神戸市-KOBE-


定例会見 2015年(平成27年)11月20日

最終更新日
2015年11月27日

発表項目

市長公約の取組状況
(3分55秒)

第21回神戸ルミナリエの開催
(1分39秒)

神戸国際フルートコンクールに関する今後の方針
〜「国際コンクール」から「国際音楽祭」へ〜
( 6分40秒)

質疑

発表項目についての質疑応答

その他の質疑応答

発表項目

市長公約の取組状況

久元市長:
 どうぞよろしくお願いいたします。
 定例会見は、慣例では来週ですが、今日は私が市長に就任をさせていただきましてちょうど2年になりましたので、これまでの公約状況の資料も用意をさせていただきながら、定例会見とあわせてお話させていただきたいと思います。そういう意味で、定例会見の日をずらすことに御理解をいただきましてありがとうございます。



 それでは、定例会見の内容に入る前に、配付資料をご覧いただければと思いますが、『輝ける未来創造都市 「久元きぞうの政策」の主な取り組み状況』という資料を用意しています。市長選挙のときに、政策を発表させていただきました。これらの進捗状況についてまとめた資料です。
 全体で、マニフェストに掲げた事業は372あり、-個別の説明は省略させていただきますが、-このうち229の事業については既に着手していると。そして、既に実施済みと言ってもいいかもしれない事業が135で、まだ着手できていない事業が8となっています。
 最初の資料が既に着手をしている、あるいは実施をした主な事業です。もう少し分厚い資料を用意していますが、これは細かく事業の内容や予算額なりを加えた資料として用意をさせていただきました。
 実際にお約束をした事柄についてはかなり着手をした、あるいはもう既に実施済みになっているものがあるということだと思いますが、実際にそれが市民の皆さんにどう受けとめられているのかというのは、また違った面もあると思います。



 私も、ちょうど今日で就任2年になりますが、神戸のまちが大きく変わったとまでは言えないと思うんですね。神戸のまちが見違えるように元気になった、あるいはものすごくにぎやかになったということは言えないと思います。今、神戸が置かれている状況、これは神戸創生戦略、あるいは2020ビジョンをつくる過程で客観的に分析をして、現状を把握しています。そしてその上で、神戸をポスト震災20年の新しいステージに乗せていくために全力を尽くさなければならないわけですが、現状は、今申し上げたようなところかと思いますので、さらに私自身、自分にむちを打って、さらにスピード感を持って、仕事に全力で取り組んでいかなければならないと考えています。

第21回神戸ルミナリエの開催

久元市長:
 それでは、定例会見に入らせていただきたいと思いますが、最初は神戸ルミナリエです。チラシをご覧いただければと思いますが、第21回の神戸ルミナリエ、12月4日から12月13日までの10日間で、例年どおり旧外国人居留地と東遊園地において開催します。



 このルミナリエは、震災の犠牲者の皆様方への鎮魂の意を込めるとともに、神戸のまちの復興・再生への夢と希望を託して、震災の年の12月に初めて開催しました。今年で21回目になります。
 今年は、お手元のチラシのビジュアルデザインのとおり、入り口から約16メートルの間に、前方も含めた4方向から光が囲む、「光のトンネル」をつくります。日本初公開の屋根つきの光の回廊、「ガレリアコペルタ」の展示をするなど、これまで以上に魅力のあるしつらえで行いたいと考えています。また、神戸ルミナリエでは初めて、全ての作品にLED電球を100%使用します。ぜひ、神戸の冬の風物詩である神戸ルミナリエに多くの皆様方にお越しをいただければと思っています。

神戸国際フルートコンクールに関する今後の方針〜「国際コンクール」から「国際音楽祭」へ〜

久元市長:
 2件目が、神戸国際フルートコンクールについての今後の方針についてお話をさせていただきます。以前もフルートコンクールについては何回か申し上げたことがありますが、フルートコンクールの開催自体は意義があると考えていました。問題は、このフルートコンクールに市民の税金を投入することの可否です。
 その点については、やはり市民福祉の向上ということから見れば関連が薄い、あるいは余り関係がないのではないかということ。それから、市民還元の度合いが少ないということ。さらに、本市の財政状況を踏まえますと、フルートコンクールに公費、市民の税金を投入する理由は見出しがたいのではないかと私は考えまして、そういう方針を申し上げてきました。
 一方で、市民の皆さんの中には、ぜひこれを継続してほしい、あるいは、そのために積極的に活動をしておられる皆さんもいらっしゃいます。また、市会の3会派の団長から、継続開催をするようにという御指摘もいただきました。そして「多様な主体」だけではなくて、市も開催に関与するように、さらに協賛金、寄附金については市長みずから先頭に立って努力をするようにと、こういうような御指摘をいただいてきたわけです。



