体的な対応をしっかりとしていくというのが私の基本的な立場です。



記者:
 適正でない部分があったということですが、どこの責任においての適正でないということなのでしょうか。



久元市長:
 補助金の交付を行ったのは神戸市ですから、適正でない事象が起きた原因は基本的には神戸市の事務執行にあるというふうに思いますし、この事務執行が適正に行われなかった最終的な責任は市長にあるというふうに思います。



記者:
 向こうが申請する書類の中に、虚偽なのか誤りなのかはわからないですけども、誤っている部分があったとは思うんですけども、それについても責任は市のほうにあるということでいいんですか。



久元市長:
 最終的な交付決定をするのは市ですから、その交付決定が結果的に適正でなかった責任も市にあるというふうに思うわけです。
 しかし、補助金は、先ほどもおっしゃいましたように、異なる団体が行う事業に対して公益上の理由があって補助するわけですから、それは相手方からの申請に基づくものもあります。これは港島関連団体に限らず、補助金の交付申請の内容が、書類に不備があるとか、それから事後的に必ずしも適当じゃないということは、結構あるんです。神戸市だけに限らず。



 そこは、やはりさまざまな、実際の補助金の事前申請あるいは交付決定から、補助金の交付と精算、そして事後の確認など、一連の過程の中で、そういうような事後的に問題があるような事象が生じないように、いろんな確認を行ったりお話をしっかりと聞いたりしていくということが必要だと思いますね。



記者:
 市としては、よくあることの1つという認識だということでいいですか。



久元市長:
 全体をまとめてお答えしているのではなくて、おっしゃったことに対して私は具体的に答えているつもりです。
 相手方の補助金の申請書類の中に、間違った数字があったり、あるいは適正じゃない事実があったり、あるいは、不明瞭な記載があるとか、補助金の交付の目的だとか事業がないような、はっきりとしないようなものもあると、そういうようなことはよくあることだというふうに申し上げているわけです。



記者:
 そういったことは、事実、港島に関してもそういったことがあって、ただ、それを見逃した、それを、申請をそのまま受けてしまった神戸市に責任があるという理解でいいですか。



久元市長:
 補助金の交付決定と、それから補助金の交付は、神戸市に責任があるわけですから、それは、それが適正でなかったということは神戸市の責任であるということです。

べっぴんさんの放送終了を受けて

記者:
 NHKの朝ドラの「べっぴんさん」が4月1日で終わったということで、視聴率が20%をキープしたと。ただ、盛り上がりという点に関して、神戸の中で、わっとなったかといえば、そうでもなかったかなという印象もあるんですけど、神戸市としては当初、当然、経済効果とか、観光への影響ということを非常に期待してたと思うんですけど、今振り返って、ドラマの、神戸市にとっての恩恵とか効果ということをどう見ておられますか。



久元市長:
 神戸というまちの、1つの特質というのか、個性というのか、我々がこうやってこのまちに到達したんだということが、すごくよく描かれていて、その理解が非常に広がった気がします。やはり特別のもの(「別品」)を大切にする、いろいろな方が出てきました。子供服をつくる4人の女性、それから手づくりの靴をつくる職人さんですね‐途中で亡くなられますけれども−すごく大事なものを丁寧につくっていくという、ものづくりのカルチャーみたいなものが受け継がれているし、それから、空襲のところからドラマがスタートするわけですけど、空襲で焼け出されて、焼け野原になって、闇市の中から町を復興させていく、そういうような歩みというものがすごくよく描かれていて、そして、神戸が昭和40年代、いろんなファッションの先端をいくようにもなって、すごく活気がある町になっていくわけですね。そういうところも描かれていて、神戸のよさというものが、視聴者の方にすごく伝わったのではないかなと。また、神戸の市民だけではなくて、大分から来て社長にまでなる、重要な登場人物もいますね、いろんなところから神戸に集まってきて、そして神戸というまちを舞台に自己実現をしていく人間像というものが描かれていて、神戸のまちや市民性がつくり上げられているところが伝わるとても上質のドラマだったと思います。