 そういう御指摘もあったことから、私も協賛金、寄附金の可能性を各方面に当たりながら、それを探ってきたわけですが、東京在住の方から、平成27年度から29年度の3カ年で、合計4,200万円の御寄附をいただけることになりました。
 こういうふうに、財源は後でまた御説明をしますが、財源のめどをつけることができましたので、一般財源、市民の税金を投入することなく、フルートコンクールを開催することができることになったと考えています。そこで、フルートコンクールについては、事業概要にあるような形で開催することにしまして、神戸市が中心になって開催に向けた準備を進めていきたいと考えています。



 事業内容のところですが、フルートコンクールの開催時期は2017年5月から6月ごろとします。事業費見込みは大体5,800万円。前回が6,100万円程度だったと思いますので、経費の一定の縮減をします。今回、4,200万円の御寄附をいただけることになり、その他企業協賛金、個人寄附金、コンクール入場料など、約1,600万円を見込みまして、開催をしたいと考えています。
 なお、引き続き市内外の企業、あるいは団体、市民の皆さんからの協賛金、寄附金の御協力をお願いしていきたいと考えています。また、コンクール開催経費の節減に努める一方、入場料収入をふやす、こういうような努力もしたいと考えています。なお、御寄附者は、東京都御在住の辻正司氏、一般財団法人セレモア文化財団の会長をされている方とその御家族です。なお、平成27年度分については既に御寄附の御収納が終わっています。



 このような形で、神戸国際フルートコンクールについては、開催に向けた準備を進めたいと思っていますが、やはりコンクールだけではなかなか音楽芸術に参画をするという意味で、市民の皆さんへの広がりは少ないのではないか、限られているのではないかと考えられます。今回のコンクールの開催に関する論議の中で、コンクール開催に向けて市民の皆さんの機運も盛り上がってきました。
 この機会を捉えて、市民を初め、内外の皆さんの参画を得て、音楽芸術に親しんでいただく契機というものにすることができないだろうか、そういうことで、国際コンクールを国際音楽祭に進化させる可能性を探ることにしまして、神戸国際フルート音楽祭企画検討会議(仮称)をつくって、国際音楽祭の開催の可能性について議論を進めたいと考えています。



 事業のイメージは、フルートをソロとするオーケストラ曲、あるいは吹奏楽、あるいはフルートなどの管楽器を含む室内楽やジャズというような、そういうコンサートの開催。あるいはフルートを中心とする管楽器のクリニックや公開レッスン。それから、フルートなどの楽器の進化などを展示する楽器展。あるいは、フルートを使った音楽作品の発展や指導法、音楽療法、あるいはコンピューターミュージックなどに関するフォーラムの開催や、音楽芸術に関する学会の開催といったことが考えられようかと思います。
 これはあくまでも例示でありまして、さまざまな多彩な内容の事業を組み合わせた、そういう音楽祭に進化できないかという検討であります。
 この企画検討会議には、演奏家、演奏団体、音楽教育関係者、音楽芸術の研究者、文化芸術関係者、音楽大学の同窓会、マスメディア、楽器製作販売会社、文化振興に関心のある企業・団体など、幅広い方々の御参画を求めていきたいと考えています。



 神戸国際フルートコンクールのこれまでの概要、それから、世界中で活躍をしておられる、入賞者の一覧を資料として添付をさせていただきました。
 私からは以上です。

発表項目についての質疑応答

市長公約の取組状況(テキスト版)

記者:
 兵庫県のほうから今日発表があった、産業活性化センターと産業振興財団のワンストップ化、窓口の一本化の件ですが、こういったことによる二重行政の解消など、市長のお考えになられる効果についてお伺いしたいのですが。



久元市長:
 二重行政の解消は、とにかく具体的に目に見える形で進めたいと考えてきまして、一つずつ着実に実現に向けたステップをとってきたところです。
 この産業振興行政については、やはり県と神戸市が重複している部分をどう排除するのかということ。それから、一体的にやるほうがいいのではないかということ。それから、逆に、兵庫県と神戸市が競い合いながら産業政策を展開することもあってもいいのではないかと考えてきました。
 そういう中で、産業界への支援のための機関が、神戸市の場合には産業振興財団、それから兵庫県の場合には産業活性化センターというふうに2つに分かれているので、これを一元化すると、合体するという議論もなかったわけではありません。しかし、やはりいろいろと事業を精査してみると、それぞれ役割が異なっている。それから、産業界の方からも、これは別々にしてほしいという意見が結構ありました。そこで、これを同じ場所に入居するということで、産業振興センタービル、神戸市のセンタービルにサンパルの産業活性化センターを移転できないかという調整を県との間でずっとしてきましたが、今回、その方向性がまとまって、今日、県から発表があったと理解しています。



記者:
 組織統合まで踏み込まれるのかなという期待をされた方も一方でいらっしゃるかと思うのですが、その産業界の方から別々にしておいたほうがいいと言われた具体的な意見と、競い合う部分があってもいいとおっしゃいましたが、そこをもう少し具体的にお伺いできますか。



久元市長:
 まず、産業界の複数の方から、県のセンターがやっている事業と神戸市の財団がやっている事業は、趣旨目的が異なる面があると。
 もう一つは、神戸市の、特にものづくり関係の業界の皆さんは、産業振興財団とかなり長年のおつき合いがあるわけです。人的なコネクションもあるわけですね。そういうことから考えると、県全体の産業の活性化をやる組織に、神戸市の組織が全く吸収されてしまうとなると、その新しくできる財団が、従来どおり神戸市の中小企業へのさまざまな技術支援や相談などについて、丁寧にやってもらえるのだろうかという不安があるように、-そこまではっきり明確にはおっしゃいませんでしたが、-私には感じられました。



 それから、競い合う部分があってもいいというのは、例えば前回(平成27年11月10日市長定例会見)もお話し申し上げました、若者を対象としたスタートアップオフィスのような、これはやはり神戸という地域特性、そして、神戸市として取り組みたいという政策的な方向性というもの、それを念頭に置いた新しい施策なんですね。これは何も兵庫県と一緒にやっていく必要はないわけです。独自の産業振興施策として、これを展開したいと考えていますから、そういうものは神戸市として独自にやっていく。
逆に、兵庫県は、神戸市だけではなくて、県全体を対象にした、また独自の見地からの産業振興施策を展開していただいて、それを神戸市の経済界が活用して、それぞれいろいろな事業の展開を図っていくということ。そういう方向性は十分あってもいいのではないかと思います。



記者:
 経済の活性化の事業で、この2年間で手応えを感じている事業を教えていただきたいのと、あとこの2年間で浮かび上がってきた課題があれば教えてください。



久元市長:
 この2年間の間に手応えとまで言えないかもしれませんが、例えば企業誘致の実績というもの、これは平成26年度の実績もかなり好調でしたし、27年度は、現時点ではまだそこまでは行っていませんが、最終的にはかなりの件数になるのではないのかと思っています。
 やはり、このポートアイランドの2期、それから西区のテクノ・ロジスティックパークなど、好調な立地があるということ、これは企業立地の関係の職員の皆さんが相当頑張っていただいているということですし、私もトップセールスをやったこともあります。その点については、ベストではないが、それなりに成果は出ていると思います。
 その中には、三菱重工神戸造船所のMRJの部品製造部門の誘致ということも含まれますし、それ以外に幾つかの大型案件の誘致も成功しました。
 ですから、目に見える成果としてはそこで、それから医療産業都市についても現時点で313企業・団体の立地を見ているということ。この辺については一定の成果が上がりつつあるのではないかと感じています。



 それ以外の産業振興については、まだ種をまいているところですね。スタートアップオフィスを通じた取り組み。それから、この前、SIGGRAPH ASIA 2015というイベントをやりまして、相当たくさんの若者が海外からも来ていただいた。これは、今後の神戸のIT産業の振興につながっていく可能性があります。つながっていく可能性が今あるが、実際にそれが目に見える成果になっているわけではありません。産業振興について言えばそういうところかなと思います。
 もう一つは、相当力を入れているのは、商店街の振興です。商店街の商業流通担当部長を市長に就任してすぐに設置をしました。商店街振興を、とにかくいろいろな手段を組み合わせてやってきておりまして、空き店舗が新しい形で活用されるなど、一定の成果もありますが、これもまだまだ力を入れていかなければいけないと思います。