 もちろん、人によっては、ぶんちゃかぶんちゃか、騒がしいドラマが好きな人もいるかもしれないけれども、私は、しみじみと感じるものがあるドラマというものも、それはそれですごく人に感動を与える。から騒ぎをするだけがドラマではないというふうに思います。



記者:
 率直にお聞きするんですけど、なかなか見る時間がないというふうなことで、何度も聞いているんですけど、最後まで見られたということでよろしいですか。



久元市長:
 4月1日に終わってから、10日後ぐらいに全部見ました。

知事選・市長選について

記者:
 県知事選なんですけども、今回、井戸さんが正式に表明されたということで、今日、市職員労組からも推薦を決めたというのが出されました。理由として県市協調路線の継続を求めるということで、同じ旨のことを市長は2月の会見でおっしゃっておられたんですけども、井戸さんが態度をはっきりされた今、久元市長としてどのような姿勢、考えで知事選に臨まれるのでしょうか。
 また、市長選について、ご自身の態度を明らかにするタイミングについて、どのようなお考えがあるかお伺いさせてください。



久元市長:
 前回、ご質問をいただいたときには、県と市は協調事業としていろいろなことがうまくできていると、こういうような形の県政が継続をしていただきたいという趣旨のお話をしたように思います。そのときは、井戸知事は出馬表明をされていなかったんですけれども、その後、3月24日だったでしょうか、正式に出馬表明をされました。出馬表明をされた井戸知事には、ぜひ、この7月2日の知事選挙では必ず当選をしていただきたいと思います。私もそんなに力があるわけではありませんが、井戸知事がしっかりと当選を果たされるように対応をさせていただきたいと思っています。



 市長選挙につきましては、私もいろいろな課題が目の前にありまして、全力でそれらの課題の解決といろいろな行政課題の方向性をしっかりと明確にしていかなければいけないという日々を送っていますから、任期を全うできるように全力を尽くしたいと思っています。10月の後半に次の市長選挙が予定されていますが、その市長選挙に対してどのように対応するのかということについては、まだ今特段の考えはありません。

神戸国際フルートコンクール

記者:
 今週末にも市民楽団の方がちくわを使ったちょっとユーモラスな演奏をするということで、市民の方からそういう盛り上げる機運が出てくるということについて、市長の期待感というのはいかがでしょうか。



久元市長:
 これは大変喜んでいます。もともとフルートコンクールは、市民に対して受益がないと。来られる方は海外から来られて、そして、賞をとって、あるいは賞をとれずに帰られるということですから、市民に直接のメリットというのはあまりないわけです。しかも、ほとんど認知されていない。ですから、私は、公金を支出する理由はないのではないかと思い、補助金の交付はしないという考え方を表明いたしましたら、ぜひ続けてほしいと。税金を投入する理由がないということでしたけれども、幸い、コンクールのためにふるさと納税をしてくれる、東京の、神戸市の応援をしたいという方があらわれまして、フルートコンクールを存続することができることになりました。



 同時に、私は、やはりコンクールだけでは、市民の皆さんに、芸術のよさ、フルートの音楽のよさということをなかなか理解していただけないのではないか、もっと市民の皆さんが参画をしていただける形での音楽祭というものが検討できないだろうか、それをこの記者会見の場でも申し上げまして、そしてフルート音楽祭の企画検討会議というのをつくりました。企画検討会議には、ミュージシャンの皆さんだけではなくて、さまざまな音楽分野の皆さん、たしか70名近い皆さんだったと思いますが、参加をしていただいて、先ほどのちくわ笛の話も含めていろんな企画を出していただいて、単にそれはアイデアだけではなくて、実際に自分たちもこれをやろうという形で音楽祭の構想がまとまりました。



 ですから、今回、そういう形で多くの方々の参加をいただいて、今、音楽祭が各地で実行されているということは、ものすごくありがたいことだと思っています。
 さらに、そのコンクールを継続させようということで、民間経済界の皆さんも、例えば入賞者の方を招いたガラコンサートを、6月の終わり、入賞者が決定してからホテルで行われると聞いていますから、私としましては、フルート音楽祭に関する今回の市民の皆さんの参画ということについてはほんとうに感謝をしております。