神戸国際フルートコンクールに関する今後の方針 〜「国際コンクール」から「国際音楽祭」へ〜(テキスト版)

記者:
 検討会議はこれからですが、コンクール自体の開催はあるのでしょうか。



久元市長:
 当然のことながら、コンクールの開催はします。このコンクールと時期をほぼ同じくして、コンクールの開催時期を挟む形で音楽祭を開催したい。ちょうど音楽祭の中に、このコンクールも中核的な事業として含まれるというイメージです。



記者:
 この寄附者の方のお話はいつ頃あったものですか。市長が前回(平成27年11月10日市長定例会見)、公費の投入はしないと言ったときにはもう寄附の申し入れが来ていたのか、それともそれ以降に来た話なのでしょうか。



久元市長:
 まずこの方については、私が東京のときから存じ上げている方です。この方と東京でも会う機会もあったりしまして、神戸のことをいろいろとお話しする中で、ぜひ神戸のことを応援したいというお話がありまして、実は、今年の8月でしたか、既に1,400万円の御寄附をいただいておりました。話はそこで終わっていたわけですね。
 その後、このフルートコンクールについて公費の投入はしないということを申し上げ、そして3団長から継続開催をすべきだと。そのためには、神戸市の公費も要るでしょうと。あるいは市長も寄附金、協賛金集めの先頭に立ってほしいという申し入れがありました。私としましては、もともとは公費の投入はしないけれども、フルートコンクールについて市民の皆さんが盛り上がっていただいて、そして企業の皆さんにも、これをぜひ応援していただいて、市民の盛り上がりの中でこれが開催できないかと思っていました。しかし自由民主党、公明党、民主党の3団長からそういうお話もあり、これは市会で言えば過半数以上の議員数になるわけで、市会の多数意見と申し上げていいと思います。
 私は公費投入をしないということはぜひ貫徹したいが、開催のために市としても相当汗をかかないといけないと考えたときに、残された道は、協賛金を短期間のうちに探すという選択肢しかありませんでした。
 そこで、神戸市の市政について理解を示していただいて、既に1,400万円の御寄附をいただいた辻正司氏に「申し訳ありませんが、来年も再来年も御寄附いただけませんでしょうか」というお願いを急遽させていただきまして、何回かいろんなやりとりがありましたが、最終的に御理解をいただいたということです。



記者:
 これは特定目的寄附金みたいな形でいただいているわけですか。



久元市長:
 これはふるさと納税です。神戸市に対する寄附で、8月に御寄附をいただいたときには、特段フルートコンクールとかそういうお話はしませんでした。一般的に神戸市政に役立てたいということですが、先ほど申し上げましたようなお願いをしまして、今年いただいた分も含めてフルートコンクールに使わせていただけないかというお願いを私からしまして、了解をいただいたということです。



記者:
 その財源の話ですが、次回はその寄附があるからいいですが、その先を考えたときにどうしていくのでしょうか。新しくできる検討会議で話し合われるのか、それともまだまだ先の議論になってくるのか、スケジュール感はどうなのでしょうか。



久元市長:
 私は、この神戸国際フルート音楽祭企画検討会議は2017年のコンクールに合わせた音楽祭を議論していく場として考えています。
 しかしこの企画検討会議を開いて、できるだけ幅広い皆さんに参加をしていただいて議論をしていただきたいと思っていますが、そこではいろんな議論も出るでしょう。いろんな議論が出てそれを継続開催すべきだということであれば、その場合の財源についてもぜひ皆さんの間で議論をしていただきたいと思います。
 ですから、ここの中には文化振興に関係のある企業・団体の方々にも入っていただきたいというのは、いわば一種のメセナ(企業が主として資金を提供して文化、芸術活動を支援すること)も含めてここで議論をしていただきたいと考えているわけです。
 私としては、これは次回1回限りの音楽祭を開きたいということですが、それ以降については、神戸国際フルート音楽祭企画検討会議の場でどういう議論が起きてくるのかということだと思います。



記者:
 4,200万円の寄附を市長みずから獲得されたのでしょうか。



久元市長:
 そうです、私の知り合いです。



記者:
 来年、再来年度についても寄附をしていただけそうだというのは、いつごろ色よい返事をいただいたのでしょうか。



久元市長:
 極めて短期間のうちでしたね。3団長からのお話があった後だと思います。寄付者と携帯電話で三、四回やりとりをしました。



記者:
 企業協賛金、個人寄附金、入場料等の想定収入として1,600万円挙げられていますが、前回のコンクールは入場料や協賛金などで、たしか5〜600万円ぐらいだったと記憶しているのですが、集まる見通しはどういうふうに考えられているのかということと、企業協賛金について前向きに考えておられる企業がもうあるのかを教えてください。



久元市長:
 前回の実績を精査しましたら、協賛金は70万円しかないんですよ。私は大変愕然としましてね。ということは、ほとんどこれはもう神戸市の一般財源と、それから文化振興財団の負担金と、文化振興財団の負担金は全て寄附金ではありませんから、神戸市の財源もそこに一定入っているはずなんですよね。ですから前回のコンクールは、これはもう神戸市が丸抱えで市民の税金でほとんど賄われたコンクールだったのではないかということです。
 それでは困ると思うんですよね。やはりコンクールは協賛金、寄附金を主体に運営はなされるべきだと。そういうことから考えると、今回こういう形で4,200万円の財源は用意できましたが、それ以外の寄附金については、例えば「神戸国際フルートコンクールの存続を希む会」は相当積極的にコンサートをやって約170万円の寄附金を既に集めていただいておるんですね。
 前回に比べまして、やはり市民の皆さんの間の機運が盛り上がっているということは事実ですから、ぜひ市内の企業も含め、これから働きかけをしまして、協賛金を獲得するめどをつけたいと思っています。



記者:
 前回まで神戸市は主催として名を連ねたと思いますが、次回この音楽祭には主催に入るという認識でいいのか、それとも違った形になるのでしょうか。



久元市長:
 フルートコンクールについては、まだこれは関係者と相談をしたいと思いますが、基本的には神戸市が主体となって主催になるということも含めて検討したいと思います。
 それから、この音楽祭については全くこれは突然言い出した話ですから、やはりこういうことについて、たくさんの市民の皆さん、それから神戸市内だけではなくて、やはり周辺の自治体、阪神間や周辺の地域も含めて、場合によったら大阪の関係者も含めて入っていただいて、とにかく、まさに今質問がありました主体のあり方も含めて議論をしていただきたいと思っています。
 この音楽祭については、初めから神戸市が主催者になるということを前提にしているわけではありません。



記者:
 音楽祭については、多少なりとも公費の投入も視野に入っているのでしょうか。



久元市長:
 税金を投入する必要性ということから考えたときに、やはり市民の生命・身体・財産に関するようなこととか、あるいは社会保障に関する義務的な経費、市民生活の、例えば生活環境だとか健康だとか、そういうような分野に関する仕事、それから神戸市を成長軌道に乗せていくような分野の仕事というのが、限られた財源を配分する上では優先順位として高いと思うんですね。
 そういう意味から言えば、文化・スポーツに関する税金の投入の考え方というものは、別に行政が趣味でやっているわけではありませんから、それをやることによってどれだけ市民的な広がりを持つのか、あるいは文化とかスポーツに関するさまざまなイベントや、そういう事業が神戸市内の経済にどれだけ波及するのかということによって考えられるべきではないかと思うんですね。
 ですからこの音楽祭も、たくさんの市民の皆さんが参加して、まちがものすごくにぎわう、それを目当てにして大阪からも明石からも西宮からもたくさんの方々がこの音楽祭に来られるというふうに、広がりを持つということにつながっていく可能性があるのであれば、それについては税金を投入する理由を見出していくことができるのではないかと思っています。コンクールには、それが全くというほどなかったわけです。
 しかし音楽祭については、そういう広がりを持つ形で企画・開催ができるのであれば、税金の投入の可能性はそれに応じて考えていくということだと思います。