記者:
 今後の運営補助に関しては、今回のコンクールの成果、収入等も含めて見てから判断するということだったと思うんですが、そうした市民の方の盛り上がりが出てきていることは、今後の補助金運営については影響を与えるんでしょうか。



久元市長:
 次のコンクールは4年後ということになりますが、、コンクールと音楽祭が終了した時点で、その後、できるだけ早い時期に神戸市としての考え方、方針を打ち出していきたいと思います。



記者:
 では、再度補助金を出すということもあり得るんでしょうか。



久元市長:
 相当盛り上がってきているということは事実だと思いますので、そういうような雰囲気が変わってきたということ、そして、今回の音楽祭やコンクールの成果というものを見ながら、終了後、できるだけ速やかに次期コンクールの開催についての方針を明確にしたいというふうに思います。

ふるさと納税のあり方の見直し

記者:
 総務省が3月の末に、返礼品の価格を寄附額の3割までとするなどの通知を各自治体に出しました。全国的に返礼品の競争が過熱していたり、都市部でも税収が減っていることなどの問題もあると思いますけれども、市長としては今回の通知をどのように評価されていて、返礼品のあり方についてはどのようにお考えなのかをお聞かせください。




久元市長:
 今回の高市総務大臣の通知は、それはもっともな内容だというふうに思います。
 しかし、このような通知を出さなければいけないような事態を自治体の側で招いているということは、やはり、これは自治体の側でも考えなければいけない点もあるのではないかと思うんですね。



 つまり、一つ一つの自治体から見たら、とにかく豪華な景品を出して、それを上回るふるさと納税があれば、それはめでたしめでたしかもしれないけれども、そういうことをやり出したら、それに対抗していろんな自治体が競争しなければいけないことになります。つまり、ふるさと納税を引っ張り込むために、またそれは、それぞれの自治体の中でも、幾らふるさと納税が入ってきたのかというと評価されることにもなると思いますから、負けじとばかりやることになりますね。
 これは特産品の振興というメリットもあるわけですけれども、日本全体で見ると、ふるさと納税で出ていくお金と入ってくるお金は、非常に大ざっぱに言うとイーブンなんですよね。等しいわけです。それに返礼品に必要な経費というものが上乗せされるから、地方財政にとってみたら、これはかなりの減収になっているわけです。ですから、そういうことも踏まえられた上で総務省のほうで通知を出されたということだと思いますから、それは理解できます。



 ちなみに、神戸市も、3割なんてとてもいきませんけれども、返礼品を出しているわけです。今までも節度を持って返礼品を提供することにしておりますけれども、今後も神戸に関連する特産品については返礼品としては提供したいと思いますが、そういうような自治体間の過度な返礼品競争につながらないように、節度を持ちながら対応していきたいというふうに思います。

熊本地震から1年

記者:
 熊本地震から間もなく1年になりますけれども、この1年の熊本の復興に関する評価と、これからの市のかかわり方について教えていただけますか。



久元市長:
 熊本地震が発生したときから、神戸市は全力で支援をしてきました。阪神・淡路大震災のときの経験をした職員も含めて、現地に派遣をした職員は585人、延べ日数でいいますと4,065人/日(平成29年4月1日現在)というふうになっています。



 派遣された職員も実際にいろいろとその場で見聞きをし、経験になってきたというふうに思いますので、この支援活動の結果というものを私たちなりに検証いたしました。「熊本地震被災地への神戸市支援活動の記録」というものをつくり、冊子にいたしました。これは庁内でも共有したいと思いますし、もし、これを読みたい、参考にしたいというような市民の皆さんには提供したいというふうに思います。特にその中では、熊本市側からはいろんな意見をお聞きしたわけですが、やっぱり受援の体制ということが必要ではないかというようなお話もありましたので、神戸市はいち早く受援計画をつくっていますから、この受援計画の策定の必要性について提案しています。 それから、やはり被災地については、まだまちづくりなどでの息の長い対応が必要だというふうに思いますから、神戸市は熊本市に対して、平成29年度、土木職の職員2名を派遣することにしております。
 こういう形で熊本市に対する支援を行っていきたいというふうに思います。