記者:
 市長から、この一連の長期間での流れをご覧になって、どのような御感想をお持ちになっているのでしょうか。



久元市長:
 初めから今日の結論が予想されたわけではなくて、私としては専ら財源の面のお話をしてきたので、最終的にこういう姿になるということについては、自分なりに予測できていたわけではありません。もしかしたら、もうコンクールなんか止めてもええやないかというような議論もあったかもしれない。
 そのことで言うと、確かに私が問題提起をして、非常に活発にコンサートも開かれて非常に盛り上がったということは聞いています。他方で、「市長よく言ってくれた」「コンクール、こんなことに税金を使っていたんでしょうか。びっくりしました」というような声もありました。それから市民の皆さん二、三百人の集会がありまして、市民の皆さんからいろんな要望を聞いて、身近な、例えば公園の管理費にもっとお金を使ってください、公共トイレをきれいにしてください、和式から洋式にしてください、道路の災害対策してくださいという場で、「確かにそういう要望は非常に切実なものがあるので、今まで国際フルートコンクール、つまり市民の福祉にあまり関係がないところに5,000万円というお金が使われていたのですが、私はそういうところにはもう投入はしません、そこに使われているお金を、御要望があったような分野に回していきたい」と申しましたら、万雷の拍手が起きました。
 ですから、市民の皆さんもいろいろな意見があったと思いますが、やはり私は公費である一般財源の投入をしない形で、しかしコンクールの開催を望む皆さんの声にも応えることができたというのは、結果的にはよかったのではないかと思います。
 もう一つは、-これは最初から意図していたわけではないんですが、-コンクールの存在というのがあまりにも知られていませんでした。驚くべきことですよ。1985年からやっているのに、改めてアンケートをとりましたら、約26%の方々しかそのコンクールを認知していないわけです。ですから全然市民に十分浸透していない形で、ごくごく一部の人のために税金が使われていたということだったと思うんですね。今回はそういうことではなくて、コンクールについて市民的に議論があり、そしてコンクールの存在も市民の皆さんは知っていただいたということについては、一定の意味があったのではないかと思います。



記者:
 市長としては、市民の方たちのフルートコンクールに関する議論がここまで盛り上がるのは驚かれた部分もあるのでしょうか。



久元市長:
 「ここまで盛り上がった」のかどうかということはなかなか難しいですね。全く今まで議論がなかったところだったと思うのですが、今回希む会を初め、皆さんがいろいろと取り組まれて、約170万円の寄附金も集めていただいたということは大変よかったし、ありがたいことだったと思います。



記者:
 市民の盛り上がりなりがあれば、公費の投入という形ではないにしろ、継続することができる形というのは、今後も何か別の面においても発揮されることはあり得るのでしょうか。



久元市長:
 税金を投入する優先順位が比較的低い。低いけれどもやってほしいという声があるような事情については、やはり神戸市内外の企業あるいは団体、あるいは個人、そういう方々からの協賛金、寄附金を求めてやらなければいけないと感じます。今回はこういう形で寄附金がかなり確保できて、フルートコンクールを開催することができるようになったわけですが、今後も類似の文化事業やスポーツ事業について、ぜひやってほしいというような声が出てくるならば、ぜひ協賛金・寄附金を集めていただいて、そして相談をしてくださいと私としては申し上げたいと思います。
 こういう事業を市役所の中の各局が要求する場合も、やはりまず協賛金・寄附金を用意してから財政当局に要求してほしいと願っています。これは全ての事柄について申し上げているわけではないんですよ、誤解のないように申し上げますが。市として税金投入をしなければいけないものは税金投入をしなければいけないんです。しかし、このコンクールのように、市民福祉と全く関係がないようなものについては税金投入はすべきではないと、そういう原則を私は今回のフルートコンクールについては貫いたつもりです。

発表項目以外の質疑応答

大阪府知事選挙・大阪市長選挙を前に

記者:
 間もなく大阪府知事選、市長選がありますが、前回の市長会見でも、大変関心を持って見守っていきたいというお話もありました。橋下徹氏の8年間の府政・市政のかじ取りをどのように評価されているかと、次期府知事あるいは市長に望むことがあれば教えてください。



久元市長:
 前回も申し上げましたように、大阪府政、大阪市政がどうなるのか、これは2点目のご質問に関係するかもしれませんが、これは当然、近隣市の大都市の市長としては当然関心を持っています。今ももちろん大変関心を持っています。
 それともう一つは、私は長く地方自治制度の企画立案に携わってきましたし、大都市地域における特別区の設置に関する法律にも関わりましたから、二重行政がどういう形で解消されるのかということについても関心を持ってきましたから、それが今回の選挙でどのような論戦が闘わされ、そして大阪府民、市民がどういう審判を下すのかということについても関心を持っています。
 しかし、大阪府政、大阪市政そのものをどう考えるのかというのは、まさに府民や市民の皆さんが考えられることでありまして、よその自治体の者が何か評価をしたり、コメントするということについては遠慮したいというように思います。
 大阪府知事、大阪市長については、やはり東京一局集中が非常に問題になる中で、やはり関西圏の発展を牽引するというリーダーシップをしっかりと発揮していただきたい、発揮していただくような方に知事、市長になっていただきたいと思います。
 それから、特に大阪市との関係については、大阪市と神戸市は、互いに競い合う部分もありますが、一緒にやっていかなければいけないこともたくさんあるわけです。例えば港湾について言うと、阪神港という形で指定を受けて「国際コンテナ戦略港湾」としてどう発展させていくのかということが問われているわけですね。現実に、両方の埠頭公社を統合しまして、阪神国際港湾株式会社を去年の10月に設立しています。大阪市と神戸市が一緒にこの港湾行政を展開していかなければいけないということもありますから、やはりぜひ、新大阪市長との間でそのような協力関係をしっかりと築いていきたいと考えています。



記者:
 二重行政については、どのように解消されるのか関心を持っている、というお話がありました。この8年間の二重行政の解消に向けた大阪府、市の動き、議論というのはどのように評価されていますか。



久元市長:
 (二重行政の解消に向けて)いろんな議論がありました。個々の議論、あるいは個々の経過ということについては関心を持って見守ってきました。その一つのクライマックスが大阪都構想に関する住民投票だったと思うんですが、この住民投票が否決をされたわけです。このことによって二重行政が解消されたわけではもちろんありませんから、二重行政をどう解決するのかということについては、残された課題です。
 ですから、今回の選挙において、その手法をそれぞれ各候補者が主張し、それに対してどういう審判が下されるのかということについては、大変注目をしているところです。
 この二重行政の解消というのは、先ほどのご質問もありましたが、兵庫県と神戸市においても存在し、解決をしていかなければいけない。大阪府と大阪市においても存在するし、他の指定都市でも−私は札幌でも京都でも仕事をしましたが−必ず存在して、そして課題の解決が求められているわけです。
 そのような各都市の中でも、大阪は、その歴史的経過も踏まえて、特に激しく議論がずっと長いこと行われてきて、とりわけ大阪においては、どういう形でこれを解消されようとするのかということについては、先ほど申し上げたような立場と、同じ指定都市の市長としても、これからも重大な関心を持っていきたいというように思っています。



記者:
 今、お話の中で出た阪神港のくだりですが、市長としては、阪神港については、どのようなオプションがあると想定されていますか。



久元市長:
 阪神港は、言うまでもなく、京浜港と並んで、国際コンテナ戦略港湾として指定されているわけですから、我が国を代表する国際港湾としての役割をしっかりと果たさなければいけない。基幹航路の維持拡大ですね、こういうことをしっかりやっていかなければいけないし、それから、パナマ運河が来年拡幅されますが、船の大型化にも対応していかなければいけない。それと、やはり釜山などに流出をしている日本の貨物を神戸港にも−阪神港と言ってもいいかもしれませんが−どう呼び寄せていくのかということを考えていかなければいけません。
 その重要な役割として埠頭会社があるわけですから、この埠頭会社については、大阪市と神戸市が国の出資も得て設立しましたので、大阪市と協力して、神戸港の勢いの回復ということをしっかりとやっていかなければいけないというように考えています。

パリ同時テロに関連して

記者:
 先般フランスのパリでテロがありましたが、これから年末に向けて、ルミナリエもありますし、観光先進都市としては、地域の安全を守るというのは非常に重要になってくると思うので、市長として今後何か考えてらっしゃることがあればお聞かせください。



久元市長:
 神戸は震災で大きな被害を受けた都市で、土砂災害の危険もありますので、災害対策をしっかりやらないといけないんですが、市民の安全・安心ということを考えた時に、それだけではないだろうと思うんです。つまり、それ以外の危機というものが存在していて、その危機の中には大規模な事故、あるいはテロというものも含まれるだろうと従来から考えてきました。あるいは、その危機のタイプが想定されない何らかの危機というものもあるかもしれません。それ以外にサイバーテロというような危機もあるかもしれません。
 つまり、そういうような想定されない危機というものに対して、自治体としてどう対応していったらいいのかということについては、私は大変関心を持ってきたところでして、そういうことから、今年の7月に「危機管理戦略研究会」という研究会を既につくっています。
 この研究会の中身は、パリのテロの後、マスコミでもよく登場をされていると思いますが、公共財団法人公共政策調査会研究センター長の板橋功氏、それから自衛隊のご出身の越野修三氏、それから海上保安部ご出身の澤井弘保氏、それから学識経験者お二人、菅又昌実氏と林春男氏。この5人の方からなる危機管理研究会を設置しまして、テロ対策を含む議論をしていただいています。
 それと、これはテロ対策を念頭に置いていたわけではありませんが、前警察庁長官の米田壮氏に既に神戸市の顧問に就任をしていただきまして、9月10日には「自治体における危機管理」というテーマで、幹部職員を相手に講演会もしてもらっています。この中には国際テロについての説明も、講演の中にはありました。
 つまり、このテロということを考えた時に、その対策の大部分は警察当局、それから入国管理当局、状況によっては自衛隊ということがあるかもしれませんが、大部分は国家と警察で対応していただくことが基本だし、それが国家の任務だと思うんです。しかし、自治体が全く無関係というわけではなくて、そういうことを基本としながらも、自治体として何ができるのだろうかということを考えていかなければいけない。
 ですから、そういう意味で、この危機管理研究会では、他のテロ案件で自治体がどう関わったのかということについても研究すべきだというご発言もあり、そこでいろんなご教示もいただきながら、我々としてもこれを、研究レベルというものを高めたいと思っています。
 そういうことをやりながら、自治体としても、警察と協力をしながら必要な−手探りということになろうかと思いますが−訓練ということもしていかなければいけないわけで、昨日も水際テロ対策、これは海上保安庁、県警が中心になって行われましたが、私どものみなと総局、それから消防もこれに入って、水際テロ対策の訓練も行っています。
 まだまだこれは手探りで行わなければいけない点もあると思いますが、私としては、自治体は自治体として情報収集をしっかり行って、危機管理対応レベルというものを上げていかなければいけないと思っています。

六甲山の保養所の再活用について

記者:
 六甲山の保養所の再活用に取り組まれるということですが、その理由等を教えてください。



久元市長:
 六甲山は戦前から日本を代表する観光地であり、保養地でもあったわけで、半世紀ぐらい前は企業の保養地、ホテルなども大変たくさんありました。しかし、その後−バブル崩壊の影響ということが一番大きかったと思うんですが−遊休化しているところが増えています。その後、再生しているところも一部ありますが。
 やはり神戸の観光を考えた時に、六甲山の活性化ということは大変重要でありまして、その際、六甲山は国立公園に指定をされていますから、ゴルフ場を大規模に造成するとか、そういうことはできないわけです。そうすると、既にあるこの保養所やホテル、それ以外の施設、こういうものをどのようにリニューアルをして活用していくのかということが有力な手段になるというように考えています。
 この点について、先日も井戸知事とお会いしました時に−どちらからもちかけたというわけでもありませんが−この六甲山を兵庫県と神戸市で、共同で、まずしっかり調査をしようと。そして調査をして、その利活用の方向ということを−もちろん所有者や管理者の意向を踏まえる必要もありますが−利活用の方法を考えていこうと。
 そして、それを考えていく際に、どういう点がネックになるのか。ネックというのはいろんなところがあると思いますが、例えば、制度的な面で言うと、神戸市が行っているような都市計画法上の規制、それから国立公園法上の規制、こういうものがあるとするなら、それはどういう点があるだろうかということを洗い出しをしてみようと、こういう話を井戸知事ともしました。
 六甲山は貴重な自然環境に恵まれていますから、自然環境を極力損なわない形で、この六甲山の保養所などの活用を考えたいということで、六甲山の活性化をして、神戸の観光客の増加に繋げたいという意図です。

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